JIS B 0905:1992 規格概要
この規格 B0905は、ロータを剛性ロータとして釣り合わすときの釣合い良さの表し方及び等級,対応する許容残留不釣合いの求め方及び配分方法並びにキーの釣合わせに関する取扱いについて規定。
JISB0905 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B0905
- 規格名称
- 回転機械―剛性ロータの釣合い良さ
- 規格名称英語訳
- Rotating machines -- Balance quality requirements of rigid rotors
- 制定年月日
- 1967年6月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 1940-1:1986(MOD), ISO 8821:1989(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 21.240
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ポンプ 2019
- 改訂:履歴
- 1967-06-01 制定日, 1970-04-01 確認日, 1973-03-01 確認日, 1976-01-01 確認日, 1978-04-01 改正日, 1983-06-01 確認日, 1988-05-01 改正日, 1992-07-01 改正日, 1996-11-20 確認日, 2002-02-20 確認日, 2007-04-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS B 0905:1992 PDF [10]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 0905-1992
回転機械−剛性ロータの釣合い良さ
Rotating machines−Balance quality requirements of rigid rotors
1. 適用範囲 この規格は,ロータを剛性ロータとして釣り合わすときの釣合い良さ(以下,回転機械の
釣合い良さという。)の表し方及び等級,対応する許容残留不釣合いの求め方及び配分方法,並びにキーの
釣合わせに関する取扱いについて規定する。
備考1. ロータとは,ジャーナルが軸受で支えられている回転物体をいい,剛性ロータとは,任意に
選んだ2面で釣り合わせ,最大回転速度以下の任意の速度で,使用時に近い支持条件で回転さ
せても,ロータの変形によって軸受荷重が許容値を超えないロータをいう(JIS B 0153参照)。
2. 剛性ロータ以外のロータでも,剛性ロータとして釣合わせを行う場合には,この規格を適用
できる。
3. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 1940-1 : 1986 Mechanical vibration−Balance quality requirements of rigid rotors−Part 1:
Determination of permissible residual unbalance
ISO 8821 : 1989 Mechanical vibration−Balancing−Shaft and fitment key convention
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による(JIS B 0153参照)。
(1) 不釣合い 遠心力の結果として振動的な力又は運動を軸受に生じさせる原因となるロータの質量分布
状態。
備考1. 不釣合いの大きさ,又は不釣合いベクトルの同義語として用いることもある。
2. 剛性ロータの不釣合いは,一般に次の形に帰着できる。
(a) 任意に定められた3面上の三つのベクトルとして表された静不釣合い及び偶不釣合い。
(b) 任意に定められた2面上の二つの不釣合いベクトルとして表された動不釣合い。
(2) 残留不釣合い 釣り合わせた後に残る不釣合い。
(3) 比不釣合い 剛性ロータにおいて,静不釣合いをロータの質量で割った量。これは,ロータの質量中
心の軸中心線からの偏りに等しい。
(4) 釣合い良さ 剛性ロータの釣合い程度を示す量であって,比不釣合いと,ある指定された角速度との
積(3.1参照)。
(5) 許容残留不釣合い 許容できる最大の残留不釣合いの大きさ。ただし,紛らわしくない場合は,許容
不釣合いと呼んでもよい。
(6) 許容残留比不釣合い 許容残留不釣合いをロータの質量で割った量。ただし,紛らわしくない場合は,
許容比不釣合いと呼んでもよい。
(7) 釣合わせ 軸受に作用する回転速度と同期の振動・力がある指定限度以内になるように,ロータの質
量分布を調整する作業。
――――― [JIS B 0905 pdf 1] ―――――
2
B 0905-1992
(8) 1面釣合わせ 剛性ロータで,質量分布を調整して残留静不釣合いをある限度内に入れるようにする
釣合わせ。
(9) 2面釣合わせ 剛性ロータで,質量分布を調整して残留動不釣合いをある限度内に入れるようにする
釣合わせ。
(10) 修正面 ロータにおいて,不釣合いの修正が行われる軸中心線に垂直な面。
(11) フルキー キー溝をもった回転軸と取付部品との最終組立てに用いられるキー又は同等のキーで,釣
合わせに使用するとき,ハーフキーに対応して用いられるキーの名称である。
(12) ハーフキー キー溝をもった回転軸又は取付部品を,それぞれ単体で釣り合わせるときに使用するキ
ー。その不釣合いは,最終組立てに用いるキーが回転軸又は取付部品のキー溝にはまっている部分の
不釣合いに相当する(図6参照)。
3. 釣合い良さ
3.1 釣合い良さの表し方 釣合い良さは,比不釣合いの大きさе (mm) と,ロータの実用最高角速度
(rad/s) との積 (mm/s) で表す[式(1)参照]。
釣合い良さ=е (1)
また, 湎 わりに,回転速度n (min-1) を用いれば,釣合い良さは,式(2)のようにも表せる。
en (2)
釣合い良さ=
.955
3.2 釣合い良さの等級 釣合い良さの等級及びそれらに対応する釣合い良さの上限値は,表1による。
表1 釣合い良さの等級
単位 mm/s
釣合い良さの等級 G0.4 G1 G2.5 G6.3 G16 G40 G100 G250 G630 G1600 G4000
釣合い良さの上限値 0.4 1 2.5 6.3 16 40 100 250 630 1 600 4 000
備考 それぞれの釣合い良さの等級Gは,指定された釣合い良さの上限の数値から零までの釣合い良さの範囲
を含む。
3.3 各種回転機械の釣合い良さの推奨値 各種回転機械に関して推奨される釣合い良さの等級を参考付
表1に例示する。
なお,この参考付表1は,あくまでも参考であり,個々のロータについてどの等級を用いるかは,受渡
当事者間の協議による。
4. 許容残留不釣合いの求め方 釣合い良さの等級をパラメータとして,許容残留比不釣合いеper(
実用回転速度n (min-1) との関係を表せば,図1のようになる。回転機器の釣合い良さの等級G及びその実
用最高回転速度nmaxが与えられれば,図1又は式(2)から許容残留比不釣合いを求めることができる。
この許容残留比不釣合いеperにロータの質量m (kg) を乗じることによって,許容残留不釣合いUper=е
perm (g・mm) を求めることができる。
――――― [JIS B 0905 pdf 2] ―――――
3
B 0905-1992
図1 釣合い良さの等級に対する許容残留比不釣合い
5. 許容残留不釣合いの各修正面への配分
5.1 1面釣合わせの場合 一つの修正面をもつロータでは,その修正面の許容残留不釣合いは,そのロー
タの許容残留不釣合いUperに等しい。
5.2 2面釣合わせの場合 二つの修正面I,IIをもつロータでは,許容残留不釣合いUperを各修正面の許
容残留不釣合いUperI,UperIIに配分する方法は,以下に示すとおりである。ここで使用する主な記号の意味
は,次のとおりである。
なお,ここでいう軸受とは,ロータを実用に供するときの軸受をいう。
l : 軸受間距離 c : 修正面IIIから遠い方の軸受までの距離
hl : 修正面Iとロータの質量中心との距離 s : 基準軸受からロータの質量中心までの距離
――――― [JIS B 0905 pdf 3] ―――――
4
B 0905-1992
hII : 修正面IIとロータの質量中心との距離 a : 基準軸受から修正面Iまでの距離
b=hI+hII : 修正面Iから修正面IIまでの距離 S : ロータの質量中心
(1) ロータが次の(a),(b)及び(c)の条件を満たすときは,各修正面の許容残留不釣合いUperI及びUperIIは,
それぞれ式(3)及び式(4)のように配分する(図2参照)。
(a) ロータの質量中心が軸受間距離を三等分した中央の部分にあること。
(b) 両修正面が共に両軸受の間にあって,修正面間距離が軸受間距離の31倍と1倍との間にあること
1
≦b≦l 。
3
(c) 質量中心から各修正面までの距離の比が73以上,37以下であること3 ≦hhI≦ 7
。
7 II 3
hII
UperI= Uper (3)
b
hI hI
UperI= Uper UperI (4)
b hII
なお,各修正面がロータの質量中心からほぼ等距離にあると判断できるときには,式(5)のように
配分することができる。
1
UperI=UperII Uper (5)
2
図2 (a), (b), (c)の条件を満たす場合
(2) ロータの質量中心が軸受間距離を三等分した中央の部分にあり,かつ,両修正面が両軸受を挟んで外
側にあるときは,各修正面の許容残留不釣合いUperI及びUperIIは,それぞれ式(6)及び式(7)から求める
(図3参照)。
hII l
UperI= Uper (6)
bb
hI l hI
UperII= Uper= UperI (7)
bb hII
――――― [JIS B 0905 pdf 4] ―――――
5
B 0905-1992
図3 修正面が軸受の外側にある場合
(3) ロータ修正面Iから修正面IIまでの距離が軸受間距離の31より小さいとき b は,許容残留不釣
合いを静(又は準静)不釣合いと偶不釣合いとに分け,静(又は準静)不釣合いは修正面III*に,ま
た偶不釣合いは修正面I及びIIに配分する。各修正面の許容残留不釣合いUperI,UperII及びUperIIIは,
式(8)及び式(9)から求める(図4参照)。
Uper 3l
UperI=UperII= (8)
2 4b
Uper l
UperIII= (9)
2 2c
ただし,UperIとUperIIとの位相差は180。であり,偶不釣合いを構成している。
注* 静釣合わせは,修正面IIIの代わりに修正面I及び修正面IIの一方又は両方を用いてもよい。
図4 修正面Iから修正面IIまでの距離が軸受間距離の31より小さい場合
(a) 修正面が両軸受間にある場合 (b) 修正面が両軸受の外側にある場合
(4) ロータが,(1),(2)及び(3)のいずれにも属さないときは,各修正面の許容残留不釣合いUperI及びUperII
は,次によって求める。
図5に示すように,一つの軸受を基準軸受とし,すべての寸法を基準軸受から他の軸受に向かう方向を
正として表し,また二つの修正面はその方向に順番に修正面I及び修正面IIとする。このとき,修正面I
の許容残留不釣合いUperIは,式(10),(11),(12)及び式(13)によって計算される値U*perIのうち,絶対値の最
小の値とする。
kl
U perI=Uper (10)
l a Rl a
――――― [JIS B 0905 pdf 5] ―――――
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- ISO 8821:1989(MOD)
JIS B 0905:1992の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.240 : ロータリ往復動機構及びその部品