JIS H 1071:1999 銅及び銅合金中のクロム定量方法

JIS H 1071:1999 規格概要

この規格 H1071は、銅及び銅合金中のクロム定量方法について規定。

JISH1071 規格全文情報

規格番号
JIS H1071 
規格名称
銅及び銅合金中のクロム定量方法
規格名称英語訳
Methods for determination of chromium in copper and copper alloys
制定年月日
1999年3月20日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 4744:1984(MOD), ISO 6437:1984(MOD)
国際規格分類

ICS

77.120.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 II 2019
改訂:履歴
1999-03-20 制定日, 2004-01-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS H 1071:1999 PDF [11]
H 1071 : 1999

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
今回の制定に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成,
及び日本工業規格(日本産業規格)を基礎にした国際規格の原案の提案を容易にするため,ISO 6437 : 1984, Copper alloys−
Determination of chromium content−Titrimetric method及びISO 4744 : 1984, Copper and copper alloys−
Determination of chromium content−Flame atomic absorption spectrometric methodを規格の一部とした。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS H 1071 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 1071 : 1999

銅及び銅合金中のクロム定量方法

Methods for determination of chromium in copper and copper alloys

序文 この規格は,1984年に第1版として発行されたISO 6437, Copper allyos−Determination of chromium
content−Titrimetric method及びISO 4744, Copper and copper alloys−Determination of chromium content−
Flame atomic absorption spectrometric methodを基に,その対応する部分[過マンガン酸カリウム酸化硫酸ア
ンモニウム鉄 (II) 滴定法及び原子吸光法(ブラケット検量法)]については,技術的内容を変更すること
なく作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(5.及び6.以外の項目)
を日本工業規格(日本産業規格)として追加している。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,銅及び銅合金中のクロム定量方法について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 4744 : 1984 Copper and copper alloys−Determination of chromium content−Flame atomic
absorption spectrometric method
ISO 6437 : 1984 Copper alloys−Determination of chromium content−Titrimetric method
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS H 1012 銅及び銅合金の分析方法通則
JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
3. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1012,JIS K 0113及びJIS K 8005の規定による。
4. 定量方法の区分 クロムの定量方法は,次のいずれかによる。
a) 過マンガン酸カリウム酸化硫酸アンモニウム鉄 (II) 滴定法 この方法は,クロム含有率0.1% (m/m)
以上2.0 % (m/m) 以下の試料に適用する
b) 原子吸光法(ブラケット検量法) この方法は,クロム含有率0.003% (m/m) 以上2.0% (m/m) 以下の
試料に適用する。
c) 原子吸光法 この方法は,クロム含有率0.01% (m/m) 以上0.2% (m/m) 以下の試料に適用する。
d) CP発光分光法 この方法は,クロム含有率0.01% (m/m) 以上2.0% (m/m) 以下の試料に適用する。

――――― [JIS H 1071 pdf 2] ―――――

2
H 1071 : 1999
5. 過マンガン酸カリウム酸化硫酸アンモニウム鉄 (II) 滴定法
5.1 要旨 試料を塩酸,硝酸,ふっ化水素酸,りん酸及び過塩素酸で分解した後,過塩素酸の白煙を発
生させ,大部分のクロムをクロム (VI) に酸化する。過マンガン酸カリウムを加え,加熱してクロムを完
全にクロム (VI) とした後,塩酸を加えて加熱し,過剰の過マンガン酸カリウムを分解する。りん酸及び
指示薬としてジフェニルアミンを加え,硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液で滴定する。
5.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸 (1+20)
c) 硝酸
d) 過塩素酸 (70%)
e) ふっ化水素酸
f) 硫酸
g) りん酸 (1+2)
h) 過マンガン酸カリウム溶液 (2.5g/l)
i) 硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液 硫酸アンモニウム鉄 (II) 六水和物46gをはかり取り,あらかじ
め水約500mlに硫酸 (1+1) 108mlを加えたビーカー (1 000ml) に移し入れ,水で液量を1 000mlとす
る。この溶液1mlは,クロム約0.002gに相当するが,この溶液の標定は,次のいずれかの手順によっ
て行う。空試験は行わない。
1) 終点判定に指示薬を用いる場合
1.1) 二クロム酸カリウム (JIS K 8005) をめのう乳鉢で軽く砕き,150℃で約60分間加熱した後,デシ
ケーターに入れて室温まで放冷する。その4.903 3gをはかり取り,ビーカー (300ml) に移し入れ,
水約200mlを加えて溶解する。溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線
まで薄める。
1.2) この溶液20.0mlをコニカルビーカー (500ml) に取り,りん酸 (1+2) 25ml及び水150mlを加える。
1.3) ジフェニルアミン溶液 [j) ] 0.1mlを指示薬として加え,硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液 [i) ] で
溶液の色が紫となるまで素早く,次にゆっくりと滴定して溶液の紫が消える点を終点とし,硫酸
アンモニウム鉄 (II) 標準溶液の使用量を求める。
1.4) 硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液1mlに相当するクロム量を次の式によって算出する。
20 P
f=
1 .0001733
V1 100
ここに, f1 : 硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液1mlに相当するクロム量 (g)
V1 : 硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液の使用量 (ml)
P : 二クロム酸カリウムの純度 [% (m/m) ]
2) 終点判定に電位差を用いる場合
2.1) 1)1.1)の操作を行う。
2.2) 2.1)で得た溶液30.0mlをトールビーカー (500ml) に取り,りん酸 (1+2) 25ml及び水330mlを加
えた後,5.4.3b)2)の操作を行う。
2.3) 硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液1mlに相当するクロム量を次の式によって算出する。

――――― [JIS H 1071 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
H 1071 : 1999
30 P
f=
2 .0001 733
V2 100
ここに, f2 : 硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液1mlに相当するクロム量 (g)
V2 : 硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液の使用量 (ml)
P : 二クロム酸カリウムの純度 [% (m/m) ]
j) ジフェニルアミン溶液 ジフェニルアミン0.2gを硫酸100mlに溶解する。
5.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,2.00gとする。
5.4 操作
5.4.1 試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり取って,コニカルビーカー (500ml) に移し入れる。
b) 時計皿で覆い,塩酸20ml,硫酸10ml及びふっ化水素酸1mlを加えて分解する。反応が穏やかになっ
たら,りん酸 (1+2) 10ml及び過塩素酸 (70%) 30mlを加え,加熱して完全に分解した後,時計皿の下
面及びコニカルビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除く。
5.4.2 クロムの酸化 クロムの酸化は,次の手順によって行う。
a) 5.4.1b)で得た溶液を過塩素酸の白煙が発生するまで加熱して濃縮した後,時計皿で覆い,引き続き加
熱し,過塩素酸がコニカルビーカーの内壁を還流するようにして不溶解物を完全に分解する。室温ま
で放冷した後,水約30mlを加え,5分間煮沸する。
b) 室温まで冷却した後,水150ml及び過マンガン酸カリウム溶液5mlを加え,3分間煮沸する。放冷し
た後,塩酸 (1+20) 10mlを加え,加熱して約15分間穏やかに煮沸する。
c) 室温まで冷却した後,時計皿の下面及びコニカルビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除く。
5.4.3 滴定 滴定は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 終点判定に指示薬を用いる場合 5.4.2c)で得た溶液にりん酸 (1+2) 25ml及び指示薬としてジフェニ
ルアミン溶液 [5.2j) ] 0.1mlを加え,硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液 [5.2i) ] で溶液の色が暗い青に
なるまで素早く,次にゆっくりと滴定して溶液の色が明るい青緑となった点を終点とし,硫酸アンモ
ニウム鉄 (II) 標準溶液の使用量を求める。
b) 終点判定に電位差を用いる場合
1) 5.4.2c)で得た溶液を水を用いてトールビーカー (500ml) に移し入れ,硫酸20mlを少量ずつ加え,
更にりん酸 (1+2) 25mlを加え,水で液量を400mlとした後,室温まで冷却する。
2) トールビーカーを電位差滴定装置の滴定槽部に置き,溶液に白金電極及び飽和カロメル電極を浸し,
溶液をかき混ぜながら,硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液 [5.2i) ] で滴定する(1)。滴定曲線又は示
差滴定曲線を作成し,滴定曲線における変曲点又は示差滴定曲線における電位差変化率の絶対値が
最大となる点を終点とし(2),硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液の使用量を求める。
注(1) 終点付近では,硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液を少量ずつ滴加する。
(2) 終点は,900700mVの間にあり,約200mVの電位の変化がある。
5.5 空試験 空試験は,行わない。
5.6 計算 試料中のクロム含有率を,次のいずれかの式によって算出する。
a) 終点判定に指示薬を用いた場合
V1 f1
Cr= 100
m1
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率 [% (m/m) ]
V1 : 5.4.3a)で得た硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液の使用量 (ml)

――――― [JIS H 1071 pdf 4] ―――――

4
H 1071 : 1999
f1 : 5.2 i)1)1.4)で算出した硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液1mlに
相当するクロム量 (g)
m1 : 試料はかり取り量 (g)
b) 終点判定に電位差を用いた場合
V2 f2
Cr= 100
m2
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率 [% (m/m) ]
V2 : 5.4.3 b)2)で得た硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液の使用量
(ml)
f2 : 5.2 i)2)2.3)で算出した硫酸アンモニウム鉄 (II) 標準溶液1mlに
相当するクロム量 (g)
m2 : 試料はかり取り量 (g)
6. 原子吸光法(ブラケット検量法)
6.1 要旨 試料を硝酸で分解し,硫酸を加え,加熱して硫酸の白煙を発生させて硝酸を除去した後,溶
液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
6.2 試薬 試薬は,次による。
a) 硝酸 (1+1)
b) 硫酸
c) 硫酸 (2+3)
d) 銅溶液 (20gCu/l) 銅[99.9% (m/m) 以上]20.0gをはかり取り,ビーカー (1 000ml) に移し入れ,時
計皿で覆い,硝酸 (1+1) 200mlを加え,穏やかに加熱して分解する。室温まで冷却した後,時計皿の
下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液をかき混ぜながら硫酸400mlを少量ず
つ加える。加熱して硫酸の濃厚な白煙が発生するまで濃縮し,更に5分間加熱を続けて硫酸の白煙を
発生させる。放冷した後,水200mlを少量ずつ加え,穏やかに加熱して塩類を溶解する。常温まで冷
却した後,溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
e) 標準クロム溶液A(50 最 一 あらかじめ150℃の空気浴中で60分間乾燥してデシケーター中で
室温まで放冷した二クロム酸カリウム (JIS K 8005) を1.414gはかり取り,ビーカー (500ml) に移し
入れ,水20mlを加えて溶解する。溶液を振り混ぜながら硫酸5mlを少量ずつ加える。ビーカーを流
水中に浸して冷却しながら,過酸化水素を少量ずつ,溶液の発泡がやむまで加えた後,更に2ml加え
る。溶液の黄色が完全に消失するまで常温で数時間放置した後,溶液を1 000mlの全量フラスコに水
を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて標準クロム溶液Aとする。
f) 標準クロム溶液B (25 最 一 準クロム溶液A [e) ] を使用の都度,必要量だけ水で正確に20倍に
薄めて標準クロム溶液Bとする。
6.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,1.00gとする。
6.4 操作
6.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 試料中のクロム含有率0.003% (m/m) 以上0.20% (m/m) 未満の場合
1) 試料をはかり取ってビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 10mlを加え,穏や
かに加熱して分解する。
2) 室温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を振
り混ぜながら硫酸20mlを少量ずつ加え,加熱して硫酸の濃厚な白煙が発生するまで濃縮し,更に

――――― [JIS H 1071 pdf 5] ―――――

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JIS H 1071:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4744:1984(MOD)
  • ISO 6437:1984(MOD)

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