JIS T 1201-2:2000 オージオメータ―第2部:語音聴覚検査に用いる機器

JIS T 1201-2:2000 規格概要

この規格 T1201-2は、語音了解度の測定などにおいて,標準化された方法で被検者に語音を呈示する手段を与えるために設計されたオージオメータ又はその部分に対する要求事項を規定。

JIST1201-2 規格全文情報

規格番号
JIS T1201-2 
規格名称
オージオメータ―第2部 : 語音聴覚検査に用いる機器
規格名称英語訳
Audiometers -- Part 2:Equipment for speech audiometry
制定年月日
2000年8月1日
最新改正日
2019年10月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 60645-2:1993(MOD)
国際規格分類

ICS

17.140.50
主務大臣
経済産業,厚生労働
JISハンドブック
医療機器 III 2018
改訂:履歴
2000-08-01 制定日, 2009-04-25 確認日, 2014-10-25 確認日, 2019-10-25 確認
ページ
JIS T 1201-2:2000 PDF [14]
T 1201-2 : 2000

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣及び厚生大臣
が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
今回の制定では,国際規格との整合を図るために,対応国際規格IEC 60645-2 : 1993の技術的内容を変
更することなく規定したが,規定内容の一部(8.1の出力レベル調整器の基準位置,9.の校正信号の音圧レ
ベル及び振動の力のレベル及び13.2のマスキング音の音圧レベル)については,日本工業規格(日本産業規格)として変更
して規定した。
JIS T 1201-2には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考) 広く用いられている特定の形式のイヤホンに対する自由音場等価出力の補正値
JIS T 1201は次に示す部構成となっている。
第1部 : 純音オージオメータ
第2部 : 語音聴覚検査に用いられる機器

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS T 1201-2 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
T 1201-2 : 2000

オージオメータ−第2部 : 語音聴覚検査に用いる機器

Audiometers− Part 2 : Equipment for speech audiometry

序文 この規格は,1993年に第1版として発行されたIEC 60645-2, Audiometers−Part 2 : Equipment for
speech audiometryを翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,規定内容の
一部(8.1の出力レベル調整器の基準位置,9.の校正信号の音圧レベル及び振動の力のレベル及び13.2のマ
スキング音の音圧レベル)については,日本工業規格(日本産業規格)として変更して作成した。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,例えば,語音了解度の測定などにおいて,標準化された方法で被検者に語音
を呈示する手段を与えるために設計されたオージオメータ又はその部分に対する要求事項を規定する。
オージオメータは,四つのタイプに分類される。タイプAは,広範囲の機能を備えるもの,タイプBは,
基本的な機能に限られているものである。両方のタイプのオージオメータには,イヤホンの自由音場等価
出力レベルによって校正されるものがあり,その場合には,それぞれタイプA-E及びタイプB-Eのように
表示される。
この規格は,個々の被検者に対して明りょう(瞭)度が最大となる周波数応答曲線を決定するための,
周波数応答の調節機能を備えた語音オージオメータについての要求事項は含まない。
この規格の目的は,検査音として語音を用いる聴覚検査において,ある被検者をこの規格による別のオ
ージオメータで検査したときにも,規定の校正方法のもとでは実質的に同じ結果が得られることを保証す
ることである。また,イヤホン及び骨導受話器の発生する出力レベルについて,次の二つの規定,校正及
び試験の方法が示されている。
a) タイプA-E及びタイプB-Eのオージオメータを使用した自由音場等価出力レベル法。
b) タイプA及びタイプBのオージオメータを使用した無補正カプラ出力レベル法。
備考1. 検査結果は,オージオメータ以外の,例えば検査材料,検査室,スピーカなどにも依存する。
2. この規格の対応国際規格を次に示す。
IEC 60645-2, Audiometers−Part 2 : Equipment for speech audiometry
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの
規格の規定を構成するものであって,その後の改訂版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付
記していない引用規格は,その最新版を適用する。

――――― [JIS T 1201-2 pdf 2] ―――――

2
T 1201-2 : 2000
JIS C 1505 精密騒音計
備考 IEC 60651 : 1979, Sound level metersのType 1についての引用事項は,JIS C 1505の該当事項
と同等である。
JIS T 1201-1 オージオメータ−第1部 : 純音オージオメータ
備考 IEC 60645-1 : 1992, Audiometers−Part 1 : Pure-tone audiometersが,JIS T 1201-1の本体と一致
している。
また,IEC 60303 : 1970, IEC provisional reference coupler for the calibration of earphones used in
audiometryの規定がJIS T 1201-1の附属書4と一致している。
IEC 60318 : 1970, An IEC artificial ear, of the wide band type, for the calibration of earphones used
in audiometryの規定がJIS T 1201-1の附属書5と一致している。
IEC 60373 : 1990, Mechanical coupler for measurements on bone vibratorsの規定がJIS T 1201-1
の附属書6と一致している。
IEC 60268-7 : 1996, Sound system equipment−Part 7 : Headphones and earphones
IEC 60268-17 : 1990, Sound system equipment−Part 17 : Standard volume indicators
IEC 61260 : 1995, Electroacoustics−Octave-band and fractional-octave band filters
参考 上記IEC規格番号は,1997年1月1日から実施されたIEC規格新番号体系によるものである。
これより前に発行された規格については,規格票に記載された規格番号に60000を加えた番号
に切り替えている。これは,番号だけの切替えであり,内容は同一である。
ISO 266 : 1975, Acoustics−Prefered frequencies for measurements
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS T 1201-1の3.(定義)によるほか次による。
3.1 語音聴覚検査用の機器(語音オージオメータ) [equipment for speech audiometry (speech
audiometer) ] 語音検査材料を使用した聴覚検査のための機器。
3.2 語音信号 (speech signal) 人の音声又は合成音声によって作られた検査信号。
3.3 特定の語音信号と特定の信号呈示方法において,語音レ
語音聴力レベル (hearing level for speech)
ベルから適切な基準語音了解域値レベルを引いた値。
3.4 適切なカプラ,人工耳又は音場において,特定の周波数補正回路及び時
語音レベル (speech level)
間の重み特性によって測定された語音信号及び音圧レベル又は振動の力のレベル。
備考1. 例えば,C特性の周波数補正回路を用い,語音信号をその接続時間にわたり積分することに
よって決定される等価音圧レベル又は振動の力のレベルとして,語音レベルを表示してもよ
い。個々の検査語音が無音区間をもって分離している検査リストの場合には,積分はこの無
音区間を含むべきではない。個々の検査語音がキャリアフレーズをもつ検査リストの場合に
は,積分は検査語音だけを含むべきである。
2. 分離した個々の検査語音からなる検査リストの場合には,等価音圧レベルは,C特性の周波
数補正回路と時間の重み特性のI(JIS C 1505の解説を参照)を用いた最大測定音圧レベルの
平均から5dBを引いて数値化してもよい。
3.5 特定の聴取者について,特定の語音信号
語音了解域値レベル (speech recognition threshold level)
及び特定の信号呈示方式による語音了解度が50%となる最小の語音レベル。
備考 語音了解域値は,語音聴取域値と呼ばれてきた。
参考 語音了解域値レベルは,語音聴力レベルに換算して使用されることが多い。

――――― [JIS T 1201-2 pdf 3] ―――――

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T 1201-2 : 2000
3.6 特定の語音信号と特定の信
基準語音了解域値レベル (reference speech recognition threshold level)
号呈示方式において,18歳25歳の十分な数の耳科学的に正常な男女の被験者を対象集団とし,検査材料
がその集団に適している場合の語音了解域値レベルの中央値。
3.7 イヤホンのカプラ感度及びカプラ感度レベル (coupler sensitivity, coupler sensitivity level of an
ear-phone)
3.7.1 与えられた周波数において,音響カプラ又は人工耳内でイヤホ
カプラ感度 (coupler sensitivity)
ンが発生する音圧をイヤホンの端子に加えられた電圧で除した値。
3.7.2 カプラ感度を基準の感度1Pa/Vで除した値の常用対
カプラ感度レベル (coupler sensitivity level)
数の20倍。
備考 骨導受話器のカプラ感度及びカプラ感度レベルは,これらに対応する方法で定義される。
3.8 イヤホンの自由音場感度及び自由音場感度レベル (free-field sensitivity, free-field sensitivity level of
an earphone)
3.8.1 与えられた周波数において,少なくとも10名の耳科学的に
自由音場感度 (free-field sensitivity)
正常な被験者が,正面から入射する平面進行音波(入射角0 )とイヤホンから発生する音とを聞き比べた
場合に,両者を同じ大きさと平均的に判定するようにイヤホンの端子に加えられた同じ周波数の電圧でそ
の平面進行音波の音圧を除した値。このとき,この二つの音は同一の片耳で聴く。
備考 試験方法は,IEC 60268-7に規定されている。音の大きさの比較は,両耳を用いて行ってもよ
いが,得られた感度は単一のイヤホンに対する値である。
3.8.2 自由音場感度を基準の感度1Pa/Vで割った値の
自由音場感度レベル (free-field sensitivity level)
常用対数の20倍。
備考 骨導受話器の自由音場感度及び自由音場感度レベルは,これらに対応する方法で定義される。
3.9 語音オージオメー
自由音場等価イヤホン出力レベル (free-field equivalent earphone output level)
タにおいて,イヤホンが発生する音圧レベルを,これと等価な自由音場音圧レベルに換算した値。与えら
れた周波数において,このレベルは,音響カプラ又は人工耳に対してイヤホンが発生する音圧レベルに,
用いられたイヤホンの形式の,その周波数における自由音場感度レベルとカプラ感度レベルの差に相当す
る補正値を加えることによって得られる。
備考 自由音場等価出力レベルに換算した語音オージオメータの校正によって,異なった種類の変換
器,すなわち,イヤホン,骨導受話器又はスピーカを用いた聴覚検査結果を,互いに直接比較
することが可能となる。
語音オージオメー
3.10 自由音場等価骨導出力レベル (free-field equivalent bone vibrator output level)
タにおいて,骨導受話器が発生する振動の力のレベルを,これと等価な自由音場音圧レベルに換算した値。
与えられた周波数において,このレベルは,メカニカルカプラ上に圧定した骨導受話器が発生する振動の
力のレベルに,用いられた骨導受話器の形式のその周波数における自由音場感度レベルとカプラ感度レベ
ルの差に相当する補正値を加えることによって得られる。
備考 3.9の備考を参照。
特定のマスキング音のレ
3.11 語音に対する実効マスキングレベル (effective masking level for speech)
ベル表示方法であって,正常な人の語音了解域値レベルがそのマスキング音の存在下で,ある語音聴力レ
ベルまで上昇するときに,その上昇した語音聴力レベルと等しい数値でもって表したマスキング音のレベ
ル。正常な人とは,その人の聴覚が域値とマスキング効果についての基準に一致する人である(JIS T 1201-1
の附属書1及び附属書3)。

――――― [JIS T 1201-2 pdf 4] ―――――

4
T 1201-2 : 2000
4. 一般的な要求事項 JIS T 1201-1の次の項目も,この規格の要求事項とする。
5.1 安全性についての要求事項
5.3 ウォームアップ時間
5.4 供給電源の変動と環境条件
5.5 妨害音(5.5.3を除く。)
5.6 自動記録オージオメータ及びコンピュータ制御オージオメータの試験
7.3 音圧レベル及び振動の力のレベルの精度(第2パラグラフだけ)
7.4 聴力レベル調整器(7.4.4だけ)
7.5.3 マスキングレベルの精度(第2パラグラフだけ)
耳載せ形イヤホン及び骨導受話器を備える場合には,JIS T 1201-1の9.1.1(耳載せ形イヤホン)及び9.2
(骨導)にそれぞれ適合しなければならない。
録音された語音検査材料の再生手段がオージオメータに附属している場合には,適合試験は,要求事項
に合致する試験信号の録音を用いて行う。再生装置がオージオメータに附属していない場合の試験信号は,
オージオメータの電気入力に加える。
5. オージオメータのタイプ別の最小限の要求事項 表1に,四つのタイプのオージオメータが規定され,
その最低限必要な機能についての要求事項が示されている。ただし,これら以外の機能を排除するもので
はない。
6. 語音オージオメータの規定,試験及び校正のための基準条件 タイプA-E及びタイプB-Eのオージオ
メータによる,イヤホン及び骨導受話器の語音聴覚検査の結果を,スピーカによる自由音場検査又は異な
る形の変換器による結果と比較できるようにするためには,自由音場等価測定条件を用いなければならな
い。このような比較をするための要求事項がないタイプA及びタイプBのオージオメータの場合には,特
性の規定及び試験に,イヤホン及び骨導受話器のカプラによる無補正の測定法を用いる。
6.1 自由音場等価イヤホン出力レベル タイプA-E及びタイプB-Eのオージオメータにおいては,イヤ
ホンを含む語音オージオメータの出力音圧レベル及び全周波数応答は,自由音場等価音圧レベルで規定す
る。
備考 イヤホンの自由音場等価音圧レベル測定の基本方式は,IEC 60268-7に規定されている。日常
の校正には音響カプラ又は人工耳を用い,試験するイヤホンの形式に対応する,自由音場感度
レベルとカプラ感度レベルの差の補正値を適用してもよい。附属書1は,数種類の広く用いら
れているイヤホンの補正値を示している。
6.2 無補正のイヤホン出力レベル 耳載せ形のイヤホンをもつタイプA及びタイプBのオージオメータ
の場合には,イヤホンを含む語音オージオメータの出力音圧レベル及び全周波数応答は,JIS T 1201-1の
附属書4による音響カプラ又はJIS T 1201-1の附属書5による人工耳を用いて測定された,無補正の音圧
レベルで規定される。他の形の(耳載せ形以外の)イヤホンの場合に,製造業者が測定の方法を定める。
6.3 スピーカ出力レベル スピーカを含む語音オージオメータの出力音圧レベル及び全周波数応答は,
スピーカの基準軸上でスピーカから1mの距離の自由音場で測定した値によって規定される。
備考 基準の条件で測定された結果は,自由音場で距離が1mの条件以外には適用できない。

――――― [JIS T 1201-2 pdf 5] ―――――

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