JIS K 7125:1999 プラスチック―フィルム及びシート―摩擦係数試験方法

JIS K 7125:1999 規格概要

この規格 K7125は、同一材料又は他材料の上を滑らせたときのプラスチックフィルム及びシートの滑り出し時及び滑り時の摩擦係数を測定する方法について規定。この方法は,0.5mm上限厚みまでの,べたつきのないプラスチックフィルム及びシートの摩擦係数を測定する。

JISK7125 規格全文情報

規格番号
JIS K7125 
規格名称
プラスチック―フィルム及びシート―摩擦係数試験方法
規格名称英語訳
Plastics -- Film and sheeting -- Determination of the coefficients of friction
制定年月日
1987年12月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 8295:1995(IDT)
国際規格分類

ICS

83.140.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
プラスチック I(試験) 2021, プラスチック II(材料) 2021
改訂:履歴
1987-12-01 制定日, 1994-09-01 確認日, 1999-08-20 改正日, 2003-11-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS K 7125:1999 PDF [9]
K 7125 : 1999 (ISO 8295 : 1995)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS K 7125 : 1987は改正され,この規格に置き換えられる。
JIS K 7125には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考) 予備的な精度のデータ

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS K 7125 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 7125 : 1999
(ISO 8295 : 1995)

プラスチック−フィルム及びシート−摩擦係数試験方法

Plastics−Film and sheeting− Determination of the coefficients of friction

序文 この規格は,1995年に第1版として発行されたISO 8295 : 1995, Plastics−Film and sheeting−
Determination of the coefficients of frictionを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成
した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施した箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲
1.1 この規格は,同一材料又は他材料の上を滑らせたときのプラスチックフィルム及びシートの滑り出
し時及び滑り時の摩擦係数を測定する方法について規定する。この方法は,0.5mm上限厚みまでの,べた
つきのないプラスチックフィルム及びシート(以下,フィルムという。)の摩擦係数を測定する。
1.2 この試験方法は,主に品質管理に有用である。原則として,静帯電,エアクッション,局部的な温
度上昇や摩耗のような他の影響は測定中にでてくるので,この試験方法は包装機械や加工機械での作業性
の総合的な評価を目的とするものではない。
1.3 通常は,静摩擦力は,摩擦面が接触する時間と共に増加する。したがって,結果を比較するために
接触時間を規定する。
1.4 スリップ性は,プラスチック材料中の添加剤によって生ずることが多い。また,添加剤は,フィル
ムの基材との混和性がまちまちであるので,フィルム表面に粉がふいたり,しん(滲)出し,滑り性を変
える。これらの影響はいずれも時間依存性があるので,このようなフィルムの測定は時間経過と関係付け
る必要がある。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追
補には適用しない。
JIS K 7100 : 1999 プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気
備考 ISO 291 : 1997, Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testingがこの規格に対応し
ている。
3. 定義 この規格では,次の定義を用いる。

――――― [JIS K 7125 pdf 2] ―――――

2
K 7125 : 1999 (ISO 8295 : 1995)
3.1 摩擦 (friction)互いに接触する二つの表面が滑りに対して生じる抵抗。静摩擦と動摩擦に区別さ
れる。
3.1.1 静摩擦 (static friction)滑り開始時に“しきい値”を超えるときの摩擦。
3.1.2 動摩擦 (dynamic friction)与えられた速度で滑り運動が持続する間の摩擦。
3.2 摩擦に打ちかつのに必要な力。静摩擦力Fsと動摩擦力FDが区別される。
摩擦力 (frictional force)
3.3 法線力,FP (normal force, Fp)接触面に垂直に作用する力。
3.4 接触する二つの面に垂直に作用する法線力に対する摩擦力の比。
摩擦係数 (coefficient of friction)
3.4.1 静摩擦係数 (static coefficient of friction)
FS
S
FP
3.4.2 動摩擦係数 (dynamic coefficient of friction)
FD
D
FP
参考1. フィルムの摩擦係数は,通常,0.2から1の範囲にある。
2. 理想的には,摩擦係数は,試験装置と試験条件には依存しない特性である。しかし試験フィ
ルムが理想的に挙動しないため,すべての試験因子をこの規格で規定する。
4. 原理 試験する表面を,互いに平面接触するようにし,均一な接触圧力の下におく。表面を相対的に
移動するのに要する力を記録する。
5. 装置
5.1 試験装置は,いろいろな方法で組み立てられる。一般に試験装置は,水平な試験テーブルと滑り片,
及びどちらが動くかに限らず,滑り片と試験テーブルの間の相対的な運動を生ずる駆動機構からなる。図
1は,テーブルが水平に動く試験機の場合を示す。縦方向に動く引張り試験機も利用できる。その場合に
は,引張り試験機のクロスヘッドをプーリーを用いて力のかかる方向を水平方向に曲げ,試験テーブルに
結びつける。力は,記録計か,同等の電気的データ処理装置で記録する。

――――― [JIS K 7125 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
K 7125 : 1999 (ISO 8295 : 1995)
図1 摩擦係数測定用移動テーブル装置の例
5.2 試験装置は,次の条件を満足しなければならない。
5.2.1 試験テーブルの表面は水平で,平滑であり,非磁性金属からできていなければならない。
5.2.2 法線力は,接触面積40cm2(一辺の長さ63mm)の正方形の滑り片によって生じさせる。均一な圧
力分布をかけるために,滑り片の底面を弾力性のある材料,例えば,フェルトで覆う。この被覆材料の構
造は,十分にきめ細かく,薄いフィルムが型押しされないようなものでなければならない。滑り片の全質
量は,200g±2g(1.96N±0.02Nの法線力を生む。)でなければならない。
5.2.3 摩擦を引き起こす運動には振動があってはならず,通常速度は100mm/min±10mm/minでなければ
ならない。特別なフィルム,又は以上の条件が困難なときには,500mm/min±10mm/minの速度を用いて
もよい。この場合は,11.のf)で報告しなければならない。
5.2.4 記録装置を含めた荷重測定システムは,誤差が±2%を超えず,また,応答時間t99%は0.5sを超え
てはならない。引張方向は,摩擦面に対して平行でなければならない。
引張り試験機による荷重測定システムを使う場合は,特に応答時間t99%をチェックしなければならない。
これらの機械の指示システムは,しばしば応答が遅いことが多いためである。
5.2.5 静摩擦の測定においては,荷重測定システムの摩擦力を2N/cm±1N/cmに調整することが必要であ
る。適切なスプリングを使えばよい。しかし,計算尺の滑りにみられるような不連続な動作をする場合の
動摩擦の測定においては,このスプリングは剛直な連結部品材料に取り替えなければならない。
参考3. 滑り片が動き出すとき,滑り片の質量によって余分な力が加わるため,摩擦係数が,次の式
によって与えられる によって与えられる真の値と異なることがある。
V D
Δ
g m
ここに, V : 摩擦テーブルに対する滑り片の相対的速度 (=100mm/min)
m : 滑り片の質量 (=200g)
g : 重力による加速度 (=9810mm/s2)
D : 摩擦力 (2N/cm=2×105g/s2)

――――― [JIS K 7125 pdf 4] ―――――

4
K 7125 : 1999 (ISO 8295 : 1995)
このような条件で行えば,摩擦係数のオーバーシュートは0.005である。最悪の場合で,摩擦係数が0.2
と小さいときでも,このオーバーシュートは2.5%の誤差に相当する。
6. 試験片 各測定に,約80mm×200mmの大きさの試験片が2個必要である。少なくとも3組の試料の
幅方向となるように採取するか,又はチューブ状のフィルムの場合は,チューブ円周に対して均一に分布
するように切り出した試験片が必要である。
特に指定がない場合は,長軸,すなわち試験方向は,フィルムの機械方向と平行でなければならない。
表 (1) と裏 (2) の二つの面に対して,異なる摩擦特性が予想される場合には,二つの面を区別し,受渡
当事者間の協定によって,1/1,2/2,及び/又は1/2の組合せ面を試験しなければならない。
試料や試験片を取り扱うには,特別な注意が必要である。試験表面は,ほこり,指紋,又は表面の特性
を変えるような異物がついていてはならない。
参考4. 試験片3組は,統計的な許容区間を推定するための最少の必要数である。望まれる精度と試験
材料の均質性に対応して,試験する試験片の数をふやす。ISO 2602 : 1980, Statistical
interpretation of test results−Estimation of the mean−Confidence interval(試験結果の統計的解釈
−平均値の推定−信頼区間)がこの点についての指針となる。
5. 表面の汚染の影響を避けるため,数個の試験片を同時に切り出し,試験直前に引きはがす。
7. 状態調節 特に指定がなければ,試験片は,試験に先だってJIS K 7100で規定する標準雰囲気の23
±2℃, (50±6) %RHの条件下で,少なくとも16時間状態調節を行わなくてはならない。
8. 手順 図1にそって設計,組み立てられる装置では,次の方法による。他の同様な装置を用いた場合
には,それに適した手順に従う。試験操作は,状態調節に用いた同一の条件下で行わなければならない。
8.1 フィルム対フィルムの測定
8.1.1 試験片の長軸が試験テーブルの長軸に一致するように,最初の試験片の右側の端を両面テープ(又
は適当なクランプ)で試験テーブルの右端に固定する。2番目の試験片の左端を両面テープで補助板に取
り付けて固定する。この補助板の質量は,5gを超えてはならない。スプリング(5.2.5参照)を通して補助
板をロードセルに接続する。2番目の試験片を最初の試験片に重ね,2番目の試験片の中央に上面にショッ
クを与えないように静かに滑り片を置く(著しいブロッキングを起こしたり,摩擦力の他の力が生じるよ
うな試験フィルムに対しては,接触面積,すなわち上部試験片の大きさは,滑り片の面積に可能な限り近
づくように小さくしなければならない。)。試験を始める前に,装置にかかる力は取り除いておく。15秒後
に試験テーブルの運動を開始し,記録をスタートさせる。最初に得られる最大応力が静摩擦力である。
8.1.2 最初のピークの後で荷重の振れが現れることが多い。この場合には,この振動部分から動摩擦係数
を決めることはできない。このようなときには,動摩擦係数は,スプリングを連結部品に取り替えて,不
連続な動きを取り除いた別の試験で測定しなければならない。
このタイプの測定系は慣性誤差があり,静摩擦係数の測定に用いることはできない(5.2.5の3.を参照)。
参考6. ロードセルは,滑り片に直接接続させてもよい。この場合,2番目の試験片は,両面テープで
滑り片の前面にしっかりと固定する。しかし,固いフィルムでは曲げモーメントで不均一な
圧力分布を生じるため,この方法は固いフィルムには奨められない。
8.2 金属又は他の材料と接触させる場合のフィルムの測定 金属表面又は他の材料の表面と接触させて
フィルムの摩擦挙動を測るときは,下になる試験片(図1参照,相手材料)は,ここで取り上げる金属又
は他の材料の試験片と交換しておかなければならない。そうでない場合は,同一の方法を用いる。

――――― [JIS K 7125 pdf 5] ―――――

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