JIS H 1411:1996 鉄クロム電熱材分析方法

JIS H 1411:1996 規格概要

この規格 H1411は、JIS C 2520に規定された鉄クロム電熱線及び帯の化学成分(クロム,アルミニウム,マンガン,炭素)の分析方法について規定。

JISH1411 規格全文情報

規格番号
JIS H1411 
規格名称
鉄クロム電熱材分析方法
規格名称英語訳
Methods of chemical analysis for iron chromium electric heating material
制定年月日
1961年6月1日
最新改正日
2015年10月20日
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‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

77.120.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1961-06-01 制定日, 1964-06-01 確認日, 1967-02-01 改正日, 1970-03-01 確認日, 1972-11-01 確認日, 1975-09-01 確認日, 1976-03-01 改正日, 1979-02-01 確認日, 1984-06-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1994-10-01 確認日, 1996-03-01 改正日, 2000-09-20 確認日, 2005-10-20 確認日, 2006-02-20 改正日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS H 1411:1996 PDF [43]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 1411-1996

鉄クロム電熱材分析方法

Methods of chemical analysis for iron chromium electric heating material

1. 適用範囲 この規格は,JIS C 2520に規定された鉄クロム電熱線及び帯の化学成分(クロム,アルミ
ニウム,マンガン,炭素)の分析方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 2520 電熱用合金線及び帯
JIS H 0321 非鉄金属材料の検査通則
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0l15 吸光光度分析通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050及びJIS K 0115による。
3. 分析試料の採り方及び取扱い方
3.1 試料の採り方は,JIS H 0321の2.3による。
3.2 鋳込試料を採るときは,その平均品質を代表する試料を得るため,1融解ごとに二つ以上(1融解量
が特に少ないときは一つ)の試料を採る。鋳込試料は,できるだけ完全に製品と同一な品質を得るよう,
特に偏析のないように,注意しなければならない。
3.3 試料の削り方は,次による。
(1) 試料の表面に付着物などがある場合は,紙やすりなどを用いて取り除き清浄にする。
(2) きりそのほかの工具類は,アルコールなどを用いて清浄にする。
(3) 鋳込試料から試料を削り取るときは,中央部及び両端に近い部分などの片面から直角にきりもみして
貫通させるか,両面から少なくとも中心部に達するまできりもみするか,又はそのほか適当な方法に
よる。
(4) 線・帯及び板などの製品試料から試料を削り取るには,きり又は適当な工具を用い,分析操作に適当
な大きさに削り取る。
(5) きりもみするときは,発熱のため削り片の表面が酸化することがあるから,酸化させない程度の圧力
と回転数をきりに与えて行う。この際,油類そのほかの減摩剤を用いたり,冷却のための水などを注
加したりしてはならない。
また削り片に,きりの摩耗粉が混入しないように注意する。
(6) 削り片の大きさは,あまり厚くならない程度とし,長さを約5mm以下とする。

――――― [JIS H 1411 pdf 1] ―――――

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H 1411-1996
3.4 試料の取扱い方
(1) 削り取った試料は,その全部(通常50g以上)を集め,強力な磁石を用いて混入した鉄粉などを注意
深く取り除き,最後に良く混ぜ合わせて分析用試料とする。
(2) 分析試料の採取方法が上記規定によりがたい場合は,受渡当事者間の協定によって別途に定めること
ができる。
(3) 分析用試料はデシケーター中に入れ,1時間以上放置した後はかり取る。
3.5 試料のはかり方 試料のはかり方は,次による。
(1) 分析試料のはかり取りに際しては,試料を良くかき混ぜて平均組成を表すように注意しなければなら
ない。
(2) 分析試料のはかり取りには,原則として化学はかりを用い,規定された量に近い量を分析値の表示け
た数を参考として,必要な位まではかり取る。
4. 分析値の表し方と操作上の注意
4.1 分析値の表し方 分析値は百分率で表し,JIS C 2520に規定された位までにJIS Z 8401によって丸
める。
4.2 分析操作上の注意 分析操作上の注意は,次による。
(1) 分析は同一試料について2回以上行って結果を確かめる。
(2) 分析に当たっては全操作を通じて空試験を行い,測定値を補正しなければならない。
5. クロム定量方法
5.1 方法の区分 クロムの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 過硫酸アンモニウム酸化滴定法
(2) 過塩素酸酸化滴定法
5.2 過硫酸アンモニウム酸化滴定法
5.2.1 要旨 試料を硫酸で分解し硝酸を加えて鉄などを酸化した後,触媒として硝酸銀を加え,更に過硫
酸アンモニウムを加えてクロムを酸化する。これに塩酸を加えて生成した過マンガン酸を分解し,次に硫
酸マンガンを添加する。冷却後,硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液を少し過剰に加えて重クロム酸を還元
し,過マンガン酸カリウム標準溶液で過剰の硫酸第一鉄アンモニウムを逆滴定する。
5.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+3)
(2) 硝酸
(3) 硫酸 (1+1, 1+4, 2+100)
(4) 硝酸銀溶液 (5g/l)
(5) 過硫酸アンモニウム溶液 (200g/l)この溶液は,使用の都度調製する。
(6) ピロ硫酸カリウム
(7) 過マンガン酸カリウム溶液 (20g/l)
(8) 硫酸マンガン溶液 硫酸マンガン(46水塩)10gを水100mlに溶解する。
(9) 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液 結晶硫酸第一鉄アンモニウム(6水塩)40gを水約300ml
に溶解し,これに硫酸 (1+1) 60mlを加え,1 000mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。
この標準溶液の力価は,使用の都度0.02mol/l過マンガン酸カリウム標準溶液をもって標定する。も

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し正確に0.02mol/lでないときは0.02mol/lに対する力価を求め,クロム量の算出に際し,硫酸第一鉄
アンモニウム標準溶液の使用量を補正することが必要である。すなわち,ここに調製した硫酸第一鉄
アンモニウム標準溶液25mlを正確に取り,水25ml及びo−フェナントロリン溶液0.25mlを加え,次
の(10)で調製した過マンガン酸カリウム標準溶液で淡緑色を呈するまで滴定し,硫酸第一鉄アンモニ
ウム標準溶液の力価を次の式から求める。
V1 F2
F1
V2
ここに, F1 : 硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の力価
F2 : 過マンガン酸カリウム標準溶液の力価
V1 : 過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)
V2 : 硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の分取量 (25ml)
(10) 0.02mol/l過マンガン酸カリウム標準溶液 過マンガン酸カリウム3.16gを水約1 050mlに溶解し,フ
ラスコを用いて12時間静かに煮沸した後,1夜間暗所に放置し,上澄み液をガラスろ過器 (G4) で
ろ過する(前後に水洗しない)。これを30分間蒸気洗浄した褐色瓶に入れ,暗所にたくわえる。この
溶液の標定は,次のように行う。
150200℃で4560分間乾燥しデシケーター中で冷却したしゅう酸ナトリウム(JIS K 8005の標準
試薬22.5gを正しくビーカー (500ml) にはかり,水約150mlを加えて溶解した後,250mlの全量フ
ラスコに移し入れ,ビーカーを洗った水とともに標線まで薄める。次にピペットを用いて25mlをビ
ーカー (500ml) に分取し,水200ml及び硫酸10mlを加え,液温を2530℃にする。このしゅう酸ナ
トリウム溶液をかくはん棒を用いて緩やかにかき混ぜながら,調製された過マンガン酸カリウム標準
溶液の滴定所要量の約2ml手前まで,ビュレットのコックを全開して滴下する。微紅色が消失した後,
57.5±2.5℃に加温し,引き続きかくはん棒でかき混ぜながら注意深く滴定し,微紅色を保つ点を終点
とし,過マンガン酸カリウム標準溶液の力価を次の式から求める。
1
G110
F
V G2
ここに, F : 過マンガン酸カリウム標準溶液の力価
G1 : しゅう酸ナトリウム(標準試薬)はかり取り量 (g)
V : 過マンガン酸カリウム標準溶液の消費量 (ml)
G2 : 正確な0.02mo1/l過マンガン酸カリウム標準溶液1mlに相当
するしゅう酸ナトリウム量 (0.006 702g)
なお,別のビーカー (500ml) に水200ml及び硫酸10mlを取り,57.5±2.5℃に加温して空試験を行
って補正する。
(11) −フェナントロリン溶液 o−フェナントロリン(1水塩)3gをはかり取り,硫酸第一鉄アンモニウ
ム2.0gを含む水200mlに溶解する。
5.2.3 試料はかり取り量 試料は,0.2gをはかり取る。
5.2.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り三角フラスコ (500ml) に移し入れ,硫酸 (1+4) 40mlを加えて加熱分解する(1)。分
解後硝酸約3mlを加え,煮沸して第一鉄を酸化するとともに炭化物などを分解し,酸化窒素などを除
去する。
(2) 温水を加えて液量を約150mlとした後,硝酸銀溶液10ml及び過硫酸アンモニウム溶液2025mlを加
えて57分間煮沸して(2)クロムを重クロム酸に酸化し,過硫酸アンモニウムを分解させた後,塩酸 (1

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+3) 5mlを加えて過マンガン酸を分解する(3)。次に硫酸マンガン溶液約5mlを加えて(4)23分間煮沸
し,発生した塩素を完全に除去する。
(3) 冷水を用いて常温以下になるまで冷却した後,水を加えて液量を約300mlとし,これにo−フェナン
トロリン溶液0.25mlを指示薬として加え,0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液を試料溶液が赤
褐色を呈し始めた後(5)更に5ml程度が過剰になるよう正確に加え,直ちに0.02mol/l過マンガン酸カリ
ウム標準溶液で滴定し,赤褐色から淡緑色に変わる点を終点とする。
5.2.5 計算 試料中のクロム含有率を,次の式によって算出する。
V1 F1 V2 F2 .0001734
Cr 100
W
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率 [% (m/m) ]
V1 : 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の使用量 (ml)
F1 : 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の力価
V2 : 0.02mol/l過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)
F2 : 0.02mol/l過マンガン酸カリウム標準溶液の力価
W : 試料はかり取り量 (g)
注(1) 酸による分解が不完全な試料にあっては酸で分解した後,ろ紙(5種B)を用いてろ過し,硫酸
(2+100) で数回洗浄し,ろ液及び洗液は主溶液として保存する。不溶解残さはこれをろ紙とと
もに白金るつぼに移し,注意して強熱し,ろ紙を灰化した後,これに約10倍量のピロ硫酸カリ
ウムを混ぜて融解する。冷却後,これをビーカー (300ml) に入れ,少量の水及び硫酸 (1+1) で
溶解した後,水を用いて白金るつぼを洗い出し,ろ紙(5種B)を用いてろ過し,温水で数回洗
浄した後,ろ液及び洗液を先の主溶液に合わせ,以下,5.2.4(2)以降に従って操作し,クロムを
定量する。
(2) もしマンガン含有率が非常に少なくて,過マンガン酸の呈色が現れない場合は,過マンガン酸
カリウム溶液を滴加して紅色を呈するようにする。
(3) 溶液に過マンガン酸の呈色又は二酸化マンガンの沈殿が残存するときは,塩酸 (1+3) を更に2
3ml加えた後煮沸して,これを完全に分解する。
(4) 硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液だけによる直接滴定を行う場合は,硫酸マンガン溶液の添加
を省略することができる。
(5) 試料溶液が赤褐色を呈した点をもって終点としてもよい。この場合クロムの含有率は,次の式
によって算出する。
V F .0001734
Cr 100
W
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率 [% (m/m) ]
V : 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の使用量 (ml)
F : 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の力価
W : 試料はかり取り量 (g)
5.3 過塩素酸酸化滴定法
5.3.1 要旨 試料を過塩素酸,りん酸及びふっ化水素酸で分解後強く加熱し,クロムを重クロム酸に酸化
し,硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の少過剰を加え,過マンガン酸カリウム標準溶液で過剰の硫酸第一
鉄アンモニウムを逆滴定する。
5.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 混酸 過塩素酸20,りん酸1,ふっ化水素酸1の割合で混合し,ポリエチレン製容器に保存する。

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H 1411-1996
(2) 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液 5.2.2(9)に従って調製する。
(3) 0.02mol/l過マンガン酸カリウム標準溶液 5.2.2(10)に従って調製する。
(4) −フェナントロリン溶液 5.2.2(11)に従って調製する。
5.3.3 試料はかり取り量 試料は,0.2gをはかり取る。
5.3.4 操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取り三角フラスコ (300ml) に移し入れ,混酸20mlを加えて加熱分解し,加熱温度を約
250℃に保ち,白煙が発生して溶液がだいだい色に変わり始めてから約30秒間(6)加熱を続け,クロム
を重クロム酸に酸化する。冷却後,これに温水約50mlを加えて塩類を溶解した後,約2分間煮沸す
る。冷却後,これに水を加えて全容を約150mlに薄める。
(2) この溶液にo−フェナントロリン溶液0.25mlを指示薬として加え,0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム
標準溶液を試料溶液が赤褐色を呈し始めた後(7)更に5mlの過剰を正確に加え,直ちに0.02mol/l過マン
ガン酸カリウム標準溶液で滴定し,赤褐色から淡緑色に変わる点を終点とする。
5.3.5 計算 試料中のクロム含有率を,次の式によって算出する。
V1 F1 V2 F2 .0001734
Cr 100
W
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率 [% (m/m) ]
V1 : 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の使用量 (ml)
F1 : 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の力価
V2 : 過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)
F2 : 過マンガン酸カリウム標準溶液の力価
W : 試料はかり取り量 (g)
注(6) 加熱時間は30秒を超えてはならない。
(7) 試料溶液が赤褐色を呈した点をもって終点としてもよい。この場合クロムの含有率は,次の式
によって算出する。
V F .0001734
Cr 100
W
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率 [% (m/m) ]
V : 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の使用量 (ml)
F : 0.1mol/l硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の力価
W : 試料はかり取り量 (g)
6. アルミニウム定量方法
6.1 方法の区分 アルミニウムの定量方法は,次のいずれかによる。
(1) DTA滴定法
(2) オキシン滴定法
6.2 EDTA滴定法
6.2.1 要旨 試料を塩酸で分解し,硝酸と過塩素酸でクロムと鉄などを酸化し,塩酸酸性としてメチルイ
ソブチルケトンで鉄及びクロムの大部分を抽出分離する。分離後の酸溶液中の有機物を分解し,水酸化ナ
トリウムを加えてアルカリ性とし,残存する鉄などを沈殿させる。分離後EDTA標準溶液で滴定する。
6.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+1, 2+100)
(2) 硝酸

――――― [JIS H 1411 pdf 5] ―――――

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