JIS B 1562:2021 転がり軸受―損傷及び故障―用語,特性及び原因

JIS B 1562:2021 規格概要

この規格 B1562は、標準的な軸受用鋼で製作した転がり軸受の,使用中に生じる故障モードの分類について規定。

JISB1562 規格全文情報

規格番号
JIS B1562 
規格名称
転がり軸受―損傷及び故障―用語,特性及び原因
規格名称英語訳
Rolling bearings -- Damage and failures -- Terms, characteristics and causes
制定年月日
2009年3月20日
最新改正日
2021年2月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 15243:2017(IDT)
国際規格分類

ICS

21.100.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2009-03-20 制定日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認日, 2021-02-22 改正
ページ
JIS B 1562:2021 PDF [57]
                                                                   B 1562 : 2021 (ISO 15243 : 2017)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[2]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 転がり軸受の故障モードの分類・・・・[3]
  •  5 故障モード・・・・[4]
  •  5.1 転がり接触疲労(rolling contact fatigue)・・・・[4]
  •  5.2 摩耗(wear)・・・・[7]
  •  5.3 腐食(corrosion)・・・・[10]
  •  5.4 電食(electrical erosion)・・・・[14]
  •  5.5 塑性変形(plastic deformation)・・・・[16]
  •  5.6 亀裂及び破壊(cracking and fracture)・・・・[19]
  •  附属書A(参考)故障分析,損傷例,その他の調査及び使用する用語の説明・・・・[22]
  •  参考文献・・・・[55]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 1562 pdf 1] ―――――

           B 1562 : 2021 (ISO 15243 : 2017)

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人
日本ベアリング工業会(JBIA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,
日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS B
1562:2009は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS B 1562 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
B 1562 : 2021
(ISO 15243 : 2017)

転がり軸受−損傷及び故障−用語,特性及び原因

Rolling bearings-Damage and failures-Terms, characteristics and causes

序文

  この規格は,2017年に第2版として発行されたISO 15243を基に,技術的内容及び構成を変更すること
なく作成した日本産業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
転がり軸受の大きな損傷又は故障の場合,証拠が失われていることが多く,故障の根本原因を特定する
ことは難しい。したがって,適切な転がり軸受の損傷の解析を可能にするためには,速やかに装置を停止
することが重要である(図1参照)。いかなる場合においても,転がり軸受を組み付けた装置の実際の使
用条件,及び保守点検の履歴を知ることが最も重要である。
注記 スポーリングは軌道面の圧痕のすぐ後ろから発生し(a),時間の経過とともに拡大し(b及びc),運転を
し続けると損傷の原因である圧痕の消失に至る(d)。
図1−転がり軸受の損傷進展例
この規格に規定する転がり軸受の故障の分類は,主に転がり接触表面,及び他の機能に関わる表面にお
いて目視で確認できる特徴に基づいている。
故障の根本原因を確実に特定するには,転がり軸受の各機能の検討が必要である。
また,二つ以上の故障メカニズムが転がり軸受の表面に同様の影響を与えることがあるので,外観の記
録だけでは,故障原因を判定するには適切でないことが多く,そのような場合は,使用条件を考慮する必
要がある。調査する転がり軸受の損傷が著しく進展している場合には,異なる複数の初期原因から損傷が
生じることがあり,このような場合においては,故障の初期原因を突き止めるための証拠を並行して調査
することが望ましい。
この規格では,鋼製軌道輪及び転動体をもつ転がり軸受について記載する。セラミック転動体をもつ転
がり軸受の軌道輪の損傷についても,同様の故障モードを示す。
また,この規格では,転がり軸受寿命について,軸受の負荷容量,軸受にかかる荷重,軸受の形式,材

――――― [JIS B 1562 pdf 3] ―――――

           2
B 1562 : 2021 (ISO 15243 : 2017)
質,軸受の疲労限荷重,潤滑条件,及びその汚染状況を含めた多くの要因を考慮して軸受の寿命を計算す
る式を示すJIS B 1518[1]を参照している。

1 適用範囲

  この規格は,標準的な軸受用鋼で製作した転がり軸受の,使用中に生じる故障モードの分類について規
定する。
それぞれの故障モードに関しては,転がり軸受の外観状況からどのような故障モードであるかを特定す
るのに役立つよう,その特性,外観の変化及び推定原因を定義し,記載する。
この規格の目的から,使用する用語の意味を次に示す。
− 転がり軸受の故障 : 転がり軸受が意図した設計機能を果たすことを妨げる,又は寿命を迎えたことを
示す損傷によって起こる事象。
− 使用中 : 製造業者が転がり軸受を出荷した以降の状態。
− 外観 : 直接目視,拡大鏡又は光学顕微鏡で観察可能な外観,及び非破壊的方法だけによる撮影画像上
の外観。
この規格では,典型的な外観の変化及び損傷の形態に的を絞って考察し,写真及び図でそれらを説明す
るとともに,最も頻度の高い原因を示す。また,故障分析,損傷例,その他の調査及び使用する用語の説
明を附属書Aに示す。
この規格に示す外観上の特徴及び考察で原因が特定できない場合は,A.3に示す金属学的調査による断
面観察,光学顕微鏡及び電子顕微鏡での金属組織分析,化学分析及び分光分析が用いられるが,それらの
特別な方法は,この規格には規定しない。
故障モードの名称は,5.15.6に記載する名称を使用することが望ましい。
必要に応じて,A.4に記載する用語を使ってもよい。
転がり軸受の故障事例を,その故障原因及び対策とともにA.2に示す。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 15243:2017,Rolling bearings−Damage and failures−Terms, characteristics and causes(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0104 転がり軸受用語
注記 対応国際規格 : ISO 5593,Rolling bearings−Vocabulary

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 0104によるほか,次による。
注記 損傷及び故障の用語については,A.4を参照。
3.1
特性(characteristics)
生じる外観状態の変化。

――――― [JIS B 1562 pdf 4] ―――――

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B 1562 : 2021 (ISO 15243 : 2017)
注記 摩耗中に生じる表面欠陥及び幾何学的な変化の形態は,ISO 6601[2]及びISO 8785[3]で一部定義
されている。
3.2
損傷(damage)
転がり軸受の使用中に表面又は内部組織に生じる可視的な劣化。
3.3
故障過程(event sequences)
転がり軸受の最初の損傷から引き起こされる故障に至る過程。
注記 初期段階では,最初の損傷が機能低下又は故障を引き起こす原因となり得る。しかし,多くの
場合,最初の損傷では故障に至らず,転がり軸受を継続して使用することがあり,これが次の
損傷を引き起こして故障に至るので,原因の究明を困難にすることが多い。
3.4
故障(failure)
転がり軸受が意図した設計機能を果たせなくなる状態。これには重要な回転機能の低下及び前兆現象を
含む。ただし,予防保全として装置の回転を停止した場合は除く。
注記 使用上の故障とみなせる損傷の程度は,転がり軸受の用途によって異なる。音及び振動の増加,
並びに精度よく滑らかな回転を必要とせず,回転精度の低下に敏感でない用途においては,限
定した期間内で継続して転がり軸受を使用することが可能である。
3.5
故障モード(failure mode)
転がり軸受の故障の形態。

4 転がり軸受の故障モードの分類

  転がり軸受の損傷及び故障を一つの原因に特定することが理想的ではある。しかし,原因と特性とを,
すなわち,故障メカニズムと故障モードとを区別することは,多くの記事及び書籍(参考文献[4][19]参
照)が記載しているように,必ずしも簡単ではない。そのため,この規格では,転がり軸受の故障を外観
上の特徴的な六つの故障モードと,更にそれらを細分化したモードとに分類する(図2参照)。

――――― [JIS B 1562 pdf 5] ―――――

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JIS B 1562:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 15243:2017(IDT)

JIS B 1562:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 1562:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0104:1991
転がり軸受用語