JIS F 0090:1999 船舶の安全標識

JIS F 0090:1999 規格概要

この規格 F0090は、船舶及び海洋構造物並びにこれらに搭載される機器に取り付ける安全標識について規定。安全標識の目的,安全標識に使用する用語・記号・色の規定,安全標識の設計(様式・材料),取付場所・取付方法などについての指針を含んでいる。

JISF0090 規格全文情報

規格番号
JIS F0090 
規格名称
船舶の安全標識
規格名称英語訳
Ship's safety signs
制定年月日
1999年3月24日
最新改正日
2016年10月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.100, 47.020.01
主務大臣
国土交通
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1999-03-24 制定日, 2006-08-10 確認日, 2012-02-24 確認日, 2016-10-25 確認
ページ
JIS F 0090:1999 PDF [32]
F 0090 : 1999

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,運輸大臣が制定した日本工
業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。運輸大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS F 0090には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考) 船舶の安全標識に適用する図記号の例
附属書2(参考) 船舶の安全標識の例
附属書3(参考) 船舶の安全標識の材料
附属書4(参考) 取扱説明書に記載する安全情報
附属書5(参考) 取扱注意標識
附属書6(参考) 船舶の安全性評価及び安全対策

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS F 0090 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
F 0090 : 1999

船舶の安全標識

Ship's safety signs

序文 船舶は,様々な分野の製品を集合して製造される総合工業製品である。これらの製品には,製造物
責任 : Product liability(略称PLという。)に関連して,取扱者及びその他の関係者の危険防止のために安
全標識が使用されるが,製品の種類及び製造業者によって異なった様式の安全標識が使用されることは,
関係者の理解を阻害し,混乱を招くことが考えられる。この規格は,船舶で使用される安全標識について
標準化を図り,関係者の理解を容易にすることを目的として制定された。
1. 適用範囲 この規格は,船舶及び海洋構造物並びにこれらに搭載される機器(以下,船舶という。)に
取り付ける安全標識について規定する。この規格には,安全標識の目的,安全標識に使用する用語・記号・
色の規定,安全標識の設計(様式・材料),取付場所・取付方法などについての指針を含んでいる。
法令で義務付けられている安全標識については,この規格の対象外とし,それを優先する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版を適用する。
JIS Z 9101 安全色及び安全標識
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 安全標識 (safety sign) 色と形状との組合せによって得られる一般的な安全上の警告などの伝達内
容を伝え,また,図記号(1)又は通告文(2)を付加して特定の安全上の伝達内容を伝える標識。
注(1) (2) (5.2.2及び5.2.3参照)
b) 安全色 (safety colour) 安全に関する意味が与えられている特性(3)をもつ色。
注(3) 安全色の特性に関する定義は,JIS Z 9101の附属書Aによる。
4. 安全標識に関する基本事項
4.1 安全標識の目的 船舶に取り付ける安全標識の目的は,顕在又は潜在する危険について対象者に警
告することであり,安全標識には,次のa) d)の要素のすべて又は一部を折り込まなければならない。
a) 危険の程度
“危険”,“警告”,“注意”(4.2参照)
b) 危険の種類
可燃物,高温,高電圧など
c) 警告を無視した場合の結果
火災,火傷,感電など

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d) 危険を回避する手段
行為の指示・禁止
4.2 警告の種類及び定義 船舶の安全標識に用いる警告を,危険の度合い及びがい(蓋)然性に従って,
次の三つの安全警告シグナル用語によって3段階に等級付けを行う。
a) 危険 (DANGER) 回避しなければ,死亡又は重傷を招く切迫した危険な状況に使用する。極度に危
険な状態に限って使用し,多用してはならない(4)。
b) 警告 (WARNING) 回避しなければ,死亡又は重傷を招く可能性がある危険な状態に使用する(4)。
c) 注意 (CAUTION) 回避しなければ,軽傷又は中程度の傷害を生じる可能性がある状態に使用する(4)。
注(4) 安全警告シグナル用語“危険”,“警告,“注意”は,人体への直接的な危険が存在する場合にだ
け使用し,物的損害だけで人体への直接的な危険につながらない場合には使用してはならない。
物的損害だけが予測される場合の取扱注意標識を,参考として附属書5に示す。
4.3 安全標織の警告の対象者 安全標識の警告の対象者は,次のとおりとする。
a) 船舶取扱関係者(直接作業者,監督者)(以下,取扱者という。)
運搬・据付け関係者
操作・保守・整備関係者
b) 取扱者以外の第三者(5)
注(5) 船舶の場合,取扱者が限定されることが多く,この点では一般の消費生活用製品とは性格が異
なるので,専門的表現がある程度許されるが,取扱者以外の第三者が危険に近づく可能性があ
る場合には,安全標識はこれに見合った分かりやすい表現(専門用語を使用しないなど。)にす
ることが望ましい。
5. 安全標識
5.1 安全標識に関する一般的留意事項
a) 表示場所 安全標識は,危険が存在する場所の付近及び危険が存在する区画の入口近辺の目に付きや
すい位置に確実に取り付ける。
同一要素の危険が多数箇所に存在し,各々の場所への取付けが困難な場合は,一括表示の安全標識
としてもよい。
b) 明りょう性 安全標識は,一見して理解できる形状・大きさとし,船舶に見合ったものとする。安全
標識の色は,赤・黄赤・黄のいずれかが使用されるので,船舶の塗装色は,同系統の色を使用しない
ことが望ましい。
c) 有効性 安全標識は,その船舶の一部として船舶の使用期間中は有効でなければならない。船舶本体
からの脱落,退色による判別困難のないことなどが必要で,その寿命は船舶と同等であることが望ま
しい。熱,汚れなどの理由で耐久性の維持が困難な場合は,標識を補修用部品の一つとして準備し,
更新を義務付ける。また,この旨を取扱説明書に明記する。
d) 標識の数 安全標識は,構造的に合理的な安全確保が困難な場合に限定し,その数は過剰にならない
ようにすることが望ましい。
5.2 安全標識の構成 安全標識は,次のa) d)のすべて又は一部で構成する。
a) 安全警告シグナル用語 (safety alert signal words) (以下,シグナル用語という。)
b) 安全警告記号 (safety alert symbols) (以下,警告記号という。)
c) 危険描写・危険回避図記号 (hazard description/avoidance pictorials) (以下,図記号という。)

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d) 通告文 (text message)
5.2.1 警告記号 警告記号は,三つのシグナル用語“危険”,“警告”,“注意”に対応する。
船舶の安全標識に適用する警告記号及び禁止・指示記号を,表1表2に示す。
表1 安全標識に用いる警告記号
No 記号 シグナル用語 意味 備考
signal word
1 危険 極度に危険な状態に限って
回避しなければ,死亡又は重傷を招く切迫した
DANGER 危険な状態を示す。 使用し,多用してはならな
い。
2 警告 回避しなければ,死亡又は重傷を招く可能性が −
WARNING ある危険な状態を示す。
3 注意 回避しなければ,軽傷又は中程度の傷害を生じ −
CAUTION る可能性がある状態を示す。
表2 安全標識に用いる禁止・指示記号
No 記号 意味 備考
1 禁止事項を示す。 禁止標識
2 義務的行為の標識
安全にかかわる行動面,取扱面での勧告・通告・
指示を示す。
3 安全状態に関する情報標識
安全な状態,避難・誘導・保護区域などの安全
状態に関する情報を示す。
5.2.2 図記号 図記号は,危険の種類と結果及び回避方法を図案化したもので,通告文と併用,又は通告
文の代わりに単独で使用する。図記号は,内容が視覚的に表現され取扱者の理解を助けるので,できるだ
け図記号を使用することが望ましい。
なお,複数の危険が同時に存在する場合には,より度合いの高い危険を示す図記号を優先する。
船舶の安全標識に適用する図記号の例を,参考として附属書1に示す。
5.2.3 通告文 通告文は,危険の種類と結果及び回避方法を記載する。通告文は簡潔・明りょうな短文と
し,危険回避の方法は命令形で明確に指示する。
取付面のスペース,多国語記載の必要性などの理由で通告文の記載が困難な場合は,安全標識は取扱説
明書を参照することを明示し,詳細な説明は取扱説明書に記載してもよい(5.5参照)。
5.3 安全標識の様式・寸法 安全標識は,次の3区画に区分することを基本とする。
a) シグナル区画 (S) 警告記号及びシグナル用語を収容する。
b) 図記号区画 (P) 図記号を収容する。
c) 通告文区画 (M) 通告文を収容する。
5.3.1 基本的な様式・寸法 安全標識の基本的な様式・寸法を図1に示す。

――――― [JIS F 0090 pdf 4] ―――――

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図1 安全標識の基本的な様式・寸法
5.3.2 様式・寸法の変更 安全標識は,船舶の種類,大きさなどの条件によって適宜変更してもよい。
a) 寸法は,船舶の取扱範囲において理解できる大きさとする。大きさの目安は,JIS Z 9101に基づき次
のとおりとする。
L2
A≧
2 000
ここに, A : 安全標識の最小面積 (m2)
L : 安全標識を理解できる場所からの最大距離 (m),L≦50m
b) 船舶の大きさ及び取付場所の関係などによって,標識の大きさが制限され,3区画に区分して5.2の
a) d)すべてを表示することが困難な場合には,次の1)5)によって記載事項を簡略化して区画を省
略又は統合し,小形化してもよい。
1) 2区画 (S+M) 図記号を省略し,シグナル区画及び通告文だけとする(図2参照)。
2) 2区画 (S+P) 通告文を省略し,シグナル区画及び図記号だけとする(図3参照)。
この場合,図記号だけで危険の種類と結果及び回避の手段が明確でなければならない。
3) 2区画 (P+M) 警告記号と合体(6)した図記号を使用し,シグナル区画を省略する(図4参照)。
4) 2区画(S+P及びM) シグナル区画と図記号及び通告文を併記する(図5参照)。
5) 1区画(P又はP及びM) 警告記号と合体した図記号(6)だけ,又は警告記号と合体した図記号(6)
及び通告文併記だけとする(図6参照)。
注(6) 警告記号と図記号の合体は,警告記号の中の感嘆符“!”を図記号に置き換える。

――――― [JIS F 0090 pdf 5] ―――――

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