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JIS Z 2382:1998 規格概要
この規格 Z2382は、大気中の二酸化硫黄(硫黄化合物)及び大気浮遊塩分(海塩粒子)の付着度を測定する5つの方法について規定。
JISZ2382 規格全文情報
- 規格番号
- JIS Z2382
- 規格名称
- 大気環境の腐食性を評価するための環境汚染因子の測定
- 規格名称英語訳
- Determination of pollution for evaluation of corrosivity of atmospheres
- 制定年月日
- 1998年6月20日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 9225:1992(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 13.040.20, 77.060
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1998-06-20 制定日, 2004-03-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS Z 2382:1998 PDF [16]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
Z 2382 : 1998
大気環境の腐食性を評価するための環境汚染因子の測定
Determination of pollution for evaluation of corrosivity of atmospheres
序文 この規格は,1992年第1版として発行されたISO 9225 (Corrosion of metals and alloys−Corrosivity of
atmospheres−Measurement of pollution) を翻訳し,原国際規格の様式によって作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
ISO 9225では,“金属及び合金の腐食を引き起こす大気環境の特性は,次の諸因子によって左右される。
大気環境の腐食性を評価するための基本的必要事項は,環境汚染物質の濃度と付着度の標準的測定である。
大気中の二酸化硫黄 (SO2) の濃度は別の規格によって測定されるべきである。この規格は二酸化硫黄及び
大気浮遊塩分(海塩粒子,Cl-)の付着度を測定するための方法を提示する。”と述べている。
この規格では,規格の名称を“大気環境の腐食性を評価するための環境汚染因子の測定”とし,規定内容
の一部を我が国の実状に即して変更した。
なお,この規格で下線(点線)を施してある箇所は,原国際規格の規定内容を変更した事項又は原国際規
格にない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,大気中の二酸化硫黄(硫黄酸化物)及び大気浮遊塩分(海塩粒子)の付着度
を測定する方法について規定する。
備考 この規格に包含される測定方法は,試験場所の腐食性の特性化に適用する。
警告 この日本工業規格(日本産業規格)に包含される方法の幾つかは,有害な可能性のある化学薬品の使用を伴う。
あらゆる適切な安全性の対策がとられることが強調される。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。こ
れらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS K 0101 工業用水試験方法
JIS K 8101 エタノール (99.5) (試薬)
JIS K 8155 塩化バリウム二水和物(試薬)
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬)
JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
――――― [JIS Z 2382 pdf 1] ―――――
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Z 2382 : 1998
3. 二酸化鉛 (PbO2) プレートによる二酸化硫黄 (SO2) の測定
3.1 原理 大気中の二酸化硫黄 (SO2) は二酸化鉛と反応して硫酸塩を形成して捕捉される。大気中に所
定の期間暴露した二酸化鉛プレートを回収し,二酸化硫黄捕捉程度を決定するためにこの二酸化鉛プレー
トの硫酸根分析を行い,二酸化硫黄の付着度を平方メートル・日当たりのミリグラム [mg/ (m2・d) ] で表示
する。この方法で使用される二酸化鉛試薬は,硫化水素やメルカプタンのような他の硫黄化合物とも反応
し硫酸塩を形成することがある。
二酸化鉛プレートの二酸化鉛の面を地面向きにしてあるのは,酸性雨や硫酸エアゾルからの硫酸の捕捉
を最小にするためである。
3.2 測定装置
3.2.1 二酸化鉛プレート 二酸化鉛プレートは,次のとおり作製する。
a) 円形ろ紙(直径50mm又は60mm)をポリスチレン製ペトリ皿の底にはり付ける。はり付けは,ペト
リ皿の底にろ紙の粗面を上にしてろ紙にしわがよらないように,ペトリ皿の内側にはり付けアセトン
を注意深く注入し,ろ紙をガラス棒でしっかりと完全に圧着した後,アセトンを蒸発させて行う。
b) 1バッチのろ紙をはり付けたペトリ皿(以下,プレートという。)は,架台の上に置き,蒸留水又は脱
イオン水ですすぐ。再びプレートに蒸留水又は脱イオン水を満たし,1時間放置する。プレートから
水を注ぎ出し,蒸留水又は脱イオン水で4分の1から2分の1まで再び満たす。
c) 3.5gのトラカントゴムと900mlの蒸留水又は脱イオン水を高速混合機に入れ,低速で2時間混合する。
d) 混合機の内容物を1lビーカーに移し,その溶液の350mlを混合機に戻す。パルプ化した3.5gのろ紙
を350mlのゴム溶液に加え,混合物が滑らかで均一になるまで,中速で混合する。
e) これにc)で作製した400mlのゴム溶液を加え,中速で1分間混合する。次に,混合機を高速にセット
し,112gの二酸化鉛(1)を加え,2分間混合し,次いで混合機を低速に戻す。
f) この混合液を,b)の50mmのプレートには10ml,60mmのプレートには15ml,注意深くピペットを用
いて注ぐ。混合物はプレートの縁まで均一に流れるようにする。
g) このプレートの乗った架台を4050℃にセットした炉内に20時間置き,乾燥する。プレートを炉か
ら取り出し,冷却し,次いで,暴露開始までそれらを保護するためにカバーで密閉し,保管する。
h) プレートは,番号を付け,作製から120日以内に暴露する。各バッチから少なくとも3個のプレート
をブランク値を求めるために用意する。
注(1) 二酸化鉛粉末の活性度は,品質によって差があるので,活性度を明示した英国D. S. I. R.
(Department of Scientific Industrial Research) 標準品を使用するとよい。
3.2.2 プレート暴露用架台 プレート暴露用架台は,次のとおりとする。
a) プレートを逆さ位置(地向き)にしっかりと水平に固定できるもの(図1に架台例を示す。)で,大気
腐食に対し十分な耐食性をもつ材質であること。
b) 架台は,暴露したプレートに対し通常の風及び空気の循環を妨げてはならない。
c) 強風の場合に,プレートが飛ばされないための保持クリップ又は他の防御手段を備えていること。
――――― [JIS Z 2382 pdf 2] ―――――
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Z 2382 : 1998
図1 二酸化硫黄プレートと暴露架台例
3.3 プレートの暴露 プレートの暴露は,次のとおり行う。
暴露場所をモニタリングするとき,最低3個のプレートを各暴露期間ごとに使用すべきである。プレー
トは可能ならば腐食試験片の最低と最高の暴露高さの位置に置く。
a) プレートを暴露用架台に地面向きに固定し,暴露する。
b) 暴露期間は1か月とし,通常,各月の1日に暴露を開始し,翌月の1日に回収する。
c) 暴露終了後,架台から取り外しカバーをして密封し,分析するときまで保管する。このとき,プレー
トには暴露場所,暴露開始及び終了した日付を記録しておく。
d) 暴露を終了したプレートの分析は,終了後60日以内に行う。
3.4 二酸化硫黄 (SO2) の分析及び付着度の表示 プレートの二酸化硫黄 (SO2) の分析及び付着度の表
示は,通常,次によるが,4.4の方法によってもよい。
3.4.1 原理 プレートの内容物は取り外され,例えば炭酸ナトリウムの溶液を用いて溶解される。次いで,
硫酸塩は,バリウムイオンで沈澱され,比濁法で測定される。
3.4.2 試薬 分析には,推奨される分析級の試薬だけ及び蒸留水又は同純度の水だけが使用される。
a) 炭酸ナトリウム 約50g/l溶液 50+0.5gの無水炭酸ナトリウム (Na2CO3) を1 000mlの水に溶解する。
b) 塩酸 (HCl) 溶液 0.7mol/l 60mlの濃塩酸 ( 1.19g/ml) を水で1 000mlに希釈する。
c) 塩化バリウム二水塩5g/l溶液 5gの塩化バリウム二水塩 (BaCl2・2H2O) を1 000mlの水に溶解する。
d) 硫酸ナトリウム500mgSO42−/lに相当する標準液 0.740gの無水硫酸ナトリウム (Na2SO4) を0.1mgま
――――― [JIS Z 2382 pdf 3] ―――――
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Z 2382 : 1998
で量り,1 000mlのワンマーク全量フラスコにそれを入れ,水に溶解し,マークまで希釈し,よく混
合する。
この標準液1mlには500 を含む。
3.4.3 プレートの分析 プレートの分析は,次による。
a) プレートから二酸化鉛とできるだけ多くの繊維状材料を定量的に取り外し,50mlのワンマーク全量フ
ラスコに入れ,これに20mlの炭酸ナトリウム溶液[3.4.2a) ]を加えかき混ぜ,さらに,時折かき混ぜな
がら3時間放置する。
b) 次いで,100℃の湯浴中で30分間加熱した後,冷却してマークまで水で希釈する。
c) 定量微細級定量ろ紙を用いて,清浄かつ乾燥した試験管に少なくとも15mlをろ過する。
d) 直径25mm,長さ150mmの試験管に10.0mlのろ液をピペットで採り,10.0mlの水と5.0mlの塩酸溶
液[3.4.2b) ]を加え,よく混合して指示薬紙でpHを測定する。pHは2.5から4.0の間でなければならな
い。これを試料溶液とする。そうでないときはこれを捨て,この操作を繰り返す。
e) 直径25mlの試験管2本に,それぞれ5.0mlのこの試料溶液をピペットで採り,15mlの水を加える。
f) これらに,1mlの塩化バリウム溶液[3.4.2c) ]を加え,激しくふり混ぜ,濁度測定まで5分間放置する。
g) 試料溶液の濁度は,500nmでバリウムを含まない溶液を対照液として測定する。吸光度(濁度)の読
みは,3.4.4に規定する方法で得られた検量曲線を用いて,硫酸根のマイクログラムに換算する。
h) 暴露したプレートと同一バッチの未暴露プレートについて,同時に,この分析操作を行い,ブランク
値を求める。
3.4.4 検量曲線の作成 検量曲線は,次のとおり作成する。
a) 10.0mlの硫酸ナトリウム溶液[3.4.2d) ]を,全量フラスコを用いて100mlに希釈する。
b) 希釈した硫酸ナトリウム溶液の1ml, 2ml, 3ml, 4ml, 5ml, 10ml及び15mlを各試験管にピペットで採る。
c) それぞれを水で20mlに希釈する。
d) 次に,3.4.3で規定した操作を行い,それぞれの吸光度(濁度)を測定する。
最
e) 各溶液の吸光度の読みをそれらが含む硫酸根のそれぞれの質量,すなわち,50 100 最 150 最 200
250 最 500 杓 び750 歛 グラフ用紙にプロットして検量曲線を作成する。
) mg/ (m2・d) ] で表す。
3.4.5 付着度の表示 次の式によって計算し, R SO2
m1−m0 16.67
RSO2 =
At 1000
ここに, R SO2 : 二酸化硫黄の付着度 [mg/ (m2・d) ]
m0 : 未暴露プレートの硫酸根の質量 ( 最
m1 : 暴露したプレートの硫酸根の質量 ( 最
A : プレートの面積 (m2)
t : 暴露期間 (d)
――――― [JIS Z 2382 pdf 4] ―――――
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Z 2382 : 1998
4. 二酸化鉛 (PbO2) 円筒による二酸化硫黄 (SO2) の測定
4.1 原理 大気中の二酸化硫黄 (SO2) は二酸化鉛と反応して硫酸塩を形成して捕捉される。大気中に所
定の期間暴露した二酸化鉛円筒を回収し,二酸化硫黄捕捉程度を決定するためにこの二酸化鉛円筒の硫酸
根分析を行い,二酸化硫黄の付着度を平方メートル・日当たりのミリグラム [mg/ (m2・d) ] で表示する。こ
の方法で使用される二酸化鉛試薬は,硫化水素やメルカプタンのような他の硫黄化合物とも反応し硫酸塩
を形成することがある。
4.2 二酸化鉛円筒の作製 二酸化鉛円筒の作製は,次のとおりとする。
a) 清浄な60番ブロード布を10×10cmに切り,陶器製などの円筒(外周囲10cm,長さ15cm)の中央部
にはり付ける(図2参照)。
b) 粉末トラカントゴム2gをJIS K 8101に規定のエタノール10mlに溶解し,かき混ぜながら水(2)190ml
をさらに加えよくかき混ぜ,トラカントゴム液を作製する。
c) トラカントゴム液5mlと粒径が149 満の硫酸塩の特に少ない二酸化鉛(1)の粉末5gとをよく練り
合わせ,ペースト状にする。
d) このペースト状の混合物を,円筒表面のブロード布面にはけ(刷毛)又は清浄な外科用ゴム手袋をは
めた手で均一に塗り,デシケーター中で乾燥する。乾燥した二酸化鉛円筒は暴露するまでデシケータ
ー又は適切な容器中に保管する。
注(2) 使用する水は,JIS K 0101に規定する電気伝導率が1 一 25℃) 以下のイオン交換水とする。
図2 二酸化鉛円筒
4.3 二酸化鉛円筒の暴露 二酸化鉛円筒の暴露は,次のとおり行う。
a) 暴露試験架台の近くに置かれた百葉箱,専用のシェルター内又は雨及び日光の当たらない覆いの下な
どで通風のよい場所に,垂直に暴露する。
b) 暴露期間は1か月とし,通常,各月の1日に暴露を開始し,翌月の1日に回収する。
――――― [JIS Z 2382 pdf 5] ―――――
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JIS Z 2382:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9225:1992(MOD)
JIS Z 2382:1998の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.20 : 雰囲気
JIS Z 2382:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0101:1998
- 工業用水試験方法
- JISK8101:2006
- エタノール(99.5)(試薬)
- JISK8155:2017
- 塩化バリウム二水和物(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)