JIS X 4163:1994 フォント情報交換 第3部 グリフ形状表現

JIS X 4163:1994 規格概要

この規格 X4163は、フォント資源の体系を規定するとともに,情報処理システム間でのフォント交換の様式を規定。一般的な電子文書交換においてフォント参照を行うために必要な体系及び様式にも規定。グリフ形状表現の体系及び交換様式を規定。

JISX4163 規格全文情報

規格番号
JIS X4163 
規格名称
フォント情報交換 第3部 グリフ形状表現
規格名称英語訳
Information technology -- Font information interchange -- Part 3:Glyph shape representation
制定年月日
1994年9月1日
最新改正日
2019年10月21日
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‐ 
対応国際規格

ISO

ISO/IEC 9541-3:1994(IDT)
国際規格分類

ICS

35.040
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1994-09-01 制定日, 1999-12-20 確認日, 2004-11-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS X 4163:1994 PDF [52]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
X 4163-1994
(ISO/IEC 9541-3 : 1994)

フォント情報交換第3部 グリフ形状表現

Information technology−Font information interchange Part 3 : Glyph shape representation

日本工業規格(日本産業規格)としてのまえがき
この規格は,1994年第1版として発行された,ISO/IEC 9541-3 (Information technology−Font information
interchange−Part 3 : Glyph shape representation) を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することな
く作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原規格にはない事項である。
まえがき 国際規格ISO/IEC 9541は,情報技術合同技術委員会ISO/IEC JTC 1が開発し,次の4部構成を
とる。対応する日本工業規格(日本産業規格)(発行予定も含む。)を( )内に示す。これらをフォント情報交換規格群又
は単に規格群という。
第1部−体系 (JIS X 4161)
第2部−交換様式 (JIS X 4162)
第3部−グリフ形状表現 (JIS X 4163)
第4部−応用固有拡張 (JIS X 4164)
第1部は,フォント資源の体系を規定する。つまりフォント資源を参照し交換する際に必要な,フォン
ト記述,フォント配置量,グリフ記述及びグリフ配置量の各属性を規定する。
第2部は,フォント情報の交換様式,及び交換に必要なフォント情報の最小部分集合を規定する。
第3部は,グリフ形状表現のための体系及び交換様式を規定する。
第4部は,応用(例えば数式組版)固有の拡張の際に必要となる体系及び交換様式の拡張を規定する。
0. 序文 事務文書処理の環境でも出版文書処理の環境でも,文書交換用の開放型計算機網を使用するよ
うになると,フォント情報を交換できるようにする機構が必要になってきた。
出版文書処理と事務文書処理との技術の統合が予想されている。それにはフォント資源の体系の規格を
規定し,限定された数のフォント資源交換様式の規格を定めることが,大いに寄与することになろう。
1. 一般
1.1 適用範囲 この規格群は,フォント資源の体系を規定するとともに,情報処理システム間でのフォ
ント交換の様式を規定する。一般的な電子文書交換においてフォント参照を行うために必要な体系及び様
式をも規定する。
この規格は,グリフ形状表現の体系及び交換様式を規定する。

――――― [JIS X 4163 pdf 1] ―――――

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X 4163-1994 (ISO/IEC 9541-3 : 1994)
JIS X 4161及びJIS X 4162が規定する体系及び交換様式を用いて表現するフォント資源は,ASN.1様式
又はSGML様式の解析系を使う種々の文書処理環境で利用できる。この規格で定義するフォント資源情報
の符号化は,ASN.1様式及びSGML様式の両方の表現で規定し,どちらの処理環境で用いても一貫性を保
ってフォント資源を生成できるように規定する。
1.2 適合性 この規格に適合するフォント資源は,ISO/IEC 9541フォント資源に適合する。そのフォン
ト資源はJIS X 4162の2.に示す適合基準に合致しなければならない。この規格に適合するグリフ手続きイ
ンタプリタの実装は最低限,次に示す性能をもつものでなければならない。
(1) 少なくとも−8 000から+8 000までの範囲の数を,少なくとも小数点以下12ビットで表現する。
(2) オペランドリストは,最低24のオブジェクトを保持できる。
1.3 引用規格 次の規格に含まれる規定内容は,この規格の文中での引用によってこの規格の規定とな
る。各規格には,この規格の出版の際に有効であった版を表示してある。どの規格も改訂を受けるから,
この規格に従った合意を形成するに際しては,それぞれの規格の最新版を調べて適用する。現在有効な国
際規格の登録管理は,ISO及びIECの構成員が行っている。
ISO/IEC 8824 : 1990 Information technology−Open Systems Interconnection−Specification of Abstract
Syntax Notation One (ASN.1),
備考 JIS X 5603-1990が1987年度版のISO 8824に技術的に対応している。
ISO/IEC 8825 : 1990 Information technology−Open Systems Interconnection−Specification of Basic
Encoding Rules for Abstract Syntax Notation One (ASN 1),
備考 JIS X 5604-1990が1987年度版のISO 8825に技術的に対応している。
ISO 8879 : 1986 Information processing−Text and office systems−Standard Generalized Markup Language
(SGML),
備考 JIS X 4151-1992は,ISO 8879 : 1986及びISO 8879/Ammendment 1 : 1988の内容に,技術的追
加及び編集上の変更を加えたものである。
ISO/IEC 9070 :1991 Information technology−SGML support facilities−Registration procedures for public
text owner identifiers.
ISO/IEC 9541-1 : 1991 Information technology−Font information interchange−Part1 : Architecture.
備考 JIS X 4161-1993がISO/IEC 9541-1 : 1991に技術的に対応している。
ISO/IEC 9541-2 : 1991 Information technology−Font information interchange−Part 2 : Interchange Format.
備考 JIS X 4162-1993がISO/IEC 9541-2 : 1991に技術的に対応している。
ISO/IEC 10036 : 1993 Information technology−Font information interchange−Procedure for registration of
glyph and glyph collection identifiers.
1.4 表記法 JIS X 4161の4.に記述するBNF表記法を使って,グリフ形状属性の形式的構造を規定する。
1.5 グリフ形状表現の概観 グリフ形状表現の方式はいずれも,個別の属性を用い,独自の体系及び交
換様式をもつ。この規格では,グリフ形状表現の各方式を,2.以降が規定する。この版で規定する形状表
現は,ISO/IEC 9541 T1グリフ形状表現(この規格の2.が規定する。)の方式とする。
備考 3.以降は,他のグリフ形状表現方式を規定する将来の標準化のために確保する。
グリフ形状表現を,輪郭線表現及びビットマップ表現の2分類に大別する。
輪郭線表現は,グリフ形状の縁の数学的記述を使ってグリフを記述する。この表現は,変倍,回転及び
傾斜のような変形を可能にするという利点をもち,記憶容量を増やすことなくスタイルをさまざまに変化
させることを可能にする。輪郭線様式は,どのような大きさのラスタ格子についても均整を保たせること

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X 4163-1994 (ISO/IEC 9541-3 : 1994)
に有効な,ヒントと呼ぶ追加の変倍情報を組み込みやすい。その有用性は,ラスタ装置に限定するもので
はない。ヒントは,表示グリフのさまざまな絶対寸法に対する視覚補正として,非線形の変倍を実行する
のにも役立つ。
ラスタ装置では,輪郭線フォントは,変倍要求に応じた調整の後,最終的な可視化及び表示のためのビ
ットマップ表現への変換を受ける。しかし,輪郭線グリフ形状記述の表示は,ラスタ装置だけで行われる
わけではない。輪郭線グリフ形状記述の表示は,プロッタ,標識カッタ,彫刻マシンなどのベクトル装置,
又はスポットサイズ可変のラスタ装置及びグラビア装置でも行われる。さまざまな表示装置の適性に応じ
て,形状表現の方式は異なる。
ビットマップ表現は,ラスタ装置で印刷するために必要な画素パターンを記述する。ビットマップグリ
フ表現は,水準の高い組版品質を保って変倍又は変形を任意に行う能力が低い。グリフ形状のビットマッ
プは,ドットが列又は行に並んだものとして表現できるだけでなく,特にもっと大きなサイズ用には,種々
のより圧縮した表現が可能な方式を用いることもできる。
1.6 GSHAPES この規格に適合し,グリフ形状を含むフォント資源は,GSHAPES属性をもたなければ
ならない。GSHAPES属性は,フォント資源に関する形状情報の集合を定義するGSHAPE属性リストの属
性リストとする。
GSHAPES属性リスト : : =GSHAPES属性名,GSHAPES属性値の属性リスト
GSHAPES属性名 : : =構造化名 −−ISO/IEC 9541-3//GSHAPES
GSHAPES属性値の属性リスト : : =(T1SHAPES属性|属性リスト)*
どのようなグリフ形状表現もこの方法で定義可能となる。ISO/IEC 9541 T1グリフ形状表現の体系は,
2. が定義する。
1.7 フォント交換様式への拡張 JISフォント情報は,JIS X 4162に規定するASN.1様式又はSGML様
式のどちらかを使って交換しなければならない。これらの交換様式は,グリフ形状情報の交換様式を定義
する“マーカ”を含む。1.7でこれらの様式を定義する。
1.7.1 ASN.1
ISO 9541−GSHAPES [{ 1 0 9541 3 0}] DEFINITIONS : : =BEGIN
IMPORTS T1−Shape−Property−List FROM ISO 9541−GST1 [{1 0 9541 3 0 0}]
Glyph−Shapes : : =SET[{
t1−shape−property−list [0] EXTERNAL T1−Shape−Property−List OPTIONAL,
−−この規格の2.を参照のこと。
non-iso-properties [99] IMPLICIT Property−List OPTIONAL}]
1.7.2 SGML
<!-- (c) nternational Organization for Standardization 1994
Permission to copy in any form is granted for use with conforming
SGML systems and applications as defined in ISO 8879 : 1986;
provided this notice is included in all copies. -->
<!-- Public document type definition. Typical invocation:
<!DOCTYPE gshapes PUBLIC “ISO 9541-3 : 1994//DTD Glyph Shapes//EN” > -->
<!ELEMENT gshapes - o (t1shapes・ & niprop*) --GLYPHSHAPES -->
<!-- Type 1 shape information. Typical invocation:
<!DOCTYPE t1shapes PUBLIC”ISO 9541-3 : 1994/DTD Type 1 Glyph Shapes//EN -->

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X 4163-1994 (ISO/IEC 9541-3 : 1994)
2. T1グリフ形状表現
2.1 適用範囲 標準グリフ形状表現の一つであるISO/IEC 9541 T1グリフ形状表現の体系及び交換様式
を,2.が規定する。この形状表現の方式は,低解像度,中解像度及び高解像度のラスタ装置上の表示に適
するが,それらに限定するものではない。
2.2 定義 この規格の2.で用いる用語の定義は,次のとおりとする。
2.2.1 暗号文 (ciphertext)暗号化した情報。
2.2.2 現在点 (current point)グリフ記述言語のパス構成演算子が参照した最後の点。この点は,最後に
描いた直線若しくは曲線の終点,又はrmoveto演算子若しくはsetcurrentpoint演算子が最後に置いた点のい
ずれかとなる。
2.2.3 暗号キー (encryption key)グリフ手続きの暗号化又は非暗号化に必要な整数。
2.2.4 フォントプログラム (font program)グリフ手続き及びグリフ記述データの構造化集合を組み込
んだ計算機プログラム。
2.2.5 仮想ステム (ghost stem) グリフ範囲のMax-y及びMin-yだけに適用する仮想の水平ステム。も
し正確な垂直そろえが必要であれば,hstemヒント演算子をこの仮想ステムに対して指定しなければなら
ない。
2.2.6 グリフ手続き (glyph procedure)標準グリフ形状記述演算子を使って書き,交換様式で表現した
計算機プログラム。
2.2.7 グリフの輪郭線表現と,走査変換に必要
グリフ手続きインタプリタ (glyph procedure interpreter)
な関連データ構造とを構成するための,グリフ手続きを解釈できる計算機処理。
2.2.8 ヒント (hint)ラスタ装置上での表示のためのラスタ化に際して,グリフの均整及び特徴を保存
するのに有効な,グリフの幾何形状に付加する手続き指定情報又は宣言的な指定情報。
2.2.9 オーバシュート (overshoot)平たん(坦)な先端位置をわずかに越えて伸びた,丸い又はとが(尖)
ったグリフ先端の部分。これを用いて水平の表記方向で視覚的に正確なグリフの垂直並びを表現する。
2.2.10 パス (path)一つ以上のパス構成演算子が構成する,サブパス及び領域の分離可能な集合。一つ
のグリフの中のすべてのサブパスの集合が一つのパスとなる。
2.2.11 平文 (plaintext)暗号化していない情報。
塗りつぶさなければならないグリフ範囲の決定と,それらの範囲を表現
2.2.12 ラスタ化 (rasterization)
するためのビットマップの生成とからなる2段階の処理。
2.2.13 領域 (region)幾何的に定められた範囲。
2.2.14 区間 (segment) 単一の描画命令で生成した曲線又は直線。すなわち,グリフ形状を定義するパス
の上の連続する点の間の曲線又は直線。
2.2.15 ステム幅整合 (snap) 装置独立の輪郭線表現における公称幅の異なるグリフステムの集合を,ビ
ットマップ表現へ変換するに際して,強制的に同じ幅にするための機構。
一つ以上のパス構成演算子が構成する,連結した直線区間又は曲線区間の列。
2.2.16 サブパス (subpath)
2.2.17 組上り濃度 (typographic color) 表示するフォントの相対的な太さ。フォントの中の主要ステムの
相対的幅に基づく。表示面の範囲に対する,表示グリフ形状の面積の相対量でもある。

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X 4163-1994 (ISO/IEC 9541-3 : 1994)
2.3 T1グリフ形状表現体系の概要 T1グリフ形状表現は,グリフの形状を記述する図形描画演算子を使
って輪郭線フォントを表現する。この方式は,グリフを種々の方法で変倍,回転及び変形させることがで
き,表示用のビットマップを生成するためのラスタ化を実行できる利点をもつ。グリフ形状を定義する属
性は,手続き的構成子であっても,フォントレベル又はグリフレベルで規定する追加の宣言的データであ
ってもよい。
グリフ手続きは,選択可能の宣言的ヒントを含んでもよい。ヒントは,グリフを変倍し,ラスタ装置の
画素格子に対してグリフの均整及び特徴を保つために最適化する際に,グリフ手続きインタプリタを支援
するフォントプログラムの情報からなる。しかし,ヒントの有用性は,この応用だけに限定されるもので
はない。フォントレベルヒントは,フォント全体に対して定義し,そろえ及びステム幅を制御する。グリ
フレベルヒントは,定義されているグリフだけに適用され,主に垂直ステム及び水平ステムをラスタ化す
るのに役立つ。
グリフ形状は,手続き的構成子及び属性と呼ぶ宣言的な付加データで定義する。これらの付加データの
働きは,次のとおりとする。
(1) 一般属性T1GENERALは,フォントプログラム及び使用するグリフ形状表現の種別を識別する(2.6.1
参照)。
(2) 組上り濃度属性T1COLORは,画線の幅を均一にすると共に,変倍して表示したグリフの外見上のウ
ェイトを制御する(2.6.2参照)。
(3) グリフ手続き属性T1GLYPHは,主としてグリフ手続きが使うパラメタ及びサブルーチンを提供する
(2.6.3参照)。
参考 この規格に適合するグリフ形状表現は,計算機のプログラム又は手続きを構成し,知的財産権
の保護に関する法律が保護する対象となることもある。
T1グリフ形状の属性を,2.が定義する。
− 2.4は,T1グリフ形状概念を説明する。
− 2.5は,T1グリフ形状インタプリタモデルを説明する。
− 2.6は,T1グリフ形状属性を定義する。
− 2.7は,グリフレベル手続きの動作内容を定義する。
− 2.8は,サブルーチン手続きの使用を定義する。
− 2.9は,交換様式を定義する。
2.4 T1グリフ形状概念 T1グリフ形状表現の方式に関連した概念を,2.4.12.4.15に示す。
2.4.1 グリフ座標系 T1グリフ形状表現の方式は,JIS X 4161の8.2のグリフ座標系を使う。
備考 この規格の2.に示す例はすべて,RELUNITS値を1000に設定している。
2.4.2 グリフ手続き言語 グリフ形状及びヒントパラメタを指定するためにグリフ手続き言語を使う。こ
の言語は,一つのパスの指定を許す。そのパスは複数の分離したサブパスから成ってもよい。全体のパス
を構成した後に,グリフ手続きインタプリタは,PAINTTYPE属性の値に応じて,グリフを一つの実体と
して塗りつぶすか,又は線を引く。
2.4.3 グリフ手続きインタプリタ グリフ手続きインタプリタとは,グリフ手続き言語で書いたグリフ手
続きを解釈する仮想機械をいう(2.7.1参照)。

――――― [JIS X 4163 pdf 5] ―――――

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