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JIS Z 8462-7:2018 規格概要
この規格 Z8462-7は、測定の不確かさの主要な要因がバックグラウンドノイズである場合に,検出可能な最小値を求める数学的方法について規定。
JISZ8462-7 規格全文情報
- 規格番号
- JIS Z8462-7
- 規格名称
- 測定方法の検出能力―第7部 : 分析機器ノイズの確率論的性質に基づく方法
- 規格名称英語訳
- Capability of detection -- Part 7:Methodology based on stochastic properties of instrumental noise
- 制定年月日
- 2018年2月20日
- 最新改正日
- 2018年2月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 11843-7:2012(IDT)
- 国際規格分類
ICS
- 03.120.30, 17.020
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 2018-02-20 制定
- ページ
- JIS Z 8462-7:2018 PDF [20]
Z 8462-7 : 2018 (ISO 11843-7 : 2012)
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[2]
- 3 用語及び定義・・・・[3]
- 4 定量分析及びバックグラウンドノイズ・・・・[4]
- 4.1 分析における誤差の原因・・・・[4]
- 4.2 バックグラウンドノイズの確率過程・・・・[4]
- 5 精度の理論・・・・[5]
- 5.1 自己共分散関数に基づく理論・・・・[5]
- 5.2 パワースペクトルに基づく理論・・・・[6]
- 6 FUMI理論の実践的な利用法・・・・[10]
- 6.1 ノイズパラメータの推定・・・・[10]
- 6.2 SD推定の手順・・・・[11]
- 附属書A(参考)この規格で用いる記号及び略号・・・・[14]
- 附属書B(参考)式(7)の導出・・・・[15]
- 附属書C(参考)式(14)式(16)の導出 16参考文献・・・・[18]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS Z 8462-7 pdf 1] ―――――
Z 8462-7 : 2018 (ISO 11843-7 : 2012)
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工
業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済
産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS Z 8462の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS Z 8462-1 第1部 : 用語及び定義
JIS Z 8462-2 第2部 : 検量線が直線である場合の方法
JIS Z 8462-3 第3部 : 検量線がない場合に応答変数の限界値を求める方法
JIS Z 8462-4 第4部 : 与えられた値が検出可能か否かの判定方法
JIS Z 8462-5 第5部 : 検量線が線形及び非線形である場合の方法
JIS Z 8462-6 第6部 : 測定値がポアソン分布に従う場合の限界値及び検出可能な最小値を正規分布近
似によって求める方法
JIS Z 8462-7 第7部 : 分析機器ノイズの確率論的性質に基づく方法
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――――― [JIS Z 8462-7 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
Z 8462-7 : 2018
(ISO 11843-7 : 2012)
測定方法の検出能力−第7部 : 分析機器ノイズの確率論的性質に基づく方法
Capability of detection- Part 7: Methodology based on stochastic properties of instrumental noise
序文
この規格は,2012年に第1版として発行されたISO 11843-7を基に,技術的内容及び構成を変更するこ
となく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
JIS Z 8462の規格群は,検量線が線形及び非線形である場合の正味状態変数(測定対象量)の確率分布
を基礎とする。この規格では,計測した応答から得られる推定値に伴う不確かさが,主に機器分析のベー
スラインノイズに起因することに焦点を絞る。ほとんど全てではないとしても,多くの分析機器では,サ
ンプル量が検出可能な最小値程度に少ない場合は,ベースラインノイズが不確かさの主要な要因と考えら
れる。この規格で示す方法は,適用可能な範囲内においては,実サンプルの繰返し実験を省略できるため,
これに必要な時間及びエネルギーを節約することができる。
この規格の基本的な概念は,数学的に厳密に定義されている確率過程によって,応答変数の確率分布を
数学的に記述することにある。この記述は,検出可能な最小値を直接導出する。応答変数と正味状態変数
との関係は,線形及び非線形の検量線に適用できる。この規格の方法に従えば,JIS Z 8462-2及びJIS Z
8462-5との適合性が確保できる。
検出可能な最小値の定義及び応用性は,JIS Z 8462-1及びJIS Z 8462-2に規定されており,精度プロフ
ァイルの定義及び応用性は,JIS Z 8462-5に規定されている。精度プロファイルは,精度が正味状態変数
の値に依存して変化する様子を表す。この規格は,バックグラウンドノイズが支配的である機器分析にお
いて,JIS Z 8462の規格群の基本的概念を実践的に使用する方法を規定している。
検出可能な最小値xdは,正味状態変数の単位で一般的に記述する。検量線が線形である場合は,この規
格の方法で推定された応答変数の標準偏差(SD)又は変動係数(CV)は,正味状態変数のSD又はCVに
線形的に変換し,検出可能な最小値xdの推定に利用できる。
検量線が非線形である場合は,この規格における応答変数の精度プロファイルは,JIS Z 8462-5に規定
するように,正味状態変数の精度プロファイルを変換する必要がある。JIS Z 8462-5は,内容を変更する
ことなく,この変換のために利用できる。
1 適用範囲
この規格は,測定の不確かさの主要な要因がバックグラウンドノイズである場合に,検出可能な最小値
を求める数学的方法について規定する。検出可能な最小値は,バックグラウンドノイズの確率的な特性か
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Z 8462-7 : 2018 (ISO 11843-7 : 2012)
ら直接的及び数学的に導く。
なお,バックグラウンドノイズは,サンプルを分析機器で測定しているか否かにかかわらず,分析機器
には普遍的に存在する。
この規格は,次の基本的方法を規定する。
− バックグラウンドノイズの確率的特性の抽出方法
− SD又はCVを推定するための,この特性の利用方法
− 上記の方法で得られたSD又はCVに基づく,検出可能な最小値の計算方法
機器出力のバックグラウンドノイズが他の測定の不確かさの要因よりも影響が大きい場合,この規格の
方法は,測定機器の種類に関係なく,有効である。この方法は,可視紫外吸光光度分析法,原子吸光分析
法,原子蛍光分光法,発光分光分析法,液体クロマトグラフィ,ガスクロマトグラフィなどに適している。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 11843-7:2012,Capability of detection−Part 7: Methodology based on stochastic properties of
instrumental noise(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 8101-1 統計−用語及び記号−第1部 : 一般統計用語及び確率で用いられる用語
注記 対応国際規格 : ISO 3534-1,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 1: General statistical terms
and terms used in probability(IDT)
JIS Z 8101-2 統計−用語及び記号−第2部 : 統計の応用
注記 対応国際規格 : ISO 3534-2,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 2: Applied statistics(IDT)
JIS Z 8101-3 統計−用語と記号−第3部 : 実験計画法
注記 対応国際規格 : ISO 3534-3,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 3: Design of experiments
(IDT)
JIS Z 8402-1 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第1部 : 一般的な原理及び定義
注記 対応国際規格 : ISO 5725-1,Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results
−Part 1: General principles and definitions(IDT)
JIS Z 8462-1:2001 測定方法の検出能力−第1部 : 用語及び定義
注記 対応国際規格 : ISO 11843-1:1997,Capability of detection−Part 1: Terms and definitions(IDT)
JIS Z 8462-2:2003 測定方法の検出能力−第2部 : 検量線が直線である場合の方法
注記 対応国際規格 : ISO 11843-2:2000,Capability of detection−Part 2: Methodology in the linear
calibration case(IDT)
JIS Z 8462-5:2011 測定方法の検出能力−第5部 : 検量線が線形及び非線形である場合の方法
注記 対応国際規格 : ISO 11843-5:2008,Capability of detection−Part 5: Methodology in the linear and
non-linear calibration cases(IDT)
――――― [JIS Z 8462-7 pdf 4] ―――――
3
Z 8462-7 : 2018 (ISO 11843-7 : 2012)
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8462-1:2001,JIS Z 8462-2:2003,JIS Z 8462-5:2011,JIS Z
8101-1JIS Z 8101-3及びJIS Z 8402-1によるほか,次による。この規格で用いる記号及び略号は,附属書
Aを参照する。
3.1
精度プロファイル(precision profile)
<測定方法の検出能力> 応答変数又は正味状態変数のSDであり,正味状態変数の関数で表した数学
的記述(JIS Z 8462-5:2011の3.4参照)。
注記1 応答変数又は正味状態変数のCVであり,正味状態変数の関数で表した記述も同様に精度プ
ロファイルという。
注記2 精度は,観測された応答変数のSD若しくはCVで表すか,又は検量線から推定された正味
状態変数のSD若しくはCVで表す(JIS Z 8462-5:2011参照)。
注記3 <>は,この用語の定義が,この記号で示される特定分野にだけ適用することを示す。
3.2
検出可能な最小正味状態変数値,xd(minimum detectable value of the net state variable)
確率(1−β)で測定対象系が基底状態(ブランク状態)にないと判断される,実際の状態における正味
状態変数Xの値(JIS Z 8462-5:2011の3.2参照)。
注記1 正味状態変数のSD及びσX(X)が一定であると仮定する場合,検出可能な最小値xdは,式(1)
によって定義する。
xd=(kc+kd)σX (1)
ここに, kc : 第1種の過誤の確率に対応する係数
kd : 第2種の過誤の確率に対応する係数
応答変数のSD,つまりσYが一定[すなわちσY(X)=σY]であるという仮定の場合,検出可能な最小値は,
次の式(2)によって計算できる。
xd=(kc+kd)( σY/|dY/dX|) (2)
ここに, |dY/dX| : 検量線の傾きの絶対値。線形を対象としているので,一定
である。
注記2 正味状態変数が正規分布に従っている場合,第1種の過誤の確率及び第2種の過誤の確率α
=β=5 %に対応する係数は,kc=kd=1.65であり,式(1)は,xd=3.30σXと簡単になる。
注記3 kc=kd=1.65の場合,式(1)はσX/xd=1/3.30=30 %となる。そのため,精度プロファイルから,
xdは,CVが30 %となるXとして求まる。ここで,1/3.30=30 %としたのは,一般的に精度
プロファイルの精度がそれほど高くなく,2桁の有効数字で十分だからである。
注記4 異なるタイプの精度プロファイルを定義できるが,これらは互いに変換可能である。
例えば,応答変数のSD,つまりσY(X)は,検量線[Y=f(X) ]の微分の絶対値|dY/dX|によって,
正味状態変数のSD,つまりσX(X)に変換可能である。すなわち,[σX(X)=σY(X)/|dY/dX-]である
(JIS Z 8462-5:2011参照)。
注記5 JIS Z 8462-5:2011参照。
――――― [JIS Z 8462-7 pdf 5] ―――――
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JIS Z 8462-7:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11843-7:2012(IDT)
JIS Z 8462-7:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.020 : 度量衡及び測定一般
- 03 : サービス.経営組織,管理及び品質.行政.運輸.社会学. > 03.120 : 品質 > 03.120.30 : 統計的方法の応用
JIS Z 8462-7:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8101-1:2015
- 統計―用語及び記号―第1部:一般統計用語及び確率で用いられる用語
- JISZ8101-2:2015
- 統計―用語及び記号―第2部:統計の応用
- JISZ8101-3:1999
- 統計―用語と記号―第3部:実験計画法
- JISZ8402-1:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義