JIS M 1002:1978 規格概要
この規格 M1002は、石炭(亜炭を含む)の鉱床における炭量計算について規定。
JISM1002 規格全文情報
- 規格番号
- JIS M1002
- 規格名称
- 炭量計算基準
- 規格名称英語訳
- Calculation of coal reserves
- 制定年月日
- 1950年5月19日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 73.040
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1950-05-19 制定日, 1953-05-08 改正日, 1956-05-08 確認日, 1959-05-08 確認日, 1962-06-01 確認日, 1966-04-01 確認日, 1970-12-01 確認日, 1973-11-01 確認日, 1976-10-01 確認日, 1978-07-01 改正日, 1984-01-01 確認日, 1990-07-01 確認日, 2002-05-20 確認日, 2006-10-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS M 1002:1978 PDF [10]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
M 1002-1978
炭量計算基準
Calculation of Coal Reserves
1. 総則
1.1 適用範囲 この規格は,石炭(いわゆる亜炭を含む)の鉱床における炭量計算について規定する。
備考 この規格の中で [{}] を付けて示してある単位及び数値は国際単位系 (SI) によるものであっ
て,参考として併記したものである。
1.2 炭量計算上の原則 炭量は確認された炭層を基礎とし,その確認位置から遠ざかるにつれて確実度
が減ずるものとする。
1.3 適用上の注意 この規格の適用に当たっては,それぞれの区域の地質・炭層・採掘上の特殊事情は
もちろん,その他経済的価値について十分に考慮するものとする。
2. 炭量の種別及び定義
2.1 炭量の種別 炭量を,主として確実度に応じて確定炭量・推定炭量及び予想炭量の3種に分け,こ
れらを賦存深度により第1類と第2類とに区分する。ただし,確定炭量第1類については,更にこれを甲
及び乙に分ける。
2.2 確定炭量第1類甲 開発区域内で卸,片盤坑道など坑内において炭層の2面以上を確認した範囲内
の炭量をいう。ただし,確認された面の長さが1km以上の場合は,1kmを超えた部分による区域について
は,甲として計算しない。
2.3 確定炭量第1類乙 未開発区域又は開発区域の2.2で規定された確定炭量第1類甲に接続する区域で
露頭・坑内・試すいの資料から炭層の賦存が確実とみなされる区域内の炭量で,現在の採掘限界深度内に
あるものをいい,2.2に比べてやや確実度が低いものである。
2.4 確定炭量第2類 確実度においては2.3で規定された確定炭量第1類乙に属するが,賦存深度が現在
の採掘限界深度以上で,将来の採掘限界深度内にあるものをいう。
2.5 推定炭量第1類 2.3で規定された確定炭量第1類乙に接続する区域で露頭・坑内・試すいその他の
資料から,地質構造上炭層の賦存が推定される区域内の炭量で,現在の採掘限界深度内にあるものをいい,
2.3に比べて確実度が低いものである。
2.6 推定炭量第2類 確実度においては2.5で規定された推定炭量第1類に属するが,賦存深度が現在の
採掘限界深度以上で,将来の採掘限界深度内にあるものをいう。
2.7 予想炭量第1類 2.5で規定された推定炭量第1類に接続する区域で露頭,坑内,試すい,物理探査
その他の資料から,地質層序及び地質構造上炭層の賦存が予想される区域の炭量で,現在の採掘限界深度
内にあるものをいい,2.5に比べて確実度が低いものである。
2.8 予想炭量第2類 確実度においては2.7で規定された予想炭量第1類に属するが,賦存深度が現在の
採掘限界深度以上で,将来の採掘限界深度内にあるものをいう。
――――― [JIS M 1002 pdf 1] ―――――
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M 1002-1978
2.9 理論埋蔵炭量 理論的に算出された埋蔵炭量(以下,理論埋蔵炭量という。)を,採掘の可能性に
より,理論可採埋蔵炭量と,理論不可掘埋蔵炭量とに分ける。
2.10 理論可採埋蔵炭量 採掘可能区域の埋蔵炭量をいう。
2.11 理論不可掘埋蔵炭量 公害地及びこれに準ずる区域・鉱区間隔地などのうち,採掘不可能区域の
埋蔵炭量をいう。
2.12 安全炭量 2.2で規定された確定炭量第1類甲及び2.3で規定された確定炭量第1類乙の確定炭量
第1類の理論可採埋蔵炭量のうち,調査の精度及び地質炭層上の諸条件に基づく減少を見込んだ採掘の
対象になる炭量をいい,これと理論可採埋蔵炭量との比率を百分率で表したものを安全率という。
2.13 実収炭量 安全炭量のうち実際に採掘し得る炭量。これと安全炭量との比率を百分率で表したも
のを実収率という。
3. 炭量算定の基準
3.1 炭たけによる計算上の制限 炭層中の石炭部分の厚さ(以下,これを炭たけという。)が30cm未
満のものは炭量に計算しない。ただし,経済的に採掘可能なものはこの限りではない。
3.2 炭たけによる炭層の区分 炭たけ30cm以上の炭層を表1のとおり3級に分類する。
表1
級別 炭たけ cm
1級 100以上
2級 60以上 100未満
3級 30以上 60未満
3.3 山たけ・炭たけの比率による計算上の制限 炭層の採掘部分の厚さ(以下,山たけという。)のう
ち,炭たけの割合が50%以下のものは原則として炭量に計算しない。ただし,経済的に採掘可能なもの
はこの限りではない。
3.4 炭質による分類 炭質については,表2に示す分類により炭量を計算する。
――――― [JIS M 1002 pdf 2] ―――――
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M 1002-1978
表2
分類 発熱量(1)
(補正無水無灰基) 燃料比 粘結性 備考
炭質 区分
kcal/kg [{kJ/kg}]
無煙炭 A1 4.0以上 非粘結
−
(A) A2 火山岩の作用で生じたせん石
B1 8400以上 1.5以上
強粘結
歴青炭 B2 [{35160以上}] 1.5未満
(B, C) 8100以上8400未満
C − 粘結
{33910以上35160未満}
7800以上8100未満
D − 弱粘結
亜歴青炭 {32650以上33910未満}
(D, E) 7300以上7800未満
E − 非粘結
{30560以上32650未満}
6800以上7300未満
F1 −
かっ炭 {29470以上30560未満}
非粘結
(F) 5800以上6800未満
F2 −
{24280以上29470未満}
発熱量
注(1) 発熱量(補正無水無灰基)= 100−灰分補正 率分−水分 ×100
ただし,灰分補正率は配炭公団の方式による。(参考文献 : 昭和24年4月配炭公団技術局編技術
資料第2輯及び石炭局編炭量計算基準解説書)
3.5 炭質による計算上の制限 炭量に計算し得る石炭の品位は,経済的に採掘可能な範囲内にあるこ
とを必要とする。炭質が表2においてかっ炭 (F) に属するもので,炭たけの3級のものについては,原
則として炭量に計算しない。
3.6 標準炭層 炭たけが1級で,炭質が無煙炭 (A),歴青炭(B及びC)及び亜歴青炭(D及びE)に
属するものを標準炭層と呼び,この規格においては,これについての計算方法を標準として,他の薄層
及び炭質 (F) の炭層についての計算方法を規定するものとする。
3.7 第1類炭量の採掘限界深度 2.2で規定された確定炭量第1類甲,2.3で規定された確定炭量第1
類乙,2.5で規定された推定炭量第1類及び2.7で規定された予想炭量第1類の第1類炭量における現在
の採掘限界深度は,標準炭層について排水準下600mを超えることはできない。ただし,開発区域で抗
内が300mを超え深部開発が可能と考えられるときは,この限界深度を300m増すことができる。同様
の操作を坑内発展300mごとに行う。ここでいう排水準とは,開発区域では坑口水準,未開発区域では
予定坑口水準をさす。
3.8 第2類炭量の採掘限界深度 2.4で規定された確定炭量第2類,2.6で規定された推定炭量第2類
及び2.8で規定された予想炭量第2類の第2類炭量における将来の採掘限界深度は,標準炭層について
は排水準下1200mを超えることはできない。
3.9 炭たけによる採掘限界深度の逓減 炭たけが2級及び3級の炭層の場合は,表3に示すとおり3.6
で規定された標準炭層及び3.7で規定された第1類炭量の採掘限界深度における各々の採掘限界深度を
標準炭層の場合のそれぞれ43及び21とする。
3.10 炭質による採掘限界深度の逓減 炭質がかっ炭 (F) のものについては,表3に示すとおり,3.9(炭
たけによる採掘限界深度の逓減)の採掘限界深度を亜歴青炭 (E) 以上のもののそれぞれ21とする。
――――― [JIS M 1002 pdf 3] ―――――
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M 1002-1978
表3
採掘限界深度(排水準下)m
炭質 炭たけ 確定,推定,予想確定,推定,予想
炭量各第1類 炭量各第2類
無 煙 炭 (A) 1級 600 1200
歴 青 炭 (B, C) 2級 450 900
亜歴青炭 (D, E) 3級 300 600
1級 300 600
かっ炭 (F)
2級 230 450
備考 1位はすべて四捨五入法による。
4 炭量計算法
4.1 炭層確認の状況 炭量計算は,炭層の確認の状況により,次の3通りの場合に分けて規定する。
(1) 炭層が露頭又は坑内で線状に確認された場合(この線を確認線という。)
(2) 炭層が試すいにより,点として確認された場合(この点を確認点という。)
(3) 前各号における2個以上の資料による各種炭量計算区域が重複する場合
4.2 炭量計算方式 4.1で規定された炭層確認の状況の(1)における炭量計算範囲は,炭層の確認された
長さ(以下,確認距離という。)基礎として定め,図1に示すように炭層の傾斜が30度未満の場合は,
走向に直角な傾斜方向の沿層距離によって規定する方法(以下,斜距離法という。)により,30度以上
の場合は,炭層の賦存深度によって規定する方法(以下,深度法という。)による。
図1
4.3 斜距離法 斜距離法においては,標準炭層の場合図2に示すように確認走向距離と炭層の傾斜方
向にとられた等距離とのなす正方形及び走向の延長方向に対して確認線の両端から各々500mをとり,
これと正方形の両端を結んだ区域を合わせた区域を炭量計算区域とし,これを図2のとおりに2分して,
それぞれ確定炭量及び推定炭量の計算区域とする。確認走向距離が500m未満の場合は,図3に示すよ
うに炭層の傾斜方向に500mの距離をとり,計算区域を定める。
――――― [JIS M 1002 pdf 4] ―――――
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M 1002-1978
図2
図3
4.4 深度法 深度法においては,標準炭層の場合図1により確認走向距離に比例させて計算範囲の深
度を定め,そのく形及び走向の延長方向に対して4.3で規定された斜距離法と同様に,確認線の両端か
ら各々500mをとり,これとく形の両端を結んだ区域を合わせた区域を炭量計算区域とし,これを4.3と
同様に2分して,それぞれ確定炭量及び推定炭量の計算区域とする。確認走向距離が500m未満の場合
は4.3に準じて扱う。
4.5 未開発区域で確認線が長い場合 露頭のみによる確認の場合(以下,露頭確認線という。)は,図
4に示すように確認走向距離が1kmまでは4.3で規定された斜距離法又は4.4で規定された深度法の方
法によるが,1km以上3kmまでの場合は,1kmを超える分の21を1kmに加えたものを傾斜方向にとり,
4.3又は4.4の方法に準じて傾斜方向及び走向方向の計算範囲を定める。ただし,この場合確認走向距離
が3kmを超える場合は,傾斜方向の範囲はすべて3kmの場合と同様に扱う。
4.6 開発区域で確認線が長い場合 坑道,切羽など坑内における確認の場合(以下,坑内確認線とい
う。)は,図5に示すように確認走向距離3kmまでは4.3で規定された斜距離法又は4.4で規定された深
度法の方法によるが,3km以上6kmまでの場合は,3kmを超える分の21を3kmに加えたものを傾斜方向
にとり,4.3又は4.4の方法に準じて傾斜方向及び走向方向の計算範囲を定める。ただし,この場合確認
走向距離が6kmを超える場合は,傾斜方向の範囲はすべて6kmの場合と同様に扱う。
4.7 確認線が走向方向と一致しない場合 確認線が走向方向と一致しない場合は,確認線及び確認距
離を基準としてそれぞれの場合に応じて,4.3で規定された斜距離法,4.4で規定された深度法,4.5で
規定された未開発区域で確認線が長い場合又は4.6で規定された開発区域で確認線が長い場合の計算方
法による。
――――― [JIS M 1002 pdf 5] ―――――
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