JIS B 6016-2:1998 工作機械―潤滑システム

JIS B 6016-2:1998 規格概要

この規格 B6016-2は、工作機械の各種潤滑システムの分類;構成要素に関する仕様;制御及び監視方法;システム配置の実施;システムの保守について規定。潤滑方式を合理化する観点から,工作機械の製造業者及び使用者への指針を与えることを目的。

JISB6016-2 規格全文情報

規格番号
JIS B6016-2 
規格名称
工作機械―潤滑システム
規格名称英語訳
Machine tools -- Lubrication systems
制定年月日
1998年10月20日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 5170:1977(MOD)
国際規格分類

ICS

21.260
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
工作機械 2019
改訂:履歴
1998-10-20 制定日, 2003-11-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS B 6016-2:1998 PDF [23]
B 6016-2 : 1998

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。これによってJIS B 6016 : 1990は廃止され,JIS B 6016-1及びJIS B 6016-2に置き換
えられる。
今回の制定は,旧JIS B 6016 : 1990に対応する国際規格であるISO 5169,Machine tools−Presentation of
lubrication instructions及びISO 5170,Machine tools−Lubrication systemsとの整合のため,それぞれに対応
するものとしてJIS B 6016-1(工作機械−潤滑指示図の表示方法)とJIS B 6016-2(工作機械−潤滑システ
ム)とに分割したものである。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 6016-2には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) 潤滑システムの分類
附属書2(規定) 集中潤滑方式の回路図
附属書3(参考) 潤滑油の使用方法及び供給方式
附属書4(参考) 潤滑回路用図記号
附属書5(参考) 潤滑回路用図記号の組合せ表示例

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 6016-2 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 6016-2 : 1998

工作機械−潤滑システム

Machine tools−Lubrication systems

序文 この規格は,1977年に第1版として発行されたISO 5170, Machine tools−Lubrication systemsを翻訳
し,対応する部分については,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,対応国際
規格にはない規定内容を追加した。
なお,この規格で点線の下線を施してある部分は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は
− 工作機械の各種潤滑システムの分類
− 構成要素に関する仕様
− 制御及び監視方法
− システム配置の実施
− システムの保守
について規定する。
この規格は,潤滑方式を合理化する観点から,工作機械の製造業者及び使用者への指針を与えることを
目的としている。
この規格は,他の一般機械にも適用できる。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 5170 : 1977 Machine tools−Lubrication systems
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの規格は,記載の発効年又は発行年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その
後の改正版・追補は適用しない。
JIS B 0202 : 1982 管用平行ねじ
JIS B 0203 : 1982 管用テーパねじ
JIS B 0205 : 1982 メートル並目ねじ
JIS B 0207 : 1982 メートル細目ねじ
JIS B 1575 : 1994 グリースニップル
JIS B 6016-1 : 1998 工作機械−潤滑指示図の表示方法
備考 ISO 5169 : 1977 Machine tools−Presentation of lubrication instructionsからの引用事項は,この
規格の該当事項と同等である。
JIS B 0125 油圧及び空気圧用図記号
備考 ISO 1219 : 1976 Fluid power-systems and components−Graphic symbolsからの引用事項は,こ

――――― [JIS B 6016-2 pdf 2] ―――――

2
B 6016-2 : 1998
の規格の該当事項と同等である。
ISO/TR 3498 : 1986 Lubricants, industrial oils and related products (class L)−Recommendations for the
choice of lubricants for machine tools
3. 定義
3.1 潤滑箇所 接触面を潤滑するために,潤滑油を供給する箇所。
3.2 作業箇所 一般に,潤滑システムの正常な運転ができるように,外部からの作業を行うことが望ま
しい潤滑システムの任意の箇所。
例えば,潤滑油の補給(ニップル,タンクなど),レバーの操作。
4. 潤滑方法[附属書2(規定)参照]
4.1 全損方式 潤滑油を潤滑点に供給し,使用後それを廃棄する方式。
4.2 循環方式 潤滑油を潤滑点に供給し,使用後それを再使用するため油タンクに戻す方式。
4.3 静圧方式 運動又は静止している二面間に外部から圧力をかけて液体を導入することによって,こ
れらの表面を分離する液体潤滑方式。
5. システムの種類[附属書1(規定)参照]
5.1 個別潤滑 個別潤滑は,手持ち器具によって行う潤滑方式。
個別潤滑は,簡単な機械や潤滑点がわずか10か所程度で,ほぼ50時間の間隔で潤滑が必要な機械に使
用できる。
5.2 集中方式 集中方式は,機械の2か所以上の潤滑点が共通の供給源からの同じ潤滑油を使用する方
式。集中方式は,特に機械が大量生産に用いられる場合,機械が複雑又は高価な場合に適用できる。
集中方式は,
a) 手動操作
b) ポンプが手動で操作される半自動操作
c) 全自動操作
であってもよい。
5.2.1 抵抗式 抵抗式システムでは,分配する潤滑油の量は圧力及びオリフィスの大きさに比例する。
5.2.2 単管式 単管式システムでは,潤滑油を直接間欠圧力又は遅延間欠圧力のもとで単一の管路を通っ
てインゼクタに送り,各潤滑点に供給する。主管路は,潤滑油吐出後圧抜きするのが単管式の特性である。
これは計量分配器の作動のために必要である。
5.2.3 複管式 複管式システムでは,計量分配器を間隔をおいて接続した二つの主管のそれぞれに方向制
御弁を介して潤滑油を交互に強制供給する。計量分配器は主管内で交互に起こる潤滑油圧力の上昇と下降
とによって作動し,計量された潤滑油を潤滑点に供給する。
5.2.4 多系統式 多系統式システムでは,一つのポンプの複数の吐出口から計量された量だけ潤滑油を供
給する。それぞれの管は各吐出口からそれぞれの潤滑点まで通じる。
5.2.5 進行プランジャ式 この種のシステムでは,あらかじめ決められた順序で圧力によって作動する計
量分配器によって,潤滑油の量を潤滑点に供給する。
5.2.6 オイルミスト/エアゾル式 この種のシステムでは,潤滑油の微粒子を中央点で作って空気流に浮
遊させ潤滑点に管で送る。ここで特に設計された装置によってオイルミストを有効油分に還元する。

――――― [JIS B 6016-2 pdf 3] ―――――

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5.2.7 併用式 機械の設計によって必要があれば,上記の各種方式の併用が可能である。
6. 構成部品の仕様
6.1 給油ニップル及び個別潤滑機器 給油ニップルは,携帯形ポンプによる直接噴射式,できれば油圧
式とする。給油ニップル及び個別潤滑機器は,ISO規格,JIS B 0202,JIS B 0203,JIS B 0205,JIS B 0207
又はJIS B 1575に規定するねじ穴に締め込まなければならない。
6.2 タンク
6.2.1 油タンク
6.2.1.1 タンクは,常に次の容量をもつものとする。
a) 全損方式では,最低50作業時間は再補給を必要としない容量。
b) 循環方式では,最低1 000作業時間はドレン抜き及び清掃を必要としない容量。
タンクは,システムで用いられる総油量が入り,潤滑油を冷却するための装置(すなわち,熱交換器)
を取り付けなくても過度の発生熱を放散するのに十分な容量をもつものでなければならない。
タンクには,正常運転時の最低及び最高液面及び全タンク容量を明確に表示しなければならない。
6.2.1.2 0.5lを超える容量をもったすべてのタンクには,タンクの実際の液面が常に最高から最低液面ま
で容易に点検できるように,可視液面計を取り付けなければならない。
6.2.1.3 自動集中全損方式では,最低液面の警報信号制御が必要である。
6.2.1.4 循環方式では,潤滑油が許容液面以下に下がったときは,機械の運転を停止する手段を講じなけ
ればならない(6.8.4参照)。
6.2.1.5 3lを超える容量をもったタンクは,すべての給油口に,十分に細かいが速やかに補給できるよう
な潤滑油の粘度に合った適当な大きさのメッシュストレーナを取り付けなければならない。また,異物の
侵入を防ぐためにキャップを取り付けなければならない。通気口は備えなければならないが,キャップ又
はカバーがその代わりとなってもよい。
6.2.1.6 給油口のキャップは誤って外れることのないもので,紛失防止のための対策を講じなければなら
ない。
6.2.1.7 3lを超える容量のすべてのタンクは,迅速に完全なドレン抜きができ,誤って外れることのない
ドレンプラグをもたなければならない。ねじは,ISO規格,JIS B 0202,JIS B 0203,JIS B 0205又はJIS B
0207に規定するものを使用する。
6.2.1.8 内面の保護被覆は,潤滑油に適合したものとする。
6.2.1.9 タンクには,内部の清掃と保守ができるように開口部を設ける。
6.2.1.10 循環方式のタンクでは,管端部は最低許容液面以下に沈めなければならない。さらに,吸入管と
戻り管の端部は,泡立ちや乳化の影響を最小にするためにできるだけ離さなければならない。
6.2.1.11 電気加熱器を備えている場合は,発熱体表面の定格は通常12.5kW/m2を超えてはならない。
6.2.2 グリースタンク
6.2.2.1 グリースタンクは,ポンプに確実にグリースを送り込むことができる装置を備えていなければな
らない。
6.2.2.2 タンクは,補給中に空気が抜けるような手段を講じなければならない。
6.2.2.3 0.5lを超える容量をもったすべてのタンクは,タンクの実際の液面が常に最高から最低液面まで
容易に点検できるように設計しなければならない。
6.2.2.4 タンクとポンプとは一体で取り付けなければならない。

――――― [JIS B 6016-2 pdf 4] ―――――

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B 6016-2 : 1998
6.2.2.5 自動方式は潤滑油液面の下限を指示するために警報信号をもっていなければならない。
6.2.2.6 給油口のキャップは,誤って外れることのないもので,その紛失防止のための対策を講じなけれ
ばならない。
フィルタの接続部にはメッシュストレーナを組み込み,その装置は速やかな給油ができなければならな
い。
6.2.2.7 大形タンクは排油及び内部清掃のための適当な設備をもつよう設計しなければならない。
6.2.2.8 内面の保護被覆は,潤滑油に適合したものとする。
6.3 ポンプ
6.3.1 ポンプには,次の駆動方式がある。
− 電気式
− 空気圧式
− 油圧式
− 機械式
− 手動式
6.3.2 ポンプは単ピストン若しくは多ピストン形,歯車形,ベーン形,又はねじ形のものでもよい。
6.3.3 ポンプの回転方向,吐出口及び吸入口は明確に表示しなければならない。
6.3.4 ポンプには,次の事項を示す銘板をちょう(貼)付する。
− 製造業者名
− 形式名又は形式番号
− 製造番号(できる場合)
6.4 配管 フレキシブル管又は硬質管を用いてもよいが,次の特徴をもつものでなければならない。
6.4.1 フレキシブル管
6.4.1.1 フレキシブル管は,潤滑油に対して化学的に不活性でなければならない。
6.4.1.2 フレキシブル管は,システムの最大使用圧力に適した機械的強度をもたなければならない。
6.4.1.3 フレキシブル管は,潤滑回路を変えることなく,突発的な過圧(例えば,サージ圧)に耐えるも
のでなければならない。
6.4.2 硬質管
6.4.2.1 硬質管は,酸化被膜の付かない鋼,プラスチック材料又はその他の適切な材料とする。
6.4.2.2 管が熱源にさらされる場所には,亜鉛めっき管の使用を避けなければならない。さらに,管が活
性又は遊離硫黄を含む切削油と接触している場所には,銅管の使用を避けなければならない。
6.4.2.3 グリース用管の内径は,主管は4mm未満,枝管は3mm未満とする。
6.4.3 オイルミスト/エアゾル式 オイルミスト/エアゾル式の場合,すべての管は,滑らかな内壁と断
面積の増減しない管継手とする。
6.5 管継手
6.5.1 管継手は,用いる方式,圧力及び管の種類に適したものとする。
6.5.2 ねじは,ISO規格,JIS B 0202,JIS B 0203,JIS B 0205又はJIS B 0207に規定するものとする。
6.6 フィルタ
6.6.1 方式の種類に関係なく,潤滑油は工作機械又はシステムの構成部品を損傷するおそれのある不純物
を含まないものとする。

――――― [JIS B 6016-2 pdf 5] ―――――

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JIS B 6016-2:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 5170:1977(MOD)

JIS B 6016-2:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 6016-2:1998の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0125:1984
油圧及び空気圧用図記号