JIS W 0105:1984 航空用語(油圧及び空気圧系統)

JIS W 0105:1984 規格概要

この規格 W0105は、航空機の油圧及び空気圧の作動系統並びにその構成部品の名称,形式,現象,特性などに用いられる用語とその意味について規定。

JISW0105 規格全文情報

規格番号
JIS W0105 
規格名称
航空用語(油圧及び空気圧系統)
規格名称英語訳
Glossary of terms for aircraft hydraulic and pneumatic systems
制定年月日
1963年3月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.49, 49.080
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1963-03-01 制定日, 1966-03-01 確認日, 1969-03-01 確認日, 1972-03-01 確認日, 1975-02-01 確認日, 1978-01-01 確認日, 1983-06-01 確認日, 1984-12-01 改正日, 1990-03-01 確認日, 1995-02-01 確認日, 2000-11-20 確認日, 2005-09-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS W 0105:1984 PDF [13]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                            JIS
W 0105-1984

航空用語(油圧及び空気圧系統)

Glossary of Terms for Aircraft Hydraulic and Pneumatic Systems

1. 適用範囲 この規格は,航空機の油圧及び空気圧の作動系統並びにその構成部品の名称,形式,現象,
特性などに用いられる主な用語とその意味について規定する。
なお,参考のために対応英語を示す。
関連規格 JIS B 0142 油圧及び空気圧用語
2. 分類 用語は,機器の類別などによって次のように分類する。
(1) 流体,流れ,特性及び現象に関する用語
(2) 系統,管路,部品及び部位に関する用語
(3) 圧力源機器に関する用語
(4) 作動機器に関する用語
(5) バルブの機能,形式及び基本構造に関する用語
(6) バルブの種類に関する用語
(7) その他の機器に関する用語
3. 用語·意味 用語及び意味は,次のとおりとする。
備考1. 括弧の付いている用語は,括弧内を省略してもよい。
2. 二つ以上の用語を並べてある場合は,その順位に従って優先的に使用する。
3. 用語の下に括弧で示したものは,読み方である。
(1) 流体,流れ,特性及び現象に関する用語
番号 用語 意味 対応英語(参考)
101 作動流体 伝導の媒体となる流体。 working fluid
102 作動油 油圧機器又は油圧系統に使用する作動流体。 hydraulic fluid
103 難燃性作動油 fire-resistant
火災の危険を最大限に予防できる燃えにくい作動油。
fluid
104 流れの形 pattern
flow
バルブの任意の位置で,各ポート間を接続する流れの経路
の形。
105 自由流れ 制御されない自由に通過する一方向の流れ。 free flow
106 逆自由流れ バルブの2次側から1次側に流れる場合の自由流れ。 free reverse
flow
107 規制流れ 流量が所定の値に制御された流れ。 metered flow
備考 この用語は,ポンプの吐出しには用いない。
108 制御流れ controlled flow
制御された流れ(例えば,制御弁の1次側から2次側への
流れ)。

――――― [JIS W 0105 pdf 1] ―――――

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W 0105-1984
番号 用語 意味 対応英語(参考)
109 すきま流れ clearance flow
相対運動を容易にしたり熱膨張の差を補償するために必
要とする2個の相対部品間のすきまを通る流体の流れ。
110 インタフロー interflow
バルブの切換えの途中で過渡的に生じるポート間の流れ
で,所定の流れの形に従っていないもの。
111 漏れ leakage
閉位置にある通路又は正常状態では流れを許容しない場
所を通る比較的少量の流れ。
112 ドレン drain
(1) 油圧系統では,機器の通路若しくは管路からリザーバ
やマニホールドに戻る液体,又は液体が戻る現象。
(2) 空気圧系統では,機器や管路内で,流動若しくは沈殿
状態にある水又は油水混合液。
113 設定(値) setting,
調節可能又は校正を要する機器(リリーフ弁,圧力スイッ
set point
チ又は流量制御機構など)で,調節又は校正によって得ら
れる作動特性。
114 流量 単位時間に移動する流体の量。 flow,
rate of flow
115 校正流量 calibrated flow
流量を制御又は制限する機器で,その機器を校正又は調整
したときの設定流量。
116 定格流量 rated flow
最大作動流量の呼び値。制御対象にならない流量に用い
る。
117 全流量 full flow
可変容量形ポンプなどで,制御機構が流量を調節してない
ときに,ポンプが吐き出す流量。
118 吐出し量 一般に,ポンプが単位時間に吐き出す液体の体積。 delivery,
discharge,
discharge rate
119 押しのけ容積 displacement
容積式のポンプ又はモータの1回転当たりに押しのける
幾何学的体積。
120 絶対圧(力) 完全真空を基準にして表した圧力の大きさ。 absolute pressure
121 ゲージ圧(力) 周囲の大気圧を基準にして表した圧力の大きさ。 gage pressure
122 定格圧力 最大作動圧力又は入口圧力の呼び値。 rated pressure
123 保証圧力 proof pressure
生産試験として,構成部品が損傷せずに耐えなければなら
ない圧力。通常,定格圧力に関係する。
124 破裂圧力 burst pressure
構成部品又は系統が破壊せずに耐えなければならない試
験圧力。
125 最低作動圧力 minimum
機器の作動を保証できる最低の圧力(パイロット操作弁に
おけるように,作動に要する最低の圧力)。 operat-ing
pressure
126 全流量最高圧力 maximum full
ポンプが任意の定回転で運転している場合,可変吐出し量
flow pressure
制御が働き始める前(カットオフ開始直前)の吐出し圧力。
127 cracking pressure
クラッキング圧(力) 逆止め弁,リリーフ弁などで,入口側圧力が上昇し,バル
ブが開き始めて,ある一定の流れが認められるときの圧
力。
128 レシート圧(力) reseat pressure
逆止め弁,リリーフ弁などで,入口側圧力が降下し,バル
ブが閉じ始めて,バルブの漏れ量がある規定の量まで減少
したときの圧力。
129 吸込み圧力 suction pressure
ポンプなどの入口で,吸込み作用によって生じる流体の圧
力。
130 増圧圧力 intensified
増圧器によって増圧された,1次側圧力より高い圧力。
pressure
131 減圧圧力 1次側圧力より低い,減圧された圧力。 reduced pressure
132 背圧 back pressure
系統の戻り側又は圧力作動面の背後に作用する圧力。

――――― [JIS W 0105 pdf 2] ―――――

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W 0105-1984
番号 用語 意味 対応英語(参考)
133 圧力降下 流れに基づく流体圧の減少。 pressure drop
備考 流体制御機器に適用する場合,圧力降下は任意
の流量において機器のポート間で測定する。た
だし,ポートに装着した継手による損失は含ま
ない。
134 圧力変動 機器や系統内において,圧力が変化すること。 pressure
fluctuation
135 圧力の脈動 pressure
定常な作動条件で発生するほぼ周期的な圧力変動。過渡的
な圧力変動は除く。 pulsation
136 サージ 系統内の流体圧力の過渡的な(通常ごく短時間の)上昇。 surge
137 サージ圧(力) 過渡的に上昇した圧力の最大値。 surge pressure
138 カットオフ cut-off
ポンプ出口側圧力が設定圧力に近づいたとき,可変吐出し
量制御が働いて流量を減少させること。
139 フルカットオフ ポンプのカットオフ状態で流量が零になること。 full cut-off
140 カットイン cut-in,
アンローダ弁などで,圧力源側に負荷を与えること。
reloading
備考 この場合の圧力を,カットイン圧力という。
141 カットアウト cut-out,
アンローダ弁などで,圧力源側を無負荷にすること。
unloading
備考 この場合の圧力を,カットアウト圧力という。
142 キャビテーション cavitation
流動している液体の圧力が局部的に低下して,蒸気や含有
気体を含む泡が発生する現象。
143 チャタリング chattering,
リリーフ弁,減圧弁などで,弁座をたたいて比較的高い音
を発する一種の自励振動現象。 chatter
144 ジャンピング jumping
流量調整弁で,流体が流れ始める場合などに,流量が過渡
的に設定値を超える現象。
145 流体固着現象 hydraulic lock
スプール弁などで,内部流れの不等性などによって,軸に
対する圧力分布の平衡を欠き,このため,スプールがバル
ブ本体(又はスリーブ)に強く押し付けられて固着し,そ
の作動が不能になる現象。
146 圧力平衡 流体の圧力によって,力の釣合いをとること。 pressure balance
147 ディザー dither
スプール弁などで,摩擦や流体固着現象などの影響を減少
させて,その特性を改善するために与える比較的高い周波
数の微細振動。
(2) 系統,管路,部品及び部位に関する用語
番号 用語 意味 対応英語(参考)
201 クローズドセンタ系 closed centre
油圧系統で,使用されないときに系統の流れが閉ざされて
統 いる形式のもの。 system
備考 クローズドセンタ系統には,可変容量形ポンプ
によって連続して圧力が供給されるものもあ
り,また,アンローダ弁,電動ポンプ,ポンプ
バイパス装置などによって断続して圧力が供
給されるものもある。
202 オープンセンタ系統 open centre
油圧系統で,使用されないときでも,作動流体が制御機器
system
を通ってリザーバに戻る回路が成立している形式のもの。
備考 オープンセンタ系統には,通常定容量形ポンプ
を用いる。
203 サーボ系 servo system
出力感応機構からのフィードバックによって機力制御又
は補力制御を行う制御系で,制御位置が入力制御信号の関
数であるような方式のもの。

――――― [JIS W 0105 pdf 3] ―――――

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W 0105-1984
番号 用語 意味 対応英語(参考)
204 メータイン方式 meter-in system
アクチュエータの入口側管路内の流れを制御することに
よって作動速度を調節する制御方式。
205 メータアウト方式 meter-out system
アクチュエータの出口側管路内の流れを制御することに
よって作動速度を調節する制御方式。
206 ブリードオフ方式 bleed-off system
アクチュエータの入口側管路に設けたバイパス管路の流
れを制御することによって作動速度を調節する制御方式。
207 管路 line
作動流体を導く役目をする管やホース又はその系統。
(かんろ)
208 主管路 main line
供給管路,圧力管路及び戻り管路を含む主となる管路。
備考 パイロット管路,ドレン管路,ブリード管路,
ベント管路などの補助管路を含まない。
209 バイパス(管路) by-path,
必要に応じて作動流体の全量又は一部を分岐する通路又
は管路。 by-pass line
210 供給管路 リザーバからポンプまでのように,供給流体を導く管路。 suppy line
211 圧力管路 pressure line
圧力源から制御機器やその他の機器まで圧力流体を導く
管路。
212 戻り管路 リザーバに戻る作動流体を導く管路。 return line
213 パイロット管路 パイロット操作のための作動流体を導く管路。 pilot line
214 ドレン管路 drain line
漏れ油をリザーバ又は戻り回路に導く管路,又は系統から
液体を排除するために随時外部に開放する管路。
215 ブリード管路 bleed line
油圧回路から閉じ込められた空気を排除するように,系統
又は機器から異物を除去するためだけに,随時外部に開放
する管路。
216 ベント管路 大気に常時開放されている管路。 vent line
217 通路 passage
構成部品内部を突き抜けるか又はその内部にある機械仕
上又は鋳抜きの流体を導く連絡路。
218 ポート port
液体を運ぶ通路,管路,継手又は着脱式プラグを接続する
ための構造を一体としてもっている構成部品の開口部。
219 絞り restriction
流れの断面積を減少して,管路又は通路内に抵抗をもたせ
て圧力降下を発生させる機構。
備考 チョーク絞りとオリフィス絞りとがある。
220 チョーク(絞り) 長さが断面寸法に比べて比較的長い絞り。 choke
備考 チョーク絞りで発生する圧力降下は,流体粘度
の影響を大きく受ける。
221 オリフィス(絞り) 長さが断面寸法に比べて比較的短い絞り。 orifice
備考 オリフィス絞りで発生する圧力降下は,流体粘
度の影響をあまり受けない。
222 スリーブ sleeve
中空の円筒形構成部品で,ピストン,スプールなどを案内
するハウジングの内張り。
223 スライド slide
滑り面に接触して移動し,流路の開閉などを行う構成部
品。
224 スプール spool
円筒形滑り面に内接し,軸方向に移動して流路の開閉を行
うくし(串)形の構成部品。
225 バレル barrel
作動筒,アキュムレータなどの構成要素で,その内部をピ
ストン又は漏れ止めされたセパレータが動く円筒形部品。
226 ピストン piston
シリンダ又はバレル内を往復運動しながら,流体圧力と力
との授受を行うための,直径に比べて長さの短い円筒形部
品。

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W 0105-1984
番号 用語 意味 対応英語(参考)
227 ピストンロッド piston rod
ピストンに結合されるか又はピストンと一体になってい
て,ピストンと他の機械部材との間で力を伝達するのに用
いられる同軸の円柱又は棒状部品。
228 セパレータ separator
アキュムレータやリザーバのような流体容器内の可動性
又は可とう性の部品で,空気と作動油のような流体間との
混合を防ぐ役目をするもの。
229 パッキン packing
滑り運動を生じる面で用いられる可とう性がある流体の
漏れ止め。
230 ガスケット gasket
固定又は静止状態で用いられる可とう性がある流体の漏
れ止め。
231 グランド パッキン又はガスケットを収容する溝又は空所。 gland
(3) 圧力源機器に関する用語
番号 用語 意味 対応英語(参考)
301 アキュムレータ accumulator
流体のエネルギーを蓄積するために加圧状態で流体を蓄
える密閉容器。
302 油圧アキュムレータ hydraulic
蓄蔵された作動流体が作動油である場合のアキュムレー
タ。 accumulator
303 油圧−空気圧式アキ hydro-pneumatic
蓄蔵された作動流体が作動油であって,圧縮ガスによって
ュムレータ 加圧されているアキュムレータ。 accumulator
304 補償式アキュムレー compensating
高圧室と,高圧室から排出される流体の量とほぼ同じ容量
タ accumulator
を収容できる低圧室とを備えているアキュムレータ。高圧
室と低圧室の容積の和は一定に保持される。
305 シリンダ形アキュム cylindrical
シリンダ内で作動するピストンによって気体と液体とが
レータ 隔離されているアキュムレータ。 accumulator
306 可とうセパレータ形 flexible separator
可とう性の袋(ブラダ)又はダイヤフラムによって気体と
アキュムレータ 液体とが隔離されているアキュムレータ。 accumulator
307 リザーバ 作動流体を循環供給するための貯蔵容器。 reservoir
308 空気圧リザーバ pneumatic
空気圧エネルギーを蓄蔵し,それから圧力を引き出す蓄圧
容器。 reservoir
309 ポンプ pump
機械的エネルギーを流体エネルギーに変換する機器。
310 定容量形ポンプ 1回転当たりの理論吐出し量が変えられないポンプ。fixed
displace-ment
pump,
fixed delivery
pump
311 可変容量形ポンプ variable
押しのけ容積を変えることによって,回転速度と無関係に
その吐出し量を制御できるポンプ。 displace-ment
pump,
variable delivery
pump
312 機械式容量制御ポン mechanical
吐出し量が機械的外部機構によって制御される可変容量
プ 形ポンプ。 volume control
pump
313 圧力式容量制御ポン volume
pressure
吐出し量が吐出し圧力によって制御される可変容量形ポ
プ ンプ。 control pump
314 パイロット制御ポン pilot control
吐出し量が制御ポートの圧力によって制御される可変容
プ 量形ポンプ。 pump
315 歯車ポンプ ケーシング内でかみ合う2個以上の歯車によって,液体をgear pump

――――― [JIS W 0105 pdf 5] ―――――

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JIS W 0105:1984の国際規格 ICS 分類一覧