JIS M 7601:2001 圧縮酸素形循環式呼吸器

JIS M 7601:2001 規格概要

この規格 M7601は、鉱山,工場などの事業場,船舶,火災現場,ずい道などにおいて,酸素欠乏空気,粉じん,ガス,蒸気などを吸入することによって,人体に障害を引き起こすおそれがあるときに使用する圧縮酸素形循環式呼吸器について規定。

JISM7601 規格全文情報

規格番号
JIS M7601 
規格名称
圧縮酸素形循環式呼吸器
規格名称英語訳
Compressed oxygen closed circuit self-contained breathing apparatus
制定年月日
1950年5月19日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.340.30, 73.100.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
労働安全・衛生 2019
改訂:履歴
1950-05-19 制定日, 1953-05-08 改正日, 1956-05-08 確認日, 1957-06-28 改正日, 1961-02-01 改正日, 1964-02-01 確認日, 1967-11-01 確認日, 1972-01-01 確認日, 1973-06-01 改正日, 1976-03-01 改正日, 1979-03-01 確認日, 1984-04-01 確認日, 1987-01-01 改正日, 1992-06-01 確認日, 1993-06-01 改正日, 2001-01-20 改正日, 2005-11-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS M 7601:2001 PDF [11]
M 7601 : 2001

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS M 7601 : 1993は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,前回改正以来の技術進歩及び使用環境の変化を考慮して改正を行った。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS M 7601 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 7601 : 2001

圧縮酸素形循環式呼吸器

Compressed oxygen closed circuit self- contained breathing apparatus

1. 適用範囲 この規格は,鉱山,工場などの事業場,船舶,火災現場,ずい道などにおいて,酸素欠乏
空気,粉じん,ガス,蒸気などを吸入することによって,人体に障害を引き起こすおそれがあるときに使
用する圧縮酸素形循環式呼吸器(以下,呼吸器という。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 1602 熱電対
JIS T 8001 呼吸用保護具用語
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS T 8001によるほか,次による。
a) 陰圧形 吸気の全期間又は一部の期間中,面体内圧力が陰圧になる呼吸器。
b) 陽圧形 吸気,呼気の全期間中,面体内圧力が陽圧になる呼吸器。
c) デマンド補給弁 呼吸器の構成部品で,着用者の呼吸による呼吸回路内の圧力変化,内容積変化など
で作動して酸素を呼吸回路内に補給する弁。
d) 定量−デマンド併用式 高圧酸素容器から酸素を減圧弁,オリフィスなどを通し,連続して補給する
定量補給のほかに,デマンド補給弁を備えた方式。
e) デマンド式 デマンド補給弁によって,人体の酸素消費量に見合った酸素を間欠的に補給する方式。
f) 試験圧力 高圧部分の気密性,酸素補給量の試験などの場合に高圧部分に加える試験圧力で,次の式
による圧力。
Pt= (0.95±0.05)
ここに, Pt : 試験圧力 (MPa)
P : 308K (35℃) における最高充てん圧力 (MPa)
ただし,試験においては,5%の誤差を許容する。
g) 警報設定圧力 警報器が始動する圧力。
h) 公称定量酸素補給量 標準試験圧力を加えたときの定量酸素補給量。
備考 標準試験圧力は,次の式によって算出する。
1 .005 P
PS=
2
ここに, Ps : 標準試験圧力 (MPa)
P : 308K (35℃) における最高充てん圧力 (MPa)

――――― [JIS M 7601 pdf 2] ―――――

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M 7601 : 2001
i) 公称使用時間 次の式で与えられる時間の範囲で,製造業者が示す時間。
1) 定量−デマンド併用式の場合
N 9.0
T≦
V
ここに, T : 公称使用時間 (min)
N : 高圧酸素容器内に貯蔵している酸素の全容量 (L)
V : 公称定量酸素補給量 (L/min)
2) デマンド式の場合
N
T≦
V
ここに, V : 1.6 (L/min)
4. 種類
a) 呼吸器の種類は,陰圧形及び陽圧形の2種類とする。
b) 酸素の補給方式は,定量−デマンド併用式及びデマンド式の2方式とする。
5. 性能
5.1 一般性能
5.1.1 気密性 呼吸器の気密性は,次による。
a) 高圧部分[高圧酸素容器,そく(塞)止弁,減圧弁,圧力指示計,警報器などの高圧部分及び各高圧
連結部]は,8.1.1 a)によって試験したとき,漏気があってはならない。
b) 中圧部分(減圧弁,デマンド補給弁,中圧安全弁などの中圧部分及び各中圧連結部)は,8.1.1 b)によ
って試験したとき,漏気があってはならない。
c) 低圧部分(呼吸管,呼吸弁室,清浄缶,呼吸袋などの低圧部分及び各低圧連結部)は,8.1.1 c)によっ
て試験したとき,圧力低下が135Pa以下でなければならない。
d) 面体の気密は,8.1.1 d)によって試験したとき,漏気があってはならない。
5.1.2 吸気 呼吸器の吸気は,次の規定に適合しなければならない。
a) 二酸化炭素濃度 二酸化炭素濃度は,8.1.2 a)によって試験したとき,公称使用時間中は2.5%以下,公
称使用時間を超え試験終了までは3.0%以下でなければならない。
b) 温度 8.1.2 b)によって試験したとき,試験終了まで,呼気温度からの温度上昇は,6℃以下でなけれ
ばならない。
5.1.3 呼吸抵抗 8.1.3によって試験したとき,試験終了まで呼吸抵抗ピーク値は,陰圧形は−500+
750Pa,陽圧形は0+750Paとする。
5.1.4 耐熱性 耐熱性は,高圧酸素容器及びそく止弁を除いた呼吸器を8.1.4によって試験したとき,各
部に粘着,き裂などの異常があってはならない。
5.1.5 耐寒性 耐寒性は,高圧酸素容器及びそく止弁を除いた呼吸器を8.1.5によって試験したとき,各
部にき裂などの異常があってはならない。
5.2 各部の性能
5.2.1 酸素補給量 酸素補給量は,次による。
a) 定量酸素補給量 定量−デマンド併用式の定量酸素補給量は,8.2.1 a)によって試験したとき,1.5L/min

――――― [JIS M 7601 pdf 3] ―――――

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M 7601 : 2001
以上とする。
b) デマンド補給弁の酸素補給量 デマンド補給弁の酸素補給量は,8.2.1 b)によって試験したとき,表1
による。
表1 デマンド補給弁の酸素補給量及び作動開始圧力
酸素補給方式 デマンド弁の構造 酸素補給量 作動開始圧力
L/min Pa
定量−デマンド併用式 − 30 以上 −500 +750
デマンド式 1段方式 2.5 以上 −250 0
第1段 2.5 以上 −250 0
2段方式
第2段 30 以上 −250 0
5.2.2 各部の作動性 各部の作動性は,次による。
a) デマンド補給弁 作動開始圧力は,8.2.2 a)によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
b) 自動排気弁 作動開始圧力は,8.2.2 b)によって試験したとき,50750Paでなければならない。
c) 警報器 着用者に酸素残量が少なくなったことを知らせる警報器については,8.2.2 c)によって試験し
たとき,警報設定圧力の100%以上150%以下の圧力で作動しなければならない。
d) バイパス弁 酸素の放出量は,8.2.2 d)によって試験したとき,いずれの場合も60L/min以上とする。
6. 構造
6.1 構造一般 呼吸器は,高圧酸素容器,減圧弁,デマンド補給弁,呼気管,吸気管,呼吸袋,清浄缶,
面体等などから成る。吸気は,呼吸袋から,吸気管,吸気弁などを通って面体等に流入し,呼気は,面体
等から呼気管,呼気弁などを通って,清浄缶に入り,ここで二酸化炭素を吸収して呼吸袋に戻り,ここに
たまったものを,再び吸気として使用するという呼吸循環回路をもつ。呼吸による酸素の消費分は,高圧
酸素容器から減圧弁,デマンド補給弁などを通して,呼吸循環回路中に減圧放出する酸素によって補給す
る。
以上の構造をもつものであって,次の規定を満足しなければならない(付図1参照)。
a) 丈夫で使いやすく,軽量であって,長時間の使用に耐え,かつ,故障しないようなもの。
b) 結合部分は,結合が確実で,漏気のおそれがあってはならない。
c) 取扱いの際の衝撃に対し,使用上性能に支障があってはならない。
d) 着用者の呼吸を圧迫しないよう,過剰な呼気又は吸気を排出する自動排気弁を備えなければならない。
e) 着用者に高圧酸素容器内の酸素圧力が容易に分かる位置に,圧力指示計を備えなければならない。
f) 呼吸袋などを,きょう(筺)体で保護しなければならない。
g) 吸気中の酸素濃度は,19.5%以上とする。
6.2 各部の構造 取扱いが簡単で,容易に破損せず,着用したとき異常な圧迫がなく,次の規定を満足
しなければならない。
a) 面体等 全面形面体とマウスピース形の2種類とし,いずれも着用が簡単で,しめひもは十分な弾力
と強さをもち,調節可能で,次の事項を満足しなければならない。
1) 全面形面体は,顔面を覆うもので漏気しない構造であり,アイピースは,透明で使用上支障となる
影像のゆがみがなく,かつ,曇りを防止する構造であって,8.3.1に規定する方法によって試験した
とき,気密不良を生じてはならない。
2) マウスピース形は,マウスピースをくちびる(唇)と歯ぐきの間に挿入した後,くちびるを固く結

――――― [JIS M 7601 pdf 4] ―――――

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M 7601 : 2001
び,かつ,ノーズクリップで鼻孔を挟むことによって,口及び鼻から漏気しない構造でなければな
らない。
ノーズクリップは,未着用防止のため,ひも,弾性体などを介してマウスピースと結合していて,
弾力性が適切であって,鼻孔から吸気が入ることなく,激動によって外れることなく,かつ,着用
によって著しい苦痛を与えてはならない。
3) しめひもの伸び率は,8.3.2に規定する方法によって試験したとき,表2による。
4) しめひも及び取付部の強さは,8.3.3に規定する方法によって試験したとき,表2による。
表2 しめひもの伸び率並びにしめひも及び取付部の強さ
項目 全面形面体 マウスピース形
しめひもの伸び率 % 50以下 100以下
しめひも及び取付部の強さ N 100以上 50以上
b) 呼気管及び吸気管
1) 着用状態において,通常の動作を行ったとき動作を妨げず,通気に支障があってはならない。
2) 着用者の首部の動作が,自由にできる長さをもたなければならない。
c) 手動排気弁 水滴だめなどに手動排気弁を備えるものは,次による。
1) 作動は鋭敏,確実で,かつ,操作が容易でなければならない。
2) 作動中に呼吸しても外気が侵入しないように前後の圧力が平衡している場合にも閉鎖状態を保つ逆
止弁を備えなければならない。
d) 呼気弁及び吸気弁
1) 外力によるひずみ又は損傷が生じないように保護されていなければならない。
2) 微弱な呼吸に対して,確実,鋭敏に作動しなければならない。
e) 減圧弁及びデマンド補給弁
1) 外力による損傷から保護されなければならない。
2) 使用圧力に対して十分な耐圧度をもち,外部からの衝撃に対して狂いの少ないものでなければなら
ない。
3) デマンド形の場合,デマンド補給弁の位置が上流側にあるときは,中圧安全弁を備えていなければ
ならない。
f) 圧力指示計
1) 圧力指示計は,高圧酸素容器の最高充てん圧力が表示されているか,高圧酸素容器の充てん圧力に
よって使用時間を表示又は判断できる機能を備えなければならない。
2) 酸素残量が少なくなったことを知らせる警報器を備えたものは,圧力指示計に警報器の設定圧力が
表示されているか,又は確認できる機能を備えていなければならない。
g) 高圧酸素容器及びそく止弁 “高圧ガス保安法 容器保安規則”による。
h) 呼吸袋
1) 外力による損傷から保護されていなければならない。
2) 呼吸圧力に応じて鋭敏に作動する柔軟性をもっていなければならない。
3) 呼吸器に装着した状態で呼吸に支障のない内容量でなければならない。
i) 清浄缶
1) 外部からの衝撃,振動に対して,通気の短絡及び著しい通気抵抗の上昇がなく,二酸化炭素の吸収
能力の低下が少ないものでなければならない。

――――― [JIS M 7601 pdf 5] ―――――

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JIS M 7601:2001の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 7601:2001の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1602:2015
熱電対
JIST8001:2006
呼吸用保護具用語