JIS G 1226:1994 規格概要
この規格 G1226は、鉄及び鋼中のすず定量方法について規定。
JISG1226 規格全文情報
- 規格番号
- JIS G1226
- 規格名称
- 鉄及び鋼―すず定量方法
- 規格名称英語訳
- Iron and steel -- Method for determination of tin content
- 制定年月日
- 1954年5月22日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.080.01
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 金属分析 I 2019, 金属分析 II 2019
- 改訂:履歴
- 1954-05-22 制定日, 1957-03-29 確認日, 1958-04-26 改正日, 1961-03-29 確認日, 1963-03-01 改正日, 1966-04-01 確認日, 1969-05-01 改正日, 1972-07-01 確認日, 1975-07-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1980-02-01 改正日, 1988-04-01 確認日, 1993-05-01 確認日, 1994-09-01 改正日, 2000-02-20 確認日, 2005-01-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS G 1226:1994 PDF [5]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
G 1226-1994
鉄及び鋼−すず定量方法
Iron and steel−Method for determination of tin content
1. 適用範囲 この規格は,鉄及び鋼中のすず定量方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS G 1201 鉄及び鋼の分析方法通則
JIS Z 8402 分析・試験の許容差通則
2. 一般事項 定量方法に共通な一般事項は,JIS G 1201による。
3. 定量方法 すずの定量方法は,よう化物抽出分離フェニルフルオロン吸光光度法による。この方法は,
すず含有率0.001% (m/m) 以上0.10% (m/m) 以下の試料に適用するもので附属書1による。
ただし,この方法は,すず含有率0.001% (m/m) 以上0.01% (m/m) 未満の場合にはモリブデン含有率3.5%
(m/m) 以上及び,又はチタン含有率0.3% (m/m) 以上の試料には適用できない。
また,すず含有率0.01% (m/m) 以上0.10% (m/m) 以下の場合にはモリブデン含有率7.0% (m/m) 以上又
はチタン含有率0.6% (m/m) 以上の試料には適用できない。
――――― [JIS G 1226 pdf 1] ―――――
2
G 1226-1994
附属書 よう化物抽出分離フェニルフルオロン吸光光度法
1. 要旨 試料を適切な酸で分解し,硫酸溶液とした後,よう化カリウムを加え,生成するよう化すずを
ベンゼンに抽出し,希硫酸に逆抽出する。溶液のpHを調整し,ポリビニルアルコール及びフェニルフル
オロンを加え,フェニルフルオロンとすずの錯体を生成させ,光度計を用いて,その吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
(1) 硫酸 (3+1, 2+1, 1+1, 1+3, 1+9, 1+70)
(2) 王水(塩酸3,硝酸1)
(3) 過酸化水素
この溶液は,使用の都度調製する。
(4) よう化カリウム溶液 (780g/l, 600g/l)
(5) 亜硫酸ナトリウム溶液 亜硫酸ナトリウム七水和物20gを水に溶解し,水で液量を100mlとする。こ
の溶液は,使用の都度調製する。
(6) 緩衝溶液 フタル酸水素カリウム [C6H4 (COOK) (COOH) ] 5.0gを水に溶解し,塩酸 (1mol/l) を正確に
17.5ml加え,水で液量を1 000mlとする。
(7) ポリビニルアルコール溶液 (10g/l)重合度1 4001 700のポリビニルアルコールを使用する。
(8) フェニルフルオロン溶液 フェニルフルオロン (C19H12O5) (正式名称は,2,6,7−トリヒドロキシ
-9-フェニル-3H-キサンテン-3-オンという。)0.01gを,塩酸 (1+1) 1mlを加えたエタノール (99.5) 100ml
に溶解する。この溶液は,使用の都度調製する。
(9) ベンゼン
(10) 標準すず溶液 (10 最一 ‰ ─ m/m) 以上]0.250gをはかり採って白金蒸
に移し入れる。時計皿で覆い,硫酸 (1+1) 10mlを加え,加熱して分解する。常温まで冷却した後,
時計皿の下面を硫酸 (1+6) で洗って時計皿を取り除き,溶液を500mlの全量フラスコに硫酸 (1+6)
を用いて移し入れ,硫酸 (1+6) で標線まで薄めて原液 (500 最一 ‰ を使用の都
硫酸 (1+50) を用いて正しく50倍に薄めて標準すず溶液とする。
3. 試料 はかり採り量試料はかり採り量は,附属書表1による。
附属書表1 試料はかり採り量及び試料溶液の分取量
すず含有率 試料溶液の分取量
試料はかり採り量
% (m/m) g ml
0.001以上0.01未満 1.0 20
0.01 以上0.05未満 10
0.05 以上0.10以下 0.50
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
(1) 硫酸と過酸化水素で分解容易な試料 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆
い,硫酸 (1+9) 20ml及び過酸化水素5mlを加える。しばらく放置して試料がほとんど分解した後(1),
穏やかに加熱して完全に分解し,細かい気泡が大粒の気泡に変わるまで煮沸する。室温まで冷却した
――――― [JIS G 1226 pdf 2] ―――――
3
G 1226-1994
後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を100mlの全量フラスコに,ろ紙(5種A)
を用いてろ過する(2)。残さ及びろ紙を温水で洗浄して洗液をろ液に合わせる。室温まで冷却した後,
水で標線まで薄める。残さは捨てる。
注(1) 過酸化水素が不足の場合には,12mlずつ追加する。
(2) 遊離炭素や残さが認められない場合は,ろ過操作を省略する。
(2) 硫酸と過酸化水素で分解困難な試料 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆
い,王水20mlを加え,加熱して分解する。硫酸 (1+1) 20mlを加えて加熱して蒸発する(3)。時計皿の
下面を水で洗って時計皿を取り除き,再び加熱して45分間硫酸の白煙を発生させる(4)。放冷した後,
温水30mlを加えてときどき混ぜながら加熱し,塩類を溶解する。室温まで冷却した後,溶液を100ml
の全量フラスコに,ろ紙(5種A)を用いてろ過する(2)。残さ及びろ紙を温水で洗浄して洗液をろ液
に合わせる。常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。残さは捨てる。
注(3) 硫酸塩が析出し始めた直後は突沸しやすいので,熱板の低温部に移して注意して加熱する。
(4) 試料中のけい素含有率が1% (m/m) 以上の場合には,濃厚な硫酸の白煙を約10分間発生させる。
4.2 よう化すずの抽出分離 よう化すずの抽出分離は,次の手順によって行う。
(1) 4.1の(1)又は(2)で得た溶液を,すず含有率によって附属書表1に従って分取し,分液漏斗 (100ml) に
移し入れる。試料溶液を4.1(1)によって調製した場合は,硫酸 (3+1) を附属書表2に従って加え,試
料溶液を4.1(2)によって調製した場合は,硫酸 (2+1) を附属書表3に従って加える。振り混ぜた後,
30℃程度まで冷却する。これに,試料溶液調製方法に応じて,それぞれよう化カリウム溶液 [2.(4) ] を
附属書表2又は附属書表3に従って加えた後,ベンゼン5mlを加え,液温を2030℃に保って約2分
間激しく振り混ぜる。
しばらく静置して二層に分離した後,下層の水相を捨てる。有機相に硫酸 (1+3) 15ml及びよう化
カリウム溶液 (600g/l) 2.(4) ] 5mlを加え,液温を2030℃に保って約1分間激しく振り混ぜる。しば
らく静置して二層に分離した後,下層の水相を捨てる。
(2) 有機相に硫酸 (1+70) 5mlを加え,約1分間激しく振り混ぜ,しばらく静置して二層に分離した後,
下層の水相を100mlの全量フラスコに移し入れ,再び,有機相に水5mlを加え,約5秒間振り混ぜる。
しばらく静置して二層に分離した後,下層の水相を同じ全量フラスコに移し入れる。亜硫酸ナトリウ
ム溶液 [2.(5) ] を1滴ずつ振り混ぜながら滴加してよう素による着色を消失させる。
附属書表2 試料溶液の調製を4.1(1)によって行う場合の
硫酸及びよう化カリウム溶液の添加量
分取量 硫酸 (3+1) の添加量よう化カリウム溶液 (780g/l) 2.-(4) ] の添加量
ml ml ml
20 10 8
10 5 5
附属書表3 試料溶液の調製を4.1(2)によって行う場合の
硫酸及びよう化カリウム溶液の添加量
分取量 硫酸 (2+1) の添加量よう化カリウム溶液 (780g/l) 2.(4) ] の添加量
ml ml ml
20 8 8
10 4 4
――――― [JIS G 1226 pdf 3] ―――――
4
G 1226-1994
4.3 呈色 4.2(2)で得た溶液に,緩衝溶液 [2.(6) ] 30ml,ポリビニルアルコール溶液 [2.(7) ] 2mlを加えて
振り混ぜ,更に,フェニルフルオロン溶液 [2.(8) ] を正確に10ml加えて振り混ぜる。約20分間静置した
後,硫酸 (1+70) で標線まで薄める。
4.4 吸光度の測定 4.3で得た呈色溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として波
長510nm付近における吸光度を測定する。
5. 空試験 試薬だけを用いて試料と同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 分液漏斗 (100ml) 7個を準備してそれぞれに標準すず溶液 [2.(10) ] を正しく0,0.5,1,
2,3,4,5ml(すずとして050 柿 を加えた後,水で液量を20mlとする。硫酸 (3+1) 10mlを加えて振
り混ぜた後,30℃程度まで冷却する。よう化カリウム溶液 (780g/l) 2.(4) ] 8ml及びベンゼン5mlを加え,
液温を2030℃に保って約2分間激しく振り混ぜる。しばらく静置して二層に分離した後,下層の水相を
捨てる。有機相に硫酸 (1+3) 15ml及びよう化カリウム溶液 (600g/l) 2.(4) ] 5mlを加え,液温を2030℃
に保って約1分間激しく振り混ぜる。しばらく静置して二層に分離した後,下層の水相を捨てる。以下,
4.2(2)4.4の手順に従って試料と併行して操作し,得た吸光度と呈色溶液中のすずの量との関係線を作成
し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
7. 計算 4.4及び5.で得た吸光度と6.で作成した検量線とからすず量を求め,試料中のすず含有率 [Sn%
(m/m) ] を次の式によって算出する。
m1 m0
Sn % (m/m) = 100
B
m
100
ここに, m1 : 分取した試料溶液中のすず検出量 (g)
m0 : 分取した空試験溶液中のすず検出量 (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
B : 試料溶液及び空試験溶液の分取量 (ml)
8. 許容差 許容差(5)は,附属書表4による。
附属書表4 許容差
単位%(m/m)
すず含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
0.007以上0.10未満 D [0.033 2× (Sn) +0.000 3]
D [0.010 9× (Sn) +0.000 41]
注(5) 許容差計算式中のDは,D (n, 0.95) を意味し,JIS Z 8402の表4[D (n, 0.95) の値]による。n
の値は,室内再現許容差の場合は同一分析室内における分析回数,室間再現許容差の場合は分
析に関与した分析室数である。
また, (Sn) は,許容差を求めるすず含有率 [% (m/m) ] である。
参考 この許容差は,すず含有率0.007% (m/m) 以上0.10未満の試料を用い,共同実験した結果から
求めたものである。
――――― [JIS G 1226 pdf 4] ―――――
5
G 1226-1994
社団法人日本鉄鋼協会標準化委員会JE4分科会 構成表
氏名 所属
(主査) 佐 伯 正 夫 新日本製鐵株式会社
(委員) 大 磯 義 和 工業技術院標準部
大 野 義 信 新日本製鐵株式会社
土 屋 武 久 新日本製鐵株式会社
船 曳 佳 弘 日本鋼管株式会社
磯 部 健 日本鋼管株式会社
岡 野 輝 雄 川崎製鉄株式会社(編集WG兼務)
滝 沢 佳 郎 川鉄テクノリサーチ株式会社
蔵 保 浩 文 住友金属工業株式会社
山 下 良 一 住友金属工業株式会社
金 子 晃 司 株式会社神戸製鋼所
河 村 恒 夫 株式会社コベルコ科研
伊 藤 清 孝 大同特殊鋼株式会社
藤 田 昇 平 日新製鋼株式会社
余 語 英 俊 愛知製鋼株式会社
永 井 宣太郎 日本冶金工業株式会社
(編集WG) 稲 本 勇 新日本製鐵株式会社
吉 川 裕 泰 日本鋼管株式会社
(幹事) 小 野 昭 紘 新日本製鐵株式会社(編集WG兼務)
柿 田 和 俊 社団法人日本鉄鋼協会(編集WG兼務)
大 槻 孝 社団法人日本鉄鋼協会(編集WG兼務)
社団法人日本鉄鋼協会鉄鋼JIS三者委員会鉄鋼分析JIS三者小委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 大河内 春 乃 科学技術庁金属材料技術研究所
(委員) 青 柳 挂 一 通商産業省基礎産業局
服 部 幹 雄 工業技術院標準部
加 山 英 男 財団法人日本規格協会
藤 貫 正 社団法人日本分析化学会
広 川 吉之助 東北大学金属材料研究所
永 山 宏 日立マテリアルエンジニアリング株式会社
束 原 巌 古河電気工業株式会社
橋 本 勝 株式会社日産アーク
岩 田 英 夫 日本鋼管株式会社
岡 野 輝 雄 川崎製鉄株式会社
蔵 保 浩 文 住友金属工業株式会社
河 村 恒 夫 株式会社コベルコ科研
成 田 正 尚 大同特殊鋼株式会社
藤 田 昇 平 日新製鋼株式会社
(幹事) 佐 伯 正 夫 新日本製鐵株式会社
(事務局) 柿 田 和 俊 社団法人日本鉄鋼協会
大 槻 孝 社団法人日本鉄鋼協会
JIS G 1226:1994の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 1226:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG1201:2014
- 鉄及び鋼―分析方法通則
- JISZ8402:1991
- 分析・試験の許容差通則