JIS D 0201:1995 規格概要
この規格 D0201は、自動車部品の防食・防せい(錆)及び装飾の目的で施される電気めっきの通則について規定。
JISD0201 規格全文情報
- 規格番号
- JIS D0201
- 規格名称
- 自動車部品―電気めっき通則
- 規格名称英語訳
- Automobile parts -- General rules of electroplating
- 制定年月日
- 1964年10月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 25.220.40, 43.040.60
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 自動車 I 2020, 自動車 II 2020
- 改訂:履歴
- 1964-10-01 制定日, 1967-11-01 確認日, 1971-06-01 改正日, 1974-04-01 確認日, 1976-02-01 改正日, 1979-01-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1995-02-01 改正日, 2000-11-20 確認日, 2006-01-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS D 0201:1995 PDF [16]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
D 0201-1995
自動車部品−電気めっき通則
Automobile parts−General rules of electroplating
1. 適用範囲 この規格は,自動車部品(以下,部品という。)に主として防食・防せい(錆)及び装飾の
目的で施される電気めっき(1)(以下,めっきという。)の通則について規定する。
注(1) 自己触媒形の無電解めっきは,含まない。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS H 0400 電気めっき用語
JIS H 0404 電気めっきの記号による表示方法
JIS H 8501 めっきの厚さ試験方法
JIS H 8502 めっきの耐食性試験方法
JIS H 8504 めっきの密着性試験方法
JIS H 8617 ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっき
JIS H 8630 プラスチック上の装飾用電気めっき
JIS Z 8902 キセノン標準白色光源
2. 用語の定義 この規格で用いる用語の定義は,JIS H 0400によるほか,次のとおりとする。
(1) 車内 自動車の車体内部に部品が取り付けられ,直接又は間接に風雨にさらされない使用箇所。ただ
し,車体内部でも間接に,又はその一部が風雨にさらされる箇所は,車外と見なす。
(2) 車外 自動車の車体外部に部品が取り付けられ,直接又は間接に風雨にさらされる使用箇所。ただし,
車体内部でも間接に,又はその一部が風雨にさらされる箇所は,車外と見なす。
(3) 有効面 部品の用途上,重要な表面で,次のいずれかに該当するもの。
(a) 使用状態で,普通の方向から見える表面
(b) 摩耗又は傷を生じやすい表面
(c) 腐食又はさびの生成によって機能に変化を及ぼす表面
(d) 普通に手で触れる表面
3. めっきの種類及び記号
3.1 めっきの種類及び素地 めっきの種類は,素地の種類とともに分類し,表1のとおりとする。
――――― [JIS D 0201 pdf 1] ―――――
2
D 0201-1995
表1 めっきの種類及び素地
めっきの種類 素地の種類 めっきの記号(例)(2)
クロムめっき 鉄 Ep-Fe/Ni, Cr [MFCr]
Ep-Zn/Ni, Cr
亜鉛及び亜鉛合金 [MZCr]
銅及び銅合金 Ep-Cu/Ni, Cr [MBCr]
プラスチック Ep-PL/Ni, Cr [MLCr]
ニッケルめっき 鉄 Ep-Fe/Ni [MFNi]
Ep-Zn/Ni
亜鉛及び亜鉛合金 [MZNi]
銅及び銅合金 Ep-Cu/Ni [MBNi]
銅めっき 鉄 Ep-Fe/Cu [MFCu]
亜鉛めっき 鉄 Ep-Fe/Zn [MFZn]
亜鉛及び亜鉛合金 Ep-Zn/Zn [MZZn]
銅及び銅合金 Ep-Cu/Zn [MBZn]
亜鉛−鉄合金めっき 鉄 Ep-Fe/Zn-Fe [MFZn-Fe]
亜鉛−ニッケル合金めっき 鉄 Ep-Fe/Zn-Ni [MFZn-Ni]
すず−亜鉛合金めっき 鉄 Ep-Fe/Sn-Zn [MFSn-Zn]
注(2) めっきの記号は,JIS H 0404によるが,当分の間, [ ] 内に示し
た従来から用いていた記号によってもよい。
備考 めっきの種類は,最終めっきを示す。
3.2 使用環境の等級 めっきを施した部品の使用環境を,表2に示す4等級に区分する。
表2 使用環境の等級
等級 使用環境
4級 過酷な使用環境にさらされる車外
3級 普通の車外
2級 厳しい使用環境にさらされる車内
1級 普通の車内
3.3 めっきのタイプ めっきの種類に応じて,めっきのタイプ(3)とその記号を表3のとおりとする。
表3 めっきのタイプとその記号
めっきの種類 めっきのタイプ(3) めっきのタイプ
の記号(4)
ニッケルめっき 光沢めっき b
半光沢めっき s
無光沢めっき m
二層めっき d
三層めっき t
クロムめっき 普通めっき r
マイクロポーラスめっき mp
マイクロクラックめっき mc
黒色めっき bk
注(3) 同一種類のめっきにおいて,性質,形態,方法などを
異にするめっき (JIS H 0404)
(4) めっきのタイプの記号は,JIS H 0404による。
4. 適用基準
4.1 クロムめっき 推奨するクロムめっきの適用基準を,表4に示す。
――――― [JIS D 0201 pdf 2] ―――――
3
D 0201-1995
表4 クロムめっきの適用基準
素地の種類 めっき厚さ めっきの記号(2) 使用環境 適用部品の例
(最小)
ニッケル クロム
鉄 10 0.15 Ep-Fe/Ni 10d, Cr 0.15mp1級 ねじ類,座金
[MFCr 10]
15 0.15 Ep-Fe/Ni 15d, Cr 0.15mp2級 メータの表縁,ホーンの
[MFCr 15] 枠
20 0.15 Ep-Fe/Ni 20d, Cr 0.15mp3級 ランプのリム,ホイール
[MFCr 20] カバー
25 0.15 Ep-Fe/Ni 25d, Cr 0.15mp4級 バンパ,グリル,サイド
[MFCr 25] ステップ
亜鉛及び 5 0.15 Ep-Zn/Ni 5, Cr 0.15 1級 ノブ類,ハンドル
亜鉛合金 [MZCr 5]
10 0.15 Ep-Zn/Ni 10d, Cr 0.15mp2級 モール類
[MZCr 10]
15 0.15 Ep-Zn/Ni 15d, Cr 0.15mp3級 オーナメント,クォータ
[MZCr 15] モール
20 0.15 Ep-Zn/Ni 20d, Cr 0.15mp4級 ドアアウトサイドハンド
[MZCr 20] ル
銅及び銅合金 5 0.15 Ep-Cu/Ni 5, Cr 0.15 1級 キャップオーナメント,
[MBCr 5] 化粧ナット
10 0.15 Ep-Cu/Ni 10d, Cr 0.15mp2級 オーナメント,キープレ
[MBCr 10] ート
プラスチック 5 0.15 Ep-PL/Ni 5, Cr 0.15 1級 ノブ類
[MLCr 5]
10 0.15 Ep-PL/Ni 10d, Cr 0.15mp2級 オーナメント
[MLCr 10]
15 0.15 Ep-PL/Ni 15d, Cr 0.15mp3級 ランプのリム
[MLCr 15]
20 0.15 Ep-PL/Ni 20d, Cr 0.15mp4級 グリル,ホイールカバー
[MLCr 20]
備考1. 素地の種類によって,下地に銅めっきが必要な場合には,銅めっきの厚さは受渡当事
者間の協定による。
2. ニッケルめっきの厚さは二層ニッケルを,クロムめっきはマイクロポーラスを例とし
て表に示したが,これは三層ニッケル及びマイクロクラックに変えることもできる。
なお,めっき手法によるめっき厚さの変更は,受渡当事者間の協定による。
――――― [JIS D 0201 pdf 3] ―――――
4
D 0201-1995
4.2 ニッケルめっき 推奨するニッケルめっきの適用基準を,表5に示す。
表5 ニッケルめっきの適用基準
素地の種類 めっき厚さ めっきの記号(2) 使用環境 適用部品の例
(最小)
鉄 5 Ep-Fe/Ni 5 1級 ねじ類,プラグハウジン
[MFNi 5] グ,キープレート
亜鉛及び 5 Ep-Zn/Ni 5 1級 キーシリンダー,荷箱錠
亜鉛合金 [MZNi 5]
10 Ep-Zn/Ni 10 2級
[MZNi 10]
銅及び 5 Ep-Cu/Ni 5 1級 ねじ類,座金,キープレ
銅合金 [MBNi 5] ート
10 Ep-Cu/Ni 10 2級
[MBNi 10]
備考 素地の種類によって,下地に銅めっきが必要な場合には,銅めっきの厚さ
は受渡当事者間の協定による。
4.3 銅めっき 推奨する銅めっきの適用基準を,表6に示す。
表6 銅めっきの適用基準
素地の種類 めっき厚さ めっきの記号(2)使用環境 適用部品の例
(最小)
鉄 3 Ep-Fe/Cu 3 − 燃料パイプ内面
[MFCu 3] ブレーキパイプ内面
10 Ep-Fe/Cu 10 −
[MFCu 10]
4.4 亜鉛めっき 推奨する亜鉛めっきの適用基準を,表7に示す。
表7 亜鉛めっきの適用基準
素地の種類 めっき厚さ めっきの記号(2)使用環境 適用部品の例
(最小)
鉄 5 Ep-Fe/Zn 5 2級 ねじ類
[MFZn 5]
8 Ep-Fe/Zn 8 3級 クランプ,ステー,ボル
[MFZn 8] ト,ナット,ブラケット
13 Ep-Fe/Zn 13 4級
[MFZn 13]
亜鉛及び 5 Ep-Zn/Zn 5 2級 座金,ミラーベース
亜鉛合金 [MZZn 5]
8 Ep-Zn/Zn 8 3級
[MZZn 8]
銅及び 2 Ep-Cu/Zn 2 1級 ねじ類
銅合金 [MBZn 2]
備考 亜鉛めっきには,クロメート処理を施す。その場合には,黒色クロメート
はK,緑色クロメートはG,光沢クロメートはB,有色クロメートはCを,
めっきの記号の末尾に付けて表す。
なお,光沢クロメートは,一般に車内部品及び車外部品の内部に組み込
まれる部品に使用する。
また,黒色クロメートは,常時手を触れる部品には使用しないことが望
ましい。
――――― [JIS D 0201 pdf 4] ―――――
5
D 0201-1995
4.5 亜鉛−鉄合金めっき 推奨する亜鉛−鉄合金めっきの適用基準を,表8に示す。
表8 亜鉛−鉄合金めっきの適用基準
素地の種類 めっき厚さ めっきの記号(2) 使用環境 適用部品の例
(最小)
鉄 5 Ep-Fe/Zn-Fe 5 4級 ブラケット,ねじ類
[MFZn-Fe 5]
8 Ep-Fe/Zn-Fe 8
[MFZn-Fe 8]
備考 亜鉛−鉄合金めっきのクロメート処理には,一般に有色クロメート又は黒
色クロメートを施す。
なお,150℃以上の熱がかかる部品には,亜鉛−鉄合金めっきを使用し
ないことが望ましい。
4.6 亜鉛−ニッケル合金めっき 推奨する亜鉛−ニッケル合金めっきの適用基準を,表9に示す。
表9 亜鉛−ニッケル合金めっきの適用基準
素地の種類 めっき厚さ めっきの記号(2) 使用環境 適用部品の例
(最小)
鉄 5 Ep-Fe/Zn-Ni 5 4級 ブラケット,フューエル
[MFZn-Ni 5] 部品
8 Ep-Fe/Zn-Ni 8
[MFZn-Ni 8]
備考 亜鉛−ニッケル合金めっきのクロメート処理には,一般に有色クロメー
ト,黒色クロメート又は茶色クロメート (T) を施す。
4.7 すず−亜鉛合金めっき 推奨するすず−亜鉛合金めっきの適用基準を,表10に示す。
表10 すず−亜鉛合金めっきの適用基準
素地の種類 めっき厚さ めっきの記号(2) 使用環境 適用部品の例
(最小)
鉄 5 Ep-Fe/Sn-Zn 5 4級 ターミナル,ボルト,パ
[MFSn-Zn 5] イプ
8 Ep-Fe/Sn-Zn 8
[MFSn-Zn 8]
備考 すず−亜鉛合金めっきのクロメート処理には,一般に有色クロメートを施
す。
なお,100℃以上の熱がかかる部品には,すず−亜鉛合金めっきは使用
しないことが望ましい。
4.8 めっき後の水素ぜい性除去 熱処理された鋼製品,高炭素鋼製品については,めっき後,原則とし
て水素ぜい性除去処理を行う。さらに,クロメート処理が必要な場合には,水素ぜい性除去した後に行う。
ただし,受渡当事者間の協定によってこれを省略することもできる。
5. 品質
5.1 外観 めっきの外観は,6.1によって試験し,光沢むら,色むら,くもり,しみ,膨れ,傷,ピット,
はく(剥)離,割れ,素地の露出,その他使用上有害な欠陥があってはならない。ただし,次に示す欠陥
については,必要に応じて受渡当事者間の協定による限度見本と比較して判定してもよい。
(1) かど部,急なへこみ部,段付部,ねじ部などの,仕上げが困難な部分及び,直径12mmの球が接触
できない面にある欠陥。
(2) クロムメート皮膜の色むら及び干渉じま。
――――― [JIS D 0201 pdf 5] ―――――
次のページ PDF 6
JIS D 0201:1995の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.40 : 金属被覆
JIS D 0201:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH0400:1998
- 電気めっき及び関連処理用語
- JISH0404:1988
- 電気めっきの記号による表示方法
- JISH8501:1999
- めっきの厚さ試験方法
- JISH8502:1999
- めっきの耐食性試験方法
- JISH8504:1999
- めっきの密着性試験方法
- JISH8617:1999
- ニッケルめっき及びニッケル-クロムめっき
- JISH8630:2006
- プラスチック上への装飾用電気めっき
- JISZ8902:1984
- キセノン標準白色光源