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JIS T 7203:1989 規格概要
この規格 T7203は、患者に投与するガス中の酸素濃度又は患者が呼出するガス中の酸素濃度を計測する医療用濃度計について規定。
JIST7203 規格全文情報
- 規格番号
- JIS T7203
- 規格名称
- 医療用酸素濃度計
- 規格名称英語訳
- Oxygen analyzers for medical use
- 制定年月日
- 1989年6月1日
- 最新改正日
- 2019年10月25日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- IEC 60601-1:1988(MOD), ISO 5356-1:1987(MOD), ISO 7767:1988(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 11.040.10
- 主務大臣
- 厚生労働
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1989-06-01 制定日, 1995-05-15 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-25 確認日, 2019-10-25 確認
- ページ
- JIS T 7203:1989 PDF [12]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
T 7203-1989
医療用酸素濃度計
Oxygen Analyzers for Medical Use
1. 適用範囲 この規格は,患者に投与するガス中の酸素濃度又は患者が呼出するガス中の酸素濃度を計
測する医療用酸素濃度計(以下,酸素濃度計という。)について規定する。
備考 この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって規格
値である。
引用規格 :
JIS T 1001 医用電気機器の安全通則
JIS T 1002 医用電気機器の安全性試験方法通則
JIS T 1003 医用電気機器の電気的安全性試験方法
JIS T 1004 医用電気機器の機械的安全性試験方法
JIS T 1005 医用電気機器取扱説明書の様式
JIS T 7201 麻酔器
対応国際規格 :
ISO 5356/1 Anaesthetic and respiratory equipment−Conical connectors−Part 1:Cones and sockets
ISO 7767 Oxygen analyzers for monitoring patient breathing mixtures−Safety requirements
IEC 601-1 Safety of medical electrical equipment. Part 1:General requirements
関連規格 JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。
(1) 酸素濃度計 混合ガス中の酸素濃度を測定し,表示する装置。
(2) 酸素濃度 体積パーセント (%) 又は酸素分圧 (kPa [{mmHg}]) のいずれか適切な単位で表示される混
合ガス中の酸素濃度。
(3) 酸素濃度計の読み 酸素濃度計の示す測定された酸素濃度。
(4) パーセント (%) 酸素 百分率の体積比率として表される101.325kPa [{1 013.25mbar}] の周囲圧及び
20℃の温度での混合ガス中の酸素の濃度。
(5) 表示 酸素濃度計自体又はそれと一緒に供給される情報。
(6) 表示部 定量的又は定性的な情報を表示する部分。
(7) 可視表示器 作動状態を目で見えるように示す装置。
(8) 校正用調節器 校正を行うために表示部を調節する装置。
(9) 警報 酸素濃度が警報濃度を超えたときに起こる警報信号。
(10) 警報濃度 警報が,初めて作動するときの酸素濃度。これは,酸素濃度が減少して警報濃度(警報最
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低濃度)以下になったとき,又は増加して警報濃度(警報最高濃度)以上になったときに起こる。
(11) 警報設定値 警報濃度設定器又は表示部が,酸素濃度の警報がそこで作動することを示す酸素濃度値。
(12) 警報部 ある濃度に設定された警報濃度を超えたことを検出して,警報信号を発する酸素濃度計の部
分。
(13) 警報信号 操作者が即時に対応を必要とする状態を示す可視若しくは可聴又は両者による信号。
(14) 注意信号 酸素濃度警報以外の,必ずしもすぐ対応する必要のない信号。
(15) 測定値への干渉 干渉するガスを含む混合ガス中の酸素の測定値と,干渉するガスを窒素に置き換え
た混合ガス中の酸素の測定値との差。
(16) 応答時間 酸素濃度計の読みが,最終値の90%を示すまでの時間。
(17) 検知部 測定する混合ガスと直接接触して機能する酸素濃度計の部分。
(18) 予測寿命 指定された手順に従って使用し,保守したとき,酸素濃度計又はその構成部品の機能が,
この規格を満たすと予測される期間。
(19) 保管寿命 指定された手順に従って最初の出荷容器に保管したとき,酸素濃度計又はその構成部品の
機能がこの規格を満たし続ける期間。
(20) 有効寿命 指定された手順に従って使用し,保管したとき,酸素濃度計又はその構成部品の機能が,
それぞれこの規格を満たす期間。
3. 安 全 安全に関する事項は,JIS T 1001(医用電気機器の安全通則)によるほか,次のとおりとす
る。
(1) 電撃に関する保護の形式及び程度は,それぞれJIS T 1001の4.に規定された次の分類に適合すること。
(a) 電撃に対する保護の形式による分類 クラスI機器又は内部電源機器
(b) 電撃に対する保護の程度による分類 B形機器
(2) 患者漏れ電流は,次の部位で測定すること。
(a) 検知部がガス通過方式の酸素濃度計については,酸素センサ。
(b) 検知部がガスサンプリング方式の酸素濃度計については,サンプリングチューブと酸素濃度計本体
との接合点。
4. 性 能
4.1 測定精度 測定精度は,次のとおりとする。
(1) 酸素濃度計を5.4.1に規定する試験を行ったとき,測定精度は±3%酸素でなければならない。ただし,
15%酸素から25%酸素の範囲では,±1%酸素でなければならない。
備考 この許容差には,その酸素センサ,電気回路,校正方法及び表示部の分解能のような酸素濃度
計に関連するすべての誤差を含まなければならない。
(2) 酸素濃度計の表示部の表示範囲は,酸素濃度で0100%とし,少なくとも110%まで読めることが望
ましい。その読みをディジタルで表示する場合には,次のとおりとする。
(a) 少なくとも2数字とすること。
(b) 酸素濃度が指定された表示範囲を超えているときには,そのことを示すこと。
例 : 読みが100%酸素を超えたとき,100%酸素以上を読める3数字の表示か又は点滅する2数字の表
示のような方法。
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4.2 安定性 酸素濃度計は,指定された方法によって校正し,5.4.2に規定する試験を行ったとき,8時
間の連続使用の間,4.1(1)に規定する測定精度を維持しなければならない。
4.3 応答時間 酸素濃度計の応答時間は,5.4.3に規定する試験を行ったとき,指定された値の1.15倍以
上であってはならない。
4.4 警報 警報を備えている場合は,次のとおりとする。
(1) 警報は,可視及び可聴の両方であること。
また,警報最低濃度以下になったとき作動する必要があるが,警報最高濃度以上になったとき作動
する機能を併せてもってもよい。
(2) 警報精度は,5.4.4に規定する試験を行ったとき,10%酸素から60%酸素までの範囲内では,警報設定
値の±2%酸素,それ以外の範囲では,警報設定値の±5%酸素でなければならない。
(3) 下限の警報設定は,16%酸素以下にできないこと。警報設定が固定の場合には,警報設定値は16%酸
素以下でないこと。20%酸素未満の警報設定値に設定する場合には,可視の注意表示があることが望
ましい。これは,20%酸素未満の警報濃度設定器に赤色で表示するか又は20%酸素未満に設定したと
き作動する可視表示のようなものでもよい。
4.5 湿度及び結露の影響
4.5.1 湿度の影響 酸素濃度計は,指定された方法によって操作し,0%から100%までの範囲のいかなる
相対湿度の混合ガスを使用する場合でも,5.4.5(1)に規定する試験を行ったとき,4.1(1)に規定する測定精
度を維持しなければならない。
4.5.2 結露の影響 酸素濃度計は,結露の影響について次のいずれかによらなければならない。
(1) 水分の微粒子を含んでいる混合ガス又は検知部の酸素センサが結露しているものを用いて,5.4.5(2)に
規定する試験を行ったとき,4.1(1)に規定する測定精度及び4.3に規定する応答時間を維持すること。
(2) (1)の規定を満たさないときは,結露の影響を受ける旨の表示及び取扱説明書に同様の記述をすること。
4.6 干渉するガス又は蒸気の影響 酸素濃度計は,干渉するガス又は蒸気について,5.4.6に規定する試
験を行ったとき,次のいずれかによらなければならない。
(1) 表1に示す濃度のガス又は蒸気のいずれであっても,酸素濃度計の読みに2%酸素以上の干渉がない
こと。
(2) 吸入麻酔薬との使用において,(1)の規定を満たさないときは,吸入麻酔薬での使用はできない旨の表
示及び取扱説明書に同様の記載をすること。
なお,この場合であっても表1に示す濃度のヘリウム又は炭酸ガスについては,酸素濃度計の読み
に2%酸素以上の干渉がないこと。
表1 吸入麻酔薬とその他の干渉するガス又は蒸気
乾燥酸素との混合 ガス又は蒸気濃度 酸素濃度
ガス又は蒸気 (体積 %) (体積 %)
ヘリウム 80 20
笑気ガス(1) 80 20
ジエチルエーテル(1) 10 90
(可燃性麻酔薬)
炭酸ガス 10 90
ハロタン(1) 4 96
エンフルラン(1) 4 96
注(1) 吸入麻酔薬を示す。
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4.7 機械的衝撃 独立して使われる酸素濃度計(システムの構成要素を成すか又は分離できない構成部
品となっている酸素濃度計を除く。)及び酸素センサのような分離できる構成部品は,5.4.7に規定する試
験を行ったとき,4.1(1)に規定する測定精度,4.3に規定する応答時間及び4.4(2)に規定する警報精度を満
たさなければならない。
4.8 周期的ガス圧変動 酸素濃度計は,周期的ガス圧変動に対して次のいずれかでなければならない。
(1) 5.4.8に規定する試験を行ったとき,4.1(1)に規定する測定精度及び4.3に規定する応答時間を満たすこ
と。
(2) (1)の規定を満たさないときは,呼吸回路内で使用できない旨の表示及び取扱説明書に同様の記載をす
ること。
4.9 ガス漏れ又はガスサンプリング量 酸素濃度計のガス漏れ又はガスサンプリング量は,次のいずれ
かでなければならない。
(1) 検知部がガス通過方式の酸素濃度計は,5.4.9(1)に規定する試験を行ったとき,毎分20ml以上の漏れ
流量がないこと。
(2) ガスサンプリング方式の酸素濃度計は,5.4.9(2)に規定する試験を行ったとき,呼吸回路からサソプリ
ングするガスの量が,指定された値の1.15倍を超えないこと。
4.10 酸素センサの寿命 酸素センサを酸素濃度計の寿命の間に交換するように意図されている場合には,
酸素濃度計の読みの精度,安定性及び応答時間は,5.4.10に規定する試験を行ったとき,指定された有効
寿命の使用期間後に,それぞれ4.1(1),4.2及び4.3の規定を満たさなければならない。
4.11 信号モード 警報信号は,可視と可聴でなければならない。
また,注意信号は可視でなければならない。
備考 注意信号には,可聴信号も併用されてよい。
4.12 可聴信号周波数 可聴信号の基本周波数は,5.4.11に規定する試験を行ったとき,200Hzから3 500Hz
までの範囲になければならない(2)。
注(2) 可聴信号は,周期的に,すなわち,ON/OFF,2音調又は反復音調で,0.2Hzと1.0Hzとの間の周
期(5秒ごとに1周期と毎秒1周期との間)で繰り返すことが望ましい。
4.13 表示部及び可視表示器 酸素濃度の表示は,適切な測定単位[2.(2)参照]で表示され,表示部は215
lx[20フィートしょっ(燭)光]の明るさで,酸素濃度計の正面1mのところから明りょうに見え,表示
が単純で隣接の表示部又は可視表示器と明確に見分けられなければならない。
4.14 手動警報信号解除 手動調節器で酸素濃度警報信号を解除できる場合には,可聴警報信号だけとし,
5.4.12に規定する試験を行ったとき,解除後120秒以内に自動復帰しなければならない。
4.15 校正用調節器及び切換器 電池の状態テスト又は信号の作動テスト及び警報信号の解除機構の切換
えは,自動的に復帰しなければならない。測定とテストの切換器は,明確に区別できる位置になければな
らない。校正用調節器には,設定した位置から容易に動かないような手段を講じなければならない。
また,すべての調節器は,増大方向が次の操作によって生じること。
(1) 回転式調節器は,時計回り方向の回転。
(2) 直線式調節器は,上方,右方又は操作者から遠くの方への動き。
備考1. 校正用調節器は,例えば,奥まったところに配置するか又はロック機構を備える。その他の
調節器は,設定位置から容易に動かないような手段を講じ,明確に区別できる位置にあるこ
とが望ましい。
2. 調節ノブ,スイッチ,トグル,親指ホイール又は押しボタンの配置は,操作上適切な間隔で
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あることが望ましい。
3. 調節器及びその表示は,215lx(20フィートしょっ光)の明るさで,酸素濃度計の正面から
1mのところで明りょうに見え,表示が単純で隣接の調節器の表示と明確に見分けられること
が望ましい。
4.16 使用環境 使用環境に対する性能は,5.4.13に規定する試験を行ったとき,4.1(1)に規定する測定精
度及び4.3に規定する応答時間を満たさなければならない。
4.17 保管環境 保管環境に対する性能は,5.4.14に規定する試験を行ったとき,4.1(1)に規定する測定精
度及び4.3に規定する応答時間を満たさたければならない。
5. 試験
5.1 試験条件 試験条件は,JIS T 1002(医用電気機器の安全性試験方法通則)の4.による。
5.2 試験項目 試験項目は,次のとおりとする。
(1) 安全に関する試験
(2) 性能試験
(a) 測定精度
(b) 安定性
(c) 応答時間
(d) 警報
(e) 湿度及び結露の影響
(f) 干渉するガス又は蒸気の影響
(g) 機械的衝撃
(h) 周期的ガス圧変動
(i) ガス漏れ又はガスサンプリング量
(j) 酸素センサの寿命
(k) 可聴信号周波数
(l) 手動警報信号解除
(m) 使用環境
(n) 保管環境
5.3 安全に関する試験 安全に関する試験は,JIS T 1002,JIS T 1003(医用電気機器の電気的安全性試
験方法)及びJIS T 1004(医用電気機器の機械的安全性試験方法)による。
5.4 性能試験
5.4.1 測定精度 測定精度は,酸素濃度計の全表示範囲にわたる幾つかの酸素濃度について,次の方法に
よって試験を行う。
(1) 乾燥した酸素と窒素の混合ガス(相対湿度が2%を超えないこと。)で,酸素濃度計の全表示範囲にわ
たり,ほぼ等しい間隔で5種類以上の酸素濃度の酸素を含み,表示された濃度の±0.5%酸素の試験用
混合ガスを使用すること。その中の3種類には純酸素,純窒素及び空気 (20.9%O2) を試験用ガスとし
て使用してもよいが,その場合には乾燥しているもので±0.1%酸素の濃度で表示されていること。
(2) 検知部へ導入する試験用混合ガスの温度(3)を,25±2℃に維持すること。
また,その圧力は,大気圧であること。
注(3) 試験用混合ガスの温度は,周囲温度と同一である必要はない。
――――― [JIS T 7203 pdf 5] ―――――
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JIS T 7203:1989の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60601-1:1988(MOD)
- ISO 5356-1:1987(MOD)
- ISO 7767:1988(MOD)
JIS T 7203:1989の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.10 : 麻酔設備,呼吸設備及び蘇生設備
JIS T 7203:1989の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST1001:1992
- 医用電気機器の安全通則
- JIST1002:1992
- 医用電気機器の安全性試験方法通則
- JIST1003:1983
- 医用電気機器の電気的安全性試験方法
- JIST1004:1983
- 医用電気機器の機械的安全性試験方法
- JIST1005:1983
- 医用電気機器取扱説明書の様式
- JIST7201:1990
- 麻酔器