JIS C 9319:1991 抵抗溶接機用サイリスタスタック

JIS C 9319:1991 規格概要

この規格 C9319は、主回路の公称電圧200V又は400Vの50Hz又は60Hzの単相交流回路において,サイリスタ2個を逆並列に接続して使用される抵抗溶接機用サイリスタスタックについて規定。

JISC9319 規格全文情報

規格番号
JIS C9319 
規格名称
抵抗溶接機用サイリスタスタック
規格名称英語訳
Thyristorstacks for resistance welding machine
制定年月日
1975年6月1日
最新改正日
2017年10月20日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

25.160.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
溶接 II(製品) 2021
改訂:履歴
1975-06-01 制定日, 1978-07-01 確認日, 1981-09-01 改正日, 1986-12-01 確認日, 1991-05-01 改正日, 1997-06-20 確認日, 2002-06-20 確認日, 2007-07-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS C 9319:1991 PDF [9]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 9319-1991

抵抗溶接機用サイリスタスタック

Thyristorstacks for resistance welding machine

1. 適用範囲 この規格は,主回路の公称電圧200V又は400Vの50Hz又は60Hzの単相交流回路におい
て,サイリスタ2個を逆並列に接続して使用される抵抗溶接機用サイリスタスタック(以下,スタックと
いう。)について規定する。
備考 この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位であって,参考値である。
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。
なお,(17)(24)における“最大······”,“最小······”の“最大”及び“最小”の意味は,同じ形式のすべ
てのサイリスタに対して,それぞれの後に続く特性項目のばらつきの上限値及び下限値を表す。
(1) 制御電流(実効値) 規定の冷却条件で,溶接電流の通電時間中にスタックを通じて負荷に供給する
ことができる電流の実効値。この場合,電流波形は正弦波であることを原則とするが,ヒートコント
ロールを行う場合も,その実効値によるものとする。
(2) 使用率 1回の溶接における通電時間(サイクル数)と,通電開始から次の通電開始までの全時間(溶
接周期といい,サイクル数で表す。)との比の百分率で,次の式で示す。
愀 %)=Nn×100
ここに, 懿 使用率
n : 通電サイクル数
N : 溶接周期に相当するサイクル数
(3) オン電圧 オン状態における陽極と陰極との間の電圧。
(4) オン電流 オン状態における陽極電流。
(5) オフ電圧 オフ状態における陽極と陰極との間の電圧。
(6) オフ電流 オフ状態における陽極電流。
(7) ピーク繰返しオフ電圧 定格接合温度範囲内でゲートと陰極との間に信号を加えない状態において,
サイリスタの陽極と陰極との間に,順方向に繰り返し加えることができる最大許容電圧のピーク値。
印加電圧としては50Hz又は60Hzの正弦波電圧を用いる。
(8) ピーク繰返し逆電圧 定格接合温度範囲内でゲートと陰極との間に信号を加えない状態において,サ
イリスタの陽極と陰極との間に,逆方向に繰り返し加えることができる最大許容電圧のピーク値。印
加電圧としては50Hz又は60Hzの正弦波電圧を用いる。
(9) サージオン電流 定格接合温度範囲内において,オフ状態から,又は定格オン電流を連続通電した後,
直ちに引き続いて流すことができる50Hzの正弦半波の最大許容オン電流のピーク値で,1サイクル及
び15サイクル通電する場合の値。

――――― [JIS C 9319 pdf 1] ―――――

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C 9319-1991
(10) 平均ゲート損失 定格接合温度範囲内において,サイリスタのゲートと陰極との間の最大許容電力損
失を1サイクルで平均した値。
(11) ピークゲート損失 定格接合温度範囲内において,サイリスタのゲートと陰極との間の瞬時電力損失
の最大許容値。
(12) ピークゲート順電流 定格接合温度範囲内において,サイリスタのゲートと陰極との間に流すことが
できる順電流のピーク値。
(13) ピークゲート順電圧 定格接合温度範囲内において,サイリスタのゲートと陰極との間に順方向に加
えることができる最大許容電圧のピーク値。
(14) ピークゲート逆電圧 定格接合温度範囲内において,サイリスタのゲートと陰極との間に逆方向に加
えることができる最大許容電圧のピーク値。
(15) 接合温度 定格の基準として定められたサイリスタの使用状態における接合の温度で,定格最高接合
温度と定格最低接合温度で示される。
(16) 保存温度 スタックに電気的な入力を加えない状態で,保存及び放置してよい周囲温度で,定格最高
保存温度と定格最低保存温度で示される。
(17) 最大ピークオフ電流 定格最高接合温度で,定格ピーク繰返しオフ電圧に等しいピーク値をもつ50Hz
又は60Hzの正弦半波電圧を順方向に加えたとき流れるオフ電流のピーク値。
(18) 最大ピーク逆電流 定格最高接合温度で,定格ピーク繰返し逆電圧に等しいピーク値をもつ50Hz又
は60Hzの正弦半波電圧を逆方向に加えたとき流れる逆電流のピーク値。
(19) 最大オン電圧 サイリスタのオン状態において,規定のオン電流を流した場合の電圧の最大瞬時値。
(20) 最大ゲートトリガ電流 サイリスタの陽極と陰極との間に規定の陽極電圧を加えた状態において,サ
イリスタをトリガさせるのに必要な最小のゲート電流値。
(21) 最大ゲートトリガ電圧 サイリスタの陽極と陰極との間に規定の陽極電圧を加えた状態において,サ
イリスタをトリガさせるのに必要な最小のゲート電圧値。
(22) 最小ゲート非トリガ電流 サイリスタの陽極と陰極の間にピーク繰返しオフ電圧の32の陽極電圧を加
えた状態において,サイリスタをオンさせない最大のゲート電流。ただし,接合温度は定格最高接合
温度とする。
(23) 最小ゲート非トリガ電圧 サイリスタの陽極と陰極との間にピーク繰返しオフ電圧の32の陽極電圧を
加えた状態において,サイリスタをオンさせない最大のゲート電圧。ただし,接合温度は定格最高接
合温度とする。
(24) 最小臨界オフ電圧上昇率 最高許容接合温度で陽極と陰極との間にピーク繰返しオフ電圧の32の陽極
電圧を印加したとき,サイリスタがオフ状態からオン状態へ移行しないオフ電圧上昇率の最大値。た
.063VD
だし,陽極電圧の立上がり部分は図1に示すような指数関数波形によるものとし,上昇率は T で示
す。

――――― [JIS C 9319 pdf 2] ―――――

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C 9319-1991
図1 陽極電圧の立上がり
3. 種類及び定格 種類は,形名によって表1のとおりとし,スタック及びスタックを構成するサイリス
タの定格は,表1及び図2とする。
なお,冷却条件は,5.に適合するものとする。
表1 スタックの種類
形名 主回路 最大定格 サージオン電流許容値 最大定格(3) 定格温度
制御電流(1)(2) A ピーク繰返し(2) 平均 接合
ピーク ピーク ピーク ピーク 保存
オフ電圧及び
電圧 (絶対最大定格)A 温度
ゲートゲート ゲート ゲート ゲート 温度
ピーク繰返し
使用率 逆電圧 V 通電時間 損失 損失 順電圧
順電流 逆電圧
V 100 % 10 % 1サイクル 15サイクルW W A V V ℃ ℃
WTh- 200 125 210 600 1 250 500 0.5 5 2 10 5 +125 −40
−40
A-200 +80
WTh-B 250 420 2 500 1 000 1 10
-200
WTh-C 500 840 5 000 2 000 2
-200
WTh- 750 1 250 7 500 3 000
D-200
WTh-E 1 000 1 700 10 000 4 000
-200
WTh-F 1 500 2 500 12 000 6 000 4
-200
WTh- 2 000 3 350 17 000 9 000
G-200
WTh- 3 000 5 000 25 000 15 000
H-200
WTh- 400 125 210 1 200 1 250 500 0.5 5 2
A-400
WTh-B 250 420 2 500 1 000 1 10
-400
WTh-C 500 840 5 000 2 000 2
-400
WTh- 750 1 250 7 500 3 000
D-400
WTh-E 1 000 1 700 10 000 4 000
-400
WTh-F 1 500 2 500 12 000 6 000 4
-400
WTh- 2 000 3 350 17 000 9 000
G-400
WTh- 3 000 5 000 25 000 15 000
H-400

――――― [JIS C 9319 pdf 3] ―――――

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C 9319-1991
注(1) 使用率100%で,5.の冷却条件における制御電流の実効値を示す。
使用率10%の場合は,通電時間を20サイクルとし,目安値とする。
(2) 電源周波数が50Hzのときの値を示す。
(3) サイリスタ単体の値を示す。
備考 形名は,次の配列構成による。
製品を表す記号-制御電流を表す記号-主回路電圧を表す記号
例 WTh - C - 400
ここに,制御電流を表す記号は,使用率100%における制御電流で,Aは125A,Bは250A,
Cは500A,Dは750A,Eは1 000A,Fは1 500A,Gは2 000A,Hは3 000Aとする。
図2 スタックの制御電流
注(4) 制御電流比率は,制御電流と使用率100%における制御電流との比で表す。
備考1. 通電時間nは,電源周波数が50Hzのときのサイクル数を示す。
2. 通電時間は,3,5,10,20,40サイクルで規定し,1,2サイクルは参考値とする。
4. 特性スタックに用いられるサイリスタの特性は,表2のとおりとし,冷却条件は5.に適合するものと
する。

――――― [JIS C 9319 pdf 4] ―――――

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C 9319-1991
表2 サイリスタの特性
項目 単位 形名
WTh-A-200 WTh-C-200 WTh-D-200 WTh-G-200 WTh-H-200
WTh-A-400 WTh-C-400 WTh-D-400 WTh-G-400 WTh-H-400
WTh-B-200 WTh-E-200
WTh-B-400 WTh-E-400
WTh-F-200
WTh-F-400
最大ピークオフ電流 mA 30 45 60 80 120
最大ピーク逆電流 mA 30 45 60 80 120
最大オン電圧(5) V 2.0
最大ゲートトリガ電流(5) mA 200 300
最大ゲートトリガ電圧(5) 3.5 4.0
最小ゲート非トリガ電流 mA 1.5
最小ゲート非トリガ電圧 V 0.15
最小臨界オフ電圧上昇率 V/ − 100以上 200以上
注(5) 接合温度25℃の値を示す。
5. 冷却条件 冷却は水冷方式とし,その冷却水の流量は,表3を満足する値でなければならない。ただ
し,この流量におけるスタックの給水口と排水口との間の水頭損失は,次の式を満足しなければならない。
Hs≦5−2.80×Q2×10-2 (m)
ここに, Hs : スタックの許容水頭損失 (m)
Q : スタックに必要な冷却水流量 (l/min)
ただし,冷却水が絶縁されている場合は,Hs≦5とする。
また,冷却水温度は給水口において30℃以下とする。
なお,冷却水の電気抵抗率は5 000 地 上が望ましい。
表3 冷却水流量
単位l/min
形名 冷却水流量
WTh-A-200,WTh-A-400 2以下
WTh-B-200,WTh-B-400 4以下
WTh-C-200,WTh-C-400 5以下
WTh-D-200,WTh-D-400 6以下
WTh-E-200,WTh-E-400
WTh-F-200,WTh-F-400
WTh-G-200,WTh-G-400
WTh-H-200,WTh-H-400 6以下2系路
6. 性能
6.1 制御電流 スタックは,8.2の方法で試験を行ったとき,表4の試験電流が通電でき,かつ異常があ
ってはならない。

――――― [JIS C 9319 pdf 5] ―――――

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