JIS K 7244-5:1999 プラスチック―動的機械特性の試験方法―第5部:曲げ振動―非共振法

JIS K 7244-5:1999 規格概要

この規格 K7244-5は、周波数範囲0.01Hz~100Hzの範囲でポリマーの曲げ複素弾性率E*の各成分を測定する曲げ振動 ― 非共振法について規定。

JISK7244-5 規格全文情報

規格番号
JIS K7244-5 
規格名称
プラスチック―動的機械特性の試験方法―第5部 : 曲げ振動―非共振法
規格名称英語訳
Plastics -- Determination of dynamic mechanical properties -- Part 5:Flexural vibration -- Non-resonance method
制定年月日
1999年10月20日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

ISO 6721-5:1996(IDT)
国際規格分類

ICS

83.080.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
プラスチック I(試験) 2021, プラスチック II(材料) 2021
改訂:履歴
1999-10-20 制定日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS K 7244-5:1999 PDF [11]
K 7244-5 : 1999 (ISO 6721-5 : 1996)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
今回の制定では,国際規格に整合させるため,ISO 6721-5 : 1996を基礎として用いた。
JIS K 7244は,規格名称を“プラスチック−動的機械特性の試験方法”として,各部によって構成する。
第1部 : 通則
(Part1 : General principles)
第2部 : ねじり振子法
(Part2 : Torsion-pendulum method)
第3部 : 曲げ振動−共振曲線法
(Part3 : Flexural vibration−Resonance-curve method)
第4部 : 引張振動−非共振法
(Part4 : Tensile vibration−Non-resonance method)
第5部 : 曲げ振動−非共振法
(Part5 : Flexural vibration−Non-resonance method)
第6部 : せん断振動−非共振法
(Part6 : Shear vibration−Non- resonance method)
第7部 : ねじり振動−非共振法 (作成予定)
(Part7 : Torsional vibration−Non-resonance method)
第8部 : 縦せん断振動−波動伝ぱ法 (作成予定)
(Part8 : Longitudinal and shear vibration−Wave-propagation method)
第9部 : 引張振動−音波パルス伝ぱ法 (作成予定)
(Part9 : Tensile vibration−Sonic-pulse propagation method)
第10部 : 平行円板形レオメータによる複素せん断粘度 (作成予定)
(Part10 : Complex shear viscosity using a parallel-plate oscillatory rheometer)

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS K 7244-5 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 7244-5 : 1999
(ISO 6721-5 : 1996)

プラスチック−動的機械特性の試験方法−第5部 : 曲げ振動−非共振法

Plastics- Determination of dynamicmechanical properties-Part 5 : Flexural vibration−Non- resonance method

序文 この規格は,1996年に第1版として発行されたISO 6721-5, Plastics−Determination of dynamic
mechanical properties−Part 5 : Flexural vibration−Non-resonance methodを翻訳し,技術的内容及び規格票の
様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲
この規格は,主に周波数範囲0.01Hz100Hzの範囲でポリマーの曲げ複素弾性率E*の各成分を測定する
曲げ振動−非共振法について規定する。この方法は,10MPa200GPaの範囲の動的貯蔵弾性率の測定に適
している。10MPa以下の弾性率の材料については,せん断による変形モードによって,より高精度の測定
ができる(ISO 6721-6 : 1994を参照)。
この方法は,特に0.1より大きい損失係数の測定に適しており,ガラス−ゴム領域内の温度と周波数に
よる動的特性の変化を測定するのに使用できる[JIS K 7244-1の9.4(温度依存性の測定)を参照]。周波
数と温度両方の広い範囲で測定されたデータを利用すると,異なった温度での更に広い周波数範囲の動的
特性を予測する周波数/温度換算の手法を用いて,マスタープロットを作成できる。
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を
構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。
JIS K 7244-1 : 1998 プラスチック−動的機械特性の試験方法−第1部 : 通則
備考 ISO 6721-1 : 1994, Plastics−Determination of dynamic mechanical properties- Part 1 : General
principlesが,この規格に一致している。
ISO 6721-6 : 1996Plastics−Determination of dynamic mechanical properties−Part6 : Shear vibration−
Non-resonance method

――――― [JIS K 7244-5 pdf 2] ―――――

2
K 7244-5 : 1999 (ISO 6721-5 : 1996)
3. 定義
この規格で用いる用語の定義は,JIS K 7244-1の3.(定義)による。
4. 原理
試験片には,その共振周波数(10.2.1参照)より十分低い周波数で正弦的に振動する荷重又は変位を負
荷する。荷重と変位それぞれの振幅と両者間の位相角を測定し,曲げ複素弾性率の貯蔵成分及び損失成分
並びに損失係数を10.の式によって算出する。
5. 試験装置
5.1 負荷機構
装置に必要な条件は,正弦的な荷重又は変位を加えた試験片から力及び変位サイクルの振幅並びにそれ
らの間の位相角を測定できることである。装置にはいろいろな設計が可能であり,図1及び図2に適切な
形式の概略図を示す。図1a)の装置は,加振器Vによって変位の正弦振動が引き起こされ,試験片の反対
側の両端に配置された可動クランプC1によって試験片Sが振動する。振動板の変位の振幅と周波数の変化
は,変換器Dによって検出される。試験片は固定クランプC2によってその中心部を保持され,正弦的曲
げ振動が与えられる。試験片を変形させている正弦的振動荷重はC2に接続された荷重変換器Fによって測
定する。クランプC1とV,C2とFの間の機構は,それぞれ試験片より十分剛性があり,試験片を恒温槽
に入れる場合には,熱伝導も低くなければならない。
備考1. 負荷機構部の構成が,試料よりはるかに剛性があるものでも,留め金及びボルトで締め付け
ると,装置のコンプライアンスは大きくなる。この場合には,10.2.3で規定するコンプライア
ンスの補正を適用する必要があるかもしれない。
上記の構成とは異なる別の荷重負荷機構を使用してもよい。例えば,図1b)に示すような3点曲げの方
式によって試験片を支持し,変形させてもよい。さらに,試験片に付加される荷重は加振器に流れる電流
によって算出し決定することで,荷重変換器を取り除いてもよい。この方式(図2)では加振電流による
荷重は,試験片を振動させると同時に,ドライブシャフト及びその緩衝機構 (Su) も振動させていること
を考えていなければならない。したがって試験片の変形に要する荷重は,試験片を除いた装置自身の校正
操作によって決定しなければならない。
5.1.1 試験台
クランプは,曲げ変形を加えたとき試験片の滑りが起きない十分な力で押さえ,低温でもその力を維持
しなければならない。
図1b)に示すような曲げ方式では,試験片を保持する両ローラは,十分平行に置かれ,試験片に大きな
へこみを生じさせないように十分な直径をもつことで,弾性率や損失係数に生じる誤差を最小にしなけれ
ばならない。
外側の両クランプ,両保持具間の間隔を可変にすることで,長さの異なる試験片も設置することができ,
試験片間の長さの補正を実施することができる(10.2.4参照)。試験片の熱膨張を吸収するために,図1a)
でのクランプ間の距離を可変にすることは,高温での試験片の座屈による見掛けの弾性率の誤差を避ける
のに必要である。
荷重変換器とクランプの軸心がずれると,試験片に力を加えるときに荷重変換器に横成分の力が生じる。
変換器で検出される横成分の力が縦成分の力の1%以下になるように,試験片と負荷機構部との軸心のず
れを調節しなければならない。

――――― [JIS K 7244-5 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
K 7244-5 : 1999 (ISO 6721-5 : 1996)
5.1.2 変換器
この規格で規定する変換器は,加えられた力,変位又はそれらの値の比を時間の関数として測定できる
装置をいう。力と長さを測定する変換器の校正では,国家標準につながるトレーサビリティが保証されて
いなければならない。校正の精度は,動的特性を測定するために試験片に働く最小の力及び変位のサイク
ル振幅の±2%とする。
5.2 データ処理装置
データ処理装置は,力と変位サイクルの正弦振幅を±1%の精度で,それらの間の位相角を±0.1°の精
度で,周波数を±10%の精度で記録できるもの。
5.3 温度の測定及び調節
JIS K 7244-1の5.3(恒温槽)及び5.5(温度計)による。
5.4 試験片寸法の測定器
JIS K 7244-1の5.6(試験片寸法の測定器)による。
6. 試験片
JIS K 7244-1の6.(試験片)による。
6.1 形状及び寸法
荷重の伝達を容易にするために,長方形断面の試験片を推奨する。試験片の幅と厚さは,長さ方向に沿
って,その最大と最小の差が平均値に対し2%以下でなければならない。
等方性材料の場合,各寸法比はそれほど厳密である必要はないが,せん断変形に対する補正を無視でき
るようにするために,固定支持の場合にはLa/dが16以上,単純支持の場合にはLa/dが8以上の寸法比を
推奨する(10.1及び10.2参照)。また,固定支持の場合にはLa/bが6以上,単純支持の場合にはLa/bが3
以上であることも推奨する。これは試験片のごくわずかな横方向の自由な収縮を制限するクランプの影響
を無視するためである(10.1参照)。貯蔵弾性率が50GPa以上の高剛性な試験条件に対しては,変位測定
を正確に行うために,十分長くて薄い試験片でなければならない。また,貯蔵弾性率が100MPa未満の場
合には,荷重測定を正確に行うために比較的短くて厚い試験片が必要なことがある。
備考2. 射出成形によって作製された異なる厚さの試験片においては,それぞれの試験片でポリマー
の固体構造に差異が生じるので,動的特性に差が出るかもしれない。
6.2 作製
JIS K 7244-1の6.2(試験片の作製)による。
7. 試験片の数
JIS K 7244-1の7.(試験片の数)による。
8. 状態調節
JIS K 7244-1の8.(状態調節)による。
9. 手順
9.1 試験環境
JIS K 7244-1の9.1(試験環境)による。
9.2 試験片の断面積測定

――――― [JIS K 7244-5 pdf 4] ―――――

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K 7244-5 : 1999 (ISO 6721-5 : 1996)
JIS K 7244-1の9.2(試験片断面積の測定)による。
9.3 試験片の装着
すべての試験状態の下で滑りを防ぐために,クランプに締め付け圧を加え,正しく装着する。測定結果
が締付け圧に依存するような場合,特に試験片の長さ補正を行っている場合には,なるべくすべての測定
に一定の締付け圧を使うべきである(10.2.4及び備考3.を参照)。
備考3. 測定結果が締め付け圧に依存する場合は,おそらく試験片の締め付け面積が小さすぎるから
である。クランプの締め付け面を大きくするか,又は幅広い試験片にすることによって,こ
の問題は解決するはずである。
9.4 温度依存性の測定
JIS K 7244-1の9.4(温度依存性の測定)による。
9.5 試験の実施
加振器によって,5.1.2に規定するような精度で測定できる力と変位の振幅を生じる動的荷重を加える。
単純支持の場合には,動的荷重が減少しているときにも試験片に負荷される荷重が十分なように,静的荷
重を加える。
備考4. もし,引張ひずみが線形挙動の限界を超える場合,得られる動的特性は,加えられたひずみ
の大きさに依存する。この限界はポリマーの構造及び温度によって変化し,概して,ガラス
状態のプラスチックでは,0.2%ひずみの領域にこの限界がある。
力と変位の信号の振幅,その間の位相差及びそれらの周波数,並びに試験温度を記録する。測定におい
て周波数及び温度を変更する場合には,次のことを推奨する。最初に最も低い温度で一定に保ち,周波数
を増加させながら測定する。それから次の高い温度に保ち,上記の周波数範囲の測定を繰り返す[JIS K
7244-1の9.4(温度依存性の測定)参照]。
ポリマーが中程度,又は高い損失を示すような(例えば,ガラス−ゴム転移領域)試験状態では,ポリ
マーから散逸したエネルギーがポリマーの温度を上昇させ,動的性質に相当な変化を与える可能性がある。
ひずみの振幅と周波数の増加に伴い,温度は急激に上昇する。もし,データ処理装置が,最初の数周期以
内で,変換器から出力される信号を解析する能力があれば,温度の上昇の影響もできるだけ小さくできる。
試験片の温度が引続き上昇する場合,継続して行う同一条件の測定であっても,時間とともに測定結果が
変化する。したがって,そのような観測結果があれば,結果の表示及び説明において,注意を促すことが
必要である。
10. 結果の表示
10.1 記号
b 試験片の幅 (m)
d 試験片の厚さ (m)
E'a,E' 見掛けの曲げ貯蔵弾性率,及び補正曲げ貯蔵弾性率 (Pa)
E'' 曲げ損失弾性率 (Pa)
f 測定周波数 (Hz)
fF 荷重変換器の共振周波数 (Hz)
fS 試験片の共振周波数 (Hz)
G' せん断貯蔵弾性率 (Pa)
懿 試験片の複素剛性の測定値,及び補正値 (Nm-1)

――――― [JIS K 7244-5 pdf 5] ―――――

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JIS K 7244-5:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6721-5:1996(IDT)

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