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JIS M 8816:1992 規格概要
この規格 M8816は、石炭の微細組織成分及びその反射率測定方法について規定。
JISM8816 規格全文情報
- 規格番号
- JIS M8816
- 規格名称
- 石炭の微細組織成分及び反射率測定方法
- 規格名称英語訳
- Solid mineral fuels -- Methods of microscopical measurement for the macerals and reflectance
- 制定年月日
- 1979年2月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 7404-1:1984(NEQ), ISO 7404-2:1985(NEQ), ISO 7404-3:1984(NEQ), ISO 7404-4:1988(NEQ), ISO 7404-5:1984(NEQ)
- 国際規格分類
ICS
- 73.040
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1979-02-01 制定日, 1984-04-01 確認日, 1986-02-01 改正日, 1992-09-01 改正日, 2002-05-20 確認日, 2006-10-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS M 8816:1992 PDF [12]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
M 8816-1992
石炭の微細組織成分及び反射率測定方法
Solid mineral fuels−Methods of microscopical measurement for the macerals and reflectance
1. 適用範囲 この規格は,石炭の微細組織成分及びその反射率測定方法について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS M 0104 石炭利用技術用語
JIS M 8811 石炭類及びコークス類のサンプリング方法並びに全水分・湿分測定方法
JIS R 6001 研磨材の粒度
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8801 標準ふるい
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 7404-1 : 1984 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 1 :
Glossary of terms
ISO 7404-2 : 1985 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 2 :
Method of preparing coal samples
ISO 7404-3 : 1984 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 3 :
Method of determining maceral group composition
ISO 7404-4 : 1988 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 4 :
Method of determining microlithotype, carbominerite and minerite composition
ISO 7404-5 : 1984 Methods for the petrographic analysis of bituminous coal and anthracite−Part 5 :
Method of determining microscopically the reflectance of vitrinite
2. 用語の定義 この規格で用いる用語の定義は,JIS M 0104によるほか,次による。
(1) 石炭 石炭は,原植物質の種類,変成作用の程度及び不純物の混在程度の差異に基づく多様な特性を
もっている炭素質たい(堆)積岩。
備考1. 石炭は,肉眼観察下においては,特殊なものを除いてほとんどが,しま(縞)状組織を呈し,
明るい光沢の輝炭の層,暗い光沢の暗炭の層,及び層状,破片状又は裂片状の木質炭母から
なり,顕微鏡下においては,光沢,形状の異なる微細な組織成分からなる。
なお,石炭中に混在する不純物は,大部分石炭化過程において混入した鉱物質からなる。
2. 同類の泥炭及び褐炭は,包蔵水分,揮発分,発熱量などの差異に基づいて,石炭と区別され
る。
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M 8816-1992
(2) 石炭の微細組織成分(マセラル) 顕微鏡によって区分される石炭の微細な有機質成分。表1に示す
12種類に区分する。
(3) 石炭の微細組織成分群(マセラル・グループ) 顕微鏡下の性質が類似している石炭の微細組織成分
をまとめた成分群。表1に示す3種類に区分する。
表1 微細組織成分群及び石炭の微細組織成分
微細組織成分群 微細組織成分
(マセラル・グループ) (マセラル)
ビトリニット (V) テリニット (Tel)
コリニット (Col)
デグラディニット (Deg)
エクジニット (E) スポリニット (Sp)
クチニット (Cut)
アルギニット (Alg)
レジニット (R)
イナーチニット (I) ミクリニット (Mi)
マクリニット (Ma)
スクレロチニット (Sc)
フジニット (F)
セミフジニット (SF)
備考 ( ) 内の記号は,略称である。
(3.1) ビトリニット 主として植物の木質部に由来し,他の微細組織成分群に比べより均質で,石炭を構
成する有機質の主要部分を占め,それゆえほとんどすべての石炭中に存在する微細組織成分群。反
射光線下(油浸)では灰白色に見える。石炭化度が進むにつれ反射率が高くなり,淡色になる。微
細組織成分としてテリニット,コリニット及びデグラディニットを含む。
(3.1.1) テリニット 植物の木質部に由来し,細胞組織の認められる微細組織成分。
(3.1.2) コリニット 植物の木質部に由来し,細胞組織の認められない微細組織成分。
(3.1.3) デグラディニット 植物の木質部が微細に崩壊したものに由来する微細組織成分。色調は,共存す
るテリニット,コリニットに類似しているが,一般にそれらより反射率が低い。
(3.2) エクジニット 主として植物の葉,小枝などの角皮,胞子,花粉,種子,水藻及び樹脂質に由来し,
反射光線下(油浸)では,一般に暗灰色暗黒色に見える微細組織成分群。中揮発分(揮発分20
30%無水無灰ベース),れき(瀝)青炭より石炭化度の低い石炭においては,共存するビトリニット
より暗色であるが,石炭化度が進むにつれ淡色となり,ビトリニット類似物質となる。微細組織成
分としてスポリニット,クチニット,アルギニット及びレジニットがある。
(3.2.1) スポリニット 花粉,胞子,種子に由来し,それらの原形又は変形と認められる微細組織成分。や
や偏平な微粒から粗粒である。
(3.2.2) クチニット 植物の葉,小枝などの角皮に由来し,それらの原形又は変形と認められる微細組織成
分。線状又は帯状で,しばしばのこぎり(鋸)歯状を呈する。
(3.2.3) アルギニット 水藻に由来する微細組織成分。
(3.2.4) レジニット 樹脂質に由来する微細組織成分。
(3.3) イナーチニット 主として植物の木質部及び菌類に由来する微細組織成分群。反射光線下(油浸)
では,灰色から白色に見え,一般に共存するビトリニットより明色である。微細組織成分としてミ
クリニット,マクリニット,スクレロチニット,フジニット及びセミフジニットを含む。
(3.3.1) ミクリニット 由来物質は,明確でなく,微粒状(10 満)の微細組織成分。
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M 8816-1992
(3.3.2) マクリニット 由来物質は,明確でなく,粗粒状(10 上)の微細組織成分。
(3.3.3) スクレロチニット 菌類に由来する微細組織成分。1室から多室の菌核やひも(紐)状の菌糸及び
長円形又は不規則な形状の網状体も含む。
(3.3.4) フジニット 植物の木質部に由来する微細組織成分。木炭状の細胞組織が認められるものと弧状構
造を示すものとがあり,一般に共存するビトリニットより反射率が高い。
(3.3.5) セミフジニット 植物の木質部に由来する微細組織成分。一般に細胞組織が認められ,脈状,レン
ズ状又は破片状を呈する。ビトリニットとフジニットとの中間的存在である。
備考 石炭の各微細組織成分の物理的,化学的特性は,石炭化度と関係があり,石炭化度によって広
範囲に変化する。
また,これらは不均質な物質の混合物である。
(4) 石炭中の鉱物質 原植物組織に由来するもののほか,大部分は,石炭化過程で混入したもの。粘土鉱
物,硫化鉱物,炭酸塩鉱物,その他の鉱物からなる。
備考 石炭中の鉱物質を略称として (MM) で表すことがある。
3. 試料調製方法
3.1 要旨 試料を採取し,規定の粒度に粉砕乾燥し,バインダーと混合してブリケットにする方法,及
びこのブリケットを平らで無傷な表面に研磨する方法について規定する。
3.2 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
(1) 粉砕機 粉砕機は,最終的に850 田 過するように,試料を粉砕できるもの。
(2) 二分器 二分器は,試料を縮分するため,JIS M 8811に規定するもの。
(3) ふるい ふるいは,JIS Z 8801に規定する目開き850 500 び75 ふるいを使用する。
(4) モールド モールドは,バインダーが硬化する間,石炭とバインダーの混合物を入れておく容器で,
ブリケットが硬化後容易に取り出すことができるもの。
備考 モールドは,ブリケットの研磨面が400mm2又はそれ以上の円形若しくは正方形のものを用い
る。
(5) 加熱加圧装置 加熱加圧装置は,(4)に規定したモールドに入れた試料を,通常110℃まで加熱し,
35Mpaまで加圧できるものを使用する。
(6) 研磨装置 研磨装置は,数個の研磨盤をもつもの,又は取替え可能な研磨盤をもつもので,ブリケッ
トを研磨して平らで傷のない面にするもの。研磨盤は,アルミニウム,鉄,黄銅,青銅,鉛,ガラス
及び木のいずれで作ってもよいが,常に平滑であるように保たねばならない。
備考 直径約200mmの回転研磨盤を毎分120250回転で回転させる機能をもち,かつ,自動試料保
持器をもっている装置が望ましい。
(7) 試料洗浄器 試料洗浄器は,研磨が異なった段階に進むとき,石炭のブリケットを洗浄するのに使用
する。
備考 単なる水流又は空気ジェット,超音波洗浄装置などが用いられる。
(8) 試料容器 試料容器は,ブリケットを作る前に試料を運んだり貯蔵したりするとき,試料の空気酸化,
水分の吸着,異物の混入を防ぐために使用できるガラス製,プラスチック製又は金属製の密閉容器。
(9) 減圧器 減圧器は,試料を乾燥及び吸着ガスの除去のために使用する。
備考 真空デシケーターが便利である。
3.3 成形・研磨材料 成形・研磨材料は,次による。
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M 8816-1992
(1) バインダー バインダーは,石炭のブリケットを作るために,次の条件を満足したものを使用する。
材料は,常温硬化性,熱可塑性,熱硬化性の合成樹脂若しくは天然の樹脂又はワックスを使用するこ
とができる。
(a) 研磨,測定の間,石炭粒子を確実に保持することができるもの。
(b) 石炭や外気と反応しないこと。
(c) 110℃以下で使用できるものであること(60℃以下のものが望ましい。)。
(d) 屈折率1.5151.520の油浸用液に浸して顕微鏡で見ると,石炭組織とはっきり識別できること。
(e) 研磨の結果表面が平らで傷のないものになること。
備考 石炭面の組織による高低,又は石炭とバインダー間の高低は,反射率測定にとって望まし
くない。石炭面の組織による高低は,研磨技術によるが,石炭とバインダー間の高低は,
両者間の硬度差に依存する。
(2) 離形剤 離形剤は,モールドを損傷したり,石炭やバインダーに影響を与えないならば,モールドの
内側に塗ってブリケットの取出しを容易にするのに用いてよい。
備考 離形剤とは,ワセリン,真空グリース,シリコン樹脂などが,通常使用される。
(3) 粗研磨剤 粗研磨剤は,シリコンカーバイド粉末を紙に付着させた研磨紙,シリコンカーバイド又は
酸化アルミニウム粉末を用いる。この場合の粒度は,JIS R 6001の規定による。
(4) 仕上げ研磨剤 仕上げ研磨剤は,30.05 アルミニウム粉又はこれに類するものを用いる。
(5) 仕上げ研磨布 仕上げ研磨布は,木綿,絹又は合成繊維のものを用いる。
(6) 洗浄剤 洗浄剤は,各研磨工程後ブリケットを洗浄するために,通常蒸留水を用いるが,非酸化性の
洗浄剤を用いてもよい。
3.4 試料 試料は,次による。
(1) 試料採取 試料は,JIS M 8811の3.(サンプリング)によって採取する。
(2) 試料調製 試料は,JIS M 8811の4.(試料の調製方法)によって調製し,850 田 通過
する試料を約100g採取する。粉砕は,できるだけ微粉が出ない方法で行う。このためには,乳鉢と乳
棒によって段階的に磨砕とふるい分けを繰り返さなければならない。他の方法でも微粉の発生量が少
なければ用いてもよい。
備考 75 下の量が12%以上含まれている場合は,試料調製をやり直さなければならない。
(3) ブリケット用試料 850 下に粉砕した試料は,小形二分器によって,1020gの試料が得られる
ように縮分する。
(4) 最終試料 最終試料は,十分乾燥しなければならない。
備考 ブリケット用試料は,デシケーター中で15時間以上,又は真空デシケーター中に3時間以上保
持する。
(5) 輸送又は貯蔵用試料 輸送又は貯蔵用試料は,3.2(8)の条件を満たす容器に入れておく。
3.5 ブリケットの作製 ブリケットの作製は,次による。
(1) 最終試料から23個のブリケットを作製するために縮分する。
備考 ブリケットを作製するとき,一つのブリケットに2g以上の石炭を混合できるように縮分する。
(2) 石炭試料は,3.3(1)の条件を満たすバインダーを混合してブリケットを作製する際,研磨面の50%以上
が石炭で占められ,空げき(隙)のないようにする。
(3) ブリケットは,次のいずれかの方法によって作製する。
(a) 常温成形法 石炭試料とバインダーをほぼ等量混合し,3.2(4)に規定したモールドに注入し,硬化さ
――――― [JIS M 8816 pdf 4] ―――――
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M 8816-1992
せる。
(b) 加熱成形法 熱可塑性又は熱硬化性バインダーと試料をほぼ等量混合し,3.2(4)に規定したモールド
に入れて3.2(5)に規定した加熱加圧装置によって成形する。
備考 加熱温度は加熱しても石炭が変質しないことが確認された場合以外は,110℃以下に保つ。
(4) ブリケットは,十分に硬化した後,モールドから取り外す。
3.6 ブリケットの研磨方法 ブリケットの研磨方法は,次による。
(1) 研磨試料を得るために研磨剤の粒子を順次細かくして,研磨盤上でブリケットの表面を研磨する。
備考 研磨は,手動又は自動のどちらでもよい。
(2) 各研磨段階ごとに研磨剤の粒子が残らないようにブリケットを十分に洗浄する。
(3) 研磨試料の表面が以下の条件を満たすまで研磨する。
(a) 表面には付着物がなく,全体が平らであること。
(b) 石炭組織又は鉱物質の粒子のはく離によるくぼみが表面にないこと。
(c) 倍率100倍以上で観察したとき,ブリケット及び石炭粒子表面に傷,穴,凹凸がないこと。
(d) 微細組織成分が熱変化を受けていないこと。
3.7 研磨試料の保存 研磨試料は,シリカゲルを入れたデシケーター中に保存する。
4. 石炭の微細組織成分の測定方法
4.1 要旨 調製した研磨試料中の微細組織成分を,顕微鏡下における光学的性質及び形態学的性質によ
って識別する。試料中の各微細組織成分の含有率は,成分ごとに集計された測定個数の百分率をもって,
容量百分率とする。
4.2 装置 装置は,次による。
(1) 顕微鏡 次の機能を備えたものを用いる。
(a) 落射照明装置を備え,200倍以上の倍率が得られ,かつ,1 度の解像力をもつもの。
(b) 対物レンズは,2060倍の倍率で油浸で使用できるもの。
(c) 接眼レンズは,十字線板を備え,816倍の倍率で使用できるもの。
(d) 移動ステージは,試料測定範囲を走査でき,試料を直交方向のそれぞれに定められた一定距離を正
確に動かし得るもの。
(2) カウンタ 6成分以上の集計ができるものを用いる。
(3) レベリングプレス 研磨試料を模型用粘土を用いてスライド板上に正確に水平に保持できるものを用
いる。
4.3 操作 操作は,次の手順によって行う。
(1) 研磨試料を模型用粘土を用いてスライド板上に載せ,レベリングプレスを用いて正確に水平に保持す
る(1)。
(2) 水平に保持された研磨試料をステージに載せ,油浸用液を付けて顕微鏡の焦点を合わせる。
(3) 測定は,格子状に行う。最初の測定点を定め,十字線の直下にある成分を数える(2)。
(4) 試料は,最初の測定点から水平方向に0.30.5mmの一定間隔で移動し,測定を繰り返す。次に,直
角方向に0.51mmの一定間隔で移動して,初めの手順を繰り返す。
(5) 1個の研磨試料について,500点以上の測定を行う(3)。
注(1) 研磨試料をスライド板上に設置するとき,レベリングプレスで軽く加圧し,次に試料を直角に
回転させて再び加圧する。
――――― [JIS M 8816 pdf 5] ―――――
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JIS M 8816:1992の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7404-1:1984(NEQ)
- ISO 7404-2:1985(NEQ)
- ISO 7404-3:1984(NEQ)
- ISO 7404-4:1988(NEQ)
- ISO 7404-5:1984(NEQ)
JIS M 8816:1992の国際規格 ICS 分類一覧
JIS M 8816:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISM0104:1984
- 石炭利用技術用語
- JISM8811:2000
- 石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
- JISR6001:1998
- 研削といし用研磨材の粒度
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8801:1994
- 試験用ふるい