この規格ページの目次
JIS H 8620:1998 規格概要
この規格 H8620は、金属及び非金属素地上に工業用の目的で行った,有効面の厚さ0.2μm以上の金及び金合金電気めっきについて規定。
JISH8620 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H8620
- 規格名称
- 工業用金及び金合金めっき
- 規格名称英語訳
- Electroplated coatings of gold and gold alloy for engineering purposes
- 制定年月日
- 1985年3月1日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 4523:1985(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 25.220.40
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 金属表面処理 2021
- 改訂:履歴
- 1985-03-01 制定日, 1990-03-01 改正日, 1993-02-01 改正日, 1998-11-20 改正日, 2004-01-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS H 8620:1998 PDF [14]
H 8620 : 1998
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって,JIS H 8620 : 1993は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許権,実用新案権,又は出願公開後の実
用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について責任をもたない。
JIS H 8620には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) 硝酸ばっ気試験方法
附属書2(参考) 下地めっきの種類及び最小厚さ
附属書3(参考) めっき前の応力除去のための熱処理条件
附属書4(参考) めっき後の水素ぜい性除去のための熱処理条件
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS H 8620 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 8620 : 1998
工業用金及び金合金めっき
Electroplated coatings of gold and gold alloy for engineering purposes
序文 この規格は,1985年に第1版として発行されたISO 4523, Metallic coatings−Electrodeposited gold and
gold alloy coatings for engineering purposesを元に作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,対応国際規格には規定さ
れていない試験片の作製,表示の項目を日本工業規格(日本産業規格)として追加している。また,10.6 耐食性試験の実環
境条件については,我が国の環境条件(高温・多湿)に変更している。
1. 適用範囲 この規格は,金属及び非金属素地上に工業用の目的(1)で行った,有効面の厚さ0.2 上
の金及び金合金電気めっき(以下,めっきという。)について規定する。
注(1) 工業用の目的とは,電気,電子,機械,その他の機能的部品などに用いることを目的としたも
ので,それぞれ特殊な性能が要求されるめっきをいう。
備考1. 成形された部品についてだけ適用する。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 4523 : 1985 Metallic coatings−Electrodeposited gold and gold alloy coatings for engineering
pur-poses
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS C 0050 環境試験方法−電気・電子−はんだ付け試験方法
JIS H 0400 電気めっき及び関連処理用語
JIS H 0404 電気めっきの記号による表示方法
JIS H 8501 めっきの厚さ試験方法
JIS H 8502 めっきの耐食性試験方法
JIS H 8503 めっきの耐磨耗性試験方法
JIS H 8504 めっきの密着性試験方法
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法
JIS Z 2251 ヌープ硬さ試験−試験方法
JIS Z 3282 はんだ
ISO 4524 : 1985 Metallic coatings−Test methods for electrodeposited gold and gold alloy coatings
Part 1 : Determination of coating thickness
Part 2 : Environmental tests
――――― [JIS H 8620 pdf 2] ―――――
2
H 8620 : 1998
Part 3 : Electrographic tests for porosity
Part 4 : Determination of gold content
Part 5 : Adhesion tests
Part 6 : Determination of the presence of residual salts
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS H 0400によるほか,次による。
なお,括弧内の対応英語は参考のために示す。
被覆されているか又は被覆されるべきで,その被覆が主要な性能及び外
a) 有効面 (significant surface)
観にかかわる部品の表面。
b) 金めっき (gold coating)金含有率が99.9%以上の電気めっき。一般に軟質めっきである。
金含有率が58.5%以上99.9%未満の電気めっき。めっきの硬さは,
c) 金合金めっき (gold alloy coating)
金めっきに比べて一般に高い。
金含有率の異なるめっきを2層重ねて行うめ
d) 二層金めっき (double-layer gold or gold alloy coating)
っき。
金含有率の異なるめっきを2層以上重ねて行う
e) 多層金めっき (multi-layer gold or gold alloy coating)
めっき。
参考 JIS H 0400の内容は,ISO 2080 : 1981, Electroplating and related processes−Vocabularyと同等であ
る。
4. 記号 めっきの記号は,金めっきの元素記号Auの前に工業用を表す記号Eを付け,ハイフン“−”
でつないで表すほか,JIS H 0404による。
5. 品質
5.1 めっきの外観 めっきの外観は,10.2によって試験を行い,めっきの有効面に,つや,輝き,色合
いなどの不良,ざらつき,焦げ,割れ,ピット,端部での樹枝状晶の発達,素地又は下地めっきの露出な
どのめっきの欠陥,膨れ,はく離などの密着不良の徴候,更に汚れ,きずなどがあってはならない。
備考1. 外観の程度が指定される場合には,受渡当事者間の協定による。
2. 有効面に通電用接点を取ることが避けられない場合には,その箇所の指定は受渡当事者間の
協定による。
3. 部分めっきの場合は,めっきを行った面と,行わない面との境界で生じるにじみの程度につ
いては,受渡当事者間の協定による。
5.2 めっきの厚さ めっきの厚さは,受渡当事者間の協定によって指定する。厚さ試験は10.3によって
行い,有効面上のいかなる場所においても,指定されためっき厚さを満足しなくてはならない。
参考 一般に用いられているめっきの最小厚さの分類は,参考表1のとおりである。
参考表1 めっきの最小厚さによる分類
単位
めっきの最小厚さ
0.2,0.5,1.0,2.0,3.0,5.0,10.0
5.3 めっきの金含有率 めっきの金含有率(多層めっきの場合は,各層ごとの金含有率)が指定されて
いる場合には,10.4によって試験を行い,金含有率は,指定された値を満足しなくてはならない。
――――― [JIS H 8620 pdf 3] ―――――
3
H 8620 : 1998
5.4 めっきの有孔度 めっきの有孔度が指定されている場合には,10.5によって試験を行い,有孔度は,
指定された値を満足しなくてはならない。
5.5 めっきの耐食性 めっきの耐食性が指定されている場合には,10.6によって試験を行い,耐食性は,
指定された値を満足しなくてはならない。
5.6 めっきの密着性 めっきの密着性は,10.7によって試験を行い,めっきにはく離又は膨れなどの密
着不良若しくはその徴候が現れてはならない。
なお,曲げ試験においては,めっきにはく離がなく,素地が割れによって破断した場合は,めっきの密
着不良とはしない。
5.7 めっきのはんだぬれ性 めっきのはんだぬれ性が指定されている場合には,10.8によって試験を行
い,浸せきした部分は均一にぬれており,はんだの表面は平たんでこぶがあってはならない。
他の試験方法による試験での品質は,受渡当事者間の協定による。
備考 はんだぬれ性試験の後,10.7のうちの密着性試験の曲げ試験を行い,はんだがうろこ状にとん
だり,はく離があってはならない。
5.8 めっき有効面の残留塩 めっき有効面に残留しためっき液成分塩による汚れが問題とされ,この残
留塩量を試験することが指定されている場合には,10.9によって試験を行い,残留塩量は,指定された値
を満足しなくてはならない。
5.9 めっきの電気的性質 めっきの電気的性質が指定されている場合には,10.10によって試験を行い,
電気的性質は,指定された値を満足しなくてはならない。
5.10 めっきの硬さ めっきの硬さが指定されている場合には,10.11によって試験を行い,硬さは,指定
された値を満足しなくてはならない。
5.11 めっきの耐磨耗性 めっきの耐磨耗性が指定されている場合には,10.12によって試験を行い,耐磨
耗性は,指定された値を満足しなくてはならない。
5.12 めっきの展延性 めっきの展延性が指定されている場合には,10.13によって試験を行い,展延性は,
指定された値を満足しなくてはならない。
6. 素地 めっき前の素地の状態は,めっきの品質に重大な影響を及ぼすので,特に,素地材料が発注者
から供給される場合には,発注者は,加工仕様書などに,素地材料に関する情報を示さなくてはならない。
7. 下地めっき めっきの外観,耐食性,密着性などの向上の目的で下地めっきを行う場合には,そのめ
っきの種類及び厚さは,受渡当事者間の協定による。
なお,対応国際規格に参考として記載されている下地めっきの種類及び最小厚さを附属書2(参考)に
示す。
8. 鉄鋼素地材料のめっき前の応力除去 鉄鋼素地材料について,めっき前の応力除去が指定されている
場合には,熱処理によって応力除去を行う。熱処理条件は,受渡当事者間の協定による。
なお,対応国際規格に参考として記載されているめっき前の応力除去のための熱処理条件を附属書3(参
考)に示す。
――――― [JIS H 8620 pdf 4] ―――――
4
H 8620 : 1998
9. 鉄鋼素地めっき部品のめっき後の水素ぜい(脆)性除去 鉄鋼素地上のめっきにおいて,めっき後水
素ぜい性除去を行うことが指定されている場合には,めっき後,少なくとも4時間以内に熱処理によって,
水素ぜい性除去を行う。熱処理条件は,受渡当事者間の協定による。
なお,対応国際規格に参考として記載されているめっき後の水素ぜい性除去のための熱処理条件を附属
書4(参考)に示す。
10. 試験方法
10.1 試験片の作製 試験片は,原則として製品から作製する。ただし,めっき製品それ自体を試験片と
して用いることができない場合には,代替試験片によって試験を行ってもよい。
代替試験片の作製は,可能な限りめっき部品の作製と同じ材質の素地を用い,同じめっき条件で行わな
くてはならない。
10.2 外観試験 外観試験は,目視による。
10.3 厚さ試験 厚さ試験は,JIS H 8501に規定する顕微鏡断面試験方法,電解式試験方法,螢光X線式
試験方法, 式試験方法,多重干渉式試験方法,走査電子顕微鏡試験方法,触針走査試験方法若しくは
付着量試験方法のいずれかによるか,又は受渡当事者間の協定によってISO 4524/1に規定する分光分析試
験方法を用いてもよい。
めっきの厚さは, 柿 小数点以下第1位まで表示する。
参考 JIS H 8501に規定する顕微鏡断面試験方法,電解式試験方法,螢光X線式試験方法, 式試
験方法,多重干渉式試験方法,走査電子顕微鏡試験方法,触針走査試験方法の内容は,それぞ
れISO 1463 : 1982, Metallic and oxide coatings−Measurement of coating thickness−Microscopical
method, ISO 2177 : 1985, Metallic coatings−Measurement of coating thickness−Coulometric method
by anodic dissolution, ISO 3497 : 1976, Metallic coatings−Measurement of coating thickness−X-ray
spectrometric method, ISO 3543 : 1981, Metallic and non-metallic coatings−Measurement of thickness
−Beta backscatter method, ISO 3868 : 1976, Metallic and other non-organic coatings−Measurement
of coating thicknesses−Fizeau multiple-beam interferometry method, ISO 4518 : 1980, Metallic
coatings−Measurement of coating thickness−Profilometric method, ISO 9220 : 1988, Metallic
coatings−Measurement ofcoating thickness−Scanning electron microscope methodと同等である。
10.4 金含有率試験 金含有率試験は,ISO 4524/4に規定する灰吹き試験方法,分光分析試験方法若しく
は原子吸光分析試験方法のいずれかによるか,又は受渡当事者間の協定によって有効性が認められた方法
による。
金含有率は質量百分率で,小数点以下第1位まで表示する。
10.5 有孔度試験 有孔度試験は,附属書1(規定)又はISO 4524/2に規定する二酸化硫黄暴露試験方法
若しくはISO 4524/3に規定する電解発像試験方法のいずれかによる。
10.6 耐食性試験 耐食性試験は,JIS H 8502に規定する中性塩水噴霧試験方法,キャス試験方法,二酸
化硫黄ガス試験方法,硫化水素ガス試験方法若しくは混合ガス試験方法のいずれかによるか,又は受渡当
事者間の協定によってISO 4524/2に規定する二酸化硫黄暴露試験方法を用いてもよい。
なお,二酸化硫黄ガス試験方法,硫化水素ガス試験方法及び混合ガス試験方法における試験条件は,表
13のとおりとする。また,試験時間は,240時間連続的に行う。
――――― [JIS H 8620 pdf 5] ―――――
次のページ PDF 6
JIS H 8620:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4523:1985(MOD)
JIS H 8620:1998の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.40 : 金属被覆
JIS H 8620:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-2-20:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-20部:試験―試験T―端子付部品のはんだ付け性及びはんだ耐熱性試験方法
- JISH0400:1998
- 電気めっき及び関連処理用語
- JISH0404:1988
- 電気めっきの記号による表示方法
- JISH8501:1999
- めっきの厚さ試験方法
- JISH8502:1999
- めっきの耐食性試験方法
- JISH8503:1989
- めっきの耐磨耗性試験方法
- JISH8504:1999
- めっきの密着性試験方法
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ2251:2009
- ヌープ硬さ試験―試験方法
- JISZ3282:2017
- はんだ―化学成分及び形状