JIS R 1602:1995 規格概要
この規格 R1602は、機械部品,構造材料などの高強度材料として使用されるファインセラミックスの常温における弾性率試験方法について規定。
JISR1602 規格全文情報
- 規格番号
- JIS R1602
- 規格名称
- ファインセラミックスの弾性率試験方法
- 規格名称英語訳
- Testing methods for elastic modulus of fine ceramics
- 制定年月日
- 1986年3月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 81.060.30
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 非破壊検査 2020, ファインセラミックス 2018
- 改訂:履歴
- 1986-03-01 制定日, 1992-03-01 確認日, 1995-05-01 改正日, 2001-12-20 確認日, 2007-02-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS R 1602:1995 PDF [9]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
R 1602-1995
ファインセラミックスの弾性率試験方法
Testing methods for elastic modulus of fine ceramics
1. 適用範囲 この規格は,機械部品,構造材料などの高強度材料として使用されるファインセラミック
スの常温における弾性率試験方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0601 表面粗さ−定義及び表示
JIS B 0621 幾何偏差の定義及び表示
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS B 7503 ダイヤルゲージ
JIS B 7507 ノギス
JIS R 1601 ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。
2.1 静的弾性率 試験片に静的な荷重を加え,それによって生じる弾性変形を測定し,得られた応力と
ひずみの関係から求められる等温弾性係数。
2.2 動的弾性率 試験片に強制振動を与え,その共振周波数の測定(共振法)又は超音波パルスの伝ぱ
速度の測定(超音波パルス法)から求められる断熱弾性係数。
3. 試験方法の区分 この規格は,静的弾性率試験方法を基本とし,動的弾性率試験方法は,静的弾性率
試験方法に準じる。
4. 静的弾性率試験方法
4.1 装置及び器具
4.1.1 乾燥装置 乾燥装置は,温度105120℃に保つことのできる電気恒温器を用いる。
4.1.2 試験機 試験機は,機械式若しくは油圧式の材料試験機又は静荷重装置を使用する。
試験機の荷重指示の精度は,真の荷重の±1%まで測定が可能なものとする。
なお,試験機には,ひずみを±1%以内の精度で指示する手段を備え,また,図1に示す3点支持又は4
点支持による曲げ支持具を附属する。ひずみの測定は,抵抗線ひずみゲージによる測定,たわみ角の測定,
試験片中央部の変位の測定及び荷重点の変位の測定のいずれによってもよい。
4.1.3 支持具 支持具は,基本的には図1に示す構造とし,支持台,支持用ロール,荷重用ロール,荷重
台から構成される。支持用ロール及び荷重用ロールは,弾性率1.47×1011N/m2以上をもち,試験中に塑性
変形を生じない材質のものとする。
――――― [JIS R 1602 pdf 1] ―――――
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また,これらのロール半径は,図1に示す値を用い,その表面粗さは,JIS B 0601に規定する0.40 刀
以下のものを用いる。支持台,支持用ロール及び荷重台の幅は,試験片の幅を超えるものでなければなら
ない。
図1 支持具
備考 荷重台及びR2は,試験片に均一に荷重を加える機構に変えることができる。
4.1.4 長さ計
(1) マイクロメータ マイクロメータは,JIS B 7502に規定する外側マイクロメータ又はこれと同等以上
の精度をもつものを用いる。
(2) ダイヤルゲージ ダイヤルゲージは,JIS B 7503に規定する目量0.01mmのダイヤルゲージ又はこれ
と同等以上の精度をもつものを用いる。
(3) ノギス ノギスは,JIS B 7507に規定する最小読取値0.05mm又はこれと同等以上の精度をもつもの
を用いる。
4.1.5 化学天びん 化学天びんは,感量5mgで,ひょう量100200gのもの又はこれと同等以上の精度
をもつものを用いる。
4.2 試験片
4.2.1 試験片の形状及び寸法 試験片の形状は,断面が長方形の角柱とし,その寸法は図2による。
図2 試験片の形状・寸法
注(1) 平行度は,JIS B 0621による。
――――― [JIS R 1602 pdf 2] ―――――
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R 1602-1995
4.2.2 試験片上下面の粗さ 試験片上下面の粗さは,原則としてJIS B 0601に規定する0.40 刀慎 下と
する。
4.2.3 試験片の数 試験片の数は,5個以上とする。
4.3 試験方法
4.3.1 試験片の乾燥方法 試験片は,あらかじめ乾燥装置で105120℃で恒量(2)になるまで乾燥する。
注(2) 測定した質量に10mg以上の差がなければ恒量とする。
4.3.2 試験片の幅及び厚さの測定 試験片の幅及び厚さの測定は,あらかじめマイクロメータ又はダイヤ
ルゲージを用いて行う。
4.3.3 支点間距離及び荷重点間距離の測定 支点間距離及び荷重点間距離は,図1のとおりとし,あらか
じめノギスを用いて測定する。
4.3.4 負荷方法 荷重は,原則としてJIS R 1601で予想される強さの70%以上の範囲とし,応力−ひず
み曲線の直線領域で荷重を加える。材料試験機を用いる場合,クロスヘッド速度は,0.5mm/min以下とす
る。
なお,測定に先立って一度これらの条件下で荷重を加え,支持具と試験片を十分なじませておく。
4.3.5 ひずみの測定
(1) 抵抗線ひずみゲージによる測定 抵抗線ひずみゲージの長さは,3点曲げの場合1mm以下,4点曲げ
の場合8mm以下とし,試験片下面の支持ロール間中央に長手方向に平行にてん(貼)付し,負荷中
のひずみ( 攀 を測定する。
(2) たわみ角による測定 たわみ角 (i) は,試験片の両端に設置した平面鏡を用い,光てこの方法又はこ
れに準じる方法で測定する(図3参照)。
図3 たわみ角とたわみ変位(4点曲げの場合)
(3) 荷重点の変位及び試験片中央部の変位の測定 荷重点の変位 (yl) は,材料試験機のクロスヘッド移動
距離から測定する。
また,試験片中央部の変位 (yb) は,差動トランス (LVDT) などの変位検出器によって測定する(図
3参照)。これらの測定を行う場合は,あらかじめ試験片と同一材料,又はそれよりも高い弾性率をも
つ材料で補正用試料を作成する。補正用試料の寸法は,試験片と同材質のものを用いる場合,それと
同じ長さ及び幅で,厚さが4.6倍以上の直方体とする。これを用いて試験片の測定と同じ荷重域にお
ける変位 (yc) を測定し,図4(a)の補正曲線を描く。この補正値を用いて,4.4.1(3)の方法で,各試験片
についての測定値に対して補正しなければならない。
――――― [JIS R 1602 pdf 3] ―――――
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R 1602-1995
図4 荷重−変位線図とその補正の仕方[(3)の場合]
4.4 結果の計算 弾性率は,個々の試験片の測定値から以下の式によって算出する。
4.4.1 3点曲げ
(1) ひずみゲージによる場合 4.3.5の(1)で得られる図5のような線図を用い,次の式で弾性率を計算する。
図5 荷重−ひずみ線図
3l(P2 P1 )
Eb3= 2
2wt ( s2 s1 )
ここに, Eb3 : 3点[曲げによる弾性率 (N/m2)
P : 荷重 (N)
l : 支持ロール間距離 (m)
w : 試験片の幅 (m)
t : 試験片の厚さ (m)
攀 ひずみゲージによって測定されたひずみ
(2) たわみ角による場合 図5において横軸をたわみ角とし, 攀 椀 攀 椀 み換える。
3l2 (P2P1 )
Eb3= 3
4wt ( tani2tani1 )
ここに, i : たわみ角 (radian)
(3) 荷重点の変位又は試験片中央部の変位による場合 変位ybは,図4(a)の変位の測定値ymから補正値
ycを差し引いて求める。
図4(b)の線図から次の式で弾性率を計算する。
l3 (P2P1 )
Eb3=
4wt3 ( yb2
yb1 )
ここに, yb : 荷重点の正味の変位量 (m)
――――― [JIS R 1602 pdf 4] ―――――
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R 1602-1995
4.4.2 4点曲げ
(1) ひずみゲージによる場合(図5参照)
l(P2 P1 )
Eb4=
wt2 ( s2 s1 )
ここに, Eb4 : 4点曲げによる弾性率 (N/m2)
(2) たわみ角による場合(図5参照。ただし,ひずみをたわみ角とし, 攀 椰 み換える。)
2
2l (P2 P1 )
Eb4= 3
3wt ( tani2tani1 )
(3) 試験中央部のたわみ変位による場合(図4参照)
23l3 (P2P1 )
Eb4= 3
4 27wt ( yb2yb1 )
ここに, yb : 試験片中央部の正味のたわみ変位量 (m)
(4) 荷重点の変位による場合(図4参照。ただし,正味の変位ylは,図4(b)のybをylと読み換える。)
5l3 (P2P1 )
Eb4= 3
27wt ( yl2yl1 )
ここに, yl : 荷重点の正味の変位量 (m)
5. 動的弾性率試験方法
5.1 方法の区分 動的弾性率試験方法は,次の区分による。
(1) 曲げ共振法
(2) 超音波パルス法
5.2 曲げ共振法
5.2.1 装置及び器具 試験装置は,基本的には図6に示す回路及び機器から構成されている。
図6 曲げ共振法の装置基本構成図
(1) 駆動回路 駆動回路は,振動数が可変の発振器,増幅器,駆動器及び周波数カウンタからなる。発振
器は,振動数が10010 000Hzの範囲で可変でき,周波数分解能を0.1Hz以内で振動数を調整できる
ものを用いる。駆動器は,電気振動を機械振動に変換して,試験片に振動を与え得るものである。
(2) 検出回路 検出回路は,検出器(マイクロフォン),増幅器及びオシロスコープからなる。検出器は,
試験片の振幅,振動の速度又は加速度に比例した電圧を発生するものである。
(3) 試験片の支持具 支持具は,基本的に試験片が拘束されないで振動できる構造とし,支持具を含めた
測定系の固有振動が,使用する振動数の範囲外にあるようにしなければならない。
(4) 乾燥装置 乾燥装置は,4.1.1による。
(5) 長さ計 長さ計は,4.1.4(1),(2)及び(3)による。
――――― [JIS R 1602 pdf 5] ―――――
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JIS R 1602:1995の国際規格 ICS 分類一覧
- 81 : ガラス及びセラミック工業 > 81.060 : セラミックス > 81.060.30 : ニューセラミックス
JIS R 1602:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB0621:1984
- 幾何偏差の定義及び表示
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISR1601:2008
- ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方