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JIS D 3105:1992 規格概要
この規格 D3105は、自動車用機関に用いるシリンヘッドガスケットについて規定。
JISD3105 規格全文情報
- 規格番号
- JIS D3105
- 規格名称
- 自動車用機関のシリンダヘッドガスケット
- 規格名称英語訳
- Cylinder head gaskets for automobile engines
- 制定年月日
- 1973年12月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 43.060.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 自動車 II 2020
- 改訂:履歴
- 1973-12-01 制定日, 1977-10-01 改正日, 1979-03-01 改正日, 1983-10-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1992-02-01 改正日, 2000-11-20 確認日, 2006-01-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS D 3105:1992 PDF [15]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
D 3105-1992
自動車用機関のシリンダヘッドガスケット
Cylinder head gaskets for automobile engines
1. 適用範囲 この規格は,自動車用機関に用いるシリンダヘッドガスケット(以下,ガスケットという。)
について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS D 1001 自動車用エンジン出力試験方法
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。
(1) ガスケットの構造に関する用語
(a) 燃焼室穴シール部断面構造 ガスケットの燃焼室穴部で,主に燃焼ガスをシールする部分の断面の
構造(図1参照)。
図1 燃焼室穴シール部断面構造(例)
(b) 燃焼室穴シール部補強構造 ガスケットの燃焼室穴シール部で,シール効果を向上させる目的で,
その部分を強化する構造。
(c) ガスケット本体(本体) ガスケットからグロメット及び補助シールを取り除いたもの。
(d) グロメット ガスケット本体の穴部周囲を覆う,本体とは別の金属環。
(e) 補助シール ガスケット本体のシール機能を補う目的で追加されるもの。
(2) ガスケット材に関する用語
(a) ジョイントシート 有機系繊維若しくは無機系繊維又はそれらを混合したものとゴムとを混合し,
加熱加圧して製造した,ち(緻)密なシート状ガスケット材。
(b) ビータシート 有機系繊維若しくは無機系繊維又はそれらを混合したものを主材料に,ゴムラテッ
クスなどをバインダとして,こう(叩)解機 (beater) などで混合し,抄造法によって製造したシー
ト状ガスケット材。
――――― [JIS D 3105 pdf 1] ―――――
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D 3105-1992
(c) グラファイトシート 主として天然に産出するりん片状黒鉛を膨張させ,シート状に成形した積層
構造をもつ柔軟なガスケット材。
(d) 金属コア繊維質シート ジョイントシート,ビータシートなどの非金属材料と,軟鋼板など金属材
料とを積層して一体としたシート状ガスケット材。
(e) 金属コアグラファイトシート グラファイトシートと軟質金属材料とを一体としたシート状ガスケ
ット材。
(3) ガスケットの測定に関する用語
(a) 自由時厚さ ガスケットの仕上り時の厚さ。特に指定がない限り,燃焼室穴シール部の厚さをいう。
(b) 自由時厚さの差 ガスケット1枚中の自由時厚さの最大値と最小値との差。
(c) 締付け時厚さ ガスケットを適用するシリンダブロック及びシリンダヘッドに,指定締付けトルク
(1)で締め付けたときの厚さ。特に指定がない限り,燃焼室穴シール部の厚さをいう。
注(1) 受渡当事者間の協定によるトルク又は機関の製造業者が指定するトルク。
(d) 締付け時厚さの差 ガスケット1枚中の締付け時厚さの最大値と最小値との差。
(e) 折返し幅 ガスケットの穴部及び外周部で,金属板を折り返した部分の幅(図2参照)。
図2 折返し幅
(f) グロメットのつば幅 グロメットの,折返し幅と反対側のリング幅(図2参照)。
(g) 同心度 設計基準の穴中心位置からの製品の穴中心のずれ量(図4参照)。
(h) 充てん度 燃焼室穴シール部を金属で覆ったガスケットで,その内部を充てん物が満たしている度
合い(図3に示すすきまの寸法で表す。)。
図3 充てん度
(4) ガスケットの試験に関する用語
(a) 感圧シート 加えられた圧力の強弱に応じて,発色の濃淡が生じる試験シート。1枚のシートで発
色する単一発色形,並びに発色シート(発色を示すシート)及び被発色シート(発色を促すシート)
が一対となった重ね合せ発色形がある。
(b) 接面漏れ ガスケットとシリンダブロック及びシリンダヘッドとの接面(装着面)からの漏れ。
(c) 浸透漏れ ガスケット本体を浸透して起こる漏れ。
(d) 厚さ測定素子 ガスケットの締付け時厚さを測定するときに,締め付けられた状態を正確に測定す
る目的で使用する塑性物質(鉛合金片)。
3. 種類
3.1 基本構造別の種類 ガスケットの基本構造別の種類は,表1に示すとおりとする。
――――― [JIS D 3105 pdf 2] ―――――
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D 3105-1992
表1 基本構造別の種類
種類 基本構造
コンポーネント形 燃焼室穴シール部とその他の部分とが一体のもの。
セパレート形 燃焼室穴シール部とその他の部分とが一体でないもの。
3.2 本体の材料別の種類 ガスケット本体の材料別の種類は,表2に示すとおりとする。
表2 本体の材料別の種類
種類 本体の材料
金属形 金属だけで構成されているもの。
非金属形 非金属だけで構成されているもの。
複合形 金属と非金属との複合で構成されているもの。
3.3 本体の構造別の種類 ガスケット本体の構造別の種類は,表3に示すとおりとする。
表3 本体の構造別の種類
種類 本体の構造
単体構造 単一の材料で構成されている構造。
金属被覆構造 金属板で繊維質系圧縮体又は非繊維質系圧縮体を被
覆している構造。
金属コア構造 フックコア形
フック形金属板をコアとした繊維質系圧縮体又は非
繊維質圧縮体との複合構造。
プレートコア形 プレート形金属板をコアとした繊維質系圧縮体又は
非繊維質系圧縮体との複合構造。
金属積層構造 金属板を積層した構造。
3.4 燃焼室穴シール部断面構造別の種類 ガスケットの燃焼室穴シール部断面構造別の種類は,表4に
示すとおりとする。
表4 燃焼室穴シール部断面構造別の種類
種類 断面構造 断面構造図(例)
単体構造 フラット形 単体の金属板からなるガスケットで,
燃焼室穴シール部が平らな形状のも
の。
溝付形 単体の金属板からなるガスケットで,
燃焼室穴シール部又はその付近に溝を
設けたもの。
ビード形 単体の金属板からなるガスケットで,
燃焼室穴シール部にビードを設けたも
の。
折曲げ形 単体の金属板からなるガスケットで,
燃焼室穴シール部を折り曲げたもの。
金属被覆構造 シングル折返被覆構造のガスケットで,片側の金属
し形 板で燃焼室穴シール部を折り返し被覆
したもの。
ダブル折返し被覆構造のガスケットで,両側の金属
形 板で燃焼室穴シール部を折り返し被覆
したもの。
グロメット形 被覆構造のガスケットで,燃焼室穴シ
ール部をグロメットで被覆したもの。
――――― [JIS D 3105 pdf 3] ―――――
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D 3105-1992
種類 断面構造 断面構造図(例)
金属コア構造 グロメット形 金属コア構造のガスケットで,燃焼室
穴シール部をグロメットで被覆したも
の。
金属積層構造 折返し形 金属の薄い板を数枚重ね合わせたガス
ケットで,燃焼室穴シール部の上板又
は下板を折り返し被覆したもの。
グロメット形 金属の薄い板を数枚重ね合わせたガス
ケットで,燃焼室穴シール部をグロメ
ットで被覆したもの。
非被覆形 金属の薄い板を数枚重ね合わせたガス
ケットで,燃焼室穴シール部を被覆し
ないもの。
3.5 燃焼室穴シール部補強構造別の種類 ガスケットの燃焼室穴シール部補強構造別の種類は,表5に
示すとおりとする。
表5 燃焼室穴シール部補強構造別の種類
種類 補強構造 断面構造図(例)
ワイヤ入り 鉄線,銅線などワイヤリングで,燃焼室穴被覆
金属の内側から補強したもの。
プレート入り 金属板又は非金属板で,燃焼室穴シール部又は
その付近を補強したもの。
ファイヤリング入り 燃焼ガスからガスケットを保護する目的で,金
属リングをガスケットの燃焼室穴にはめ込ん
だもの。
リング入り 燃焼室穴被覆金属内にリング状補強材を使用
したもの。ただし,ワイヤ入りを除く。
ビードリング入り 燃焼室穴被覆金属内にビードリング状補強材
を使用したもの。ただし,ワイヤ入りを除く。
その他 上記の種類を組み合わせたり,上記以外の方法
によって補強したもの。
3.6 補助シールの種類 補助シールの種類は,表6に示すとおりとする。
表6 補助シールの種類
区分 種類 備考
金属付着形 めっき系 グロメット材などの表面に,鉛,アルミニウム,銅,亜鉛など
軟質金属めっきをしたもの。
付着系 グロメット材などの表面に,軟質金属を溶射,蒸着,圧接など
によって付着したもの。
塗膜形 樹脂塗膜 各種樹脂を吹き付け,印刷,浸せきなどによって塗布したもの。
ゴム塗膜 各種ゴムを吹き付け,印刷,浸せきなどによって塗布したもの。
――――― [JIS D 3105 pdf 4] ―――――
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D 3105-1992
区分 種類 備考
シート接着形 金属系 アルミニウム,銅などのはく(箔)を接着したもの。
複合繊維系 ジョイントシート,ビータシートなど複合繊維系シートを接着
したもの。
ゴム系 ゴム系シートを接着したもの。
シート接着形 グラファイト系 グラファイトシートを接着したもの。
その他 その他のシートを接着したもの。
シート積層形 積層系 ガスケット本体の一部に,グロメットなどによって薄板金属を
固定し積層したもの。
延長系 グロメットなどの一部を延長したもの。
シールリング形 ゴムリング シリコンゴムなどを成形したリングを部分的に用いたもの。
金属リング 金属などのリングを部分的に用いたもの。
その他のリングジョイントシートなどのリングを部分的に用いたもの。
4. 性能
4.1 面圧分布 ガスケットは,7.1によって試験を行ったとき,面圧の分布状態が指定された範囲(2)内に
あり,燃焼室穴シール部,水穴シール部及び油穴シール部の周囲の当たり状況に異状があってはならない。
注(2) 受渡当事者間の協定による範囲又は機関の製造業者が指定する範囲。
4.2 水穴の静圧シール性 ガスケットは,7.2によって試験を行ったとき,水漏れがあってはならない。
4.3 耐ガス圧性 ガスケットは,7.3によって試験を行ったとき,ガス漏れがあってはならない。
4.4 締付け時厚さ ガスケットの締付け時厚さ及び締付け時厚さの差は,7.4によって試験を行ったとき,
表7に適合しなければならない。ただし,副室部,補強板などの挿入部の厚さ,並びに厚さの指定値(3)が
1mm及び1.5mm以外の場合は,表7の許容差を考慮し受渡当事者間で定める。
表7 締付け時厚さ及び締付け時厚さの差
種類 適用機関 締付け時厚さ 締付け時厚さの差
指定値(3)が1mmの場合 指定値(3)が1.5mmの場合
mm mm
複合形 ガソリン機関 1±0.07 1.5±0.10 指定値(3)に対して
ディーゼル機関 1±0.07 1.5±0.08 ±10%
金属形 ガソリン機関 1±0.06 1.5±0.08
ディーゼル機関 1±0.05 1.5±0.06
注(3) 受渡当事者間の協定による値又は機関の製造業者が指定する値。
備考 締付け時厚さとは,7.4.3に示す各燃焼室穴シール部ごとの厚さ測定値(副室部及び補強板など
の挿入部は除く。)の平均値をいう。
4.5 適合性 ガスケットは,7.5によって試験を行ったとき,機関の運転に支障があるガス漏れ,水漏れ,
油漏れなどがあってはならない。
また,ヘッドボルトの残留締付トルクは,初期値に対して指定された範囲(2)内になければならない。
4.6 耐久性 ガスケットは,7.6によって試験を行ったとき,機関の運転に支障があるガス漏れ,水漏れ,
油漏れなどがあってはならない。
また,ヘッドボルトの残留締付トルクは,初期値に対して指定された範囲(2)内になければならない。
5. 許容差及び公差 ガスケットの寸法の許容差及び公差は,特に指定がない限り,表8のとおりとする。
なお,表8に示す箇所以外の許容差は,特に指定がない限り,表9による。
――――― [JIS D 3105 pdf 5] ―――――
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JIS D 3105:1992の国際規格 ICS 分類一覧
- 43 : 自動車工学 > 43.060 : 自動車用エンジン > 43.060.20 : 過給及び吸排気システム
JIS D 3105:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISD1001:1993
- 自動車用エンジン出力試験方法