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JIS G 0201:2000 規格概要
この規格 G0201は、圧延,鋳造又は鋳造された鋼の熱処理に関する用語と,その定義について規定。
JISG0201 規格全文情報
- 規格番号
- JIS G0201
- 規格名称
- 鉄鋼用語(熱処理)
- 規格名称英語訳
- Glossary of terms used in iron and steel (Heat treatment)
- 制定年月日
- 1969年10月1日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 4885:1996(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 01.040.77, 77.080.01
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 鉄鋼 I 2021, 鉄鋼 II 2021, 熱処理 2020, 金型 2020
- 改訂:履歴
- 1969-10-01 制定日, 1972-11-01 確認日, 1976-01-01 確認日, 1979-03-01 確認日, 1984-03-01 確認日, 1987-11-01 改正日, 1993-05-01 確認日, 2000-03-20 改正日, 2005-01-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS G 0201:2000 PDF [41]
G 0201 : 2000
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項に基づき,社団法人 日本鉄鋼連盟
(JISF) /財団法人 日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。これによって
JIS G 0201 : 1987は改正され,この規格に置き換えられる。
JIS G 0201には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考) 鉄鋼製品−熱処理−用語集
附属書2(参考) 参考文献
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS G 0201 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
G 0201 : 2000
鉄鋼用語(熱処理)
Glossary of terms used in iron and steel (Heat treatment)
序文 この規格は,従来JIS G 0201と1996年版ISO 4885, Ferrous products−Heat treatments−Vocabulary
との整合化を極力図るため作成された日本工業規格(日本産業規格)である。すなわち,当該JISとISO両者に規定された
用語はその定義について,国内使用に問題あるもの,及びISOの規定が不適切なものを除き,ISOの規定
に準拠して規定した。また,ISOにはなく従来JIS G 0201には規定されていた用語は,必要な修正を加え
て規定している。
なお,当該ISO 4885を翻訳し,附属書1(参考)及び附属書2(参考)とした。
1. 適用範囲 この規格は,圧延,鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語と,その定義につい
て規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 4885 : 1996 Ferrous products−Heat treatments−Vocabulary
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 6911 鉄鋼の焼ならし及び焼なまし加工
JIS B 6912 鉄鋼の高周波焼入焼戻し加工
JIS G 0551 鋼のオーステナイト結晶粒度試験方法
JIS G 0552 鋼のフェライト結晶粒度試験方法
JIS G 0557 鋼の浸炭硬化層深さ測定方法
JIS G 0559 鋼の炎焼入及び高周波焼入硬化層深さ測定方法
JIS G 0561 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
ISO 3651-2 : 1998 Determination of resistance to intergranular corrosion of stainless steels−Part
2 : Ferritic, austenitic and ferritic-austenitic (duplex) tainless steels−Corrosion test in media
contain-ing sulfuric acid
ISO 3887 : 1976 Steel, non-alloy and low-alloy−Determination of depth of decarburization
3. 分類 鉄鋼用語(熱処理)の分類は,次による。
a) 熱処理一般
b) 焼ならし及び焼なまし
――――― [JIS G 0201 pdf 2] ―――――
2
G 0201 : 2000
c) 焼入れ,焼戻し及び時効
d) 表面硬化処理及び表面処理
4. 定義 この規格に用いる主な用語の定義は,次による。
備考1. 用語の読み方が紛らわしいものは,用語の下に読み方を括弧によって示す。
2. 一つの用語欄に二つ以上の用語が併記してある場合は,記載されている順位に従って優先的
に使用する。
3. 定義欄に示した英語は,参考とする。
4. 番号の下に括弧で数値を付けた用語は,ISO 4885に規定された用語で,ISO 4885の項目番号
である。これらJIS,ISO共通に規定された用語の定義は,ISOに準拠して規定したが,個々
の用語の定義欄で下線を付けた部分は,ISOの定義を補足したものである。また,JIS,ISO
共通に規定された用語であっても定義に従来JISを採用したものは,定義欄でアンダーライ
ンを付け,ISOの定義を参考として記した。
a) 熱処理一般
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1101 熱処理 heat treatment
固体の鉄鋼製品が全体として又は部分的に熱サイクルにさら
(3.74) され,その性質及び/又は組織に変化をきたすような一連の操
作。
備考 鉄鋼製品の化学成分がこの操作の間に変化するこ
ともある。
1102 光輝熱処理 bright heat
保護雰囲気中などで熱処理することによって,表面の高温酸
treatment
化及び脱炭を防止し,表面光輝状態を保持する熱処理。
備考 光輝焼なまし (bright annealing)
光輝焼ならし (bright normalizing)
光輝焼入れ (bright hardening)
光輝焼戻し (bright tempering) などがある。
1103 雰囲気熱処理 controlled
炉内の雰囲気ガスを目的によってそれぞれ調節して行う熱処
理。 atmosphere heat
treatment
備考 雰囲気ガスには酸化性,還元性,不活性,浸炭性,窒化
性などの種類がある。
1104 真空熱処理 真空中で加熱して行う熱処理の総称。 vacuum heat
備考 真空焼なまし (vacuum annealing) treatment
真空焼入れ (vacuum hardening)
真空焼戻し (vacuum tempering) などがある。
1105 イオン衝撃熱処理 ion bombardment
減圧雰囲気中で陰極とした処理物と陽極との間に起こるグロ
ー放電を利用した表面処理。 heat treatment,
plasma heat treat-
ment
1106 電解熱処理 electrolytic heat
電解液又は塩浴中で陰極とした処理物と陽極の間で通電し,
処理物を加熱後冷却する熱処理。 treatment
1107 塩浴熱処理 塩浴中で行う熱処理。 salt bath heat
treatment
1108 拡散浸透処理 diffusion coating
表面に他の金属元素又は非金属元素を拡散浸透させる熱処理
の総称。
備考1. 拡散被覆処理又はセメンテーション (cementation)
ともいう。
2. アルミナイジング (aluminizing) 又は
――――― [JIS G 0201 pdf 3] ―――――
3
G 0201 : 2000
番号 用語 定義 対応英語(参考)
カロライジング (calorizing),
ガルバナイジング (galvanizing),
サルファライジング (sulphurizing),
クロマイジング (chromizing),
シリコナイジング (siliconizing),
シェラダイジング (sheradizing)
などがある。
1109 加工熱処理 thermomechanical
最終の塑性加工がある温度範囲で行われ,熱処理だけでは繰
(3.149) treatment
り返して得られない特定の性質をもつ材料状態を生じさせる加
工工程。
備考 準安定オーステナイトの温度範囲で塑性加工した後,マ
ルテンサイト変態を行わせるオースフォームなどがその
代表的なものである。
1110 制御圧延 controlled rolling
熱間圧延法の一種で,鋼片の加熱温度,圧延温度及び圧下量
を適正に制御することによって,鋼の結晶組織を微細化し,機
械的性質を改善する圧延。
備考 制御圧延のうち,
a) 主として,Mn-Si系高張力鋼を対象に低温のオー
ステナイト域で圧延を終了するものを古典的制
御圧延,
b) 未再結晶域で圧延の大部分を行うものを含む制
御圧延を熱加工圧延
と呼ぶことがある。
1111 加速冷却 accelerated cooling
主として,厚板圧延工程において行われる制御冷却で,制御
圧延に引き続き変態温度域を空冷よりも速い冷却速度で冷却す
ることによって,鋼の結晶組織を調整し,機械的性質を改善す
る冷却方法。
備考 加速冷却設備を用いて圧延ライン上で単に急冷し,焼入
処理を行う冷却方法は,加速冷却に含まない。
1112 熱加工制御 thermo-mechanical
制御圧延を基本に,その後空冷又は強制的な制御冷却を行う
製造法の総称。 control process
備考1. 熱加工圧延及び加速冷却がこれに含まれる。ただし,
古典的制御圧延だけの場合は含まない。
2. TMCPと呼ぶことがある。
備考 R : 圧下 Ac : 加速冷却
図1 加熱工制御
1113 安定化熱処理 stabilizing
時間経過による寸法,又は組織の変化を防ぐことを意図した
(3.133) 鉄鋼製品の熱処理。
1114 安定化焼なまし stabilizing annealing
化合物,例えば,安定化オーステナイト系ステンレス鋼にお
(3.134) ける炭化物の析出又は球状化をする目的で,850℃近辺で行う焼
なまし。
――――― [JIS G 0201 pdf 4] ―――――
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G 0201 : 2000
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1115 均熱 温度が一定に保たれる熱サイクルの部分。 soaking
(3.126) 備考 当該温度が,例えば,炉のものか,製品の表面か,製品
の全断面についてのものなのか,又は製品その他の特定
点を指すのかを,規定する必要がある。
均熱処理 soaking
主として,材料の内外の温度差が少なくなるようにする目的で,
適切な時間,一定の温度に保持すること。
1116 オーステナイト化 austenitizing
鉄鋼製品の組織がオーステナイトになるような温度で行う処
(3.7) 理。
備考 もし変態が完全でない場合には,部分的オーステナイト
化と呼ぶ。
1117 オーステナイト化温 austenitizing
鉄鋼製品がオーステナイト化時に保持される最高の温度。
(3.8)度 temperature
1118 硬化 時効,加熱・冷却の処理などで硬さを増す操作。 hardening
備考 時効硬化,析出硬化,焼入硬化,肌焼硬化などの種類が
ある。
1119 シーズニング, seasonig
鋳物の鋳造内部応力を除去するため,長年月放置する操作。
枯し(からし) 備考 最近では,一般に応力除去焼なましが行われる。
1201 拡散 diffusion
物質を構成している原子が熱エネルギーによって移動する
(3.52) 現象。
備考 拡散変態,析出,回復,再結晶,浸炭などはいずれも原
子の拡散によって進行する。
拡散処理 diffusion treatment
鉄鋼表面に持ち込まれた元素(例えば,浸炭,ほう化又は窒
化などによって)を製品の内部に向かって拡散させることを意
図して行う熱処理(又は操作)。
1202 拡散域 diffusion zone
熱化学処理の間に形成された表面層。その処理の間に持ち込ま
(3.53) れた元素を固溶又は部分的に析出した状態で含有している。
備考1. これらの元素の含有量は,中心に近づくにつれて連続
的に消失する。
2. 拡散域の析出物は,窒化物,炭化物などである。
1203 過熱及び過均熱 overheating and
過剰な結晶粒成長を生じるような,ある期間,温度条件下に
(3.106) さらされる加熱。 oversoaking
備考 過熱は温度効果,過均熱は時間効果によるものとして,
区別することができる。過熱及び過均熱された鉄鋼製品
は,製品の性格に応じて,適切な熱処理又は熱間加工に
よって再処理してもよい。
1204 バーニング burning
結晶粒界の融合によって引き起こされる組織や性質の非可逆
(3.19) 的な変化。
備考 後の熱処理や機械加工又は加工と熱処理の組合せの作
業で,初めにもっていた諸性質を回復できない現象
1205 再結晶 recrystallization
冷間加工などで塑性ひずみを受けた結晶が加熱されるとき,
(3.120) 内部応力が減少する過程に続いて,ひずみが残っている元の結
晶粒から内部ひずみのない新しい結晶の核が発生し,その数を
増すとともに,各々の核は次第に成長して,元の結晶粒と置き
換わっていく現象。
備考 再結晶を起こす温度を再結晶温度という。この温度は,
金属及び合金の純度又は組成,結晶内の塑性ひずみの程
度,加熱の時間などによって著しい影響を受ける。
再結晶熱処理 recrystallizing
冷間加工された金属内で,相の変化なしに,核生成及び成長
によって新しい結晶粒が発達することを意図した熱処理。
1206 結晶粒粗大化 grain coarsening
Ac3をはるかに超える温度で結晶粒成長をもたらすに十分な
――――― [JIS G 0201 pdf 5] ―――――
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JIS G 0201:2000の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4885:1996(MOD)
JIS G 0201:2000の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.77 : 金属工学(用語集)
JIS G 0201:2000の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB6911:1999
- 鉄鋼の焼ならし及び焼なまし加工
- JISB6912:2002
- 鉄鋼の高周波焼入焼戻し加工
- JISG0551:2013
- 鋼―結晶粒度の顕微鏡試験方法
- JISG0551:2020
- 鋼―結晶粒度の顕微鏡試験方法
- JISG0552:1998
- 鋼のフェライト結晶粒度試験方法
- JISG0557:2019
- 鋼の浸炭硬化層深さ測定方法
- JISG0559:2019
- 鋼の炎焼入及び高周波焼入硬化層深さ測定方法
- JISG0561:2011
- 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
- JISG0561:2020
- 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)