JIS X 0020:1992 情報処理用語(システム開発)

JIS X 0020:1992 規格概要

この規格 X0020は、情報処理におけるシステム開発に関する用語,定義及び対応英語について規定。

JISX0020 規格全文情報

規格番号
JIS X0020 
規格名称
情報処理用語(システム開発)
規格名称英語訳
Glossary of terms used in information processing (System development)
制定年月日
1992年10月1日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO/IEC 2382-20:1990(MOD)
国際規格分類

ICS

01.040.35, 35.020
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
情報基本 2016
改訂:履歴
1992-10-01 制定日, 1998-02-20 確認日, 2004-11-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS X 0020:1992 PDF [6]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
X 0020-1992

情報処理用語(システム開発)

Glossary of terms used in information processing (System development)

1. 適用範囲 この規格は,情報処理におけるシステム開発に関する主な用語,定義及び対応英語につい
て規定する。
備考1. 対応国際規格を,次に示す。
ISO/IEC 2382-20 : 1990 Information technology−Vocabulary−Part 20 : System development
2. この規格は,番号の右肩に星印*が付いている用語を除き,1990年3月に発行されたISO/IEC
2382-20を翻訳し,その技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。番号
の右肩に星印*が付いている用語は日本工業規格(日本産業規格)独自の用語であり,その対応英語は参考とす
る。
2. 分類 用語は,次のとおり分類する。
(1) 一般概念(20.01参照)
(2) 検討及び解析(20.02参照)
(3) システム設計(20.03参照)
(4) 実現(20.04参照)
(5) 品質保証(20.05参照)
(6) システム文書(20.06参照)
(7) プロジェクトの管理及び制御(20.07参照)
3. 表記法 この規格は,各用語を番号,用語,定義及び対応英語の四つの欄に分けて規定する。それぞ
れの欄における表記法及び解釈を,次に示す。
(1) 番号
(1.1) 番号は,6個の数字によって表す。最初の2けたの数字は,情報処理用語の規格番号の末尾2けた
を示す。次の2けたの数字は,この規格での分類を示す。最後の2けたは,同一分類内の一連番号
を示す。
(1.2) 番号の右肩の星印*は,その用語が日本工業規格(日本産業規格)独自のものであることを表す。
(2) 用語
(2.1) 同一の意味を表す用語が二つ以上ある場合は,表記した順に従って優先使用する。
(2.2) 用語の一部が丸括弧 ( ) で囲まれている場合は,その部分を省略してもよいことを表す。この場
合は,括弧内を省略したときとしないときの間に優先順位はない。
例 “仕様(書)”は,“仕様”又は“仕様書”を表す(20.01.03参照)。
(2.3) 類似の意味をもち,しかもその記述がほとんど同一である二つ以上の用語は,角括弧 [ ] を用い

――――― [JIS X 0020 pdf 1] ―――――

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X 0020-1992
て一つにまとめて規定する。この場合,用語の欄の [ ] に対して,定義及び対応英語の欄の対応
する [ ] を採る。
例 次の(a)と(b)とは同じである(20.01.15参照)。
(a)
用語 定義
特定の応用問題を解くためのソフトウェア[プログラム]。
応用ソフトウェア[プログ
ラム],
適用業務ソフトウェア[プ
ログラム]
(b)
用語 定義
応用ソフトウェア 特定の応用問題を解くためのソフトウェア。
適用業務ソフトウェア
応用プログラム, 特定の応用問題を解くためのプログラム。
適用業務プログラム
(2.4) 用法を用語に引き続く丸括弧 ( ) 内に示す。
例 “QA(省略形)”(20.05.01参照)
(3) 定義
(3.1) 文中で下線の引いてある語は,情報処理用語に関する日本工業規格(日本産業規格)に規定されていることを示す。
(3.2) 角括弧 [ ] 及び丸括弧 ( ) の使い方については,(2)と同様とする。
(4) 対応英語
(4.1) この欄の英語は,対応国際規格に規定されている用語であって,規定されている定義と対応する。
ただし,番号の右肩に星印*が付いているものを除く。
(4.2) 角括弧 [ ] 及び丸括弧 ( ) の使い方については,(2)と同様とする。
20. システム開発
20.01 一般概念
番号 用語 定義 対応英語
20.01.01 システム開発 system development
通常,要求分析,システム設計,実現,文書化及び品質
保証を含む過程。
20.01.02 要件,要求,要求事項 システムが満たさなければならない必す(須)条件。 requirement
20.01.03 仕様(書) specification
システムの開発又は妥当性確認のためにそのシステム
を明確に規定する,文書化された詳細な記述。
20.01.04 形式仕様(書) formal specification
実現の妥当性を数学的に証明するため,又は実現を数学
的に導くために用いられる仕様。
20.01.05 システムライフサイ system life cycle
システムの概念形成から使用終了に至るまでの発展上
クル の諸変化の全過程。
20.01.06 データインベントリ data inventory
情報処理システムにおけるすべてのデータとそれらの
相互依存性を含む特性の集合。
20.01.07 パイロットプロジェ pilot project
実際的ではあるが限定された運用条件のもとで,情報処
クト 理システムの暫定版を試験するように計画されるプロ
ジェクトであって,後にそのシステムの最終版を試験す
るために使用されるもの。
20.01.08 プロトタイプ システム設計,性能及び実現・運用可能性を評価する, prototype
又は要件をよりよく理解若しくは決定するのに適した
モデル又は暫定的な実現。

――――― [JIS X 0020 pdf 2] ―――――

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X 0020-1992
番号 用語 定義 対応英語
20.01.09 シミュレーション, simulation
物理的又は抽象的なシステムの選択された動作特性を
模擬(実験) 表現するために,データ処理システムを用いること。
例 様々な速度,温度及び空気圧における翼のまわ
りの空気流を表現すること。
備考 01.06.01と同一用語。
20.01.10 top-down
トップダウン,下向き 最も抽象度の高い段階から始め,最も抽象度の低い段階
へと進めていく方法又は手順に関する用語。
20.01.11 bottom-up
ボトムアップ,上向き 最も抽象度の低い段階から始め,最も抽象度の高い段階
へと進めていく方法又は手順に関する用語。
20.01.12 システム支援 system support
実現されたシステムの使用及び改善に必要なサービス
及び物資の継続的な提供。
20.01.13 適用業務問題, application problem
最終利用者が提示した問題であって,それを解決するた
応用問題 めに情報処理を必要とするもの。
20.01.14 システムソフトウェ system software
応用ソフトウェアの開発及び実行を支援する,応用に依
ア 存しないソフトウェア。
20.01.15 応用ソフトウェア[プ application software
特定の応用問題を解くためのソフトウェア[プログラ
ログラム], ム]。 [program]
適用業務ソフトウェ
ア[プログラム]
20.01.16 ソフトウェアパッケ software package
はん(汎)用的な応用問題を解くため,又ははん用的な
ージ 機能を果たすための,文書のそろったプログラム一式で
あって,複数の利用者に供給され得るもの。
備考 特定の応用向けに変更できるソフトウェア
パッケージもある。
20.02 検討及び解析
番号 用語 定義 対応英語
20.02.01 機会検討 opportunity study
問題を調査し,対象期間中に解く必要があるかどうかを
決めるための検討。
備考 機会検討は通常,限られた資源を優先度の高
い問題に割り当てるようにして,機会費用を
最小にするために行う。
20.02.02 実現可能性検討, feasibility study
実行可能性,費用及び効果の観点から,問題とそれに対
実現可能性調査, し考えられる解を明確にし,分析するための検討。
フィージビリティス
タディ
20.02.03 問題定義, problem definition,
問題の明確な記述。問題を解決するのに使われるデー
問題記述 タ,方法,手順及び算法の記述を含んでもよい。 problem description
20.02.04 要求分析 requirements analysis
システムを定義するのに必要な利用者要件の体系的な
調査。
20.02.05 システム分析 system analysis,
既存又は計画中のシステムを体系的に調査し,そのシス
systems analysis
テムに要求される情報,そのシステムの処理過程,それ
らの相互関係及び他のシステムとの関係を明らかにす
ること。
20.02.06 機能分析 functional analysis
既存又は計画中のシステムの機能の体系的な調査。
20.02.07 情報分析 information analysis
既存又は計画中のシステム内の情報及びその流れの体
系的な調査。
20.02.08 データ分析 data analysis
既存又は計画中のシステム内のデータ及びその流れの
体系的な調査。

――――― [JIS X 0020 pdf 3] ―――――

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X 0020-1992
番号 用語 定義 対応英語
20.02.09 システムフォローア システムが安定した運用状態に達した後に実施される, system follow-up,
ップ,開発後評価 そのシステムの効果の調査。 post-implementation
review,
post-development
review
20.03 システム設計
番号 用語 定義 対応英語
20.03.01 システム設計 system design
システムが所定の要件を満たすように,ハードウェア及
びソフトウェアのアーキテクチャ,構成要素,モジュー
ル,インタフェース及びデータを定義する過程。
20.03.02 システム概念設計 conceptual system design
システム構成,処理過程及びシステム内の情報の流れの
論理的側面を規定するためのシステム設計活動。
20.03.03 機能設計 functional design
システムの構成要素の機能と構成要素間の動作上の関
係を規定すること。
備考 03.03.01と同一用語。
20.03.04 ウォークスルー (structured) alk-through
システムの全体又はその一部の要件,設計又は実現につ
いて検査資格を有する要員が体系的に行う検査。
20.04 実現
番号 用語 定義 対応英語
20.04.01 実現, implementation (of a
システム開発の段階の一つであって,システムのハード
インプリメンテーシ system)
ウェア,ソフトウェア及び運用手順を動作可能にするこ
ョン とを目的とするもの。
20.04.02 (システム)インテグ (system) ntegration
システムの構成要素を順次結合していって,一つの全体
レーション, システムを構築すること。
(システム)統合
20.04.03 切替えシステム change-over system
稼働中のシステムから後継システムへの移行を容易に
するために,一時的に用いる情報処理システム。
20.04.04 カットオーバ cutover
システムの機能を後継システムに所定の時点で移すこ
と。
20.04.05 並列運転 parallel run
ある情報処理システムとその置換システムとを,相互比
較して置換え可能性の確証を得るために,同じ応用,同
じ原始データで動作させること。
20.05 品質保証
番号 用語 定義 対応英語
20.05.01 品質保証, quality assurance, QA
定められた技術的な要件にシステム又は構成要素が適
QA(省略形) 合していることを保証するために必要な,計画的かつ体
系的な活動。
20.05.02 机上検査, desk checking
機能又は構文上の間違いがないかどうか,原始プログラ
机上チェック ムをステップごとに調べながら,人手によって模擬的に
実行すること。
20.05.03 検証(試験) verification (test)
システム開発の特定の段階で,そのシステムが所定の要
件のすべてを満たしていることを立証すること。
20.05.04 妥当性確認(試験), validation (test)
実現されたシステムが所定の要件を満たしているかど
確認(試験) うかを決める試験。
20.05.05 単体試験 unit test
分析上又はプログラミング上の間違いがないことを確
認するために,個々のプログラム又はモジュールに対し
て行う試験。
20.05.06 統合試験, integration test
プログラム又はモジュールが,全体システムにおいて正
結合試験 しく機能することを確認するために,それらを段階的に

――――― [JIS X 0020 pdf 4] ―――――

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X 0020-1992
番号 用語 定義 対応英語
結合し,試験すること。
20.05.07 受入れ試験 acceptance test
契約上の要求事項が満足されていることを確認するた
めに,設置後購入者の構内において,納入者も参加して
購入者によって通常実施されるシステム又は機能単位
の試験。
備考 08.01.08と同一用語。
20.05.08 使用性試験 usability test,
実現されたシステムが利用者の定める機能上の目的を
満たしているかどうかを判定する試験。 fitness-for-use test
20.05.09 システム保守 system maintenance
障害の修復,性能向上又は環境若しくは要件の変化への
適応の目的でシステムを変更すること。
20.06 システム文書
番号 用語 定義 対応英語
20.06.01 システム文書 情報処理システムに関して,要件,能力,限界,設計, system documentation
操作,運用及び保守について記述する文書の集まり。
20.06.02 評価報告書 システムの目標をどのようにして達成したかを記述し, evaluation report
残された課題を明らかにし,将来の開発に役立てる目的
で作成されるシステムフォローアップ報告書。
20.06.03 利用者マニュアル,機能単位の使用法を記述する文書であって,機能単位の user manual,
ユーザマニュアル 利用者,所有者及び納入者の権利及び責任の記述を含む user's guide
こともあるもの。
20.06.04 システム記述 システムに関して,構成,本質的特性,並びにハードウ system description
ェア及びソフトウェアに対する要件を定義する,システ
ム設計の結果として得られる文書。
20.06.05 決定表 問題の分析に際して考慮すべき条件と,各条件について decision table
とるべき動作とをまとめた表。
備考 01.05.01と同一用語。
20.06.06 プログラム仕様(書) プログラムの作成を可能にし,その保守を容易にするた program specification
め,詳細にプログラムの構造及び機能を記述した文書。
20.06.07 開発基本線 開発中のシステムに関して,与えられた時点で効力をも developmental baseline
つ仕様。
20.06.08 program maintenance
プログラム保守マニユ プログラムの保守に必要な情報を提供する文書。
アル, manual
プログラム保守説明書
20.06.09 試験計画(書), システムの試験及び評価に関して,全般的計画,要件, test plan,
システム試験・評価計 基準,全般的方法論及び責任を定めた計画又は計画書。 system test and evaluation
画(書) plan
20.07 プロジェクトの管理及び制御
番号 用語 定義 対応英語
20.07.01 プロジェクト 目標,規模及び期間を定めて行う仕事。 project
20.07.02 プロジェクト管理 project management
プロジェクト立案及びプロジェクト制御に関する諸活
動。
20.07.03 プロジェクト立案, project planning
プロジェクトの構成要素,実施時期,資源及び実施手順
プロジェクト計画 を決めることに関連する諸活動。
20.07.04 プロジェクト制御, project control
プロジェクトの進ちょく(捗),方向,品質及び資源の
プロジェクト統制 使い方を,計画と比較しながら監視することに関連する
諸活動。
20.07.05 ネットワーク図 network chart
プロジェクト制御において,事象及び活動並びにその間
の関係を記述し,工程計画をたてるために用いる有向グ
ラフ。

――――― [JIS X 0020 pdf 5] ―――――

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