JIS M 8111:1998 鉱石中の金及び銀の定量方法

JIS M 8111:1998 規格概要

この規格 M8111は、鉱石中の0.5g/t以上,1000g/t以下の金及び1g/t以上,1500g/t以下の銀の定量方法について規定。

JISM8111 規格全文情報

規格番号
JIS M8111 
規格名称
鉱石中の金及び銀の定量方法
規格名称英語訳
Method for determination of gold and silver in ores
制定年月日
1950年12月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 10378:1994(MOD)
国際規格分類

ICS

73.060.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 II 2019
改訂:履歴
1950-12-01 制定日, 1953-12-01 確認日, 1956-10-20 確認日, 1959-10-20 確認日, 1962-10-20 確認日, 1963-01-01 改正日, 1965-11-01 確認日, 1969-05-01 確認日, 1972-06-01 確認日, 1975-06-01 確認日, 1978-10-01 確認日, 1984-01-01 確認日, 1990-07-01 確認日, 1995-12-01 確認日, 1998-08-20 改正日, 2003-03-20 確認日, 2008-07-20 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS M 8111:1998 PDF [14]
M 8111 : 1998

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。
これによってJIS M 8111 : 1963は改正され,この規格に置き換えられる。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS M 8111 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 8111 : 1998

鉱石中の金及び銀の定量方法

Method for determination of gold and silver in ores

序文 この規格は1994年第1版として発行されたISO 10378, Copper sulfide concentrates−Determination of
gold and silver contents−Fire assay gravimetric and atomic absorption spectrometric method を元に作成した日本
工業規格である。
なお,試験報告書は,日本工業規格(日本産業規格)として必要としないため省略してある。
1. 適用範囲 この規格は,鉱石中の0.5g/t以上1 000g/t以下の金及び1g/t以上1 500g/t以下の銀の定量方
法について規定する。ただし,他の日本工業規格(日本産業規格)で金及び銀の定量方法が規定されている鉱石には適用し
ない。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 10378 : 1994 Copper sulfide concentrates−Determination of gold and silver contents−Fire
assay gravimetric and atomic absorption spectrometric method
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの規格は,その最新版を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0116 発光分光分析通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS K 8090 酸化鉛 (II) (試薬)
JIS K 8885 二酸化けい素(試薬)
JIS M 8083 ばら積み非鉄金属浮選精鉱のサンプリング方法
JIS M 8101 非鉄金属鉱石のサンプリング,試料調製及び水分決定方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8402 分析・試験の許容差通則
3. 一般事項
3.1 共通事項 定量方法に共通な一般事項は,JIS K 0050,JIS K 0116及びJIS K 0121の規定による。
3.2 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) けい酸鉱 けい酸を主成分とし,還元力及び酸化力をほとんどもっていない鉱石。
b) 酸化鉱 酸化鉄 (III) ,酸化マンガン (IV) などを含有し,酸化力をもっている鉱石。
c) 硫化鉱 硫化物を含有し,還元力をもっている鉱石。
d) 還元力 るつぼ融解において,規定量の金属鉛(鉛ボタン)を得るために添加する硝酸カリウム(硝

――――― [JIS M 8111 pdf 2] ―――――

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M 8111 : 1998
石)などの酸化剤を還元する力。
e) 酸化力 るつぼ融解において,所定の鉛ボタンを得るために添加する小麦粉などの還元剤を酸化する
力。
f) 調合 試料のるつぼ融解において,3040gの鉛ボタンを生じ,かつ,試料主成分などをスラグとし
て分離するのに適する量の試料,酸化鉛 (II) 及び融剤をはかり合わせる操作。
g) るつぼ融解 融剤と混合した試料を粘土るつぼを用いて還元状態で融解し,金,銀及びその他の貴金
属元素を鉛ボタンに捕集する操作。
h) 灰吹 鉛ボタンをキューペル(灰皿)に入れ,酸化状態で融解し,鉛及び鉛ボタンに付随した試料成
分などをキューペルに吸収させ,金,銀及びその他の貴金属元素を金銀ビード(金銀合金)として分
離する操作。
i) 分金 金銀ビードを硫酸又は硝酸中で加熱して,銀及びその他の貴金属を浸出溶解させ金粒を分離す
る操作。
3.3 金銀分析方法の概要
a) 化学試験などによって,概略の試料組成及び金,銀含有量を推定し,適用する試料の融解方法を決定
する。
b) 必要に応じて,試料の還元力又は酸化力を求め,試料,融剤などの調合を行う。
c) )で調合したものをよく混合した後,るつぼに移し入れ,るつぼ融解を行い鉛ボタンを得る。
d) 鉛ボタンを灰吹して得た金銀ビードの質量をはかる。
e) 金銀ビードを分金して得た金粒の質量をはかり,金の質量を求める。
f) 金銀ビードの質量から金の質量を差し引いて銀の質量を求める。
g) スラグ及び使用したキューペル中の金及び銀を分析し,先に得た金及び銀の質量を補正し,試料中の
金及び銀含有量を求める。
4. 分析試料の採り方及び取扱い方
4.1 試料の採取及び調製 試料の採取及び調製は,JIS M 8083又はJIS M 8101の規定による。
4.2 試料の取扱い方 試料のはかり方は,次による。
a) 試料のはかり採りに際しては,試料をよくかき混ぜて平均組成を代表するように注意し,また,異物
が混入していないことを確かめなければならない。
b) 試料は,105℃±5℃に調節されている空気浴に入れて乾燥し,2時間ごとに空気浴から取り出し,デ
シケーター中で常温まで放冷する。乾燥は,乾燥減量が2時間につき0.1% (m/m) 以下になるまで繰
り返す。ただし,硫化物などを含有するため変質しやすい試料の乾燥条件(温度,時間など)は,受
渡当事者間の協議による。
c) 試料のはかり採りには,通常,化学はかりを用いて,1mgのけたまではかり採る。
5. 分析値の表し方及び操作上の注意
5.1 分析値の表し方 分析値の表し方は,次による。
a) 分析値はg/tで表し,JIS Z 8401の規定によって金は小数点以下第2位に,銀は小数点以下第1位に丸
める。
b) 分析は,同一分析室において,室内再現測定条件で,等しい質量の2個の試料を用いて,2回繰り返
して行い,得られた金及び銀の質量の差が室内再現許容差(以下,許容差という。)以下のとき,分析

――――― [JIS M 8111 pdf 3] ―――――

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値を算出して平均値を求め,JIS Z 8401の規定によって金は小数点以下第1位に,銀は整数に丸めて
報告値とする。
c) 2回繰り返して行い,得られた金及び銀の質量の差が許容差を超えるときは,JIS Z 8402の6.4.2(適
用方式A)の規定による。
d) 許容差は,はかり採った試料中の金及び銀の質量に応じて,表1及び表2による。
表1 許容差(金)
単位 mg
金量 許容差
0.50未満 0.01
0.50以上1.00未満 0.02
1.00以上2.00未満 0.03
2.00以上3.00未満 0.04
3.00以上5.00未満 0.05
5.00以上 10.00未満 0.07
10.00以上 20.00未満 0.10
20.00以上 30.00以下 0.15
表2 許容差(銀)
単位 mg
銀量 許容差
5.0未満 0.1
5.0以上 10.0未満 0.2
10.0以上 30.0未満 0.3
30.0以上 50.0以下 0.5
6. 予備試験 予備試験は,次による(1)。
注(1) 試料の組成,性状などが判明している場合は省略できる。
a) 試薬,器具及び装置 試薬,器具及び装置は,7.2及び7.3による。
b) 試料の組成分析 適用する融解試料の調製方法を決定するため,適切な分析法により,概略の試料組
成及び金・銀含有量を推定する。
c) 酸化力試験
1) 7.4.1.1,7.4.2及び7.4.3の手順に従って操作する。
ただし,調合は表3又は表4を参考に,金及び銀の含有量に応じて調合する。
なお,融剤は上皿はかりを用いて0.1gのけたまではかり採る。
2) 鉛ボタンの質量を上皿はかりを用いて0.1gのけたまではかり,酸化力を次の式によって算出する。
12 F P
Op=
m
ここに, Op : 酸化力
F : 小麦粉のはかり採り量 (g)
P : 鉛ボタンの質量 (g)
m : 試料はかり採り量 (g)

――――― [JIS M 8111 pdf 4] ―――――

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表3 試料及び試薬のはかり採り量の例 (1)
試料及び試薬 試料のるつぼ融解の場合 補正のるつぼ融解の場合
試料 30g スラグ,キューペルの全量
ソーダ灰 40g 45g
酸化鉛 (II) 35g 35g
ほう砂ガラス 20g 20g
けい酸 10g(又はガラス粉末20g) 12g
小麦粉 4g 3g
鉄くぎ 2本 1本
表4 試料及び試薬のはかり採り量の例 (2)
試料及び試薬 試料のるつぼ融解の場合 補正のるつぼ融解の場合
試料 30g スラグ,キューペルの全量
ソーダ灰 20g 35g
酸化鉛 (II) 80g 45g
ほう砂ガラス 12g 15g
けい酸 10g(又はガラス粉末20g) 12g
小麦粉 4g 3g
d) 還元力試験
1) 7.4.1.1,7.4.2及び7.4.3の手順に従って操作する。
ただし,表5を参考に,金及び銀の含有量に応じて調合する。
なお,融剤は上皿はかりを用いて0.1gのけたまではかり採る。
粘土るつぼは内容量約200mlのものを用いる。
2) 鉛ボタンの質量を上皿はかりを用いて0.1gのけたまではかり,還元力を次の式によって算出する(2)。
P
R=
m
ここに, R : 還元力
P : 鉛ボタンの質量 (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
注(2) 還元力が極めて小さいときは,小麦粉の一定量を加えて還元力試験を行い,還元力を次の式に
よって算出する。
P−12 F
R=
m
ここに, R : 還元力
F : 小麦粉のはかり採り量 (g)
P : 鉛ボタンの質量 (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
表5 試料及び試薬のはかり採り量の例 (3)
試料及び試薬 はかり採り量
試料 5g
ソーダ灰 40g
酸化鉛 (II) 60g
ほう砂ガラス 8g
7. 定量方法

――――― [JIS M 8111 pdf 5] ―――――

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