JIS D 4311:1995 規格概要
この規格 D4311は、自動車に用いる乾式クラッチフェーシングについて規定。
JISD4311 規格全文情報
- 規格番号
- JIS D4311
- 規格名称
- 自動車用クラッチフェーシング
- 規格名称英語訳
- Clutch facings for automobiles
- 制定年月日
- 1954年10月30日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 43.040.50
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 自動車 II 2020
- 改訂:履歴
- 1954-10-30 制定日, 1957-10-30 確認日, 1960-05-01 改正日, 1964-02-15 確認日, 1967-01-01 確認日, 1968-05-01 改正日, 1971-01-01 改正日, 1973-10-01 確認日, 1975-01-01 改正日, 1978-02-01 確認日, 1983-06-01 確認日, 1988-06-01 確認日, 1990-01-01 改正日, 1995-02-01 改正日, 2000-11-20 確認日, 2006-01-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS D 4311:1995 PDF [9]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
D 4311-1995
自動車用クラッチフェーシング
Clutch facings for automobiles
1. 適用範囲 この規格は,自動車に用いる乾式クラッチフェーシング(以下,クラッチフェーシングと
いう。)について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品
JIS R 6252 研摩紙
2. 性能
2.1 摩擦性能 クラッチフェーシングの摩擦係数及びその許容差並びに摩耗率は,6.1によって試験した
とき,表1に示すとおりとする。
なお,試験後,ディスクの摩擦面及び試験片には,有害なきず,膨れなどがあってはならない。
表1 摩擦係数及び摩耗率
項目 試験温度(1)
100℃ 150℃ 200℃
摩擦係数(2) 0.250.60 0.200.60 0.150.60
指定された摩擦係数に対する許容差 ±0.08 ±0.10 ±0.12
摩耗率10-7cm3/Nm 0.50以下 0.75以下 1.00以下
注(1) 試験温度は,ディスク摩擦面の温度とする。
(2) 摩擦係数の範囲は,許容差を含む。
2.2 曲げ クラッチフェーシングの曲げ強さ及び最大ひずみは,6.2によって試験したとき,表2に示す
とおりとする。ただし,メタリックのものには適用しない。
表2 曲げ強さ及び最大ひずみ
材料 曲げ強さ 最大ひずみ
N/mm2 10-3mm/mm
レジンモールド系 25以上 6.0以上
セミモールド系,その他 8.3以上
3. 寸法許容差 クラッチフェーシングの寸法許容差は,原則として表3による。
なお,クラッチフェーシングの主要寸法を,参考として参考表1に示す。
――――― [JIS D 4311 pdf 1] ―――――
2
D 4311-1995
表3 寸法許容差
単位mm
区分 許容差 1枚当たりの厚さの差
外径 190以下のもの ±0.8 −
190を超え255以下のもの ±1.0
255を超えるもの ±1.2
内径 160以下のもの ±0.8 −
160を超えるもの ±1.0
厚さ 3.2以下のもの 外径190以下のもの ±0.08 0.08以下
外径190を超え255以下のもの ±0.10 0.10以下
3.2を超え4.0以下のもの 外径190以下のもの ±0.08 0.08以下
外径190を超え350以下のもの ±0.10 0.10以下
外径350を超えるもの ±0.12 0.12以下
4.0を超えるもの 外径350以下のもの ±0.10 0.10以下
外径350を超えるもの ±0.12 0.12以下
参考表1 主要寸法
単位mm
外径 内径 厚さ 外径 内径 厚さ
150 100 110 2.8 260 150 160 170 3.5
160 110 3.0 275 175 180 3.8
165 110 3.2 300 190 4.0
170 110 120 3.5 325 190 200 210
180 125 350 210 220
184 127 380 220 240 4.0
190 130 132 2.5 400 236 250 4.5
200 130 140 2.9 410 250 260 5.0
212 140 150 3.0 430 250 260 5.5
3.2
215 140 150 154 457 280
3.3
222 150
3.4
224 150 160
3.5
225 145 150 154
3.8
236 150 4.1
240 150 160
250 155 160
255 170
4. 外観 クラッチフェーシングの仕上げは良好で,き裂,きず,でこぼこ,反り,ねじれなどの有害な
欠点があってはならない。
5. 材料 クラッチフェーシングの材料は,モールド,特殊加工ウーブン,セミモールド,メタリック又
はその他これに類似するものとする。
6. 試験
6.1 摩擦性能試験
6.1.1 試験片 試験片は,次のとおりとする。
――――― [JIS D 4311 pdf 2] ―――――
3
D 4311-1995
(1) 試験片の摩擦面の大きさは25×25mm,その許容差は±0.2mmとする。ただし,製品形状によって25
×25mmが採取できない場合は,できるだけ25×25mmに近い大きさとする。
(2) 試験片の厚さは,製品厚さとし,その両面を平行に研磨する。
(3) 試験片は,1枚のクラッチフェーシングから2個採取する。
6.1.2 試験装置 試験装置は,円板形の摩擦板(以下,ディスクという。)が一定速度で回転する定速式
摩擦試験機(参表図1参照)とし,その仕様は,次のとおりとする。
(1) 試験片中心とディスク回転軸中心との距離は,150mmとする。
(2) ディスク摩擦面の材料は,JIS G 5501のFC 250とし,その表面はJIS R 6252の320番相当の研磨紙
で仕上げる。
また,表面はパーライト組織とする。
(3) 摩擦力の測定には,自己測定装置を用いる。
(4) ディスク摩擦面の温度(以下,ディスク温度という。)の測定は,熱電対を溶着した8×8×0.6mmの
銀板を摩擦面に0.10.2Nの力で押し付けて行う(付図1参照)。
その位置は,ディスクの摩擦部幅の中心線上において,試験片中心から回転方向へ50100mmの
所とする。
(5) 加熱及び冷却装置は,ディスクの裏側から加熱又は冷却し,ディスク摩擦面の温度を100℃から200℃
までの試験温度に対して±10℃の範囲で調整できるものとする。
6.1.3 試験条件 試験条件は,次のとおりとする。
(1) 試験温度の許容差は,±10℃とする。
(2) 試験片とディスク摩擦面との滑り速さは,68m/sとする。
(3) 試験片の押付け圧力は,0.5±0.01MPaとする。
(4) 摩擦方向は,クラッチフェーシングの摩擦方向とする。
6.1.4 試験方法 試験は,試験片2個を試験装置に取り付け,次の順序で行う。
(1) 試験片を,あらかじめ十分な当たりがつくまで100℃以下ですり合わせを行う。すり合わせ後,試験
片の厚さをマイクロメータで測定する。測定は,試験片1個について5か所とし,その平均値を厚さ
とする。ただし,厚さの測定は,試験片を室温まで冷却した後に行う。
(2) 試験温度100℃において6.1.3の条件でディスクを5 000回転させ,その間の摩擦力を測定するか,又
は5 000回転を1020等分して250500回転ごとに摩擦力を測定する。摩擦後,試験片の厚さを(1)
と同様に測定する。
(3) 試験温度150℃及び200℃において(2)と同様な測定を行う。
(4) 200℃までの測定が終わった後,100℃においてディスクを3 000回転させ,(2)と同様の測定を行う。
備考1. ディスク温度は,各試験回転数のうちの1 500回転以下で各試験温度に達しなければならない。
2. ディスク温度の上昇は,試験片との摩擦熱によるが,1 500回転以下で各試験温度に達しない
場合は,補助的に加熱装置を用いてもよい。
6.1.5 計算 各試験温度における摩擦係数及び摩耗率は,次の式によって算出する。
f
F
ここに, 摩擦係数
f : 摩擦力(3)(N)
F : 試験片に加える全押付け力(4)(N)
――――― [JIS D 4311 pdf 3] ―――――
4
D 4311-1995
1 A d1 d2 A d1 d2 3
V .106 10
2 R n fm n fm
ここに, V : 摩耗率(単位仕事量当たりの摩耗量)(cm3/N・m)
R : 試験片中心とディスク回転軸中心との距離 (150mm)
n : 試験時のディスクの総回転数
A : 試験片の摩擦面の総面積 (mm2)
d1 : 試験前の試験片の平均厚さ (mm)
d2 : 試験後の試験片の平均厚さ (mm)
fm : 試験時の平均摩擦力(5)(N)
注(3) 全摩擦距離の後半の安定した摩擦力の平均値。
(4) (試験片の押付け圧力)×(試験片の面積)
(5) 全摩擦距離の平均摩擦力。
6.2 曲げ試験
6.2.1 試験片 試験片は,次のとおりとする。
(1) 試験片は,摩擦材部だけとし,その大きさは,長さ55×幅15mm×製品厚さとする。ただし,長さ55mm
のものが採取できないときは40mmでもよい。
また,試験片の中央部に溝がないように採取する。
(2) 試験片は,1枚のクラッチフェーシングから摩擦方向に2個以上採取する。
6.2.2 試験用ジグ 試験用ジグは,次のとおりとする(付図2参照)。
(1) 支点間距離は,40mmとする。ただし,短い試験片に対しては30mmとする。
(2) 支点先端の曲率半径は1.5mm,加圧先端の曲率半径は3mmとする。
6.2.3 試験方法 試験方法は,次のとおりとする。
(1) 試験片を,摩擦両側を上にして支点の上に載せる。
(2) 試験片の中央に10mm/min以下の下降速度で荷重を加え,最大荷重及び破壊時のたわみを測定する。
6.2.4 計算 曲げ強さ及び最大ひずみは,次の式によって算出する。
3Wl
2bd2
6d
e
l2
ここに, 曲げ強さ (N/mm2)
d : 試験片の厚さ (mm)
b : 試験片の幅 (mm)
l : 支点間距離 (mm)
W : 最大荷重 (N)
e : 最大ひずみ (mm/mm)
最大たわみ(破壊時のたわみ)(mm)
7. 検査
7.1 検査項目 クラッチフェーシングの検査項目は,次のとおりとする。
(1) 性能検査
(2) 寸法検査
(3) 外観検査
――――― [JIS D 4311 pdf 4] ―――――
5
D 4311-1995
7.2 検査方法 クラッチフェーシングの検査方法は,受渡当事者間の協定による抜取検査方式に基づく
抜取検査とする。
――――― [JIS D 4311 pdf 5] ―――――
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