JIS X 0011:1989 情報処理用語(処理装置)

JIS X 0011:1989 規格概要

この規格 X0011は、情報処理における処理装置に関する用語とその読み方,意味及び対応英語について規定。

JISX0011 規格全文情報

規格番号
JIS X0011 
規格名称
情報処理用語(処理装置)
規格名称英語訳
Glossary of terms used in information processing (Processing Units)
制定年月日
1987年4月1日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 2382-11:1987(MOD)
国際規格分類

ICS

01.040.35, 35.020
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
情報基本 2016
改訂:履歴
1987-04-01 制定日, 1989-03-01 改正日, 1994-06-01 確認日, 1999-07-20 確認日, 2004-11-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS X 0011:1989 PDF [8]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
X 0011-1989

情報処理用語(処理装置)

Glossary of Terms Used in Information Processing (Processing Units)

1. 適用範囲 この規格は,情報処理における処理装置に関する主な用語とその読み方,意味及び対応英
語について規定する。
備考1. この規格は,国際規格ISO 2382/11-1987に準拠している。
2. この規格の中で,側線を施してある箇所は,国際規格ISO 2382/11-1987にはない事項を示す。
この場合,対応英語は参考とする。
引用規格 :
JIS X 0010 情報処理用語(操作技法及び機能)
対応国際規格 :
ISO 2382/11-1987 Information processing systems−Vocabulary−Part 11: Processing units
関連規格 :
JIS X 0001 情報処理用語(基本用語)
2. 表記法 この規格では,各用語を,番号,用語及び読み方,意味並びに対応英語の四つの欄に分けて
記述する。それぞれの欄における表記法を次に示す。
(1) 番号に関する表記法 番号は,6個の数字によって表す。最初の2けたの数字は,情報処理用語規格
番号の末尾2けたを,次の2けたの数字は,同一分類のこの規格の区分を意味する。最後の2けたの
数字は,同一区分の一連番号とする。
(2) 用語及び読み方に関する表記法
(2.1) 同一の意味を表す用語が二つ以上ある場合は,その順位に従って優先使用する。
(2.2) 用語の一部が丸括弧 ( ) で囲まれている場合は,その部分を省略してもよいことを表す。この場
合は,括弧内を省略したときと省略しないときとの間に優先順位はない。
例1 : “自動(的)”は,“自動”又は“自動的”を表す(01.01.04参照)。
例2 : “(計算機)プログラム”は,“計算機プログラム”又は“プログラム”を表す(01.04.01
参照)。
(2.3) 用語が幾つもの類似の意味をもつ場合には,それらを個々に規定し,用語の前に(1),(2),······を付
ける。
例 : “(1)引き数”(02.02.02参照),“(2)引き数”(02.02.03参照)
(2.4) 類似の意味をもち,しかもその記述がほとんど同一である二つ以上の用語は,角括弧 [ ] を用い
て一つにまとめて規定する。この場合,用語及び読み方欄の [ ] に対して,意味欄の対応する [ ]

――――― [JIS X 0011 pdf 1] ―――――

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X 0011-1989
を採るものとする。
例 : 次の(a)と(b)とは同じ(02.10.05参照)。
(a) 用語及び読み方 意味
2項[N項]演算 2個[N個]のオペランドに対する演算。
(b) 用語及び読み方 意味
2項演算 2個のオペランドに対する演算。
N項演算 N個のオペランドに対する演算。
(2.5) 用語の使用分野を限定する場合には,用語に引き続く丸括弧 ( ) 内にそのことを示す。
例1 : “情報(データ処理及び事務機械における)”(01.01.02参照)
例2 : “呼出し(プログラミングにおける)”(07.09.04参照),“呼出し(データ網における)”
(09.06.08参照)
(2.6) 文法上の用法又は省略形などを,用語に引き続く丸括弧 ( ) 内に示す。
例 : “SYSGEN(頭字語)”(10.02.18参照),“DP(省略形)”(01.01.03参照)
(2.7) 漢字が常用漢字表にない場合には,仮名で示し,それに引き続く山括弧< >内に該当する漢字を
示す。
例 : “はん<汎>用レジスタ”(11.02.08参照)
(2.8) 用語の読み方は,振り仮名によって示す。ただし,用語が英字からなり,その読み方が各英字の読
み方どおりの場合には,振り仮名は付けない。
例1 : (データ)しょり
処理(01.01.03参照)
こぼる
例2 : COBOL(07.02.22参照)
例3 : DP(01.01.03参照)
(3) 意味に関する表記法
(3.1) 文中で下線(実線)の引いてある語は,情報処理用語に関する日本工業規格(日本産業規格)に規定されている用語
であることを示す。
(3.2) 角括弧 [ ] の使い方については,(2.4)を参照のこと。
(4) 対応英語に関する表記法
(4.1) この欄の英語は,国際規格ISO 2382/11-1987に規定されている用語であって,規定されている意味
と対応する。
(4.2) 対応英語について使用上の注意事項がある場合には,対応英語に引き続く丸括弧 ( ) 内に示す。
(4.3) 対応英語に付けられた括弧内の注記の意味は,次のとおりとする。
(使用しないほうがよい。) : 国際規格及びこの規格では,この英語を使用しないので,使用しな
いほうがよいことを示す。
例 : 02.04.01 logic function(使用しないほうがよい。)
(使用してはいけない。) : 国際規格及びこの規格では,用語統一の見地から,この英語を使用し
てはいけないことを示す。
(この意味では使用しないほうがよい。) : 国際規格及びこの規格では,他の意味で使われている
ため,この英語を使用しないほうがよいことを示す。
(××だけ) : この英語は××(国名)だけで通用することを示す。
例 : 02.02.07 range(オーストラリアだけ)

――――― [JIS X 0011 pdf 2] ―――――

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X 0011-1989
また,角括弧及び使用分野を限定する丸括弧の用法は,“用語及び読み方”の欄と同様とする。
3. 情報処理用語(処理装着) 主な用語について,次のとおり定める。
11.01 処理装置のアーキテクチャー般
番号 用語及び読み方 意味 対応英語
しょりきこう
11.01.01 処理機構, processor
計算機において,命令を解釈し,実行する機能単位。
プロセッサ 備考1. 処理機構は,少なくとも一つの命令制御装置と,
算術論理演算装置とからなる。
2. この項はJIS X 0010-1987[情報処理用語(操作
技法及び機能)]の10.01.02を置き換える。
せいぎょそうち
11.01.02 (めいれい
命令)制御装置 処理機構において,適切な順番で命令を取り出し,各命令を解 (instruction) ontrol unit
せいぎょきこう
(めいれい
命令)制御機構 釈し,その解釈に従って算術論理演算装置やその他の部分へ適
切な信号を与える部分。
しゅせいぎょそうち
11.01.03 主制御装置, 一つの処理機構に二つ以上の命令制御装置がある場合,ある与 main control unit
しゅせいぎょきこう
主制御機構 えられた時間において,他のすべての命令制御装置を従属させ
る命令制御装置。
備考 オペレーティングシステムにおいて,一つの命令制
御装置を主制御装置として指定するのは,ハードウ
ェア,ソフトウェア又は双方のいずれであってもよ
い。
こくじきこう
11.01.04 刻時機構, 処理機構の演算の規制,割込みの発生,計時などの目的に使用 clock
クロック される,正確な時間間隔をもった周期的信号を生成する機構。
しゅこくじさこう
11.01.05 主刻時機構, master clock
他の刻時機構を制御することを主な機能とする刻時機構。
しゅ主クロック
11.01.06 マイクロプロセッサ1個又は数個の集積回路にその要素が集約されている処理機 micro processor
構。
たじゅう
11.01.07 多重プロセッサ, 一つの主記憶装置に共通にアクセスする二つ以上の処理機構 multiprocessor
マルチプロセッサ をもつ計算機。
さんじゅつ
11.01.08 算術[ろんり
論理] [logic]
処理機構において,算術演算[論理演算][算術演算と論理演 arithmetic
算術論理]えんざんそうち
[さんじゅつろんり
演算装置,算]を行う部分。 [arithmetic and logic] unit,
さんじゅつ
算術[ろんり
論理] 備考 算術演算装置という用語は,算術演算及び論理演算 ALU
えんざんきこう
[さんじゅつろんり
算術論理] 演算機構 の両方を行う装置に対しても使われることがある。
さんじゅつ
算術,ALU(省略形)
11.01.09 パイプライン 命令の実行が一連の装置で行われ,かつ,これら複数の装置が pipeline processor
しょりそうち
複数の命令の適切な部分を同時に処理できるようになってい
処理装置,パイプライ
しょりきこう
ン処理機構 る処理機構。
しょりそうち
11.01.10 アレイ処理装置, オペランドが単一の要素だけでなく,データの配列であるよう array processor,
しょりそうち
ベクトル処理装置,な命令を実行することができる処理機構。 vector processor
しょりきこう
アレイ処理機構,
しょりきこう
備考 アレイ処理装置が単一の要素について動作するよ
ベクトル処理機構 うな特別な場合には,このような要素を“スカラ”
と称する。
ぼせん
11.01.11 母線, 二つの端点間に位置する複数の装置の間で,データを転送する bus
バス ための機構であって,ある瞬間には1個の装置だけが送信でき
るもの。
しょりそうち
11.01.12 処理装置, データを格納し,保持し,かつ,取り出すことのできる機能単 storage (device)
きおくきこう
記憶機構 位。

――――― [JIS X 0011 pdf 3] ―――――

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X 0011-1989
番号 用語及び読み方 意味 対応英語
11.01.13 メモリ 処理装置及び他の内部記憶装置において,命令を実行するため memory
に使われるアドレス可能な記憶空間のすべて。
備考 計算器,マイクロコンピュータ及びある種のミニコ
ンピュータでは,主記憶装置よりもメモリという用
語のほうがよく使われる。
ないぶきおく
11.01.14 内部記憶(そうち
装置), 入出力チャネルを用いることなく,処理機構からのアクセスが internal storage,
ないぶ
内部メモリ 可能な記憶装置。 internal memory
備考 内部記憶装置は,キャッシュメモリ及びレジスタの
ような他の種類の記憶装置を含む。
がいぶきおく
11.01.15 外部記憶(そうち
装置), 入出力チャネルを通してだけ処理機構からのアクセスが可能 external storage,
ほじょきおく
補助記憶(そうち
装置) な記憶装置。 auxiliary storage
備考 外部記憶装置は,周辺装置として考えてもよい場合
がある。
しゅきおく
11.01.16 主記憶(そうち
装置), 命令及びその他のデータを,実行又は処理に先立ってロードし main storage,
しゅ主メモリ
なければならない内部記憶装置。 main memory
備考 主記憶装置という用語は,大型の計算システムの場
合によく使われる。
かんしょうきおく
11.01.17 緩衝記憶(そうち
装置), データ転送特性が異なる二つの機能単位の間のデータ転送を buffer storage,
記憶(そうち
バッファきおく
装置)可能にするために,一時的にデータを記憶する専用の記憶装置 buffer
又は専用の記憶領域。
備考 緩衝記憶装置は,データ転送をする二つの装置が互
いに同期化されていない場合,一方が直列で他方が
並列である場合,又は転送速度が異なる場合に用い
られる。
11.01.18 キャッシュメモリ 処理機構が主記憶装置から得た命令及びデータのうち,後で使 cache (memory)
われる可能性の高いものの写しを保持するための,主記憶装置
よりも小容量かつ,高速の緩衝記憶装置。
11.01.19 レジスタ 特定の記憶容量をもち,通常,特定の目的のために作られた内 register
部記憶装置の一つ。
にゅうしゅつりょく
11.01.20 入出力チャネル 内部記憶装置と周辺装置の間のデータ転送を扱う機能単位。 input-output channel
ちょくせつきおく
11.01.21 直接記憶アクセス, memory access,
主記憶装置と周辺装置の間において,処理装置によるデータの direct
DMA(省略形) 処理を必要としないで,データを直接移動させるための技法。 DMA
せいぎょそうち
11. 01.22(にゅうしゅつりょく
一つ以上の入出力装置を制御する機能単位。
入出力)制御装置, controller,
(input-output)
せいぎょきこう
(にゅうしゅつりょく
入出力)制御機構, IOC
IOC(省略形)
にゅうりょく
11.01.23 入力[しゅつりょく
出力] [output]
計算機へ[から][との間で]データを入力[出力][入出力]input
入出力]そうち
[にゅうしゅつりょく
装置, する装置。 [input-out-put] unit,
にゅうりょく
入力[しゅつりょく
出力] input [output]
入出力]きこう
[にゅうしゅつりょく
機構 [input-out-put] device
たじゅう
11.01.24 多重チャネル, 同時に動作する複数台の周辺装置と内部記憶装置との間のデ multiplexer channel
マルチプレクサチャネ ータの転送を並行的に扱う機能単位。データ転送は,バイト単
ル 位又はブロック単位で行われる。
せんたく
11.01.25 選択チャネル, 接続されている複数台の周辺装置のうち選択された1台と内 selector channel
セレクタチャネル 部記憶装置との間のデータの転送を扱う機能単位。
てんそくそくど
11.01.26 データ転送速度(処理 対応する装置間で転送される,単位時間当たりのビット数,バ data transfer rate
装置における) イト数又はブロック数。
つうしんせいぎょそうち
11.01.27 通信制御装置, データ回線を介して伝送されるデータの授受に関する制御を communication control unit
つうしんせいぎょきこう
通信制御機構 行う機能単位。

――――― [JIS X 0011 pdf 4] ―――――

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X 0011-1989
番号 用語及び読み方 意味 対応英語
えんざんじかん
11.01.28 演算時間 ある命令(加算,乗算,除算など)について,命令実行段階に operation time
費やされる時間に命令取出し段階の時間を加えたもの。ただ
し,前者だけを指す場合もある。
めいれいとりだ
11.01.29 命令取出だしだんかい
段階 命令制御装置が前の命令の実行中又は実行終了後に,次に実行 instruction fetch cycle
すべき命令を内部記憶装置から取り出し始めてから取り出し
終わるまでの動作段階。
めいれいじっこうだんかい
11.01.30 命令実行段階 命令制御装置が命令を取り出し終わってから,その実行が終わ execution cycle
るまでの動作段階。
11.02 レジスタ
番号 用語及び読み方 意味 対応英語
めいれい
11.02.01 命令レジスタ 解釈のために命令を保持するレジスタ。 instruction register
めいれい
11.02.02 instruction address register,
命令アドレスレジス 次に実行すべき命令のアドレスを保持する専用レジスタ。
タ,プログラムレジス program register,
タ,めいれい
命令ポインタレジ instruction pointer register
スタ
しひょう
11.02.03 指標レジスタ,インデ 命令の実行中にオペランドのアドレスを変更するために,その index register
ックスレジスタ 内容が用いられるレジスタ。
備考 指標レジスタは,ループの実行制御のカウンタとし
て,配列の使用の制御,表引きのような用途に,又
はスイッチやポインタとして,用いられる。
きてい
11.02.04 基底(アドレス)レジ 基底アドレスを保持するレジスタ。 base (address) egister
スタ
11.02.05 フラグレジスタ 命令の実行中に起こる可能性のある特定の条件によってセッ flag register
トされるビットをもつ専用レジスタ。
わりこ
11.02.06 割込みレジスタ interrupt register
割込み処理に必要なデータを保持する専用レジスタ。
おく送りレジスタ,
11.02.07 けた送りを行うレジスタ。 shift register
シフトレジスタ
11.02.08 <はん汎>用レジスタ
レジスタの集合のうち,通常,明示的にアドレスを指定できる general purpose register
レジスタであって,累算器,指標レジスタ又はデータの特殊操
作用のように種々の目的に用いることができるもの。
ふどうしょうすうてん
11.02.09 浮動小数点レジスタ浮動小数点表示法を用いて,データを操作するためのレジス floating-point register
タ。
こていしょうすうてん
11.02.10 固定小数点レジスタ固定小数点表示法を用いて,データを操作するためのレジス fixed-point register
タ。
11.02.11 累算器
るいさんき
レジスタの一種であって,演算の一つのオペランドを記憶し,accumulator
アキュムレータ 演算後,その内容がその演算の結果で置換されるもの。
さんじゅつ
11.02.12 算術レジスタ 算術演算又は論理演算のオペランド又は結果を保持するレジ arithmetic register
スタ。
ばい倍[3ばい倍][4ばい倍][Nばい倍]
11.02.13 double
単一のレジスタとして機能する2 [3] [4] [N] 個のレジスタ。 [triple]
長ちょうレジスタ [quadruple]
備考 倍長レジスタは,次のような目的に用いられる。 [N-tuple]
(a) 乗算において,積を記憶する。 length register,
(b) 除算において,部分商と剰余を記憶する。double [triple] [quadruple]
(c) 文字操作において,文字列をけた送り又はアクセス [N-tuple] register
する。
けいじきこう
11.02.14 計時機構, 時間を計るために,規則的な間隔で内容が変化するレジスタ。 timer,
タイマ clock register
11.02.15 レジスタちょう
長 レジスタの記憶容量。 register length
かんかくけいじきこう
11.02.16 間隔計時機構 指定された長さの時間が経過すると,割込み信号を発生する装 interval timer
置。

――――― [JIS X 0011 pdf 5] ―――――

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JIS X 0011:1989の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 2382-11:1987(MOD)

JIS X 0011:1989の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 0011:1989の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISX0010:1987
情報処理用語(操作技法及び機能)