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JIS T 7206:1989 規格概要
この規格 T7206は、緊急事態で人命を助けるために用いるガス動力そ(蘇)生器について規定。
JIST7206 規格全文情報
- 規格番号
- JIS T7206
- 規格名称
- ガス動力そ(蘇)生器
- 規格名称英語訳
- Gas-powered resuscitators
- 制定年月日
- 1989年10月25日
- 最新改正日
- 2019年10月25日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 407(NEQ), ISO 5356-1(NEQ), ISO 8382:1988(NEQ)
- 国際規格分類
ICS
- 11.040.10
- 主務大臣
- 厚生労働
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1989-10-25 制定日, 1995-05-15 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-25 確認日, 2019-10-25 確認
- ページ
- JIS T 7206:1989 PDF [13]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
T 7206-1989
ガス動力そ(蘇)生器
Gas-powered Resuscitators
1. 適用範囲 この規格は,主に緊急事態で人命を助けるために用いるガス動力そ(蘇)生器(以下,そ
生器という。)について規定する。
なお,全自動式のそ生器のほかに,操作者が適度に手で操作して吸気を送り込むそ生器及び患者の吸気
に応じて自動的に吸気を送り込むデマンド形のそ生器も含まれる。
備考 この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって規格
値である。
引用規格 :
JIS B 8246 高圧ガス容器用弁
JIS T 7201 麻酔器
対応国際規格 :
ISO 407 Small medical gas cylinders−Yoke-type valve connections
ISO 5356-1 Anaesthetic and respiratory equipment−Conical connectors−Part1 : Cones and sockets
ISO 8382 Resuscitators intended for use with humans
関連規格 JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。
(1) ガス動力そ生器 呼吸不全状態の人に人工呼吸を行うために用い,圧縮ガス(酸素又は空気)で動力
を供給することによって,肺の換気を行うことのできる携帯用の装置。
(2) 用手作動式ガス動力そ生器 圧縮ガスによる動力を利用して送気するが,操作者が手によって操作す
るそ生器。
(3) 自動そ生器 肺を膨らませるための周期的送気が,患者の吸気努力又は操作者の動作に関係なく働く
そ生器。呼気相も独立して自動的に周期する場合もあるが,自動的に周期する吸気相の間で調節され
る場合もある。吸気相から呼気相への切換えは,圧サイクル,容量サイクル又は時間サイクルのいず
れかによる。
(4) 吸気 肺にガスが入ること。
(5) 呼気 肺からガスが出ること。
(6) 換気周期 吸気相と呼気相との和。
(7) 1回換気量 (VT) 吸気相又は呼気相時に,肺に出入りするガス量 (ml) 。
(8) 分時換気量 (V 間に肺に出入りするガス量 (l) 。
(9) 1回送気量 吸気相中に,そ生器から患者接続口へ送り込むことのできるガス量。
――――― [JIS T 7206 pdf 1] ―――――
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T 7206-1989
一定容器内のガス圧の単位変化によって充てん(填)されるガス量
(10) コンプライアンス(静的) (C)
の変化(大気圧を基準にしてml/kPa [{ml/cmH2O}] で表す。)。
(11) 抵抗 (R)一定の気流によるガス圧の低下率 [kPa/ (l/s) [{cmH2O/ (l/s)}]] 。
(12) 気道 肺に入り,また肺から出るガスの通路。
(13) 乳児 体重10kg以下又は1才未満の人。
(14) デマンドバルブ 患者の吸気努力によって作り出される圧変化によって吸気中にガスを間欠的に送り
込む弁。
(15) 患者呼吸弁(そ生弁) 吸気相中にガスを肺へ送り,また,呼気相中にガスを肺から外気へ導く弁。
(16) 患者接続部 直接マスク又は適切な気道連結具へ接続するそ生器の部分。
(17) 患者接続口 気管内チューブ又はマスクのどちらかに接続するそ生器の患者接続部にある開口部。
(18) 呼気排出口 患者から呼出されたガスが外気へ出る開口部。
(19) 送り込まれる吸気の酸素濃度 そ生器から患者に送り込まれるガス中の酸素の平均濃度。
呼気の終わりに装置内に残っている呼気の一部で,次の吸気相にそ
(20) 機械的死くう(腔) [VD (app) ]
生器から送り込まれるガス量 (ml) 。
(21) 最大送り込み圧 そ生器が正常に機能している場合に,患者接続口で得られる最高ゲージ圧 (kPa
[{cmH2O}]) 。
(22) 換気数 (f)毎分の呼吸回数(回/分)。
(23) 加圧限定システム 最大送り込み圧を制限するための機構。
(24) 吸気・呼気相時間比(I : E比) 吸気相時間と呼気相時間との比。
(25) オーバーライド機構 他の機能よりも優位性を確保するように切り換える機構。優位性を解除して元
の優位性に戻す機構も含まれる。
3. 性能
3.1 酸素供給及び送り込まれる吸気の酸素濃度 そ生器は,6.2の規定によって試験を行ったとき,85%
(v/v) 以上の酸素濃度の吸気を送り込むことができなければならない。その他の酸素濃度の吸気を送り込む
ことができる場合には,種々の濃度を送り込むことができる条件を明示しなければならない。
3.2 呼気抵抗 呼気抵抗を変えるために,特別の装置が取り付けられる場合を除き,呼気抵抗は,6.3の
規定によって試験を行ったとき,0.49kPa [{5cmH2O}] 以上であってはならない。
3.3 吸気抵抗 吸気抵抗は,6.4の規定によって試験を行ったとき,大気圧から0.49kPa [{5cmH2O}] を超
えて低下してはならない。
3.4 機械的死くう そ生器の機械的死くうは,6.5に規定する試験を行ったとき,3.5に規定された1回
換気量の10%+5mlを超えてはならない。
3.5 換気性能 換気性能は,次のとおりとする。
(1) 1回換気量 乳児用及び小児用のそ生器の1回換気量は,適合する患者の体重1kgについて15mlの1
回換気量として求めた値以上でなければならない。新生児用のそ生器の1回換気量は20ml以上でな
ければならない。600ml以上を送り込むことができるそ生器は,成人用と指定されなければならない。
なお,1回換気量は,加圧限定システムにあるオーバーライド機構を使用することなく,6.6.1に規
定する試験を行ったとき,表1に示す作動条件で送り込まれなければならない。
――――― [JIS T 7206 pdf 2] ―――――
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T 7206-1989
表1 作動条件
抵抗 (R) 換気数 (f)
コンプライアンス (C) I : E比 1回換気量 (VT)
用途 kPa (l/s) 回/分
ml/kPa [{ml/cmH2O}] ±20% ml
[{cmH2O/ (l/s)}] ±10%
新生児用
10.2 [{ 1}] 39.2 [{400}] 1 : 1 60 2050
(体重5kg以下)
乳児用(体重5kgを
102 [{10}] 25
超え,10kg以下)
15×B*
小児用(体重10kg
1.96 [{ 20}] 1 : 2
を超え,40kg以下)
204 [{20}] 20
成人用(体重40kg
600以上
を超えるもの)
注* Bは,取扱説明書に記載される指定体重 (kg) を示す。
(2) 加圧限定システム 加圧限定システムは,6.6.2に規定する試験を行ったとき,300kPa [{3.06kgf/cm2}]
500kPa [{5.1kgf/cm2}] のガス供給圧の範囲にわたって,最大送り込み圧が5.88kPa [{60cmH2O}] を超えて
はならない。ただし,オーバーライド機構を備えたものについては,この限りでない。
(3) 吸気量 そ生器は,6.6.3に規定する試験を行ったときに,1.96kPa [{20cmH2O}] の逆圧に対して毎分40
±0.4lの吸気量を送り込むことができなければならない。
(4) 自動そ生器 圧サイクルで吸気から呼気に切り換わる自動そ生器は,6.6.4に規定する試験を行ったと
きに,1.96kPa [{20cmH2O}] から2.94kPa [{30cmH2O}] の範囲での陽圧サイクル圧を示さなければならな
い。
容量サイクル又は時間サイクルで吸気から呼気に切り換わる自動そ生器は,6.2及び6.6.16.6.3に
規定する試験を行ったとき,3.1及び3.5の(1)(3)の規定に適合しなければならない。
(5) 用手作動式ガス動力そ生器 用手作動式ガス動力そ生器は,6.2及び6.6.16.6.3に規定する試験を行
ったとき,3.1及び3.5の(1)(3)の規定に適合しなければならない。
3.6 デマンドバルブ デマンドバルブは,6.7に規定する試験を行ったとき,次のとおりとする。
(1) 開始圧 気流開始に必要な圧低下は,0.2kPa [{2cmH2O}] 以下でなければならない。
(2) ピーク吸気流量 ピーク吸気流量は0.78kPa [{8cmH2O}] 以下の出口圧において少なくとも10秒間は毎
分100l以上でなければならない。
(3) 終了圧 デマンド流量は,気道内圧が大気圧又は指定された圧に等しくなったときに終わらなければ
ならない。
3.7 吐物での汚染後の患者呼吸弁機能 患者呼吸弁は,6.8に規定する試験を行ったとき,3.2,3.5及び
3.6のうちそれぞれ該当する規定に適合するように20秒以内に復元しなければならない。
3.8 機械的衝撃に対する耐性 そ生器が,運搬ケースやブラケットから取り外して使用するように作ら
れている場合には,6.9の規定によって試験を行ったとき,3.2,3.5及び3.6のうちそれぞれ該当する規定
に適合しなければならない。
なお,ケース内に納めたまま使用するように作られているそ生器では,ケースに納めたままで試験して
もよいが,少なくともケースは開いて使用状態で行わなければならない。
3.9 水浸しに対する耐性 そ生器は,6.10に規定する試験を行ったとき,3.2,3.5及び3.6のうちそれぞ
れ該当する規定に適合しなければならない。
3.10 使用環境と保管環境での性能 そ生器は,6.11に規定する試験を行ったとき,正常かつ安全に使用
できなければならない。
――――― [JIS T 7206 pdf 3] ―――――
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T 7206-1989
3.11 ガス供給圧 そ生器は,6.12に規定する試験を行ったとき,3.13.6のうちそれぞれ該当する規定に
適合しなければならない。
4. 構造
4.1 マスク マスクは,マスク本体,クッション及び患者接続部を受け入れることができるコネクタか
らなる。マスクが単体構造でなく,一部品以上で構成されている場合には,その部品類は組み立てやすく,
使用上安全なように,ばらばらにならないような堅固なものでなければならない。
また,クッションは,この規格で規定されている作動圧と温度で,顔面との間のガス漏れを最小限にす
るような有効な合い具合を与えなければならない。
なお,マスク本体は,透明であることが望ましい。
4.2 接続 接続は,次のとおりとする。
(1) そ生器の患者接続部は,JIS T 7201(麻酔器)に規定する22mm雄と15mm雌の同軸円すい接合でな
ければならない。
(2) 呼気排出口にテーパ付きのコネクタを備えている場合には,JIS T 7201に規定する19mm雄又は30mm
雄の円すい接合でなければならない。
また,接合部の内くう(腔)にはり(梁)[けた(桁)]を設け,JIS T 7201に規定する22mm雄円
すい接合を受け入れられなくすることが望ましい。ただし,この場合,接合部を通る気流の抵抗が著
しく増してはならない。
(3) マスクは,JIS T 7201に規定する22mm雄円すい接合部に十分に接合する雌ソケットをもっていなけ
ればならない。ただし,新生児用や乳児用では15mm雄円すい接合にしてもよい。
(4) バッグ入口弁は,JIS T 7201に規定するいかなる円すい接合とも合ってはならない。
4.3 操作性 そ生器は,一人だけの操作で有効な換気が得られるような構造でなければならない。
4.4 分解及び再組立て 清しょく,消毒又は滅菌のために,使用者によって分解できる構造のそ生器で
は,部品を組み合わせる場合,誤った再組立てが行えないような構造でなければならない。
4.5 患者呼吸弁のハウジング 患者呼吸弁のハウジングは,機能する弁機構が操作者に容易に見えるよ
うに作られていなければならない。
4.6 ガス供給 ガス供給は,次のとおりとする。
(1) そ生器の動力源となる小形酸素ボンベの高圧ガス容器用弁とヨークとの接続は,JIS B 8246(高圧ガ
ス容器用弁)の4.3ヨーク弁接続部及び4.4ヨーク弁充てん口による。
(2) 高圧ガス容器によって供給される酸素には,圧力指示計を備えなければならない。
(3) 高圧ガス容器用弁のバルブ開閉用キーを取り外すことができる場合には,20N [{20kgm/s2}] の力に耐え
るチェーンなどで保持されなければならない。
4.7 携行用容器 そ生器の携行用容器は,取っ手,肩掛けバンドなどが付いた運搬に便利な構造でなけ
ればならない。
また,その高さと奥行きの寸法は,それぞれ280mm以下と380mm以下で,その質量は,高圧ガス容器
を含めて15kg以下でなければならない。
4.8 加圧限定システム 加圧限定システムは,次のとおりとする。
(1) 加圧限定システムには,オーバーライド機構を備えること。ただし,300kPa [{3.06kgf/cm2}] 500kPa
[{5.1kgf/cm2}] のガス供給圧の範囲にわたって,最大送り込み圧が5.88kPa [{60cmH2O}] を超える場合に
は,オーバーライド機構を備えなくてもよい。
――――― [JIS T 7206 pdf 4] ―――――
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T 7206-1989
(2) オーバーライド機構にロック機構が付いている場合には,オーバーライド機構の作動モード(例えば,
ON又はOFF)が使用者に容易に見えること。
(3) 圧サイクルの自動そ生器には,加圧限定システムを備えないこと。
(4) 加圧限定システムは,作動するときに,可聴又は可視の警報で使用者に知らせることができる構造が
望ましい。
5. 構成部品
5.1 酸素に対する耐性 酸素に接触するそ生器の構成部品は,その部品が触れる酸素の濃度と圧力に耐
えなければならない。高圧の酸素に直接接触する部品は,発火に対して適切な耐性がなければならない。
5.2 腐食と劣化への耐性 そ生器の構成部品は,長期保管と塩水環境での使用に対して,十分に耐えな
ければならない。
5.3 清しょく,消毒又は滅菌 使用時に汚染を受ける構成部品は,製造業者が指定した清しょく,消毒
又は滅菌の方法に対して,十分に耐えなければならない。ただし,使用が1回限り(使い捨て)の部品は,
この限りではない。
6. 試験
6.1 試験条件 試験条件は,特に規定がない限り,温度2025℃,相対湿度4575%とする。
6.2 酸素供給及び送り込まれる吸気の酸素濃度 そ生器を,コンプライアンス (C) 204ml/kPa
[{20ml/cmH2O}] と抵抗 (R) 1.96kPa/ (l/s) [{20cmH2O/ (l/s)}] の特性をもつテスト肺(付図2参照)に接続し,
また,酸素分析計(±1%酸素の精度,90%以上10秒の応答速度)を患者接続口からできるだけ遠くのコ
ンプライアンスチャンバ(テスト肺)の部位に接続する。テスト肺を毎分12回の呼吸数と600mlの1回
換気量で換気させ,酸素濃度の安定値が得られるまで,測定を続ける。
次いで,コンプライアンス (C) 510ml/kPa [{50ml/cmH2O}] と抵抗 (R) 0.49kPa/ (l/s) [{5cmH2O/ (l/s)}] の特性
をもつテスト肺にそ生器を接続して同様に繰り返す。
前記2条件の試験は両方とも,指定の最大と最小の酸素流量に設定して行わなければならない。
6.3 呼気抵抗 そ生器の患者接続口に,新生児用及び乳児用のそ生器では毎分5l,その他のそ生器では
毎分50lの定常空気流を導入し,患者接続口で生じた圧力(呼気圧)を記録する。
6.4 吸気抵抗 そ生器の患者接続口を,新生児用及び乳児用のそ生器では毎分5l,その他のそ生器では
毎分50lの定常空気流吸引源に接続し,患者接続口で生じた圧力(吸気圧)を測定する。
6.5 機械的死くう トレーサ(追跡)ガスとして100% (V/V) 酸素を用いて,そ生器によってガラス瓶の
中のバルーンからなるリザーバを換気する。そ生器の機械的死くうは,換気量とバルーン内の吸入ガスの
酸素濃度の変化から計算する。機械的死くうの測定は次の順序で行い,その試験装置は,付図2に示すよ
うな構成とする。
(1) 試験準備 酸素分析計への通路をタップで閉じ,次いでボール弁を開く。そ生器を22mm雌ソケット
に接締して換気を行うが,バルーンが瓶を一杯にして,内壁を押すまで空気で満たす。次いで,ボー
ル弁を閉じ,酸素分析計へのタップを開き,酸素21%を示すことを確認する。
そこで酸素流量計を開き,瓶を100% (V/V) 酸素で満たしてバルーンを圧縮する。圧力計の読みが約
1kPa [{10cmH2O}] になったとき,酸素流量計を閉じる。
(2) 試験装置の内部死くうの測定 22mm雌ソケットに22mm/15mm同軸の試験用コネクタを接続し,サ
イドニップル(側孔)から適切な流量(表2参照)の空気を供給する。
――――― [JIS T 7206 pdf 5] ―――――
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