JIS F 2805:2006 船舶及び海洋技術―膨脹式救命器具のガス膨脹システム

JIS F 2805:2006 規格概要

この規格 F2805は、改正された1974年の海上人命安全条約(SOLAS 1974)及びIMO決議MSC.48(66)によって採択された国際救命設備コード(LSAコード)の要件を満たす膨脹式救命器具のガス膨脹システムの性能と試験要件について規定。

JISF2805 規格全文情報

規格番号
JIS F2805 
規格名称
船舶及び海洋技術―膨脹式救命器具のガス膨脹システム
規格名称英語訳
Ships and marine technology -- Gas inflation systems for inflatable life-saving appliances
制定年月日
2006年8月10日
最新改正日
2016年10月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 15738:2002(MOD)
国際規格分類

ICS

47.020.99
主務大臣
国土交通
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2006-08-10 制定日, 2012-02-24 確認日, 2016-10-25 確認
ページ
JIS F 2805:2006 PDF [13]
                                                                                   F 2805 : 2006

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本船舶標準協会(JMSA)から,工
業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,国土
交通大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
制定に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 15738:2002,Ships and marine
technology−Gas inflation systems for inflatable life-saving appliancesを基礎として用いた。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS F 2805には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS F 2805 pdf 1] ―――――

F 2805 : 2006

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[2]
  •  4. 膨脹用ガス・・・・[2]
  •  4.1 ガスの種類及び量・・・・[2]
  •  4.2 乾燥・・・・[2]
  •  5. 容器弁・・・・[2]
  •  5.1 要件・・・・[2]
  •  5.2 試験・・・・[2]
  •  6. 高圧ガス容器カット装置・・・・[4]
  •  6.1 一般・・・・[4]
  •  6.2 試験・・・・[4]
  •  7. 高圧ホース組立体・・・・[5]
  •  7.1 一般・・・・[5]
  •  7.2 試験・・・・[5]
  •  8. バルブ-圧力開放バルブ,膨脹/排気バルブ,逆止バルブ/送気バルブ・・・・[6]
  •  8.1 圧力開放バルブ・・・・[6]
  •  8.2 膨脹/排気バルブ・・・・[7]
  •  8.3 逆止弁/送気バルブ・・・・[7]
  •  9. ガス膨脹システムの適合性・・・・[8]
  •  附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表・・・・[9]

――――― [JIS F 2805 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
F 2805 : 2006

船舶及び海洋技術−膨脹式救命器具のガス膨脹システム

Ships and marine technology− Gas inflation systems for inflatable life-saving appliances

序文

 この規格は,2002年に第1版として発行されたISO 15738,Ships and marine technology−Gas inflation
systems for inflatable life-saving appliancesを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。

1. 適用範囲

 この規格は,改正された1974年の海上人命安全条約(SOLAS 1974)及びIMO決議MSC.
48 (66) によって採択されたIMO国際救命設備コード(LSAコード)の要件を満たす膨脹式救命器具のガス
膨脹システムの性能及び試験要件について規定する。
この規格でいうガス膨脹システムとは,膨脹用ガス,容器弁,高圧ガス容器カット装置,高圧ガスホー
ス,圧力開放,膨脹/排気,逆止/送気バルブなどから構成されるシステムをいう。
この規格は,高圧ガス容器中の高圧ガスを膨脹手段として用いるシステムについてだけ規定する。
高圧ガス容器の規制,使用法及び試験にかかる国別の要求条件は,広い範囲で異なるので,この規格で
は規定しないが,所管の当局の要求条件に適合するものとしなければならない。
この規格で規定するシステムは,主として救命用の端艇及びいかだ,海上退船システム及び遭難者揚収
装置に用いられるタイプのものである。
膨脹式救命胴衣のような個人用救命器具に用いられるシステムについては,この規格とは別の規格で規
定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 15738:2002,Ships and marine technology−Gas inflation systems for inflatable life-saving
appliances (MOD)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
SOLAS 1974 International Convention for the Safety of Life at Sea,as amended in 1996
IMO決議MSC.48 (66) nternational Life−Saving Appliances Code (LSA Code)
IMO決議A.689 (17) commendation onTesting and Evaluation of Life−Saving Appliances
IMO決議MSC.81 (70) evised recommendation on testing of life−Saving appaliances

――――― [JIS F 2805 pdf 3] ―――――

2
F 2805 : 2006

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 認定済高圧ガス容器 国内又は国際規格を満たすものとして,公的機関によって認定された高圧ガ
ス容器。

4. 膨脹用ガス

4.1 ガスの種類及び量

 膨脹用のガスは,例えば,炭酸ガスのような無毒なものとしなければならない。
ガスの種類及び量は,高圧ガス容器が備えられている装置の設計された膨脹性能条件に,システム全体を
対応させるのに足りる十分な膨脹速度をもつものでなければならない。

4.2 乾燥

 このシステムに用いるガスが炭酸ガスの場合は,水分の質量は150 ppm以下でなければなら
ない。

5. 容器弁

5.1 要件

5.1.1  容器弁は,過剰圧力で破損する前にガスを逃がす安全開放装置が取り付けられていなければならな
い。
5.1.2 保管又は輸送中に破損しないようにするために,高圧ガスホースとカット装置とを取り付けるため
の容器弁のねじ部を保護する手段が設けられていなければならない。
5.1.3 アルミニウム合金製の容器弁は,表面処理をして,アルミニウム製高圧ガス容器だけに用いる。
5.1.4 異なる材料で構成される容器弁と高圧ガス容器との組合せのもの又はアルミニウム製高圧ガス容
器と一緒に用いるアルミニウム合金の容器弁は,5.2.9に規定する塩水噴霧試験を行わなければならない。
5.1.5 容器弁が炭酸ガスに用いられる場合は,サイフォン管を用いなければならない。あらゆる作動位置
で,サイホン管の開口端が液化炭酸ガスの中に浸った状態にあることを確保しなければならない。

5.2 試験

5.2.1  安全,開放試験 容器弁の安全開放装置が容器弁製造業者の指示に従って,認定済高圧ガス容器に
取り付けられた場合,設定されている耐圧試験圧力以下の圧力で作動することを試験する。
5.2.2 耐圧試験 6個の容器弁の本体内に28 MPaを超える水圧か,又は,容器弁が取り付けられる高圧
ガス容器の最高試験圧力を60秒間加える。完了後に,漏れ又は損傷のこん(痕)跡があってはならない。
5.2.3 温度サイクル試験
5.2.3.1 試験方法 5 L以上のガス容積をもち,かつ,認定されている高圧ガス容器に取り付けた2個の
容器弁に,質量比で96 % : 4 %の割合で炭酸ガス及び窒素ガスを充てんしてひょう量し,次に,−30 ℃
及び+65 ℃の環境温度の試験を交互に行う。これらの交互の放置試験は,互いに短期間のうちに行う必要
はなく,次のとおり行ってよい。
65 ℃の温度で,1日に8時間の半サイクルの放置試験を完了させる。高温槽から試験体を取り出し,そ
れらを翌日まで通常の室温中に放置する。
翌日,−30 ℃の温度で8時間放置し,半サイクル試験を完了させる。低温槽から試験体を取り出し,そ
れらを翌日まで通常の室温中に放置する。上記の手順を更に9回繰り返す。
5.2.3.2 許容基準 温度サイクル試験の完了後,ひょう量する前に,高圧ガス容器を室温中に戻してよい。
質量損失は,元のガス量の2 %を超えてはならない。

――――― [JIS F 2805 pdf 4] ―――――

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F 2805 : 2006
5.2.4 低温膨脹試験 ガス容積が5 L以上の2本の認定済高圧ガス容器に,1本には3.17 kgの炭酸ガス
を充てんし,他の1本には,質量比で96 % : 4 %の割合で炭酸ガス及び窒素ガスを3.17 kg充てんする。
これら2本の高圧ガス容器に取り付けた容器弁を3時間,−30 ℃の温度の低温槽内に置く。完了後,直径
3.3 mmの4個の孔をもつノズルから次の時間内に,ガスが完全に,かつ,連続に放出できなければならな
い。
− 炭酸ガス : 20秒
− 炭酸ガス及び窒素ガス : 14秒
備考 上記放出試験中,種々の位置操作でのサイフォンの効力を実証するために高圧ガス容器を回転
させなければならない。
5.2.5 疲労試験 2個の容器弁本体の内部に,試験室内で,020 MPaの水圧による繰り返し加圧を33 000
回行う。完了後に,28 MPaを超える水圧か,又は,その容器弁に算定してある最高値の高圧ガス容器試験
圧を60秒間加える。この試験の結果,容器弁本体に損傷があってはならない。
5.2.6 長期間漏れ試験 ガス容積が5 L以上で,かつ,質量比で96 % : 4 %の割合で炭酸ガス及び窒素
ガスを3.17 kg以上充てんした認定済みの2本の高圧ガス容器に容器弁を取り付ける。2個ともそれぞれ正
確にひょう量してから周囲温度が1820 ℃の丈夫な置場に18か月間保管する。18か月間の保管が終了
後,2個とも再度ひょう量し,各高圧ガス容器に充てんしたガスの損失が元のガス量の2 %を超えてはな
らない。
5.2.7 衝撃試験 長期間漏れ試験に用いた高圧ガス容器及び容器弁から完全にガスを放出させた後,45
度の角度の300 mmの高さから堅木で覆ったコンクリートの床の上へ,容器弁が45度角の衝撃を十分に受
けるように9回落下させ,最初の試験に対して90度面をなす角度で試験を繰り返す。
上記試験の終了後に高圧ガス容器をその底を下にして垂直に立て,床の上に固定した鋼材のストッパに
容器弁が当たるように倒れる形で押し倒す。鋼材ストッパの高さは,試験に用いた高圧ガス容器の直径の
半分以上なければならない。試験は,12回繰り返す。完了後,容器弁は詳細に,必要な場合には探傷装置
を用いて検査し,表面のきず以外のひび又は割れ目のこん跡があってはならない。
容器弁が取り付けられた最小8.165 kg質量の高圧ガス容器を,1.5 mの高さからアルミニウム板の上へ,
容器弁がアルミニウム板に対して60度の角度の衝撃を十分受けるように3回落下させる。アルミニウム板
を取り除き,コンクリート床上に1回落下させる。試験終了後,容器弁を高圧ガス容器から取り外し,詳
細に検査する。
表面のきず以外のひび又は割れ目のこん跡があってはならない。
5.2.8 トルク試験 認定済炭酸ガス高圧ガス容器は,容器弁製造業者の手順に従って,容器弁の取付け,
取り外しを行う。これを合計6回繰り返す。試験終了後,容器弁のねじを詳細に検査し,ねじ山の損傷又
は欠損のこん跡があってはならない。
5.2.9 塩水噴霧試験 この試験は,異なった材料の容器弁及び認定済高圧ガス容器,又は認定済のアルミ
ニウム製高圧ガス容器と一緒に用いるアルミニウム合金の容器弁の組合せに適用する。完全な組立体は,
容器弁製造業者の指示に従い組立て,18か月間,3 %の塩水中に部分的に浸せきさせるか,又は35±3 ℃
の温度で160時間,中断なく塩水噴霧(5 %食塩水)中にさらすかのいずれかの状態とする。
これらの試験のいずれかが終了後,充てんガスの質量が2 %より大きく減少することなく,また,容器
弁及びカット装置の両者は,満足に機能しなければならない。
備考 この試験は,6.2.4に規定する試験と同時に行ってもよい。

――――― [JIS F 2805 pdf 5] ―――――

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