JIS K 6951:2000 プラスチック―水系培養液中の好気的究極生分解度の求め方―発生二酸化炭素量の測定による方法

JIS K 6951:2000 規格概要

この規格 K6951は、発生二酸化炭素量を測定することにより,成形添加物を含むプラスチック材料の好気的生分解度を求めるための方法について規定。

JISK6951 規格全文情報

規格番号
JIS K6951 
規格名称
プラスチック―水系培養液中の好気的究極生分解度の求め方―発生二酸化炭素量の測定による方法
規格名称英語訳
Determination of the ultimate aerobic biodegradability of plastic materials in an aqueous medium -- Method by analysis of evolved carbon dioxide
制定年月日
2000年3月20日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

ISO 14852:1999(IDT)
国際規格分類

ICS

83.080.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
プラスチック I(試験) 2021, プラスチック II(材料) 2021
改訂:履歴
2000-03-20 制定日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS K 6951:2000 PDF [19]
K 6951 : 2000 (ISO 14852 : 1999)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
今回の制定では,対応国際規格ISO 14852 : 1999を基礎として用いた。
JIS K 6951には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考) 発生二酸化炭素量を測定する試験装置の原理(例)
附属書B(参考) 発生二酸化炭素の定量法の例
附属書C(参考) 炭素収支の測定例
附属書D(参考) 生分解度試験の終わりに,水に不溶性のポリマーの残存量及びその分子量を測定
する例
附属書E(参考) 参考文献

(pdf 一覧ページ番号 )

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                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 6951 : 2000
(ISO 14852 : 1999)

プラスチック−水系培養液中の好気的究極生分解度の求め方−発生二酸化炭素量の測定による方法

Determination of the ultimate aerobic biodegradabilityof plastic materials in an aqueous medium−Method by analysis of evolved carbon dioxide

序文 この規格は,1999年に発行されたISO 14852, Determination of the ultimate aerobic biodegradability of
plastic materials in an aqueous medium−Method by analysis of evolved carbon dioxideを翻訳し,技術的内容及
び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
警告 下水汚水,活性汚泥,土壌及びコンポストは,潜在的に病原性生物を含む可能性がある。したがっ
て,取扱いに際し,適切な予防措置を講じる必要がある。有毒な及び性質の未知な試験物質を扱う
場合は,注意深く取り扱わなければならない。
0. 緒言 プラスチック材料の使用量の増大に伴い,その回収及び廃棄が,大きな問題となった。回収を
促進するのが,最優先である。しかし,プラスチックの完全な回収は,困難である。例えば,主として消
費者から出るプラスチックごみの完全な回収は困難である。さらに,回収困難な例として,漁具・農業用
マルチフィルム及び水溶性ポリマーが挙げられる。これらプラスチック材料は,閉鎖系の廃棄物処理サイ
クルから環境に流出する傾向がある。生分解性プラスチックは,現在このような環境問題を解決する手段
の一つとして登場した。コンポスト施設に送られる製品又は包装材のようなプラスチック材料は,生分解
性をもつべきである。したがって,生分解性の可能性及び自然環境下でのプラスチック材料の生分解性の
尺度を得ることは重要である。
1. 適用範囲 この規格は,発生二酸化炭素量を測定することによって,成形添加物を含むプラスチック
材料の好気的生分解度を求めるための方法について規定する。試験材料は,水系培養液による実験室条件
下で,活性汚泥,コンポスト又は土壌からの植種源に暴露される。
もし,植種源として非じゅん(馴)化活性汚泥を用いる場合には,この試験は,水系自然環境下での生
分解過程を模擬し,混合又は予暴露植種源を用いる場合は,試験材料のあらゆる生分解性の可能性を検討
する方法である。
この規格に使用された条件は,必ずしも最大の生分解が生じる最適条件に対応しないが,あらゆる生分

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K 6951 : 2000 (ISO 14852 : 1999)
解性の可能性又は自然環境下でのプラスチック材料の生分解性の尺度を測定するように定められている。
この方法は,炭素収支を計算することによって,生分解度の試験を向上させるものである(任意,附属
書C参照)。
この方法が適用される物質は,
− 天然及び/又は合成高分子,共重合体又は,これらの混合物;
− 可塑剤,着色材又は他の物質のような添加物を含むプラスチック材料;
− 水溶性高分子;
− 植種源に存在する微生物に試験条件下で阻害的でない材料。阻害性効果は,阻害対照を使用するか,
又は他の適切な方法(例えば,ISO 8192参照)によって決定できる。もし試験材料が,植種源に阻
害的で,低い試験濃度であるなら,他の植種源又は予暴露植種源を用いることができる。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけが,この規格の規定を
構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。
ISO 8245 : 1999 Water quality−Guidelines for the determination of total organic carbon (TOC) nd
dissolved organic carbon (DOC)
ISO 9439 : 1) ater quality−Evaluation of ultimate aerobic biodegradability of organic compounds in
aqueous medium−Carbon dioxide evolution test
ISO 10634 : 1995 Water quality−Guidance for the preparation and treatment of poorly water-soluble organic
compounds for the subsequent evaluation of their biodegradability in an aqueous medium
ISO/TR 15462 : 1997 Water quality−Selection of tests for biodegradability
3. 定義 この規格では,次の定義を適用する。
3.1 微生物による酸素の存在下での,有機物の二
好気的究極生分解 (ultimate aerobic biodegradation)
酸化炭素,水及び存在する他の元素の無機塩(無機質化)並びに新しいバイオマスへの分解。
3.2 活性汚泥 (activated sludge)細菌又は他の微生物の成長によって好気的廃水処理において溶存酸
素の存在下,作られるバイオマス。
3.3 既知量の活
活性汚泥の懸濁固形物濃度 (concentration of suspended solids of an activated sludge)
性汚泥をろ過又は遠心分離し,105℃で一定質量になるまで乾燥することによって得られた固形物量。
3.4 溶存無機炭素量 DIC (dissolved inorganic carbon) 特定の相分離,例えば,15分間,40 000ms-2
の遠心分離又は,0.2 0.45 径の孔をもつ膜を用いる膜ろ過によって除去不可能な水中の無機炭素部
分。
3.5 化学物質が,完
理論的発生二酸化炭素量 ThCO2 (theoretical amount of released carbon dioxide)
全に酸化されるときに発生する二酸化炭素の最大理論量。分子式から計算され,試験物質1mg又は1g当
たり必要とされるmg-二酸化炭素量として表される。
3.6 全有機炭素量 TOC (total organic carbon)水溶液及び水懸濁中の有機物に存在する有機炭素の総
量。
1)
改訂版を印刷中(ISO 9439 : 1990の改訂)

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K 6951 : 2000 (ISO 14852 : 1999)
3.7 溶存有機炭素量 DOC (dissolved organic carbon) 特定の相分離,例えば,15分間,40000ms-2の
遠心分離,又は0.2 0.45 径の孔をもつ膜を用いる膜ろ過によって除去不可能な水中の有機炭素部
分。
3.8 誘導期 (lag phase) 試験の開始から,分解微生物のじゅん化及び選択のために要する時間(日数)
であり,化学物質又は有機物の生分解度が,理論最大分解度の10%に達する。
3.9 化学物質又は有機物が試験中に到達する
生分解の最大レベル (maximum level of biodegradation)
最大生分解度で百分率で表示される。これ以上生分解は起こらない。
3.10 生分解期 (biodegradation phase) 試験の誘導期終了時から生分解の最大レベルの約90%に到達す
るまでの時間(日数)。
3.11 定常期 (plateau phase) 生分解期の最後(最大生分解レベル)から試験終了までの時間(日数)。
3.12 予暴露 (pre-exposure) 微生物のじゅん化及び選択によって試験物質を分解する植種源の能力向上
を目的とする試験対象化学物質又は有機物の存在下での植種源の前培養。
3.13 予調整 (pre-conditioning) 試験条件での微生物のじゅん化によって試験性能の向上を目的とする
試験物質の存在しない試験条件下での植種源の前培養。
4. 原理 水試験系の好気的微生物を用いてプラスチック材料の生分解度を求める。試験混合物は,無機
塩培養液及び唯一の炭素源及びエネルギー源として,有機炭素の濃度が,100mg/l2 000mg/lである試験
材料,並びに植種源として活性汚泥若しくは活性土壌又はコンポストの懸濁液を含んでいる。この混合物
は,試験フラスコ中でかくはんされ,試験期間中生分解の速度に応じて,二酸化炭素を含まない空気が吹
き込まれる。微生物分解で発生した二酸化炭素量は,適切な分析手法で測定され,その例は附属書A及び
附属書Bに示されている。
生分解度は,発生した二酸化炭素量と理論量 (ThCO2) との比として計算され,パーセントで表される。
この試験結果は,生分解度曲線の定常期から決定された生分解の最大レベルである。生分解度の補足的な
情報を得るために炭素収支を計算してもよい(附属書C)。
各種の有機物に対して用いられるISO 9439と違って,この規格はプラスチック材料の生分解度を測定す
るために特別に作成されたものである。この特別な要求に基づいて,植種源,試験培養液を選択し,また
炭素収支の計算によって生分解度の評価の精度を向上させることを可能にした。
5. 試験環境 培養は,暗所若しくは散乱光下,微生物に有害な種々の蒸気から遮断された囲いの中,一
定温度,望ましくは20℃25℃,精度±1℃,又は使用される植種源と試験環境によって他の適切な温度
に保たれたところで行わなければならない。
備考 植種源がコンポストの場合は,より高い温度が適切であろう。
6. 試薬 評価の定まった分析用試薬だけを用いる。
6.1 蒸留水又は脱イオン水 有害な物質(特に銅)とDOC 2mg/l以上を含まないもの。
6.2 試験培養液 試験の目的に応じて,異なった試験培養液を使用できる。例えば,自然環境を模擬す
る場合は,標準試験培養液(6.2.1)を用いる。試験材料が高濃度で使用される場合は,より高い緩衝能力と
栄養分濃度をもつ最適化試験培養液(6.2.2)を用いる。
6.2.1 標準試験培養液
6.2.1.1 溶液 A

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K 6951 : 2000 (ISO 14852 : 1999)
無水りん酸二水素カリウム (KH2PO4) 8.5 g
無水りん酸水素二カリウム (K2HPO4) 21.75 g
りん酸水素二ナトリウム二水和物 (Na2HPO4・2H2O) 33.4 g
塩化アンモニウム (NH4Cl) 0.5 g
を水(6.1)に溶解して1 000mlにする。
備考 溶液の正確な組成はpHによって確認でき,それは7.4がよい。
6.2.1.2 溶液 B 硫酸マグネシウム七水和物 (MgSO4・7H2O) 22.5gを水(6.1)に溶解し,全量を1 000mlと
する。
6.2.1.3 溶液 C 塩化カルシウム二水和物 (CaCl2・2H2O) 36.4gを水(6.1)に溶解し,全量を1 000mlとす
る。
6.2.1.4 溶液 D 塩化鉄 (III) 六水和物 (FeCl3・6H2O) 0.25gを水(6.1)に溶解し,全量を1 000mlとする。
沈殿を防ぐために,使用直前に新しく溶液を調製するか,又は濃塩酸 (HCl) を1滴若しくはエチレンジ
アミン四酢酸 (EDTA) の0.4g/l水溶液を1滴添加する。
6.2.1.5 調製 試験培養液1 000mlを調製するため,500mlの水(6.1)に
− 溶液 Aを10ml
− 溶液 BDをそれぞれ1mlずつ
加え,水(6.1)を加えて全量を1 000mlにする。
6.2.2 最適化試験培養液 この適化試験培養液は高度に緩衝化されており,多くの無機栄養分を含んでい
る。これは,試験材料の濃度が高い場合でも試験中の系のpHを一定に保つために必要である。この培養
液は,りん約2 400mg/l及び窒素50mg/lを含有しており,このため2 000mg/l・有機炭素までの試験材料濃
度に適切である。さらに,高濃度又は低濃度の試験材料を用いる場合は,C/N比を約40 : 1に保つように
窒素濃度を増加又は減少しなければならない。
6.2.2.1 溶液 A
無水りん酸二水素カリウム (KH2PO4) 37.5 g
りん酸水素二ナトリウム二水和物 (Na2HPO4・H2O) 87.3 g
塩化アンモニウム (NH4Cl) 2.0 g
を水(6.1)に溶解し,全量を1 000mlにする。
6.2.2.2 溶液 B 硫酸マグネシウム七水和物 (MgSO4・7H2O) 22.5gを水(6.1)に溶解し,全量を1 000mlに
する。
6.2.2.3 溶液 C 塩化カルシウム二水和物 (CaCl2・2H2O) 36.4gを水(6.1)に加え,全量を1 000mlにする。
6.2.2.4 溶液 D 塩化鉄 (III) 六水和物 (FeCl3・6H2O) 0.25gを水(6.1)に加え,全量を1 000mlにする
(6.2.1.4参照)。
6.2.2.5 溶液 E(微量元素溶液,任意) 塩酸水溶液 (25%, 7.7mol/l) 10mlに,次の順序で加える。
ZnCl2 70mg,MnCl2・4H2O 100mg,H3BO4 6mg,CoCl2・6H2O 190mg,CuCl2・2H2O 3mg,NiCl2・6H2O 240mg,
NaMoO4・2H2O 36mg,Na2WO4・2H2O 33mg及びNaSeO3・5H2O 26mg,水(6.1)を加えて全量を1 000mlにする。
6.2.2.6 溶液 F(ビタミン液,任意) 100mlの水(6.1)に,ビオチン0.6mg,ナイアシンアミド2.0mg,
アミノ安息香酸2.0mg,パントテン酸1.0mg,ピリドキサール塩酸塩10.0mg,シアノコバラミン5.0mg,
葉酸2.0mg,リボフラビン5.0mg,DL-6,8−チオクト酸5.0mg及び二塩化チアミン1.0mgを加える。又は
酵母抽出物15mgを100mlの水(6.1)に溶かした溶液を用いる。除菌のためにメンブレンフィルターで溶液
をろ過する(7.4参照)。

――――― [JIS K 6951 pdf 5] ―――――

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