JIS K 0148:2005 表面化学分析-全反射蛍光X線分析法(TXRF)によるシリコンウェーハ表面汚染元素の定量方法

JIS K 0148:2005 規格概要

この規格 K0148は、シリコン鏡面ウェーハ又はエピタキシャルウェーハの表面原子濃度を,全反射蛍光X線分析法(TXRF)によって定量する方法について規定。

JISK0148 規格全文情報

規格番号
JIS K0148 
規格名称
表面化学分析-全反射蛍光X線分析法(TXRF)によるシリコンウェーハ表面汚染元素の定量方法
規格名称英語訳
Surface chemical analysis -- Determination of surface elemental contamination on silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence (TXRF) spectroscopy
制定年月日
2005年3月20日
最新改正日
2019年10月21日
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‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 14706:2000(IDT)
国際規格分類

ICS

71.040.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2005-03-20 制定日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS K 0148:2005 PDF [23]
                                                                   K 0148 : 2005 (ISO 14706 : 2000)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人大阪科学技術センター付属ニューマ
テリアルセンター(OSTEC)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
制定に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 14706:2000,Surface chemical
analysis - Determination of surface elemental contamination on silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence
(TXRF) pectroscopyを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS K 0148には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考)参照試料群
附属書B(参考)相対感度係数
附属書C(参考)参照試料群の調製[5]
附属書D(参考)VPD-TXRF法
附属書E(参考)視射角設定
附属書F(参考)国際共同試験結果

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 0148 pdf 1] ―――――

K 0148 : 2005 (ISO 14706 : 2000)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[2]
  •  3. 定義・・・・[2]
  •  3.1 全反射・・・・[2]
  •  3.2 視射角・・・・[2]
  •  3.3 臨界角・・・・[2]
  •  3.4 VPD-TXRF法・・・・[2]
  •  3.5 擬似ピーク・・・・[2]
  •  4. 略語・・・・[2]
  •  5. 原理・・・・[3]
  •  6. 装置・・・・[3]
  •  7. 試料の調製環境及び測定環境・・・・[3]
  •  8. 校正用参照試料群・・・・[3]
  •  9. 安全・・・・[4]
  •  10. 測定方法・・・・[4]
  •  10.1 測定準備・・・・[4]
  •  10.2 検量線の作成・・・・[4]
  •  10.3 試験試料の測定・・・・[5]
  •  11. 結果の表示・・・・[5]
  •  11.1 計算方法・・・・[5]
  •  11.2 ブランクの補正・・・・[6]
  •  12. 精度・・・・[6]
  •  13. 試験報告書・・・・[6]
  •  附属書A(参考)参照試料群・・・・[7]
  •  附属書B(参考)相対感度係数・・・・[8]
  •  附属書C(参考)参照試料群の調製[5]・・・・[11]
  •  附属書D(参考)VPD-TXRF法・・・・[14]
  •  附属書E(参考)視射角設定・・・・[16]
  •  附属書F(参考)国際共同試験結果・・・・[19]
  •  参考文献・・・・[21]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS K 0148 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 0148 : 2005
(ISO 14706 : 2000)

表面化学分析−全反射蛍光X線分析法(TXRF)によるシリコンウェーハ表面汚染元素の定量方法

Surface chemical analysis - Determination of surface elementalcontamination on silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence (TXRF)spectroscopy

序文

 この規格は,2000年に第1版として発行されたISO 14706,Surface chemical analysis - Determination of
surface elemental contamination on silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence (TXRF) pectroscopyを翻
訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
また,まえがき,目次,本体及び附属書の用語及び文章の後の[ ]内の数字は,参考文献番号を示す。
ISO 14706は,ASTM F 1526,SEMI規格M33及び半導体基盤技術研究会のUCS(Ultra Clean Society)
規格の既存3規格を基に,シリコンウェーハ表面の汚染元素を測定する方法を定めたものである。
全反射蛍光X線分析法(TXRF)で定量分析を行うには,標準物質を必要とする。しかし,1010 atoms/cm2
という低い表面原子濃度の認証標準物質は存在しない。例えそのような認証標準物質を用いることができ
たとしても,分析環境,試料保存環境などで汚染され,その寿命は短いものになってしまう。
したがって,TXRF用の標準物質は,分析を行う適切な機関で調製され,分析,値付けされなければな
らない。このため二つの規格が必要となる。一つはTXRFによる測定手順に関するものであり,もう一つ
は標準物質の調製に関するものである。この規格は,前者に関するものである。

1. 適用範囲

 この規格は,シリコン鏡面ウェーハ又はエピタキシャルウェーハの表面原子濃度を,全反
射蛍光X線分析法(TXRF)によって定量する方法について規定する。
この方法は,次の元素分析に適用する。
− 原子番号が16 (S)から92 (U)までの元素
− 表面原子濃度が1 1010 atoms/cm2から1 1014 atoms/cm2までの汚染元素
− VPD試料前処理法を用いる場合は,表面原子濃度が5 108 atoms/cm2から5 1012 atoms/cm2までの汚
染元素
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 14706:2000,Surface chemical analysis - Determination of surface elemental contamination on
silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence (TXRF) pectroscopy (IDT)

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K 0148 : 2005 (ISO 14706 : 2000)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 9920 クリーンルームの空気清浄度の評価方法
備考 ISO 14644-1:1999,Cleanrooms and associated controlled environments - Part 1: Classification of air
cleanlinessが,この規格と一致している。
JIS Z 8402-2 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第2部 : 標準測定方法の併行精度及
び再現精度を求めるための基本的方法
備考 ISO 5725-2:1994,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results - Part 2:
Basic method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard measurement
methodが,この規格と一致している。

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1 全反射

 入射線が物質の界面で完全に反射する現象。
備考 入射するX線に対するシリコンの屈折率は,1よりも小さい。表面に対してすれすれの角度で
入射するX線は,その視射角と同一の角度で表面から全反射する。

3.2 視射角

 入射X線が試料表面となす角度。
参考 視射角が正しい用語であるが,一般的には入射角も使われる。

3.3 臨界角

 試料本体からの蛍光X線強度の視射角に対する依存性をプロットした曲線において,最初
の変曲点に当たる視射角。

3.4 VPD-TXRF法

 表面の汚染元素をいわゆるVPD法によって回収した後乾燥し,生じた乾燥こん(痕)
をTXRFで分析する方法。ここで,VPD法とは,ウェーハ表面の酸化物を酸分解し,残留した不揮発性物
質を液滴(通常は超高純度ふっ化水素酸)を用いて回収する方法である。
なお,すべての工程において,環境からの汚染は最小限になるよう配慮する。

3.5 擬似ピーク

 シリコンウェーハ表面の汚染元素に起因しないにもかかわらず検出されるピーク。
参考 見掛け上の不純物ピークとも呼ばれている。
備考 擬似ピークは,検出器又はX線光路に使用される材料中に含まれる元素に起因する。擬似ピー
クは,入射X線が直接散乱したり,反射したりしたX線が予期せぬ元素に当たることによって
発生する。この現象は,測定誤差を増大させる。擬似ピークは,汚染レベルが1011 atoms/cm2
以下の試料を分析する際に深刻な影響を及ぼす。

4. 略語

FWHM (full width at half maximum) 半値全幅
RM (reference material) 標準物質
SSD (solid state detector) 半導体検出器
TXRF (total-reflection X-ray fluorescence) 全反射蛍光X線
参考 TXRFは,一般にはtotal-reflection X-ray fluorescence spectroscopy までの略語として用いられ,
全反射蛍光X線分析法を示す。
VPD (vapor phase decomposition) 気相分解
参考 当初は,酸蒸気を用いた気相分解法であったが,蒸気を使わず直接液滴で酸化膜を溶かしなが
ら残留不揮発成分を回収する方法も,広義でVPDと呼ばれる。

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K 0148 : 2005 (ISO 14706 : 2000)

5. 原理

 試料にX線を照射すると,試料を構成する元素から元素特有のエネルギーをもつ蛍光X線が発
生する。この蛍光X線の強度は,試料中の各元素の量に比例する。
X線を全反射条件で試料に入射させると,散乱X線の強度が減少する。このとき,シリコンウェーハ表
面部分に存在する元素(表面上に付着した原子を含む)の蛍光X線はより強く励起する。これによって,
信号/バックグラウンド比(S/B)及び信号/ノイズ比(S/N)のよい蛍光X線スペクトルを得ることができる。
検出限界は,原子番号,励起エネルギー,光子フラックス,検出器分解能,励起されたX線のエネルギ
ーバンド幅,装置固有のバックグラウンドレベル,積分時間及びブランク値に依存する。一定条件で分析
したときの検出限界値は,分析対象となる元素の原子番号によって2けた以上変化する。
備考 測定深さは視射角によって変化するが,フィルム状汚染の場合には通常5 nm以下である。測定
領域は直径約10 mmであるが,X線検出器と試料との相対位置関係によって変化する。粒子状
汚染の場合の蛍光X線収率は,粒子の大きさ,分布及び構成元素によって変化する。

6. 装置

6.1   TXRF装置として最低限必要な構成は,次による。
X線源,モノクロメータ,3次元に移動可能な試料台,X線検出器(SSD)及び信号処理用コンピュー
タ。
6.2 入射X線として用いる単色X線。
6.3 蛍光X線検出器は,Mn-K-LII,IIIラインをFWHM 200 eV以下の分解能で分析できるもの。
参考 Mn-K-LII,IIIはMnK 瀰
6.4 0.17 mrad (0.01°)以内の精度で制御で
試料台は,視射角を0 mrad (0°)から8.7 mrad (0.5°)の範囲で,
きるもの。
6.5 試料室は,雰囲気を必要に応じて減圧,又はヘリウム若しくは窒素で置換できるもの。

7. 試料の調製環境及び測定環境

7.1   試料の調製及び測定を行う環境(例えば,浮遊微粒子,温度,湿度)は,JIS B 9920 クラス4 と同等
以上でなければならない。
備考 測定したい元素と同じ元素を含む浮遊微粒子が,試料表面に付着すると測定誤差の増大の原因
となる。
7.2 装置を設置してある場所の機械的振動はできるだけ小さくし,5 103 m/s2 (0.5 Gal)を上回ってはな
らない。
備考 機械的振動は.検出系のエネルギー分解能を悪化させ,結果として検出限界及びピーク分離能
を低下させる。

8. 校正用参照試料群

8.1   信頼性の高い校正を行うための参照試料群(RMs)として,参照元素で故意に汚染させた故意汚染参
照試料群と,参照元素を付着させないブランク参照試料の2種類を用いる。ブランク参照試料は,故意汚
染参照試料調製の汚染レベルを決定するために用いる(附属書A参照)。

――――― [JIS K 0148 pdf 5] ―――――

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JIS K 0148:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 14706:2000(IDT)

JIS K 0148:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 0148:2005の関連規格と引用規格一覧