JIS C 2139-1:2019 固体電気絶縁材料の誘電特性及び抵抗特性―第1部:基本事項

JIS C 2139-1:2019 規格概要

この規格 C2139-1は、固体絶縁材料の誘電特性及び電気抵抗特性を測定するための基本的かつ普遍的な指針について規定。

JISC2139-1 規格全文情報

規格番号
JIS C2139-1 
規格名称
固体電気絶縁材料の誘電特性及び抵抗特性―第1部 : 基本事項
規格名称英語訳
Dielectric and resistive properties of solid insulating materials -- Part 1:General
制定年月日
2019年11月20日
最新改正日
2019年11月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 62631-1:2011(MOD)
国際規格分類

ICS

29.035.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2019-11-20 制定
ページ
JIS C 2139-1:2019 PDF [43]
                                                                                 C 2139-1 : 2019

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  3.1 一般的用語及び定義・・・・[1]
  •  3.2 電気抵抗特性に関する用語及び定義・・・・[3]
  •  3.3 誘電特性に関する用語及び定義・・・・[4]
  •  3.4 測定回路及び測定装置に関する用語及び定義・・・・[6]
  •  4 電気絶縁材料の性質に影響を及ぼす因子・・・・[9]
  •  4.1 一般的事項・・・・[9]
  •  4.2 電気抵抗特性及び誘電特性に影響を及ぼす因子・・・・[9]
  •  5 測定方法及び測定装置・・・・[11]
  •  5.1 一般的事項・・・・[11]
  •  5.2 抵抗特性の測定方法・・・・[11]
  •  5.3 誘電特性の測定方法・・・・[12]
  •  5.4 測定装置・・・・[12]
  •  6 試験手順・・・・[13]
  •  附属書JA(参考)電気分極,脱分極,緩和時間及び吸収電流・・・・[14]
  •  附属書JB(参考)体積抵抗率及び表面抵抗率-概念及び測定方法・・・・[18]
  •  附属書JC(参考)表面抵抗測定-2端子測定の問題点及び3端子測定の利点・・・・[22]
  •  附属書JD(参考)比誘電率測定-縁端静電容量の補正について・・・・[24]
  •  附属書JE(参考)測定回路-ブリッジ回路及び共振回路・・・・[27]
  •  附属書JF(参考)ガード及びガード回路・・・・[33]
  •  参考文献・・・・[39]
  •  附属書JG(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[40]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS C 2139-1 pdf 1] ―――――

C 2139-1 : 2019

まえがき

  この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人電気学会(IEEJ)及び一般財団
法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出があり,日本
産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本産業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 2139の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 2139-1 第1部 : 基本事項
JIS C 2139-3-1 第3-1部 : 直流電圧印加による抵抗特性の測定−体積抵抗及び体積抵抗率
JIS C 2139-3-2 第3-2部 : 直流電圧印加による抵抗特性の測定−表面抵抗及び表面抵抗率
JIS C 2139-3-3 第3-3部 : 直流電圧印加による抵抗特性の測定−絶縁抵抗

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――――― [JIS C 2139-1 pdf 2] ―――――

                                       日本産業規格                             JIS
C 2139-1 : 2019

固体電気絶縁材料の誘電特性及び抵抗特性−第1部 : 基本事項

Dielectric and resistive properties of solid insulating materials- Part 1: General

序文

  この規格は,2011年に第1版として発行されたIEC 62631-1を基とし,技術的内容及び構成を変更して
作成した日本産業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JGに示す。また,附属書JA附属書JFは対応国際規格に
はない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,固体絶縁材料の誘電特性及び電気抵抗特性を測定するための基本的かつ普遍的な指針につ
いて規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 62631-1:2011,Dielectric and resistive properties of solid insulating materials−Part 1: General
(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 2142 固体電気絶縁材料−試験前及び試験時における標準状態
JIS C 2139-3(規格群) 固体電気絶縁材料の誘電特性及び抵抗特性
IEC 60050-212,International Electrotechnical Vocabulary−Part 212: Electrical insulating solids, liquids, and
gases

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,IEC 60050-212によるほか,次による。

3.1 一般的用語及び定義

3.1.1
電気絶縁材料(electrical insulating material)

――――― [JIS C 2139-1 pdf 3] ―――――

2
C 2139-1 : 2019
電気伝導度が無視できる程度に小さく,異なった電位をもつ導電性部品を分離するために用いる固体材
料。
3.1.2
伝導電流(conduction current)
直流電圧を印加したとき,過渡電流が認められなくなった後に測定される時間的に変化しない電流[1]。
3.1.3
充電電流(charging current)
試験片を誘電体とするキャパシタを充電する間に流れる電流のうちの過渡電流成分。
注記 静電容量素子として,キャパシタ及びコンデンサの呼称が混用されている。しかし,コンデン
サはまれに冷凍設備の凝縮器又は熱機関の復水器と混同されることがあるため,この規格では
キャパシタで統一した。
3.1.4
電界の強さ,E(electric field strength)
空間のある点に単位電荷を静止させて置いたとき,その電荷に作用する電気的な力のベクトル量。
注記 電荷量Qをもつ静止している荷電粒子に力Fが働いているとき,電荷量Qとの積がFとなる
ようなベクトル量Eをいう。
F Q E (1)
3.1.5
電気分極,P(electric polarization)
電界の作用によって,物質全体が電界方向に電気双極子モーメントを生じる現象。単に分極又は誘電分
極ということもある。無限に小さいとみなすことのできる体積vのある微小領域内の一点における分極の
大きさを表す量Pは,その微小領域内に含まれる物質の電気双極子モーメントpを体積vで除した値に等
しいベクトル量である。
p
P (2)
v
注記 分極は,荷電粒子の変位又は双極子の配向の結果として生じる。分極は,電気絶縁材料内部の
界面及び電極界面にも生じる。全ての分極は,時間及び周波数に強く依存し,温度にも同様に
依存する。そのため,分極は,誘電特性及び電気抵抗特性の両方に大きな影響を与える。また,
直流電圧印加に伴って電気絶縁材料が分極を完了するまでの時間変化の過程は,通常,電気絶
縁材料の電気抵抗特性を測定する際に観測される分極現象として理解されている。
3.1.6
電束密度,D(electric flux density)
電荷が存在することによって生じるベクトル量。電界Eと真空誘電率ε0との積に分極Pを加えて,空間
のある一点で得られるベクトル量[1]。
D=ε0E+P (3)
3.1.7
脱分極(depolarization)
電気絶縁材料から電気分極を取り除く過程及び処理[4](附属書JA参照)。
注記 一般に脱分極処理は,電気絶縁材料の電気抵抗特性を測定する前に,測定誤差を避けるために
行う。

――――― [JIS C 2139-1 pdf 4] ―――――

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C 2139-1 : 2019
3.1.8
分極電流(polarization current)
電圧印加に伴って流れる過渡電流成分(附属書JA参照)。
注記 分極電流は,前もって両電極を十分に長い時間短絡して,短絡電流が無視できるようになって
から測定する。
3.1.9
脱分極電流(depolarization current)
ある時点で直流電圧を印加した後,絶縁体に接触した二つの電極間を短絡したときに流れる電流(附属
書JA参照)。
注記 通常,脱分極電流は,直流電圧印加後,分極電流が無視できる程度に小さくなってから測定す
る。
3.1.10
緩和時間,τ(relaxation time)
電気絶縁材料に電圧を印加したとき,分極が平衡状態に達するまでに要する時間,又は静電界中で分極
した電気絶縁材料から電圧を取り去ったとき,脱分極が終わるまでに要する時間(附属書JA参照)。
注記 現象及び/又は状態が非平衡から平衡に向かって変化するとき,変化に要する時間の指標とな
る数値。ここで平衡とは,対象としている任意の量が時間とともに一定となる定常状態を指す。

3.2 電気抵抗特性に関する用語及び定義

3.2.1  一般的事項
一定の時間領域において,直流によって測定される3.2.23.2.6に規定する包括的な材料の性質を定義す
る。
注記 試験片を流れる電流は,図1に示すような複雑な変化を示すことがある。図中のAの領域は,
直流電圧の印加前に電極間を短絡した場合で,残留電荷の消滅に伴う電流の時間変化の一例で
ある。Bの領域は,電圧印加後に電流が時間的に変化する様子を示す。電流は,充電電流成分
iaと伝導電流成分i0との和となり,電流iaは時間とともに減少する。電流iaを吸収電流という
ことがある。Cの領域は,電圧を取り除き,電極間を短絡した後の脱分極電流ia' であり,電流
ia' の極性は反転し,その大きさは時間とともに減少する[6](附属書JA参照)。
A C
ia
i0
電流
0
時間
ia'
B
電圧印加 電圧除去
図1−試験片を流れる電流の時間変化[6]

――――― [JIS C 2139-1 pdf 5] ―――――

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