JIS D 1612:1989 自動車用エアクリーナ試験方法

JIS D 1612:1989 規格概要

この規格 D1612は、自動車に用いる乾式,湿潤式,油槽式及びサイクロン式のエアクリーナ並びにこれらを組み合わせた多段式エアクリーナの性能試験方法について規定。自動車用以外の内燃機関,コンプレッサなどのエアクリーナに適用してもよい。

JISD1612 規格全文情報

規格番号
JIS D1612 
規格名称
自動車用エアクリーナ試験方法
規格名称英語訳
Test methods of air cleaners for automobiles
制定年月日
1963年12月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 5011:1988(MOD)
国際規格分類

ICS

43.040.60
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
自動車 I 2020, 自動車 II 2020
改訂:履歴
1963-12-01 制定日, 1966-11-01 確認日, 1970-02-01 確認日, 1973-02-01 確認日, 1973-06-01 改正日, 1976-02-01 改正日, 1979-01-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1989-03-01 改正日, 1994-03-01 確認日, 2000-11-20 確認日, 2006-01-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS D 1612:1989 PDF [34]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
D 1612-1989

自動車用エアクリーナ試験方法

Test Methods of Air Cleaners for Automobiles

1. 適用範囲 この規格は,自動車に用いる乾式,湿潤式,油槽式及びサイクロン式のエアクリーナ並び
にこれらを組み合わせた多段式エアクリーナ(以下,エアクリーナという。)の性能試験方法について規定
する。
なお,自動車用以外の内燃機関,コンプレッサなどのエアクリーナに適用してもよい。
備考 この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参
考として併記したものである。
引用規格 :
JIS K 2215 内燃機関用潤滑油
JIS Z 8901 試験用ダスト
対応国際規格 :
ISO 5011 Inlet air cleaning equipment for internal combustion engines and compressors - Performance testing
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,附属書1のとおりとする。
3. 試験項目 試験は,次の各項目について行う。
(1) 通気抵抗試験
(2) 清浄効率試験
(3) ダスト保持量試験
(4) 破れ及びつぶれ試験
(5) 復元性試験
(6) 漏れ試験
(7) プリクリーナ性能試験
(8) 掃気式エアクリーナ性能試験
(9) 油槽式エアクリーナ性能試験
備考 (7),(8)及び(9)は,それぞれの型式のエアクリーナに特有な試験条件及び試験項目があるので,
型式ごとに試験項目をまとめて規定した。
4. 測定精度 測定精度は,原則として次による。
(1) 空気量の測定精度は,設定値の±2%とする。ただし,変動空気量試験における各部分サイクルでの空
気量の精度は,試験空気量の最大値の±2%とする。
(2) 出口静圧及び圧力降下の測定精度は,±0.25mbar(1) [{±2.5mmAq}] とする。

――――― [JIS D 1612 pdf 1] ―――――

2
D 1612-1989
(3) 温度の測定精度は,±0.5℃とする。
(4) 質量の測定精度は,設定値の±1%とする。
(5) 相対湿度の測定精度は,±2%とする。
(6) 気圧の測定精度は,±3mbar [{±2.3mmHg}] とする。
注(1) 1mbar=100Pa, 1mbar=10.2mmAq
備考 測定機器は,所要精度を確保するため定期的に校正する。
5. 試験材料及び準備
5.1 試験用ダスト 試験用ダストは,次による。
(1) 試験用ダストは,JIS Z 8901(試験用ダスト)の7種(細粒)又は8種(微粒)とする。ただし,受
渡当事者間の協定によって,特別ダストとして,ISOコースダスト(細粒)又はISOファインダスト
(微粒)を使用してもよい。
試験用ダストの化学成分及び粒径分布を附属書2に示す。
備考 ISOダストを使用する場合は,次のように置き換える。
JIS7種(細粒)はISOコースダスト,JIS8種(微粒)はISOファインダスト
(2) 試験用ダストは,十分に混合し,乾燥したものを使用する。
5.2 アブソリュートフイルタ
5.2.1 アブソリュートフィルタろ材の仕様 アブソリュートフィルタろ材は,数層のガラス繊維からなる
もので,適当な容器に入れて使用する。
アブソリュートフィルタろ材は,直径0.81.3 ラス繊維を熱硬化性樹脂で処理したもので,厚さ
約13mm,見掛け比重約0.01,吸湿性は,温度50℃,相対湿度95%の大気中に96時間放置して質量変化
が1%以内のものであって,起毛面を空気の流れの上流側に面して用いる。
アブソリュートフィルタの大きさは,清浄効率試験を行うのに十分な容量をもつもので,かつ,試験時
に通過する風速が0.8m/s以下になるものとする。
備考 繊維などの持去りによる測定誤差を少なくするため,アブソリュートフィルタは,計量前に周
囲空気で,定格空気量の少なくとも110%の空気を15分間流す。
5.2.2 アブソリュートフィルタろ材の清浄効率の確認 アブソリュートフィルタろ材の清浄効率を,次に
よって確認する。
(1) 2個のアブソリュートフィルタを直列に配置する。
(2) 9.5.1の試験方法によって,アブソリュートフィルタの清浄効率試験を行い,各アブソリュートフィル
タの質量増加量を測定する。
A
a 100
A B
ここに, 懿 アブソリュートフィルタの清浄効率 (%)
A : 上流側アブソリュートフィルタの質量増加量 (g)
B : 下流側アブソリュートフィルタの質量増加量 (g)
5.2.3 アブソリュートフィルタろ材の質量の測定 アブソリュートフィルタろ材は,十分に質量を安定さ
せた後,その質量を0.01gの単位で測定する。
5.3 供試エアクリーナの準備 エアクリーナは,試験に際して表1に示す準備を行っておくこととする。

――――― [JIS D 1612 pdf 2] ―――――

                                                                                              3
D 1612-1989
表1 エアクリーナの準備
準備項目
エアクリーナのエレ
エアクリーナを十分 試験室の空気で定格
エアクリーナの種類
に清掃して乾燥す 空気量を15分間以
メントを指定のぬれ
る。 た状態にする。 上流す。
乾式 ○ − ○
湿潤式 ○(2) ○ ○
油槽式(3) ○ − ○(3)
プリクリーナ
○ − −
(サイクロン式)(4)
多段式 ○(2) △ ○
掃気式(5) ○(2) △ ○
注(2) 湿潤式エアクリーナに対しては,フィルタエレメントを除く。
(3) 油槽式エアクリーナについては,各試験項目ごとに準備項目と内容が異
なるので,16.油槽式エアクリーナ性能試験によって準備をする。
(4) プリクリーナとしては,サイクロン式エアクリーナが多く使用されてい
る。
(5) 掃気式は,プリクリーナを組み合わせた多段式エアクリーナの一種であ
る。
備考1. ○印は,実施項目を示す。
2. △印は,多段式及び掃気式エアクリーナの中に湿潤式エレメントを使
用している場合に適用する。
3. 乾式及び湿潤式のエレメントを使用するものは,試験後のエレメント
を使用するように規定されている項目以外は,各試験ごとに新品のエ
レメントを用いる。
6. 試験室の大気状態 試験は,室温で行う。
なお,各試験の前後における気圧,温度及び相対湿度を測定し記録する。
7. 試験装置 試験装置は,次のとおりとする。
(1) 試験装置は,原則として,附属書3による。
(2) 通気抵抗,清浄効率,ダスト保持量,フィルタエレメントの破れ及びつぶれを測定するための代表的
な装置の構成は,附属書3の図1,図5,図6,図7,図8,図10,図11,図13及び図14による。
掃気式エアクリーナの試験に用いる装置は,附属書3図15による。油持去り試験に用いる装置は,
附属書3の図16,図17,図18及び図19による。
(3) エアクリーナアッセンブリ及びエレメント単体を試験用チャンバ内で試験するときは,附属書3の図
1,図5,図6及び図12による。
備考1. 全周吸入形のエアクリーナ及び煙突形プリクリーナの場合は,その入口に対して試験用ダス
トの一様な供給ができる附属書3図12に示すような試験用チャンバ内で行う。試験用チャンバ
は,すべての試験用ダストを,確実にエアクリーナへ供給できるものとする。
2. アッセンブリ試験及びエレメント単体試験において,試験用チャンバ内に供給したダストの
沈殿が起こる場合は,附属書3図5に示すように,乾燥した圧縮空気を噴出する柔軟管を試
験用チャンバ内に設け,沈殿するダストをかく(攪)はんし,一様に分散させるようにする。
3. 試験用ダストを浮遊させるために,圧縮空気を使用する場合は,試験用ダストが試験用チャ
ンバから外へ漏れないように,試験用チャンバ内を負圧に維持する。

――――― [JIS D 1612 pdf 3] ―――――

4
D 1612-1989
(4) ダスト供給装置は,ダストの粒径分布を変化させることなく,一様の分布状態で,指定の供給速度(6)
範囲にわたってダスト供給量を設定でき,ダストインジェクタに供給できるものとする。
ダスト供給装置は,次によってダスト供給量を調節する。
(a) あらかじめ計量した試験用ダストを,ダスト供給装置に充てんする。
(b) ダスト供給装置とタイマとを同時に始動する。
(c) ダスト供給装置からの添加ダスト量を5分間隔で測定し,それを30分間続ける。
注(6) 受渡当事者間の協定によって決めた試験空気量及び空気とダストとの混合比で決まる。
備考 ダスト供給装置の精度は,5分間ごとのダスト供給量の変化がその平均供給量の5%未満である
こと。
(d) ダストの平均供給量を,指定供給量の±5%に調節する。
(5) ダスト供給装置とダストインジェクタとの間のダスト移送管は,ダストが管壁に付着しにくく,ダス
トを安定して移送できる太さのものを使用する。
(6) ダストインジェクタは,附属書3図2に示すものを使用する。ダストインジェクタの空気入口側の圧
縮空気圧は,1bar [{1kgf/cm2}] とする。
備考 附属書3図2のダストインジェクタは,試験用ダストを最大40g/min供給できるものを示して
いる。40g/min以上のダスト供給量を必要とする場合は,2個以上のダストインジェクタを使用
する。
(7) 入口取付管は,附属書3図3に示すものを使用する。入口取付管の断面積は,原則として,エアクリ
ーナ入口の断面積と同じとする。ダストインジェクタは,供給したダストが入口取付管の外へ漏れな
い範囲内で,入口取付管からできるだけ間隔を離す。
(8) 出口取付管は,附属書3図3に示すものを使用する。出口取付管の断面積は,エアクリーナ出口の断
面積と同じとする。
備考 エアクリーナの出口形状が特殊な場合は,特別な出口取付管形状が必要になることがある。
(9) 出口静圧及び圧力降下測定用の圧力計又は差圧計は,4.(2)に規定する精度のものを使用する。
(10) 空気流量計は,4.(1)に規定する精度のものを使用する。
備考 空気量は,空気流量計入口における気圧,温度及び相対湿度の変動に対して附属書4に示す標
準状態に補正して表す。
(11) 空気流量制御装置は,一定空気量運転及び変動空気量運転のいずれも,空気量を設定値の±1%に維持
できるものを使用する。
(12) 試験装置に空気を流す排気送風機は,試験に必要な空気量及び圧力特性を保持できるもので,かつ空
気量の測定精度を確保できるように空気流の脈動が十分小さいものを使用する。
8. 通気抵抗試験
8.1 目的 この試験は,供試エアクリーナに空気を流すときに発生する出口静圧又は圧力降下を測定し,
通気抵抗を求めるために行う。
8.2 試験条件 エアクリーナの質量が安定するまで,試験室の空気で15分間以上定格空気量の空気を流
し,エアクリーナを試験環境に順応させる。
8.3 試験装置 試験装置は,次による。
(1) エアクリーナアッセンブリの試験装置は,附属書3の図7,図13又は図14による。空気漏れを防ぐ
ため,すべての接合箇所をシールし,入口取付管及び出口取付管を取り付ける。

――――― [JIS D 1612 pdf 4] ―――――

                                                                                              5
D 1612-1989
(2) エレメント単体の試験装置は,附属書3図8による。
8.4 エアクリーナアッセンブリ試験方法 エアクリーナアッセンブリの試験は,次によって行う。
(1) 試験空気量は,定格空気量を基準に,受渡当事者間で協定した指定の範囲において,等間隔に設定し
た5段階以上の空気量とする。5段階に設定する場合の試験空気量は,定格空気量の50%,75%,100%,
125%及び150%とし,これ以外に設定する場合は,受渡当事者間の協定による。
備考1. 湿潤式及び油槽式エアクリーナは,油持去りが発生しない範囲で測定する。測定は,出口静
圧又は圧力降下が安定するまで,空気の流量を維持する。
2. 油槽式エアクリーナは,16.3(4)によって準備した後,この試験を行う。
(2) 周囲の気圧,温度及び相対湿度を記録する。
(3) 出口静圧又は圧力降下を測定する。
(4) 通気抵抗は,附属書1の2.(15)によって求め,附属書4によって,標準状態に補正する。
(5) 試験結果は,付表3の様式又は同様の様式に記録する。
8.5 エレメント単体試験方法 エレメント単体の試験は,次によるほかは8.4による。
(1) エレメントを附属書3図8に示すように取り付けて,出口取付管の圧力取出口での静圧を測定し記録
する。
(2) エレメントを取り外して,出口取付管の圧力取出口での静圧を測定し記録する。
(3) (1)と(2)との測定値の差を求め,その値を標準状態に補正し,通気抵抗とする。
9. 清浄効率試験
9.1 目的 この試験は,供試エアクリーナのダスト除去能力を測定するために行う。この試験は10.ダス
ト保持量試験と同時に行ってもよい。
9.2 試験条件 試験条件は,次による。
(1) この試験は,一定空気量又は変動空気量のいずれかで行う。
(2) 一定空気量試験における清浄効率の測定は,定格空気量又は受渡当事者間で協定した空気量で行う。
(3) 変動空気量における清浄効率の測定は,9.6によって,空気量変動サイクルで行う。
(4) 清浄効率の算出は,アブソリュートフィルタ法又は直接計量法のいずれかによる。
(5) 試験用ダストの種類は,5.1による。試験装置へ試験用ダストを供給するときの空気とダストとの混合
比(以下,ダスト濃度という。)は1.0g/m3とし,ダスト供給装置の全ダストを供給し終わるまで一定
に保つ。ただし,特別のダスト濃度を必要とする場合は,表2に示す値の中からエアクリーナの使用
条件を基準にして選定する。
表2 特別のダスト濃度
単位g/m3
使用条件 ダスト濃度
ダスト軽負荷用 0.25, 0.5
ダスト重負荷用 2.0, 3.0
備考 ダスト濃度は,試験
空気量1m3当たりの
供給ダスト量を示
す。
9.3 試験装置 試験装置は,次による。
(1) エアクリーナアッセンブリの試験装置は,附属書3の図5,図10,図11及び図12による。

――――― [JIS D 1612 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS D 1612:1989の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 5011:1988(MOD)

JIS D 1612:1989の国際規格 ICS 分類一覧

JIS D 1612:1989の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK2215:1993
内燃機関用潤滑油
JISZ8901:2006
試験用粉体及び試験用粒子