JIS H 1353:1999 アルミニウム及びアルミニウム合金中の鉄定量方法

JIS H 1353:1999 規格概要

この規格 H1353は、アルミニウム及びアルミニウム合金中の鉄定量方法について規定。

JISH1353 規格全文情報

規格番号
JIS H1353 
規格名称
アルミニウム及びアルミニウム合金中の鉄定量方法
規格名称英語訳
Methods for determination of iron in aluminium and aluminium alloys
制定年月日
1963年8月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 793:1973(NEQ)
国際規格分類

ICS

77.120.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 II 2019
改訂:履歴
1963-08-01 制定日, 1966-11-01 確認日, 1968-05-01 改正日, 1971-05-01 確認日, 1972-10-01 改正日, 1975-09-01 確認日, 1978-10-01 確認日, 1984-01-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1994-04-01 確認日, 1994-11-01 改正日, 1999-08-20 改正日, 2004-01-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS H 1353:1999 PDF [10]
H 1353 : 1999

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS H 1353 : 1994は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,規定する三つの定量方法のうち国際規格ISO 793,Aluminium and aluminium al1oys−
Determination of iron−Orthophenanthroline photometric method(アルミニウム及びアルミニウム合金−鉄の定
量−1,10フェナントロリン吸光光度法)と対応する方法があるが,各国で使われていない方法であるこ
とから,これを採択しなかった。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS H 1353 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 1353 : 1999

アルミニウム及びアルミニウム合金中の鉄定量方法

Methods for determination of iron in aluminium and aluminium alloys

序文 この規格は,1973年に第1版として発行されたISO 793,Aluminium and aluminium alloys−
Determination of iron−Orthophenanthroline photometric methodが対応国際規格としてあるが,国際規格が各
国で使われていないことから,これを採用せず,対応国際規格に規定されていない方法を日本工業規格(日本産業規格)と
して規定した。
1. 適用範囲 この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金中の鉄定量方法について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 793 : 1973 Aluminium and aluminium alloys−Determination of iron−Orthophenanthroline
photometric method
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS H 1351 アルミニウム及びアルミニウム合金の分析方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
3. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1351及びJIS K 8005の規定による。
4. 定量方法の区分 鉄の定量方法は,次のいずれかによる。
a) 水酸化鉄沈殿分離過マンガン酸カリウム滴定法 この方法は,鉄含有率0.1% (m/m) 以上1.8% (m/m)
以下の試料に適用する。
b) スルホサリチル酸吸光光度法 この方法は,鉄含有率0.1% (m/m) 以上1.0% (m/m) 以下の試料に適用
する。
c) 1,10−フェナントロリン吸光光度法 この方法は,鉄含有率0.002% (m/m) 以上2.5% (m/m) 以下の試
料に適用する。
5. 水酸化鉄沈殿分離過マンガン酸カリウム滴定法5.1 要旨 試料を水酸化ナトリウム又は塩酸と硝酸
との混酸で分解し,過酸化水素を加え,煮沸して鉄を酸化する。沈殿をこし分けた後,硝酸に溶解し,ア
ンモニア水を加えて水酸化鉄 (III) を沈殿させる。沈殿をこし分け,塩酸で溶解した後,塩化すず (II) を
加えて鉄 (III) を鉄 (II) に還元し,過マンガン酸カリウム標準溶液で滴定する。

――――― [JIS H 1353 pdf 2] ―――――

2
H 1353 : 1999
5.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸 (1+3, 1+100)
b) 硝酸 (1+1, 1+3, 1+100)
c) ふっ化水素酸
d) 硫酸 (1+1)
e) 混酸(塩酸1,硝酸1,水2)
f) アンモニア水
g) 水酸化ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム20gを水100mlに溶解し,ポリエチレン瓶に保存し,その
上澄み液を使用する。
h) 過酸化水素 (1+9)
i) 塩化アンモニウム
j) 塩化アンモニウム溶液 (20g/l)
k) 塩化すず (II) 溶液 塩酸100mlをビーカー (1 000ml) に取り,水浴上で加熱しながら塩化すず (II) 二
水和物50gを少量ずつ加えて溶解する。室温まで放冷した後,水で液量を1 000mlとする。この溶液
に12gの粒状すず[99.9% (m/m) 以上]を入れ,褐色の試薬瓶に入れて保存する。
l) 塩化水銀 (II) 飽和溶液 塩化水銀 (II) 約10gを水100mlに溶かし,その上澄み液を使用する。
m) 硫酸マンガン溶液 硫酸マンガン四水和物90gを水200mlに溶解し,りん酸175mlを加え,混合する。
硫酸 (1+1) 350mlを少量ずつ加え,冷水で冷却した後,水で液量を1 000mlとし,十分かき混ぜる。
この溶液は,調製してから34日後に使用する。
n) 0.004mol/l過マンガン酸カリウム標準溶液 過マンガン酸カリウム0.63gを水1 000mlに溶解し,12
時間穏やかに煮沸した後,約18時間暗所に放置する。上澄み液を乾いたブフナー漏斗形ガラスろ過器
(17G4又は25G4)を用いてろ過する(1)。約30分間水蒸気洗浄した褐色の試薬瓶 (1 000ml) に入れて
暗所に保存する。
この溶液の標定は,次のように行う。
しゅう酸ナトリウム (JIS K 8005) 0.670gをはかり取ってビーカー (300ml) に移し入れ,水を加えて
溶解する。溶液を500ml全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。この溶液25.0ml
をビーカー (500ml) に取り,約80℃の水200ml及び硫酸 (1+1) 10mlを加え,溶液の温度を7080℃
に保ちながら過マンガン酸カリウム標準溶液で滴定し,溶液の微紅色が約30秒間残る点を終点とし,
過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量を求め,過マンガン酸カリウム標準溶液のファクターを,次
の式によって算出する。
250.
F
V
ここに, F : 過マンガン酸カリウム標準溶液のファクター
V : 過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)
注(1) ろ過の前後に水洗しないようにする。
5.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,試料中のけい素含有率に応じて表1に従い,1mgのけた
まではかる。

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H 1353 : 1999
表1 試料はかり取り量
試料中のけい素含有率 試料はかり取り量
% (m/m) g
1.0未満 2.00
1.0以上 1.00
5.4 操作
5.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) けい素含有率が1.0% (m/m) 未満の試料
1) 試料をはかり取って,ビーカー (500ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,水酸化ナトリウム溶液 [5.2g) ] 50mlを加え,反応が穏やかになったら加熱して試料
を完全に分解した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,温水を加えて液量を約300ml
とする。
3) 溶液をかき混ぜながら過酸化水素 (1+9) 5mlを少量ずつ加え,数分間煮沸する。
4) しばらく静置して沈殿を沈降させた後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取
り除く。沈殿をろ紙(5種A)を用いてこし分け,沈殿とろ紙を温水で洗う。ろ液及び洗液は捨て
る。
5) ろ紙上の沈殿を,熱硝酸 (1+3) 5mlで元のビーカー中に溶かし入れる(2)。ろ紙を硝酸 (1+100) で
洗う。
6) 溶液及び洗液を合わせ,温水約100ml及び塩化アンモニウム5gを加え,かき混ぜながらアンモニ
ア水を少量ずつ加えて沈殿を生成させ,さらにアンモニア水5mlを加え,時計皿で覆い,沸騰する
まで加熱する。
7) 沈殿が沈降するまで静置した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除く。
沈殿をろ紙(5種A)を用いてこし分け,温塩化アンモニウム溶液で十分に洗浄する(3)。
8) 沈殿を少量の熱塩酸 (1+3) で元のビーカーに溶かし入れ,ろ紙は熱塩酸 (1+100) で洗い,溶液と
洗液とを合わせる。
注(2) 溶解しにくいときは,過酸化水素 (1+9) 3mlを用いて溶解する。
(3) 沈殿が銅イオンの青色を帯びているときは,沈殿を熱塩酸 (1+3) に溶解し,ろ紙を熱塩酸 (1
+100) ,次に温水で洗い,以下6)及び7)の手順に従って操作する。銅イオンの色が消えるまで
これを繰り返す。
b) けい素含有率が1.0% (m/m) 以上の試料
1) 試料をはかり取って,ビーカー (500ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,混酸30mlを加え,反応が穏やかになったら,加熱して試料を完全に分解した後,
時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時間皿を取り除く。
3) 温水約30mlを加え,けい素などの沈殿をろ紙(5種A)を用いてこし分け,沈殿とろ紙を温水で十
分に洗浄する。ろ液と洗液を合わせ,主液としてビーカー (500ml) に保存する。
4) 沈殿をろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れ,注意して加熱し,ろ紙を完全に灰化する。白
金るつぼを750800℃の電気炉に入れ,約10分間加熱した後,電気炉から取り出し,室温まで冷
却する。
5) 硝酸 (1+1) 5mlを加え,ふっ化水素酸約3mlを少量ずつ加えて沈殿を完全に分解する。硫酸 (1+
1) 2,3滴を加え,加熱して硫酸の白煙を発生させた後,放冷する。温水約10mlを加えて塩類を溶

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H 1353 : 1999
解し,3)で保存しておいた主液の入ったビーカーに水を用いて移し入れ,温水を加えて液量を約
100mlとする。
6) 溶液をかき混ぜながら水酸化ナトリウム溶液 [5.2g) ] を少量ずつ加えて中和し,生成した水酸化ア
ルミニウムの沈殿が溶解し終わるまで過剰に加える。温水を加えて液量を,約300mlとする。
7) )の3)8)の手順に従って操作する。
5.4.2 鉄の還元 鉄の還元は,次の手順で行う。
a) 5.4.1のa)8)又はb)7)で得た溶液を加熱して液量が約5ml以下になるまで濃縮し,少量の温水でビーカ
ーの内壁を洗う。
b) 溶液が熱いうちに,振り混ぜながら塩化すず (II) 溶液 [5.2k) ] を滴加し,溶液の塩化鉄 (III) による
着色がなくなってから,さらに過剰に1,2滴を加え,冷水で十分に冷却する。
5.4.3 鉄の滴定 鉄の滴定は,次の手順によって行う。
a) 5.4.2b)で得た溶液に塩化水銀 (II) 飽和溶液 [5.2l) ] 5mlを加え,12分間静置した後,水で液量を150ml
とする。
b) 硫酸マンガン溶液 [5.2m) ] 30mlを加え,振り混ぜながら0.004mol/l過マンガン酸カリウム標準溶液
[5.2n) ] で滴定し,溶液の微紅色が約30秒間残る点を終点とし,過マンガン酸カリウム標準溶液の使
用量を求める。
5.5 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
5.6 計算 試料中の鉄含有率を,次の式によって算出する。
(V1−V2 ) F .0001 117
Fe= 100
m
ここに, Fe : 試料中の鉄含有率 [% (m/m) ]
V1 : 5.4.3で得た過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)
V2 : 5.5で得た過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)
F : 5.2n)で得た過マンガン酸カリウム標準溶液のファクター
m : 試料はかり取り量 (g)
6. スルホサリチル酸吸光光度法
6.1 要旨 試料を塩酸と硝酸との混酸で分解した後,アンモニア水と硫酸でpHを調節し,スルホサリチ
ル酸を加えて呈色させ,光度計を用いてその吸光度を測定する。
6.2 試薬 試薬は,次による。
a) 硝酸 (1+1)
b) ふっ化水素酸
c) 硫酸 (1+1, 1+3)
d) 混酸(塩酸3,硝酸2,水8)
e) アンモニア水 (1+3)
f) アルミニウム 99.99%以上で鉄含有率が低いもの。
g) 酢酸ナトリウム溶液 酢酸ナトリウム三水和物10gを水に溶解し,水で液量を100mlとする。
h) スルホサリチル酸溶液 スルホサリチル酸二水和物10gを水に溶解し,水で液量を7080mlとした
後,アンモニア水 (1+3) を用いてpHを2.02.5に調節し,水で液量を100mlとする。
i) 標準鉄溶液 (100 最 攀一 ─ m/m) 以上]0.100gをはかり取ってビーカー (200m
れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+3) 15mlを加え,加熱して分解する。時計皿の下面及びビーカーの内壁

――――― [JIS H 1353 pdf 5] ―――――

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