JIS D 3641-1:1997 ディーゼル機関―燃料インジェクタの試験―第1部:手動レバー操作による試験及びセッティングの装置

JIS D 3641-1:1997 規格概要

この規格 D3641-1は、ディーゼル機関用燃料インジェクタに関する,幾つかの試験を行うための手動レバー操作試験及びセッティングの装置について,最小限の要求事項を規定。

JISD3641-1 規格全文情報

規格番号
JIS D3641-1 
規格名称
ディーゼル機関―燃料インジェクタの試験―第1部 : 手動レバー操作による試験及びセッティングの装置
規格名称英語訳
Diesel engines -- Testing of fuel injectors -- Part 1:Hand-lever-operated testing and setting apparatus
制定年月日
1997年3月20日
最新改正日
2016年10月20日
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対応国際規格

ISO

ISO 8984-1:1993(IDT)
国際規格分類

ICS

43.060.40, 43.180
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
自動車 I 2020, 自動車 II 2020
改訂:履歴
1997-03-20 制定日, 2002-03-20 確認日, 2006-12-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS D 3641-1:1997 PDF [10]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
D 3641-1-1997
(ISO 8984-1 : 1993)

ディーゼル機関−燃料インジェクタの試験−第1部 : 手動レバー操作による試験及びセッティングの装置

Diesel engines−Testing of fuel injectors− Part 1 : Hand-lever-operated testing and setting apparatus

序文 この規格は,1993年第2版として発行されたISO 8984-1 (Diesel engines−Testing of fuel injectors−
Part1 : Hand-lever-operated testing and setting apparatus) を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更する
ことなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で下線(点線)を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
個々の燃料インジェクタの機能上の性能評価が必要であることは,明白である。インジェクタ用の手動
レバー操作による試験及び/又はセッティング装置があるべき姿を,数年にわたって開発してきた結果,
試験の実施に,基本的に有効で,かつ,適当なものが得られた。しかしながら,異なる製造業者が異なる
設計によって製作した装置間の,ある種の物理的数値の相違は,評価結果の相関関係の欠如をもたらす。
この規格は,二つの部(それぞれ装置及び方法)から成っていて,両者が相まって,共通の試験条件を確
立するために適切な要求事項を規定する。
1. 適用範囲
1.1 この規格は,ディーゼル機関用燃料インジェクタに関する,幾つかの試験を行うための手動レバー
操作試験及びセッティングの装置について,最小限の要求事項について規定する。これらの試験は,JIS D
3641-2で詳細を規定してあって,次のとおりである。
− ノズル開弁圧
− チャター(霧化)
− 噴霧形状
− シート油密
− バックリーケージ
この規格群は,燃料圧によって作動する,ばね押さえ形ノズル弁をもつ燃料インジェクタを対象にする。
この規格群は,標準的な基本事項を形成する仕様を定めることを意図している。インジェクタは,インジ
ェクタ製造業者が指定するアダプタを用いて装置に接続する。

――――― [JIS D 3641-1 pdf 1] ―――――

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D 3641-1-1997 (ISO 8984-1 : 1993)
1.2 この規格は,1シリンダ,1噴射当たりの全負荷要求噴射量が,300mm3以下のディーゼル機関用燃
料噴射装置のインジェクタを試験するための装置に,主として適用する。
1.3 試験装置が,異なる場所,例えば研究所,工場又はサービス工場で使用されても区別はしない。
1.4 特定のインジェクタについて,1.1に記した項目からどの試験を選ぶかは,必要に応じた追加の要求
事項とともに,インジェクタ製造業者が指定する。
備考1. この規格に用いる用語は,ISO 7876-2 [6]に従っている。
参考 備考1.の規格番号の肩の数字[6]は,附属書Bの関連規格の番号に対応している。
2. 引用規格
次に示す規格は,この本体に引用されることによって,この規格の規定を構成する。この規格の発効時
点で、次に示す版が有効であった。すべての規格は改訂されるものであるので,この規格に基づくことに
合意した関係者は,これらの引用規格の最新版を適用する可能性について調査することに努めるのがよい。
ISO 2974 : 1994, Diesel engines−High-pressure fuel injection pipe end-connections with 60 degree female
cone
参考 原国際規格では,その発行時点で有効であった,ISO 2974 : 1990, Road vehicles−High-pressure
fuel injection pipe end-connections with 60 degree female coneを引用している。
ISO 4010 : 1977, Road vehicles−Calibrating nozzle, delay pintle type
ISO 4020-1 : 1979, Road vehicles−Fuel filters for automotive compression ignition engines−Part 1 : Test
methods
ISO 4113 : 1988, Road vehicles−Calibration fluid for diesel injection equipment
ISO 8984-2 : 1993, Diesel engines−Testing of fuel injectors−Part 2 : Test methods
参考 JIS D 3641-2(ディーゼル機関−燃料インジェクタの試験−第2部 : 試験方法)が,この国
際規格に一致している。
3. 装置に必す(須)の仕様
3.1 必すの構成部品
備考2. ○内の数字は,図1の追番に対応する。
3.1.1 この規格は,追番1の破線内の構成部品を規定し,それらは次のものから構成する。
− 操作ハンドル 2
− ポンプ 3
− フィルタ 4
− 液体容器及びふた 5
− 逆止弁 6
− 管路 7
− 隔離弁 8
− 圧力計 9
− 出口接続部 10
− 容積可変装置 11

――――― [JIS D 3641-1 pdf 2] ―――――

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D 3641-1-1997 (ISO 8984-1 : 1993)
図1 必すの構成部品
備考 131415の構成部品は図示していない(3.1.2参照)。
3.1.2 次に示す幾つかの構成部品は,この規格では規定しない。しかしながら,それらは試験に必要であ
る。
− アダプタ 12
− 栓 13
− 検定用圧力計 141)
− 容積測定装置 151)
− インジェクタ 16
3.2 構成部品の仕様
3.2.1 図1の破線1内のすべての装置は,しっかりと固定可能なように頑丈な一体構造とする。必要なら
ば,フィルタ4並びに液体容器及びふた5は分離してもよい。
3.2.2 操作ハンドル(以下,ハンドルという。)2の作動面は,鉛直とする。すなわちレバーの取手部中
心の行程の両端を結ぶ動作線 “S” は,ほぼ鉛直とする。
3.2.3 ポンプ3は,次の要件を満足するようにピストン及びレバー系を構成する。
a) 動作線 “S” に沿ったハンドルの動作距離は,125325mmとし,これが静的送油を作り出す。
参考 レバーを押し下げたときにポンプが送油する。
b) 大気開放状態での規定送油量は,動作線 “S” に沿って1mm行程当たり4.56mm3とする。
注1) 図示していない。

――――― [JIS D 3641-1 pdf 3] ―――――

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D 3641-1-1997 (ISO 8984-1 : 1993)
c) 隔離弁8及び出口接続部10を閉じたときの,この装置の流体機械的剛性 (hydromechanical stiffness) は,
動作線 “S” に沿い535MPa (50350bar) の範囲で測定し,0.2MPa/mm (2bar/mm) 以上とする。
3.2.4 ポンプ入口のフィルタのエレメントを交換するときに,ポンプに異物が侵入するおそれがあっては
ならない。エレメントの初期及び平均ろ(濾)過効率は,ISO 4020-1 : 1979の6.4に従って試験したとき
に,10L/hの流量で2級のテストダスト 罵 して80%を超えるものとする。
参考 装置及びインジェクタを保護する意味において,同等の結果が得られるならば,別の試験方法
を採用してもよい。
3.2.5 液体容器及びフィルタの容器(適用できれば)は,内部仕上げが滑らかで耐食性のものとし,清掃
しやすいように十分に大きな開口部をもつものとする。容器のふた(及び空気孔)は,異物の侵入を防が
なければならない。
3.2.6 ポンプは,逆止弁6を通じて吐出し,逆止弁は,逆流を防ぐものとし,かつ,減圧特性があっては
ならない。
3.2.7 逆止弁を出口接続部及び隔離弁に接続している管路7は,直径2mm未満の断面がないような構造
とする。
3.2.8 適用可能ならば,手動操作可能な隔離弁は,圧力計9及び容積可変装置11への回路を断つものとす
る。この隔離弁はどちらの方向も完全封止できるものでなければならない。隔離弁の心棒の密閉は,密着
面が圧力計の側とする。弁の心棒が軸方向に動くことによる内部容積の変化は,あってもよいが,可能な
限り小さくする。
3.2.9 圧力計(外部ダンパがある場合にはそれを含む。)は,次の仕様に基づく堅固な構造とする。
40 20 愀400 200戀愀
a) 測定範囲 : 0(呼称)
b) 取付け姿勢における正確度(ヒステリシスを含む。)は,最大目盛値の1090%の間で,最大目盛値
の±0.6%とする。指針は平らな目盛板の手前12mmとする。
c) 目盛の付け方
− 長さは最小300mm
− 目量は0.2MPa (2bar),最大目盛値の約5%から目盛を付け始める。
d) 減衰特性は,インジェクタの作動による衝撃から圧力計を守り,かつ,段階変化に対する応答性は
200ms内で90%以上とする。
備考3. この仕様では,アナログ式ブルドン管圧力計について記述しているが,インジェクタ評価を
同等に行えるならば,他の圧力測定方法を採用してもよい。
3.2.10 出口接続部は,M14×1.5のねじをもち,JIS D 3603-1993(自動車ディーゼル機関用燃料噴射ポン
プの形状及び寸法)の4.(デリバリバルブホルダの形状・寸法)を満足する雄型コネクタとする。
参考 原国際規格では,ISO 2974を満足するコネクタと記述している。
3.2.11 個々の圧力計内部の液体の弾性による変化を補償するために,図1に示すように容積可変装置を備
える。3.3の要求事項を満たせば,これを備えなくてもよい。
3.2.12 アダプタ12は,インジェクタの製造業者が指定する(この規格では規定しない)。
注1) 2級のテストダスト。これはMIRA[Motor Industry Research Association(自動車研究協会)]が供
給している。この情報は,この規格の使用者の便宜のため記載したものであって,ISO及び日本工業標準
調査会が指定品として推奨するものではない。同一結果を導くことが示されるならば同等品を使用しても
よい。

――――― [JIS D 3641-1 pdf 4] ―――――

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D 3641-1-1997 (ISO 8984-1 : 1993)
3.2.13 出口接続部(3.2.10参照)を大気からシールするための適切な栓13は,装置内の容積を変化させる
ものであってはならない(3.3.1の備考4.参照)。
3.2.14 検定用圧力計14は,装置の圧力計の計測と同様の範囲にわたって,少なくとも最大目盛値の±0.2%
の正確度まで測定(検定証の有無にかかわらず)できるものとする。
3.2.15 内部容積を測定する適切な手段15(容積測定装置)は,附属書Aに示す。
3.3 付加的要求事項 : 内部容積の弾性
3.3.1 23±5℃における装置内部の密閉全容積(備考4.参照)は,ISO 4113の校正用液体を用い,圧力範
囲が107MPa (10070bar) において20±0.5mm3/MPa (2.0±0.05mm3/bar) の割合で液体を開放するものと
する(4.6.1のe3を意味する。)。
備考4. 装置の密閉全容積は,圧力計(及び備えている場合には容積可変装置)を含み,逆止弁のシ
ール面と出口接続部の円すい(錘)の小端側端面との間から成る。
参考 ISO 4113の校正用液体とは,噴射装置を試験するために作られた特別の鉱物油で,密度,動粘
度などが規定されているほか,臭気を取り除いたり,泡立ち,劣化,腐食,摩耗などを防止す
るための添加剤が加えられているものである。
3.3.2 隔離弁を閉じることによって,圧力計(及び備えている場合には容積可変装置)を装置から独立さ
せたときの密閉された容積の残部は,23±5℃において,ISO 4113の校正用液体を用い,圧力範囲が10
7MPa (10070bar) において4±1mm3/MPa (0.4±0.1mm3/bar) の割合で液体を開放するものとする(4.6.2
のecを意味する。)。
4. 妥当性の確認
警告−インジェクタからの噴霧は,人体の皮膚を貫通する。傷害を防止するために,噴霧に近づかない
こと。
4.1 準備
装置に校正用液体を満たし,フラッシングする。インジェクタを取り付け,隔離弁を開けてインジェク
タを規定噴射圧力で噴射させた後,ポンプを少なくとも10回分ストローク操作する。次に述べる確認手順
の前に,例えば10MPaの圧力を1時間保持し,装置内の空気を追い出すことが肝要である。
4.2 装置全体の油密
栓をねじ込み,隔離弁を開けてポンプを操作し,圧力計の最大目盛値まで圧力を上げる。ハンドルから
手を離してみて,圧力計の指針が少し下がった場合には,残留空気を液体に溶解させるために,30分間は
最大目盛値になるように何回でも操作して差し支えない。
続いて,ハンドルを放す。このときにゲージの読みは,0.1MPa/min (1bar/min) より速く下がってはなら
ない。
4.3 ポンププランジャ(及び吸入弁又はポート)の油密
指針が最大目盛値を示すのに必要な圧力をかける。栓を緩め,読みが0まで下がるに任せる。再び栓を
締め,ハンドルをいっぱいに上げてから,前と同じ圧力をかける。
ハンドルは,動作線 “S” (3.2.2参照)に沿って測定し,10mm/minより大きい割合で下がってはならな
い。
4.4 隔離弁及び逆止弁の油密
栓を取り外し,検定済の検定用圧力計を取り付ける。

――――― [JIS D 3641-1 pdf 5] ―――――

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