JIS B 1168:1994 規格概要
この規格 B1168は、機械器具類のつり上げなど一般の荷役に用いるアイボルトについて規定。
JISB1168 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B1168
- 規格名称
- アイボルト
- 規格名称英語訳
- Eyebolts
- 制定年月日
- 1957年11月25日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 21.060.10
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ねじ II 2020
- 改訂:履歴
- 1957-11-25 制定日, 1960-03-01 改正日, 1963-03-01 確認日, 1965-04-01 改正日, 1966-09-01 改正日, 1970-10-01 確認日, 1973-10-01 確認日, 1975-03-01 改正日, 1977-12-01 確認日, 1983-06-01 確認日, 1988-02-01 確認日, 1994-03-01 改正日, 1999-02-20 確認日, 2005-01-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS B 1168:1994 PDF [8]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 1168-1994
アイボルト
Eyebolts
1. 適用範囲 この規格は,機械器具類のつり上げなど一般の荷役に用いるアイボルト(以下,ボルトと
いう。)について規定する。
備考 この規格の引用規格を,付表2に示す。
2. 使用荷重 ボルト1個による垂直づり及び2個による45度づり(1)の使用荷重は,付表1による。
注(1) 45度づりの場合は,ざぐりなどを施しボルトの座面が相手と密着し,2個のボルトのリングの向
きが,付表1の図のように同一平面内にあるときの使用荷重を示す。
3. 機械的性質
3.1 保証荷重 ボルトは,10.1の規定によって試験したとき,表1の保証荷重以下で破断したり,また,
リングの部分に0.5%以上の永久変形が生じてはならない。
表1 保証荷重
単位 kN
ねじの呼び M8 M10 M12 M16 M20 M24 M30
保証荷重(2) 2.35 4.41 6.47 13.24 18.54 27.95 44.13
引張荷重(3) 11.08 18.24 27.26 52.07 82.87 118.7 192.2
ねじの呼び M36 M42 M48 M64 M80×6 M90×6 M100×6
保証荷重(2) 67.67 100.0 132.4 265 441 530 588
引張荷重(3) 282.4 390.3 517.8 956.2 1 550 2 020 2 550
注(2) 保証荷重は,使用荷重の3倍である。
(3) 引張荷重は,付表1で規定するねじの逃げ部 (g) が最小のとき,その逃げ
部に392 N/mm2の応力が加わる値である。
3.2 引張強さ ボルトは,10.2(1)の規定によって試験したとき,表1の引張荷重以下で破断してはなら
ない。ただし,ねじの呼びM42以上のボルトで10.2(1)の試験ができない場合は,10.2(2)の規定によって試
験したとき,ボルトの引張強さは,392 N/mm2以上でなければならない。
3.3 硬さ ボルトの硬さは,10.3の規定によって試験したとき,62HRB88HRBでなければならない。
なお,ボルトの表面には著しい脱炭があってはならない。
3.4 ミクロ組織 ボルトのミクロ組織は,10.4の規定によって試験したとき,正常な組織になっており,
帯状フェライトその他有害な欠陥がなく結晶粒度は,JIS G 0551の粒度番号5以上でなければならない。
4. 形状・寸法 ボルトの形状・寸法は,付表1による。
――――― [JIS B 1168 pdf 1] ―――――
2
B 1168-1994
5. ねじ ボルトのねじは,表2による。
表2 ねじ
ねじの呼び ねじ
種類 等級
M8M64 JIS B 0205による。JIS B 0209の6g又は2級。
M80×6M100×6 JIS B 0207による。JIS B 0211の6g又は2級。
備考 めっきを施したねじの最大許容寸法は,4h又は1級おねじの最大許容
寸法とする。ただし,溶融めっきを施したねじの精度は,受渡当事者
間の協定による。
6. 表面状態 ボルトの表面は,座面及びねじ部の表面粗さが,JIS B 0601の25 刀 湎 の部分は50
刀柿 使用上有害な割れ,きず,かえり,さびなどの表面欠陥があってはならない。
なお,表面欠陥の許容限界の基準は,特に指定のない限りJIS B 1041によるのがよい。
7. 材料 ボルトの材料は,JIS G 3101のSS400(4)又はJIS G 4051のS17C若しくはS20Cとする。
注(4) ボルトに用いるSS400はギルド鋼とし,とりべ分析によるPは0.040%以下,Sは0.045%以下の
ものとする。
8. 製造方法 ボルトの製造は,鍛造によって成形した後,表3の温度で焼ならしを施してから機械加工
を行う。
表3 焼ならし温度
材料 焼ならし温度
SS400 870920℃空冷
S17C
S20C
9. 表面処理 ボルトの表面は,機械加工を施した部分を除いて鍛造はだのまま又はショットブラストを
施した状態とし,めっきその他の表面処理を必要とする場合は指定する。
なお,電気めっきを施したものは,原則としてもろさ除去の処理を行う。
10. 機械的性質の試験方法
10.1 保証荷重試験 ボルトの保証荷重試験は,図1のようにめねじを切った取付け具をボルトに取り付
け,リングに直径1.5d(dはねじの呼び径)の支え棒を入れて,軸方向に引っ張り,表1に示す保証荷重
を15秒間加えたとき,ボルトが破断しないかどうか,また,その荷重を取り除いた後,リングに永久変形
がどの程度生じたかを調べる。
なお,永久変形の測定は,図2のようにリングのXX線上に付した標点間の寸法 (L1) 又はXX線上のリ
ング外径 (L2) を標点距離とし,それをノギス又はその他の長さ測定機によって試験前の標点距離 (L) を
測り,保証荷重を加えた後,同じ方法によって試験後の標点距離 (L′) を測り,次の式によって変形率を
求める。
L L
リングの変形率 (%) = 100
L
――――― [JIS B 1168 pdf 2] ―――――
3
B 1168-1994
図1 保証荷重試験及び引張試験
注(5) 取付け具は,ボルトの着脱を容易にするため,二つ割りにするのがよい。
図2 永久変形の測定
10.2 引張試験 ボルトの引張試験は,次の(1)による。ただし,ねじの呼びM42以上のもので,(1)の試験
ができない場合は,(2)によってもよい。
(1) ボルトの引張試験 この引張試験は,図1のように供試ボルトを取り付け,軸方向に引っ張りの荷重
を表1の引張荷重値まで徐々に加えて行う。
(2) 軸部を削ったボルトの引張試験 この引張試験は,供試ボルトの軸部を図3のように削ったものにつ
いて行う試験で,軸方向に引張の荷重を徐々に加えて行い,平行部が破断したときの荷重を求め,次
の式によって引張強さを求める。
P
4d 2
ここに, 引張強さ (N/mm2)
P : 引張荷重 (N)
d´ : 削り出した平行部の径 (mm)
――――― [JIS B 1168 pdf 3] ―――――
4
B 1168-1994
図3 軸部削り出し供試体
注(6) 削り出す平行部の長さは,0.5d程度とする。
参考 ボルトの最大引張荷重及び引張強さを求める必要がある場合は,10.2(1)に規定する方法によっ
てボルトが破断するまで荷重を増大して行う。
なお,ボルトがねじの逃げ部で破断した場合は,次の式によって引張強さを求める。
Pmax
2
4
gmin
ここに, ねじの逃げ部の引張強さ (N/mm2)
Pmax : 最大引張荷重 (N)
gmin : 付表1で規定するgの最小値 (mm)
10.3 硬さ試験 ボルトの硬さ試験は,JIS Z 2245に規定する方法によって行い,ねじ部端面の中心部に
おける硬さを調べる。
なお,硬さの測定箇所は,受渡当事者間の協定によってリングの表面としてもよい。ただし,この場合
は,リングの表面を約1mm削り取ってから測定する。
10.4 ミクロ組織試験 ボルトのミクロ組織試験は,リングの中心円を含む縦断面を倍率100倍程度の顕
微鏡で観察する。この場合,切断面は研摩仕上げした後,硝酸アルコールの溶液で腐食させて行う。
また,結晶粒度は,JIS G 0551に規定する方法によって調べる。
11. 検査
11.1 検査の種類と検査の項目 ボルトの検査は,形式検査(7)と受渡検査(8)とに区分し,検査の項目は,
それぞれ次のとおりとする。
なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方式は,受渡当事者間の協定による。
注(7) 形式検査とは,製品の品質が設計で示されたすべての品質項目を満足するかどうかを判定する
ための検査をいう。
(8) 受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造に係る製品の受渡しに際して,
必要と認められる品質項目が満足するものであるかどうかを判定するための検査をいう。
(1) 形式検査項目 形式検査として行う検査項目は,次による。
(a) 保証荷重検査
(b) 引張強さ検査
(c) 硬さ検査
(d) ミクロ組織検査
(e) 形状・寸法検査
(f) ねじ検査
――――― [JIS B 1168 pdf 4] ―――――
5
B 1168-1994
(g) 表面状態検査
(h) 材料検査
(2) 受渡検査項目 受渡検査として行う検査項目は,次による。
(a) 保証荷重検査
(b) 硬さ検査
(c) 形状・寸法検査
(d) ねじ検査
(e) 表面状態検査
11.2 形式検査 ボルトの形式検査は,次による。
(1) 保証荷重検査 ボルトの保証荷重検査は,10.1に規定する方法で試験したとき,3.1の規定に適合しな
ければならない。
(2) 引張強さ検査 ボルトの引張強さ検査は,10.2に規定する方法で試験したとき,3.2の規定に適合しな
ければならない。
(3) 硬さ検査 ボルトの硬さ検査は,10.3に規定する方法で試験したとき,3.3の規定に適合しなければな
らない。
(4) ミクロ組織検査 ボルトのミクロ組織検査は,10.4に規定する方法で試験したとき,3.4の規定に適合
しなければならない。
(5) 形状・寸法検査 ボルトの形状・寸法検査は,直接測定,限界ゲージその他の方法で行い,4.の規定
に適合しなければならない。
(6) ねじ検査 ボルトのねじ検査は,JIS B 0251若しくはJIS B 0252に規定するねじ用限界ゲージ又はこ
れに代わるねじ検査器具によって行い,5.の規定に適合しなければならない。
なお,めっき(溶融めっきは除く)を施したねじに対する通りねじリングゲージは,4h又は1級用
のものを用いる。
(7) 表面状態検査 ボルトの表面状態検査は,目視によって行い,6.の規定に適合しなければならない。
ただし,表面粗さは,表面粗さ標準片(JIS B 0659参照)又は表面粗さ測定器(JIS B 0651参照)を
用いて検査する。
なお,表面欠陥の検査は,必要に応じてJIS G 0565又はJIS Z 2343に規定する方法によって行う。
(8) 材料検査 ボルトの材料検査は,原則として試験成績表による確認とし,とりべ分析による化学成分
が,7.に規定する材料のものに適合しなければならない。
11.3 受渡検査 ボルトの受渡検査は,次による。
(1) 保証荷重検査 保証荷重検査は,11.2の(1)による。ただし,受渡当事者間の協定により形式検査の保
証荷重検査の成績を確認することによって,この検査を省略してもよい。
(2) 硬さ検査 硬さ検査は,11.2の(3)による。
(3) 形状・寸法検査 形状・寸法検査は,11.2の(5)による。
(4) ねじ検査 ねじ検査は,11.2の(6)による。
(5) 表面状態検査 表面状態検査は,11.2の(7)による。
12. 包装 ボルトの包装は,ねじ部が損傷しないように適当な方法で保護しなければならない。
なお,めっきなどの表面処理を施さないボルトは,適当なさび止め油を塗布してから包装する。
――――― [JIS B 1168 pdf 5] ―――――
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JIS B 1168:1994の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.060 : 締結用部品 > 21.060.10 : ボルト,ねじ,びょう
JIS B 1168:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0205:1997
- メートル並目ねじ
- JISB0207:1982
- メートル細目ねじ
- JISB0209:1997
- メートル並目ねじの許容限界寸法及び公差
- JISB0211:1997
- メートル細目ねじの許容限界寸法及び公差
- JISB0251:2008
- メートルねじ用限界ゲージ
- JISB0252:1996
- メートル細目ねじ用限界ゲージ
- JISB0405:1991
- 普通公差―第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差
- JISB0415:1975
- 鋼の熱間型鍛造品公差(ハンマ及びプレス加工)
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB0651:2001
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―触針式表面粗さ測定機の特性
- JISB0659:1996
- 比較用表面粗さ標準片
- JISB1041:1993
- 締結用部品―表面欠陥 第1部 一般要求のボルト,ねじ及び植込みボルト
- JISG0551:2013
- 鋼―結晶粒度の顕微鏡試験方法
- JISG0551:2020
- 鋼―結晶粒度の顕微鏡試験方法
- JISG0563:1993
- 鉄鋼の窒化層表面硬さ測定方法
- JISG3101:2015
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3101:2020
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG4051:2016
- 機械構造用炭素鋼鋼材
- JISH8610:1999
- 電気亜鉛めっき
- JISZ2245:2016
- ロックウェル硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2021
- ロックウェル硬さ試験―試験方法
- JISZ2343:1992
- 浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類