JIS D 0202:1988 規格概要
この規格 D0202は、自動車部品の金属素地上に,防食及び装飾の目的で塗装する部品の塗膜の共通的な事項について規定。
JISD0202 規格全文情報
- 規格番号
- JIS D0202
- 規格名称
- 自動車部品の塗膜通則
- 規格名称英語訳
- General rules of coating films for automobile parts
- 制定年月日
- 1966年1月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 25.220.20, 43.040.60
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 自動車 I 2020, 自動車 II 2020, 塗料 2020
- 改訂:履歴
- 1966-01-01 制定日, 1968-11-01 確認日, 1971-06-01 改正日, 1974-04-01 確認日, 1977-04-01 確認日, 1983-03-01 確認日, 1988-03-01 改正日, 1993-07-01 確認日, 2000-11-20 確認日, 2006-01-20 確認日, 2007-01-20 改正日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS D 0202:1988 PDF [11]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
D 0202-1988
自動車部品の塗膜通則
General Rules of Coating Films for Automobile Parts
1. 適用範囲 この規格は,自動車部品(以下,部品という。)の金属素地上に,主として防食及び装飾の
目的で塗装する部品の塗膜の共通的な事項について規定する。ただし,次に示すものには適用しない。
(1) 車体のボデーシェル及び荷台に施す塗膜。
(2) プラスチック素地上に施されためっき・真空蒸着・ホットスタンプなどの金属薄膜上の塗膜。
(3) 一時防食を目的とした塗膜。
引用規格及び関連規格 : 6ぺージに示す。
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。
(1) 車内 直接又は間接に風雨にさらされない車体内部の使用箇所。例えば乗員室及び荷物室の室内。
(2) 車外 直接又は間接に風雨にさらされる車体外部,エンジン室などの使用箇所。
(3) 内部 部品の使用状態で直接目視できない部分。
(4) 外部 部品の使用状態で直接目視できる部分。
(5) 有効面 用途の上で重要な表面で,次のいずれかの場合。
(a) 腐食の生成,塗膜の変化又ははがれによって部品の機能又は装飾性に影響を及ぼす表面
(b) 摩耗又はきずが生じやすい表面
(6) 防げん(眩)処理 げん惑防止の目的で,光沢度の低い塗膜を施す処理。
3. 品質
3.1 品質特性項目 塗膜の品質特性項目は,表1のとおりとし,部品の使用箇所及び使用部位によって
品質特性項目を選択する。
――――― [JIS D 0202 pdf 1] ―――――
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表1 品質特性項目
品質項目
外 鏡 防 耐 耐 耐 耐 耐 耐 耐 鉛 塗 碁 耐 サ 耐 耐
観 面 げ 食 湿 水 油 ガ 酸 ア 筆 膜 盤 候 イ 熱 衝
光 ん 性 性 性 性 ソ 性 ル 引 の 目 性 ク 性 撃
沢 性 リ カ っ 厚 付 ル 性
使用箇所 使用部位 度 ン リ か さ 着 ク
性 性 き 性 ラ
抵 ッ
抗 ク
性 性
内部 △ − − △ − − △ △ △ △ − △ △ − − △ −
車内
外部 ○ △ △ ○ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ −
内部 △ − − ○ − − △ △ △ △ − △ △ − − − −
車外
外部 ○ △ △ ○ ○ ○ △ △ △ △ △ ○ △ △ △ − ○
備考 表中の,○印は原則として適用するもの,△印は受渡し当事者間の協定によって適用
するものを示す。
3.2 外観 塗膜の外観は,4.3による試験を行い,色が均一で,素地の露出・膨れ・割れ・ピンホールな
どの欠陥があってはならない。ただし,かど・急な凹凸部・溶接箇所などで仕上げの困難な部分,及び塗
装工程の都合で、単に塗装が施されているにすぎない部分は除く。
なお,欠陥の限度については受渡し当事者間の協定による。
3.3 鏡面光沢度 鏡面光沢度は,4.4による試験を行い,受渡し当事者間の協定による鏡面光沢度の規定
に適合しなければならない。
3.4 防げん性 防げん性は,4.5による試験を行い,鏡面光沢度が40 (%) 以下でなければならない。
3.5 耐食性 耐食性は,4.6による試験を行い,有効面について直径2mm以上の腐食生成物・膨れ・は
がれの発生及び塗膜の軟化があってはならない。ただし,直径2mm未満の腐食生成物・膨れ・はがれの
発生は,有効面100cm2当たり1個以上あってはならない。
なお,品質判定のための試験時間は,4.6に規定する試験時間の中から受渡し当事者間の協定によって選
ぶ。
3.6 耐湿性 耐湿性は,4.7による試験を行い,膨れ・はがれ・割れ・しわの発生,鏡面光沢度・色の著
しい変化及び塗膜の著しい軟化があってはならない。
なお,品質判定のための試験時間は,4.7に規定する試験時間の中から受渡し当事者間の協定によって選
ぶ。
3.7 耐水性 耐水性は,4.8による試験を行い,膨れ・はがれ・割れ・しわの発生,鏡面光沢度・色の著
しい変化及び塗膜の著しい軟化があってはならない。
なお,品質判定のための試験時間は,4.8に規定する試験時間の中から受渡し当事者間の協定によって選
ぶ。
3.8 耐油性 耐油性は,4.9による試験を行い,膨れ・はがれ・割れ・しわの発生,鏡面光沢度・色の著
しい変化及び塗膜の著しい軟化があってはならない。
なお,品質判定のための試験時間は,4.9に規定する試験時間の中から受渡し当事者間の協定によって選
ぶ。
3.9 耐ガソリン性 耐ガソリン性は,4.10による試験を行い,膨れ・はがれ・割れ・しわの発生,鏡面
光沢度・色の著しい変化及び塗膜の著しい軟化があってはならない。
なお,品質判定のための試験時間は,4.10の規定による試験時間の中から受渡し当事者間の協定によっ
――――― [JIS D 0202 pdf 2] ―――――
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て選ぶ。
3.10 耐酸性 耐酸性は,4.11による試験を行い,膨れ・はがれ・割れ・しわの発生,鏡面光沢度・色の
著しい変化及び塗膜の著しい軟化があってはならない。
なお,品質判定のための試験時間は,4.11に規定する試験時間の中から受渡し当事者間の協定によって
選ぶ。
3.11 耐アルカリ性 耐アルカリ性は,4.12による試験を行い,膨れ・はがれ・割れ・しわの発生,鏡面
光沢度・色の著しい変化及び塗膜の著しい軟化があってはならない。
3.12 鉛筆引っかき抵抗性 鉛筆引っかき抵抗性は,4.13による試験を行い,受渡し当事者間の協定によ
る鉛筆引っかき値に適合しなければならない。
3.13 塗膜の厚さ 塗膜の厚さは,4.14による試験を行い,受渡し当事者間の協定による規定値を満足し
なければならない。
3.14 碁盤目付着性 碁盤目付着性は,4.15による試験を行い,碁盤目がはがれてはならない。ただし,
銅・銅合金・アルミニウム・アルミニウム合金・亜鉛合金の素地に電気めっきを施してあるものについて
は,はがれないで残った碁盤目の数が60個以上とする。
3.15 耐候性 耐侯性は,4.16による試験を行い,表2の規定に適合しなければならない。
なお,品質判定のための試験時間は,4.16に規定する試験時間の中から受渡し当事者間の協定によって
選ぶ。
表2 耐候性
観察事項 規定
変退色 JIS L 0804に規定するグレースケール2号以上,又は色差6.8以下
鏡面光沢度 目立った変化がないか又は光沢残存率50 (%) 以上
汚れ
容易に識別できるものがない。
移行汚染
しみ
目立ったものがない。
チョーキング
膨れ
あってはならない。
はがれ
き裂 容易に識別できるものがない。
硬化
著しい変化がない。
軟化
3.16 サイクルクラック性 サイクルクラック性は,4.17による試験を行い,膨れ・はがれ・割れの発生
があってはならない。
3.17 耐熱性 耐熱性は,4.18による試験を行い,膨れ・はがれ・割れの発生があってはならない。
3.18 耐衝撃性 耐衝撃性は,4.19による試験を行い,はがれ・割れが発生してはならない。
4. 試験方法
4.1 試験の一般条件 試験の一般条件は,次のとおりとする。
(1) 試験を行う場合は特に指定がない限り,JIS Z 8703(試験場所の標準状態)に規定する20℃2級・65%5
級の標準状態で,日光の直射がなく試験に悪い影響を与えるようなガス,蒸気,ほこりなどがない,
通風の極めて少ない場所とする。
(2) 試験に用いる材料,器具,試薬などは,JIS K 5400(塗料一般試験方法)の3.2による。
4.2 試験に用いる部品及び試験片 試験に用いる部品及び試験片は,次のとおりとする。
――――― [JIS D 0202 pdf 3] ―――――
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(1) 試験に用いる部品は,所定の塗装仕様に基づき製作した完成品から抜き取る。ただし,部品の質量・
寸法が大きいか,形状・構造が複雑で,試験が困難な場合には,受渡し当事者間の協定によって試験
片を用いることができる。
(2) 試験片は,部品と同一の材料及び塗装仕様に基づいて製作したものを用いる。ただし,同一の材料を
用いることが困難な場合には,受渡し当事者間の協定によって他の材料を用いることができる。
(3) 試験片の大きさは,原則としてJIS K 5400による。
(4) 外観・鏡面光沢度・防げん性を除き,試験に供した部品又は試験片を他の試験に用いてはならない。
(5) 試験に用いる部品又は試験片は,硬化乾燥後,各塗料によって必要な時間放置した後,試験を行う。
4.3 外観試験方法 外観試験方法は,背景色は無彩色(1)で,蛍光灯以外のすりガラス透過光又は拡散昼
光を用い,有効面に約300lxの均一な照度を与え,約50cmの距離を隔てて肉眼で,膨れ・割れ・ピンホー
ル・色などを調べる。ただし,色については,JIS Z 8720(測色用の標準の光及び標準光源)の4.1の常用
光源D65を用いてもよい。
また,色は必要に応じ,受渡し当事者間の協定による限度見本と,約25cmの距離を隔てて比較しても
よい。
注(1) IS Z 8721(三属性による色の表示方法)によるN5程度の灰色
4.4 鏡面光沢度試験方法 JIS Z 8741(鏡面光沢度測定方法)の方法3の60度鏡面光沢法によって試験
し,有効面の鏡面光沢度を調べる。
4.5 防げん性試験方法 防げん処理を施した表面は,JIS Z 8741の方法5の20度鏡面光沢法によって試
験し,有効面の鏡面光沢度を調べる。
4.6 耐食性試験方法 有効面にJIS K 5400の6.15のカッタナイフで素地に達する十文字のスクラッチマ
ークを刻み,JIS Z 2371(塩水噴霧試験方法)による塩水噴霧試験を指定の試験時間行い,取り出して洗
った後,室内に2時間置いてから有効面の塗膜を肉眼で観察する。このとき,スクラッチマークに沿った
片側3mm,合計6mmの幅以外の部分の腐食生成物・膨れ・はがれの発生の有無及び塗膜の軟化を調べる。
ただし,穴又は端縁から約3mmの部分及びねじ部を除く。
また,完成品でスクラッチマークを刻むことが困難な場合には,受渡し当事者間の協定によってスクラ
ッチマークを省略するか,又は他の方法によってもよい。
なお,試験時間は,24時間,48時間,96時間,168時間,240時間,480時間及び720時間のいずれか
とする。
4.7 耐湿性試験方法 表3に示す条件で試験を行った後取り出し,1時間以内に有効面の膨れ・はがれ・
割れ・しわの発生の有無,鏡面光沢度の変化,色の変化及び塗膜の軟化を調べる。
表3 耐湿性試験
項目 温度 ℃ 湿度 % 試験時間 h 備考
試験条件 50±2 98±2 飽和蒸気中に放置
24, 48, 96, 168, 240
4.8 耐水性試験方法 表4に示す条件でJIS K 5400の7.2によって試験を行った後取り出し,1時間以内
に有効面の膨れ・はがれ・割れ・しわの発生の有無,鏡面光沢度の変化,色の変化及び塗膜の軟化を調べ
る。
表4 耐水性試験
項目 温度 ℃ 試験時間 h 試験液
試験条件 40±2 蒸留水又は脱イオン水
24, 48, 96, 168, 240
――――― [JIS D 0202 pdf 4] ―――――
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4.9 耐油性試験方法 表5に示す条件で試験を行った後取り出し,ベンジンを浸した脱脂綿で油をぬぐ
い去り,更に空気中に1時間放置してから,有効面の膨れ・はがれ・割れ・しわの発生の有無,鏡面光沢
度の変化,色の変化及び塗膜の軟化を調べる。
表5 耐油性試験
適用区分 温度 ℃ 試験時間 h 試験液 備考
20±1
一時的に油が付着することがある部品 1 JIS K 2219による自動
車用3種SAE 90のギヤ 試験液の中に浸す。
常時又は頻繁に油に接する部品 100±3 8
ー油
4.10 耐ガソリン性試験方法 表6に示す条件で試験を行った後取り出し,更に空気中に2時間以上放置
してから有効面の膨れ・はがれ・割れ・しわの発生の有無,鏡面光沢度の変化,色の変化及び塗膜の軟化
を調べる。
表6 耐ガソリン性試験
適用区分 温度 ℃ 試験時間 h 試験液 備考
一時的にガソリンが付着することがある部品 1 JIS K 2202による1号
20±1 試験液の中に浸す。
常時又は頻繁にガソリンに触れる部品 24 ガソリン
4.11 耐酸性試験方法 表7に示す条件でJIS K 5400の7.5によって試験を行った後取り出し更に空気中
に1時間以上放置してから,有効面の膨れ・はがれ・割れ・しわの発生の有無,鏡面光沢度の変化,色の
変化及び塗膜の軟化を調べる。
表7 耐酸性試験
項目 温度℃ 試験時間h 試験液 備考
JIS K 1321による精
試験条件 20±1 8, 24 試験液の中に浸す。
製硫酸の10%溶液
4.12 耐アルカリ性試験方法 表8に示す条件でJIS K 5400の7.4によって試験を行った後取り出し,更
に空気中に1時間以上放置してから,有効面の膨れ・はがれ・割れ・しわの発生の有無,鏡面光沢度の変
化,色の変化及び塗膜の軟化を調べる。
表8 耐アルカリ性試験
項目 温度℃ 試験時間h 試験液 備考
JIS K 8625による炭酸ナトリウムの5%溶
試験条件 40±2 6 試験液の中に浸す。
液
4.13 鉛筆引っかき抵抗性試験方法 有効面をJIS K 5400の6.14によって試験し,塗膜の鉛筆引っかき抵
抗性を調べる。ただし,試験機を用いることができない場合は,図に示す方法によってもよい。
図 鉛筆引っかき抵抗性試験
――――― [JIS D 0202 pdf 5] ―――――
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JIS D 0202:1988の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.20 : 表面処理
JIS D 0202:1988の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISD0205:1987
- 自動車部品の耐候性試験方法
- JISK1321:1994
- 硫酸
- JISK2202:2012
- 自動車ガソリン
- JISK2219:1993
- ギヤー油
- JISK5600-1-1:1999
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第1節:試験一般(条件及び方法)
- JISK5600-1-4:2004
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第4節:試験用標準試験板
- JISK5600-5-3:1999
- 塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第3節:耐おもり落下性
- JISK5600-5-4:1999
- 塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第4節:引っかき硬度(鉛筆法)
- JISK5600-5-6:1999
- 塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第6節:付着性(クロスカット法)
- JISK5600-6-1:2016
- 塗料一般試験方法―第6部:塗膜の化学的性質―第1節:耐液体性(一般的方法)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISL0804:2004
- 変退色用グレースケール
- JISZ1522:2009
- セロハン粘着テープ
- JISZ2371:2015
- 塩水噴霧試験方法
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態
- JISZ8720:2012
- 測色用の標準イルミナント(標準の光)及び標準光源
- JISZ8721:1993
- 色の表示方法―三属性による表示
- JISZ8741:1997
- 鏡面光沢度―測定方法