JIS H 1121:1995 規格概要
この規格 H1121は、JIS H 2105に規定する銀,銅,ビスマス,アンチモン,ひ素,すず,鉄及び亜鉛の定量方法について規定。
JISH1121 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H1121
- 規格名称
- 鉛地金分析方法
- 規格名称英語訳
- Methods for chemical analysis of lead metal
- 制定年月日
- 1952年3月8日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.120.60
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 金属分析 II 2019
- 改訂:履歴
- 1952-03-08 制定日, 1955-02-12 確認日, 1957-03-27 改正日, 1960-03-15 確認日, 1961-08-01 改正日, 1964-08-01 確認日, 1968-04-01 確認日, 1971-05-01 確認日, 1974-05-01 改正日, 1977-06-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1994-04-01 確認日, 1995-06-01 改正日, 2000-02-20 確認日, 2005-02-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS H 1121:1995 PDF [31]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 1121-1995
鉛地金分析方法
Methods for chemical analysis of lead metal
1. 適用範囲 この規格は,JIS H 2105に規定する銀,銅,ビスマス,アンチモン,ひ素,すず,鉄及び
亜鉛の定量方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS H 2105 鉛地金
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 0116 発光分光分析通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8012 亜鉛(試薬)
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050,JIS K 0115,JIS K 0116及びJIS K 0121によ
る。
3. 分析試料の採り方及び取扱い方
3.1 試料の採り方 試料の採り方は,次による。
(1) 鋳込試料又は製品試料から切粉を採るときは,削り取った試料がその鋳込試料又は製品試料の品質を
代表するように,採取する箇所は,試料の中央部,周辺に近い部分などとする。
(2) ボーリングによって切粉試料を採るときは,あらかじめドリルその他の工具類をエタノールなどを用
いて清浄にする。試料採取箇所を清浄にし,次に,油類その他の減磨剤を用いないで,切粉が酸化し
ない程度の力を与えて,試料面に直角にボーリングして貫通させる。
この際,ドリルの圧力及び回転数などを加減して,極端に発熱しないようにしなければいけないが,
冷却するために水などを注いではならない。
(3) 切粉試料は,その全部を集め,強力な磁石を用いて鉄粉などを除去した後,清浄なはさみなどを用い
て約5mm以下に切断し,よく混ぜ合わせて分析用試料とする。
(4) 分析用試料の採取と調製が,(1)(3)の規定によることができない場合には,受渡当事者間の協議によ
って定める。
3.2 試料の取扱い方 試料の取扱い方は,次による。
(1) 分析用試料は,異物などによる汚染を防止するため,適当なふた付きガラス容器などに入れ,密封し
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て保存する。
(2) 分析用試料は,その表面に油などが付着しているおそれのあるときは,あらかじめエタノール,アセ
トンなどで洗浄して乾燥する。
(3) 分析用試料を鉄の定量に用いる場合には,あらかじめ次の操作を行う。
分析用試料の必要量をビーカーに取り,塩酸 (1+10) を試料片が沈む程度に加え,加熱して約5分
間煮沸するか,又は約80℃で約30分間加熱して,表面に付着又は混入した鉄分を溶解する。水で洗
浄した後,エタノール,アセトンで順次洗浄して乾燥する。
3.3 試料のはかり方 試料のはかり方は,次による。
(1) 分析試料のはかり取りに際しては,平均組成を代表するように注意しなければならない。
(2) 分析試料のはかり取りには,原則として化学はかりを用いる。
4. 分析値のまとめ方
4.1 分析回数 原則として,同一分析所において2回の繰返し分析を行う。
4.2 空試験 分析にあたっては,空試験を行い,測定値を補正する
4.3 分析値の表示 分析値は,質量百分率で表し,JIS H 2105に規定された数値の次の二けたまで算出
し,JIS Z 8401によってJIS H 2105に規定された数値の次の位に丸める。
5. 銀定量方法
5.1 定量方法の区分 銀の定量方法は,次のいずれかによる。
(1) 原子吸光法 この方法は,銀含有率0.000 2% (m/m) 以上0.004% (m/m) 以下の試料に適用する。
(2) 誘導結合プラズマ発光分光法 この方法は,銀含有率0.000 1% (m/m) 以上0.004% (m/m) 以下の試料
に適用する。
5.2 原子吸光法
5.2.1 要旨 試料を酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフ
レーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
5.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+4)
(2) 鉛 99.99% (m/m) 以上で銀を含有しないもの,又は銀含有率が既知で,かつ,試料中の銀含有率より
低いもの。
(3) 酒石酸溶液 (500g/l)
(4) 標準銀溶液A (100 最 最一 ─ m/m) 以上]0.100gをはかり取り,ビーカー
し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20mlを加え,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿
の下面を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの褐色の全量フラスコに水を用いて移し入れ,
水で標線まで薄めて標準銀溶液Aとする。
(5) 標準銀溶液B (10 最 最一 準銀溶液A [(4) ] を使用の都度,水で正しく10倍に薄めて標準銀溶液
Bとする。
5.2.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,5.0gとし,10mgのけたまではかる。
5.2.4 操作
5.2.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取って,ビーカー (300ml) に移し入れる。
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(2) 時計皿で覆い,酒石酸溶液10ml及び硝酸 (1+4) 35mlを加え,穏やかに加熱して分解した後,煮沸し
て窒素酸化物などを追い出す。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。
(3) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(1)。
注(1) この溶液を用いて,原子吸光法によって銅,ビスマス,アンチモン,鉄及び亜鉛を定量するこ
とができる。
5.2.4.2 吸光度の測定 5.2.4.1(3)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の
空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長328.1nmにおける吸光度を測定する。
5.2.5 空試験 5.2.6の検量線の作成操作において得られる標準銀溶液を添加しない溶液の吸光度を,空
試験の吸光度とする。
5.2.6 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) 鉛 [5.2.2(2) ] を5.0gずつ数個はかり取り,それぞれビーカー (300ml) に移し入れる。
(2) 5.2.4.1(2)に従って操作した後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れる。
柿
(3) 標準銀溶液A [5.2.2(4) ] 及び標準銀溶液B [5.2.2(5) ] の各種液量(銀として0200 を段階的に加え,
水で標線まで薄める。
(4) これらの溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中
に噴霧し,波長328.1nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と銀量との関係線を作
成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
5.2.7 計算 5.2.4.2及び5.2.5で得た吸光度と5.2.6で作成した検量線とから銀量を求め,試料中の銀含有
率を次の式によって算出する。
A1 (A2 A3 )
Ag 100
m
ここに, Ag : 試料中の銀含有率% (m/m)
A1 : 試料溶液中の銀検出量 (g)
A2 : 空試験液中の銀検出量 (g)
A3 : 鉛 [5.2.2(2) ] 5.0g中に含まれる銀量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
5.3 誘導結合プラズマ発光分光法
5.3.1 要旨 試料を酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,溶液を誘導結合プラズマ発光分光装置のアル
ゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。
5.3.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+4)
(2) 鉛 5.2.2(2)による
(3) 酒石酸溶液 (500g/l)
(4) 標準銀溶液A (100 最 最一 4)による。
(5) 標準銀溶液B (10 最 最一 5)による。
5.3.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,5.0gとし,10mgのけたまではかる。
5.3.4 操作
5.3.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,5.2.4.1による。
5.3.4.2 発光強度の測定 5.3.4.1で得た溶液の一部を,誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラズ
マ中に噴霧し,波長328.068nmにおける発光強度を測定する(2)。
注(2) 精度及び正確さを確認してあれば,他の波長を用いて測定してもよい。
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また,高次のスペクトル線が使用可能な装置では高次のスペクトル線を用いてもよい。バッ
クグラウンド補正機能がついている装置では,バックグラウンド補正機能を用いてもよい。
5.3.5 空試験 5.3.6の検量線の作成操作において得られる標準銀溶液を添加しない溶液の発光強度を,
空試験の発光強度とする。
5.3.6 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって行う。
(1) 鉛 [5.3.2(2) ] を5.0gずつ数個はかり取り,それぞれビーカー (300ml) に移し入れる。
(2) 5.2.4.1(2)に従って操作した後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れる。
柿
(3) 標準銀溶液A [5.3.2(4) ] 及び標準銀溶液B [5.3.2(5) ] の各種液量(銀として0200 を段階的に加え,
水で標線まで薄める。
(4) これらの溶液の一部を,誘導結合プラズマ発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長
328.068nmにおける発光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度と銀量との関係線を作成し,そ
の関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
5.3.7 計算 5.3.4.2及び5.3.5で得た発光強度と5.3.6で作成した検量線とから銀量を求め,試料中の銀含
有率を次の式によって算出する。
A1 (A2 A3 )
Ag 100
m
ここに, Ag : 試料中の銀含有率% (m/m)
A1 : 試料溶液中の銀検出量 (g)
A2 : 空試験液中の銀検出量 (g)
A3 : 鉛 [5.3.2 (2) 5.0g中に含まれる銀量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
6. 銅定量方法
6.1 定量方法の区分 銅の定量方法は,次のいずれかによる
(1) 原子吸光法 この方法は,銅含有率0.000 5% (m/m) 以上0.05% (m/m) 以下の試料に適用する。
(2) 鉛分離誘導結合プラズマ発光分光法 この方法は,銅含有率0.000 1% (m/m) 以上0.05% (m/m) 以下の
試料に適用する。
6.2 原子吸光法
6.2.1 要旨 試料を酒石酸の存在下で,硝酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフ
レーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
6.2.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+4)
(2) 鉛 99.99% (m/m) 以上で銅を含有しないもの,又は銅含有率が既知で,かつ,試料中の銅含有率より
低いもの。
(3) 酒石酸溶液 (500g/l)
(4) 標準銅溶液A (100 最 一 ─ m/m) 以上]0.100gをはかり取り,ビーカー
し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20mlを加え,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿
の下面を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で
標線まで薄めて標準銅溶液Aとする。
(5) 標準銅溶液B (10 最 一 準銅溶液A [(4) ] を使用の都度,水で正しく10倍に薄めて標準銅溶液
Bとする。
――――― [JIS H 1121 pdf 4] ―――――
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H 1121-1995
6.2.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,5.0gとし,10mgのけたまではかる。
6.2.4 操作
6.2.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
(1) 試料中の銅含有率が0.000 5% (m/m) 以上0.02% (m/m) 未満の場合
(a) 5.2.4.1の(1)及び(2)の手順に従って操作する。
(b) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(3)。
注(3) この溶液を用いて,原子吸光法によって銀,ビスマス,アンチモン,鉄及び亜鉛を定量するこ
とができる。
(2) 試料中の銅含有率が0.02% (m/m) 以上0.05% (m/m) 以下の場合
(a) 5.2.4.1の(1)及び(2)の手順に従って操作する。
(b) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。溶液20mlを分取して
50mlの全量フラスコに移し入れ,酒石酸溶液3ml及び硝酸 (1+4) 10mlを加え,水で標線まで薄め
る(4)。
注(4) この溶液を用いて,原子吸光法によってビスマス,アンチモン,鉄及び亜鉛を定量することが
できる。
6.2.4.2 吸光度の測定 6.2.4.1の(1)(b)又は(2)(b)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子
吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長324.8nmにおける吸光度を測定する。
6.2.5 空試験 6.2.6の検量線の作成操作において得られる標準銅溶液を添加しない溶液の吸光度を,空
試験の吸光度とする。
6.2.6 検量線の作成 検量線の作成は,次のいずれかによる。
(1) 試料中の銅含有率が0.000 5% (m/m) 以上0.02% (m/m) 未満の場合
(a) 鉛 [6.2.2(2) ] を5.0gずつ数個はかり取り,それぞれビーカー (300ml) に移し入れる。
(b) 5.2.4.1(2)に従って操作した後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れる。
(c) 標準銅溶液A [6.2.2(4) ] 及び標準銅溶液B [6.2.2(5) ] の各種液量(銅として01 000柿 を段階的に
加え,水で標線まで薄める。
(d) これらの溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム
中に噴霧し,波長324.8nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と銅量との関係線
を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
(2) 試料中の銅含有率が0.02% (m/m) 以上0.05% (m/m) 以下の場合
(a) 鉛 [6.2.2(2) ] を2.0gずつ数個はかり取り,それぞれビーカー (300ml) に移し入れる。
(b) 6.2.6(1)の(b)(d)の手順に従って操作する。
6.2.7 計算 計算は,次のいずれかによる。
(1) 試料中の銅含有率が0.000 5% (m/m) 以上0.02% (m/m) 未満の場合 6.2.4.2及び6.2.5で得た吸光度と
6.2.6(1)で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の銅含有率を次の式によって算出する。
A1 (A2 A3 )
Cu 100
m
ここに, Cu : 試料中の銅含有率% (m/m)
A1 : 試料溶液中の銅検出量 (g)
A2 : 空試験液中の銅検出量 (g)
A3 : 鉛 [6.2.2(2) ] 5.0g中に含まれる銅量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
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