JIS W 0108:1976 航空用語(機体構造)

JIS W 0108:1976 規格概要

この規格 W0108は、航空機の機体構造に用いる用語について規定。

JISW0108 規格全文情報

規格番号
JIS W0108 
規格名称
航空用語(機体構造)
規格名称英語訳
Glossary of terms for aircraft (Structure)
制定年月日
1976年3月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.49, 49.045
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1976-03-01 制定日, 1979-03-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1994-03-01 確認日, 2000-11-20 確認日, 2005-09-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS W 0108:1976 PDF [10]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                            JIS
W 0108 - 1976

航空用語(機体構造)

Glossary of Terms for Aircraft (Structure)

1. 適用範囲 この規格は,航空機の機体構造に用いる主な用語について規定する。
2. 分類 分類は,次のとおりとする。
(1) 翼に関する用語
(2) 胴体に関する用語
(3) 発動機装着に関する用語
(4) 着陸装置に関する用語
(5) 構造の形式,要素,基準などに関する用語
3. 番号,用語,読み方及び意味 番号,用語,読み方及び意味は,次のとおりとする。
なお,対応英語を参考として示す。
(1) 翼に関する用語
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
101 主翼 しゅよく 航空機の重量を支持するための揚力の大 main wing
部分を発生する翼。
102 中央翼 ちゅうおうよく 分割構造になっている主翼の機体中心線 centre wing
を含む部分。
103 外翼 がいよく 分割構造になっている主翼の外側の部 outer wing
分。
104 尾翼 びよく 航空機のつり合い,安定及び操縦を受け tail unit,
持つために航空機の尾部に取り付けられ empennage
た翼の総称。
105 水平尾翼 すいへいびよく 縦のつり合い,安定及び操縦を受け持つ horizontal tail,
尾翼。 tail plane
106 垂直尾翼 vertical tail
すいちょくびよく 方向の安定と操縦とを受け持つ尾翼。
備考 通常,機体の対称面に又は対称
面に平行に取り付けられる。
107 T形尾翼 ていがたびよく 垂直尾翼の上端に水平尾翼が取り付けら T-type tail
れた尾翼。
108 V形尾翼 ぶいがたびよく 水平尾翼と垂直尾翼とを兼ねるV形の尾 V-type tail
翼。
109 全可動尾翼 ぜんかどうびよく 安定板とだ(舵)面とが一体として作動 flying tail,
し又は連動する尾翼。 moving tail

――――― [JIS W 0108 pdf 1] ―――――

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W 0108 - 1976
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
110 水平安定板 すいへいあんてい 航空機の縦の安定のため水平尾翼の前部 horizontal stabilizer
ばん の固定した部分。
111 垂直安定板 すいちょくあんて 航空機の方向の安定のため垂直尾翼の前 vertical stabilizer,
いばん 部の固定した部分。 fin
112 操縦翼面 そうじゅうよくめ 航空機の姿勢及び飛行方向を制御するた control surface
ん めに使用される可動翼面。
備考 操縦だ(舵)面又はだ(舵)面
ともいう。
113 補助翼 ほじょよく 操だ(舵)によって航空機の前後軸まわ aileron
りに回転運動(横揺れ)を起こさせるた
め,主翼の後部に取り付けられた可動翼
面。
114 昇降だ(舵) しょうこうだ 操だ(舵)によって航空機の左右軸まわ elevator
りの回転運動(縦揺れ)を起こさせるた
め,水平安定板の後部に取り付けられた
可動翼面。
115 方向だ(舵) ほうこうだ 操だ(舵)によって航空機の上下軸まわ rudder
りの回転運動(偏揺)を起こさせるため,
垂直安定板の後部に取り付けられた可動
翼面。
116 タブ 補助翼,方向だ(舵),昇降だ(舵)など tab
の主操縦翼面の後部に取り付けられた小
さい翼面。
備考 操だ(舵)力の調整又はトリム
をとるのに用いられる。
117 マス バランス フラッタの発生を防止する目的で,だ mass-balance
(舵)面の質量及び重心位置を調整する
ため,操縦翼面に取り付けられた付加質
量。
118 高揚力装置 こうようりょくそ 離着陸速度を低減させ又は空中操作を容 high-lift device
うち 易にするため,最大揚力係数を大きくす
る装置。
119 フラップ 主翼の後縁又は前縁に取り付けられ,翼 flap
面積若しくは翼のそり又は両方を増し
て,主として最大揚力係数を大きくする
働きを持つ装置。
備考 高揚力装置の一種。
120 フラップ トラッ フラップを支持し,かつフラップを出し flap guide, flap track
ク 入れするときこれに沿って動かす部材。
121 フラップ ベーン フラップを下げたときの効果を高めるた flap vane
め,すきまフラップの前方に取り付けら
れた小翼。
122 スラット 翼の前縁に取り付けられ,迎え角が大き slat
いときの気流のはがれを遅らせて最大揚
力係数を大きくする固定式又は可動式の
小翼。
備考 高揚力装置の一種。
123 スロット 気流のはがれを防ぐために翼の一部に設 slot
けられた固定式又は可動式のすきま。

――――― [JIS W 0108 pdf 2] ―――――

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W 0108 - 1976
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
124 スポイラ 主翼上面に取り付けられ,これを気流中 spoiler
に出すことによって気流を乱し揚力を減
殺すると同時に,抗力を増加させる装置。
125 スピード ブレー 航空機の翼,胴体などの構造物に取り付 air brake,
キ けられ,これを気流中に出すことによっ speed brake
て抗力を増加させる装置。
126 前縁 ぜんえん 翼又は翼形の前端。 leading edge
備考 構造上は前けたより前方の翼
の部分をいう。
127 後縁 こうえん 翼又は翼形の後端。 trailing edge
備考 構造上は後けたより後方の翼
の部分をいう。
128 けた 翼幅方向に設けられたはり状の主要構造 spar
部材。
129 主けた しゅけた 翼に加わる荷重の大部分を受け持つけ main spar
た。
130 前けた まえけた 多けた及び二本けた構造の最も前方のけ front spar
た。
131 中央けた ちゅうおうけた 3本のけたを持つ翼構造の中央のけた。 mid-spar,
centre spar
132 後けた うしろけた 多けた及び二本けた構造の最も後方のけ rear spar
た。
133 補助けた ほじょけた フラップ,着陸装置などの局部的な荷重 auxiliary spar
を伝えるために設けられた主けた以外の
けた。
134 けたフランジ 主として曲げ荷重を受け持つためにけた spar flange,
の上下部に設けられた部材。 spar cap
135 けたウェブ 主として上下方向のせん断力を受け持つ spar web
ためにけたフランジの間に設けられた板
部材。
136 小骨 こぼね 翼の断面形を保ち,一般に翼外板に加わ rib
る荷重を翼けたに伝えるために翼の内部
に設けられた構造部材。
137 フェアリング 空気抵抗を減らすため,形状を整える覆 fairing
い。
138 フィレット 気流の干渉による抵抗の増加を防ぐため fillet
の構造の結合部の覆い。
139 インテグラル タ 主翼又は胴体構造の一部となっている作 integral tank
ンク り付けの燃料タンク。
151 回転翼 かいてんよく 翼形断面を持つ羽根を回転させて揚力を rotor
得る装置。
152 主回転翼 しゅかいてんよく 単回転翼機で,主として揚力を得るため main rotor
に使用される回転翼。
153 尾部回転翼 びぶかいてんよく 単回転翼機の尾部に取り付けられ,主回 tail rotor
転翼のトルクの平衡に使われ,方向の操
縦などにも用いられる回転翼。
154 ロータ ブレード 翼形断面を持った羽根で,揚力を発生す rotor blade
る回転翼の構成部分。
155 ロータ ハブ ロータブレードを結合し,回転軸上に支 rotor hub
持する回転翼の構成部分。

――――― [JIS W 0108 pdf 3] ―――――

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W 0108 - 1976
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
156 ドラグ ヒンジ ロータブレードをロータハブに対して回 drag hinge
転面内で角変位できるように取り付ける
ヒンジ。
157 フラッピング ヒ ロータブレードをロータハブに対して回 flapping hinge
ンジ 転翼軸と羽根を含む平面内で上下方向の
角変位ができるように取り付けるヒン
ジ。
158 フェザリング ヒ ロータブレードをロータハブに対して羽 feathering hinge
ンジ 根の取付け角を変えられるように取り付
けるヒンジ。
(2) 胴体に関する用語
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
201 胴体 どうたい 乗員,乗客,貨物その他のとう載物及び body,
fuselage
主要な装備を収容する航空機の部分。
202 艇体 ていたい 水上で航空機を支持し,離着水に適した hull
形状を持った飛行艇の胴体。
203 機首 きしゅ 胴体の前端部。 nose
204 ノーズ コーン 胴体前端の円すい状に整形された部分。 nose cone
205 テール コーン 胴体後端の円すい状に整形された部分。 tail cone
206 尾部支材 びぶしざい 尾翼又は尾部を,主翼,胴体などに結合 tail boom
するために後方に突き出された構造物。
207 フレーム 胴体などの横断面にあって,断面形を保 frame
つためのわく状の構造部材。
208 隔壁 かくへき 胴体などを横に仕切る壁状の構造部材。 bulkhead
209 耐圧壁 たいあつへき 与圧室端部の隔壁。 pressure bulkhead
210 キール 胴体,艇体又はフロートで底部中央の長 keel
さ方向の主要構造部材。
211 床 ゆか 機室,貨物室などの床。 floor
212 シート トラック 床などに設ける座席取付け用の軌道状の seat track
部材。
213 バルジ 胴体の側面に張り出された部分。 bulge
214 レードーム レーダのアンテナの覆い。 radome
215 背びれ せびれ 胴体上面と垂直尾翼前縁をつないで取り dorsal fin
付けられたひれ。
216 腹びれ はらびれ 胴体下面に取り付けられたもの。 ventral fin
217 機室 きしつ 直接外気に接触しないように閉じられた cabin
操縦室及び客室の総称。
218 与圧室 よあつしつ 圧力が調整できるように作られた機室。 pressurized cabin
219 操縦室 そうじゅうしつ 操縦者が航空機を操縦するところで,操 control cabin,
縦装置,操作装置,計器などが集中的に cockpit,
取り付けられている機室。 flight compartment
220 客室 きゃくしつ passenger cabin,
乗客を乗せるように設備された機室。
passenger compartment
221 貨物室 かもつしつ 貨物及び手荷物を積むように設けられた cargo compartment
機体内の区画。
222 装置室 そうちしつ 各種の装置·系統が取り付けられた機体 accessory compartment
の区画の総称。
223 爆弾倉 ばくだんそう 爆弾その他投下する武器を積むように設 bomb bay,
けられた機体内の区画 weapons bay

――――― [JIS W 0108 pdf 4] ―――――

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W 0108 - 1976
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
224 とびら口 とびらぐち 機体にあけられた,とびら付きの開孔部 door,
の総称。 hatch
225 出入口 でいりぐち 主に人の乗降に使われるとびら口 entrance door,
entry door
226 貨物口 かもつぐち 主に貨物及び手荷物の積み降ろしに使わ cargo door
れるとびら口。
227 非常口 ひじょうぐち 非常脱出用のとびら口。 emergency exit
228 点検口 てんけんぐち 点検及び整備のためのとびら口。 access door,
inspection door
229 エアステア 機体に組み込まれた乗降用の階段。 airstair,
integral stair
230 キャノピー 操縦席の透明な覆い。 canopy,
cockpit canopy
231 風防 ふうぼう 操縦者を風からしゃへいし,前方の視野 windshield
を確保するため,操縦室の前側に取り付
けられた透明な部分。
232 射出座席 しゃしゅつざせき 脱出のとき機外に射出できる仕掛けを持 ejection seat
った座席。
233 脱出カプセル だっしゅつかぷせ 脱出のとき機体から分離できる仕掛けを escape capsule
る 持った機室。
(3) 発動機装着に関する用語
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
301 ナセル 主として発動機,それに付随する補機な nacelle
どを収め,又は保護するためのフェアリ
ング。
302 パイロン 動力装置,回転翼,機外とう載物などを pylon
支持するために,航空機の胴体,翼など
から突き出された構造物。
303 エンジン ポッド 発動機を収めるために翼又は胴体から張 engine pod
り出して取り付けられるナセル。
304 空気取入口 くうきとりいれぐ 発動機,冷却器,空気調和装置その他空 air intake
ち 気を必要とする装置,機器などに,機外
から空気を取り入れるための取り入口。
305 カウリング 発動機,冷却器などを覆って抵抗を減ら cowling
すとともに,内部の気流を整えるための
覆い。
306 カウル フラップ カウリング内を流れる冷却空気の流量を cowl flap
調節するため,カウリングの後縁部にヒ
ンジで取り付けられた可動式のフラッ
プ。
307 発動機架 はつどうきか 発動機を機体構造に取り付けるための架 engine mount
構。
308 ショック マウン 発動機の振動を吸収し,機体構造に伝達 engine shock mount
ト しないよう発動機の取付部に装着された
緩衝装置。
備考 発動機ショックマウント
309 発動機防火壁 はつどうきぼうか 発動機部から発生した火災を他の構造部 engine fire wall
へき 分から隔離するために設けられた,耐火
材料でできた隔壁。

――――― [JIS W 0108 pdf 5] ―――――

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