JIS R 1610:2003 ファインセラミックスの硬さ試験方法

JIS R 1610:2003 規格概要

この規格 R1610は、ファインセラミックスの室温におけるビッカース硬さ及びヌープ硬さ試験方法について規定。

JISR1610 規格全文情報

規格番号
JIS R1610 
規格名称
ファインセラミックスの硬さ試験方法
規格名称英語訳
Test methods for hardness of fine ceramics
制定年月日
1991年11月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 14705:2000(MOD)
国際規格分類

ICS

81.060.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ファインセラミックス 2018
改訂:履歴
1991-11-01 制定日, 1997-03-20 確認日, 2002-03-20 確認日, 2003-10-20 改正日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS R 1610:2003 PDF [21]
                                                                                   R 1610 : 2003

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する同法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本
ファインセラミックス協会 (JFCA) /財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業
規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規
格である。これによってJIS R 1610 : 1991は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正は,日本工業規格(日本産業規格)を国際規格に整合させるため,ISO 14705 : 2000,Fine ceramics (advanced
ceramics, advanced technical ceramics)―Test method for hardness of monolithic ceramics at room temperatureを基
礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は,出願公開後の実用
新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS R 1610 : 2003には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 1610 pdf 1] ―――――

R 1610 : 2002

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. ビッカース硬さ試験方法・・・・[2]
  •  4.1 原理・・・・[2]
  •  4.2 記号及びその意味・・・・[2]
  •  4.3 ビッカース硬さの特徴・・・・[2]
  •  4.4 試験機・・・・[2]
  •  4.5 試料・・・・[2]
  •  4.6 試験方法・・・・[3]
  •  4.7 報告・・・・[4]
  •  5. ヌープ硬さ試験方法・・・・[4]
  •  5.1 原理・・・・[4]
  •  5.2 記号及びその意味・・・・[4]
  •  5.3 ヌープ硬さの特徴・・・・[5]
  •  5.4 試験機・・・・[5]
  •  5.5 試料・・・・[5]
  •  5.6 試験方法・・・・[5]
  •  5.7 報告・・・・[6]
  •  附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表・・・・[18]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS R 1610 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 1610 : 2003

ファインセラミックスの硬さ試験方法

Test methods for hardness of fine ceramics

序文

 この規格は,2000年に第1版として発行されたISO 14705 : 2000,Fine ceramics (advanced ceramics,
advanced technical ceramics)−Test method for hardness of monolithic ceramics at room temperatureを翻訳し,技
術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格の内容を変更して規定した事項である。
技術的内容の変更点の対比を附属書(参考)に示す。

1. 適用範囲

 この規格は,ファインセラミックスの室温におけるビッカース硬さ及びヌープ硬さ試験方
法について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 14705 : 2000,Fine ceramics (advanced ceramics, advanced technical ceramics)−Test method for
hardness of monolithic ceramics at room temperature (MOD)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7725 ビッカース硬さ試験−試験機の検証
JIS B 7734 ヌープ硬さ試験−試験機の検証
JIS B 7735 ビッカース硬さ試験−基準片の校正
JIS Z 8401 数値の丸め方

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) ビッカース硬さ ビッカース圧子を用いて,試験面にくぼみをつけたときの試験力と,くぼみの対角
線長さから求めたくぼみの表面積とから算出した値。
b) ビッカース圧子 向かい合った二つの面のなす角度が136度である底面が正方形の四角すい圧子。
c) ヌープ硬さ ヌープ圧子を用いて,試験面にくぼみをつけたときの試験力と,くぼみの長い方の対角
線長さから求めたくぼみの投影面積とから算出した値。
d) ヌープ圧子 向かい合った二つのりょう(稜)線のなす角度が172.5度及び130度である底面がひし
(菱)形の四角すい圧子。
)

――――― [JIS R 1610 pdf 3] ―――――

2
R 1610 : 2003

4. ビッカース硬さ試験方法

4.1 原理

 正方形底面をもつ定義された角度の四角すいダイヤモンド圧子を試料表面に押しつけ,形成
されるくぼみの対角線長さと試験力とから計算式によって硬さを決定する。付図1及び付図2参照。

4.2 記号及びその意味

 ビッカース硬さは,試験力をニュートン (N),くぼみの表面積を平方ミリメー
トル (mm2) を単位として測定し,付表1の式で算出する。
付表1,付図1及び付図2を参照。
ビッカース硬さは,硬さの値,ビッカース硬さであることを示す記号HV及び試験力の値を組み合わせ
て,次の例のいずれかの方法で表す。ただし,4.2 a)の方が望ましい。
a) Pa 単位で表記する場合
15.0 GPa HV 9.807 N
(9.807 Nの試験力で試験を行った際のビッカース硬さが,15.0 GPaであった。)
b) ビッカース硬さ記号で表記する場合
1 500 HV 1
(9.807 Nの試験力で試験を行った際のビッカース硬さ値が,1 500であった。)

4.3 ビッカース硬さの特徴

 ビッカース硬さとヌープ硬さは,いずれも試料表面にダイヤモンド圧子を
押し込み,形成されるくぼみの大きさから算出される硬さであり,次のような特徴がある。
試験力が同じとき,ビッカース硬さ試験でできるくぼみの対角線長さより,ヌープ硬さ試験でできるく
ぼみの対角線長さ(長い方)は約2.8倍長く,くぼみの深さはビッカース硬さの方が約1.5倍深い。ビッカ
ース硬さの方が試料表面の平行度や圧子軸の傾きの影響を受けにくい。ビッカース硬さの方がセラミック
スにき裂が発生する可能性が大きい。
また,両者の値を直接比較したり,換算することは適切ではない。
ビッカース硬さ試験の際に形成されるくぼみは,延性金属材料に対する試験ではそ(塑)性変形によっ
て形成される場合が多く,セラミックスに対する試験では弾そ性変形が関係している場合が多い。金属と
セラミックスの硬さを比較するとき,この点に留意する必要がある。

4.4 試験機

4.4.1  試験機は,JIS B 7725によるものとする。試験力は,4.903 Nから98.07 Nの範囲のうち,付表2
に示す試験力を負荷できるものであることが望ましい。特に9.807 Nの試験力を負荷できることが望まし
い。
4.4.2 試験機は,その分解,組立て,模様替え,圧子の取り替えなどを行ったときは,改めてJIS B 7725
の規定の精度に適合することを確認する。
4.4.3 前項に該当しないときでも,使用頻度に応じ,一定の期間ごとにJIS B 7725の規定の精度に適合
することを確認する。この場合,JIS B 7735に規定する硬さ基準片を用いた試験機の総合誤差の点検を,
適切な周期で継続して行う精度管理をすることが望ましい。
4.4.4 ダイヤモンド圧子は正方形底面をもつ四角すい形状のものであり,付表1に定義されたものでなけ
ればならない。圧子の検証はJIS B 7725に従って行われていなければならない。
4.4.5 くぼみの対角線長さの測定装置は,0.2 下の単位で長さを読みとれるものでなければならない。
4.4.6 圧子及び長さ測定装置の検証に,JIS B 7735に規定された硬さ基準片を用いてもよい。

4.5 試料

4.5.1  試料表面の研磨 試験は,試料の平滑で汚れのない平面上で行わなければならない。試料は,くぼ
みの長さの測定が正確に行えるように研磨しなければならない。研磨などの試料準備の作業は,測定値に

――――― [JIS R 1610 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
R 1610 : 2003
与える影響を最小限に抑えるようにしなければならない。
4.5.2 試料の厚さ 試料の最小の厚さは,0.5 mmとする。ただし,試料の厚さは付図2に示すくぼみの
対角線長さdの1.5倍及びき裂長さcの2倍以上なければならない。また,試料裏面にくぼみをつけたこ
とによる変化が観察されてはならない。

4.6 試験方法

4.6.1  試験温度 試験は,1035 ℃の温度範囲で行う。ただし,温度制御が必要な場合は,23 ℃±5 ℃
の温度範囲で行う。
4.6.2 試験力 推奨される試験力は,9.807 Nである。試験面の破壊が起こった場合や,くぼみが不鮮明
な場合など,試験に不都合が発生した場合には,4.90398.07 Nの範囲で,付表2に示す試験力のいずれ
かを用いてもよい。
4.6.3 試験前の確認事項 試験前に次の点を確認する。
a) 長さ測定装置のゼロ位置が正しい。
b) 長さ測定装置の倍率が合っている。
c) 試験機の負荷機構が正しく動作している。
d) 圧子の状態が正常である。
4.6.4 圧子の清掃 試験中に圧子表面にセラミックスの破片などが付着する可能性があるので,試験前に
圧子表面のごみをふき取る。
4.6.5 試料の設置 試料はしっかりした台上に置く。試料の表面及び裏面,試料台の表面は,異物などが
ないようにふき取る。試験中に試料が移動しないように試料をセットする。
4.6.6 長さ測定装置の調整 長さ測定装置の照明及び焦点を正しく合わせる。くぼみの対角線長さを測定
する際,対角線両端の二つの角に同時に焦点が合うことを確認する。それぞれの角に個別に焦点を合わせ
る必要があるときには測定を中止し,試料の平行度などを確認する。
4.6.7 試験力の負荷 圧子を試料上面に移動し,試料表面に垂直に,設定された試験力を,衝撃や振動を
与えることなく負荷する。圧子の速度が測定値に影響を与えてはならない。圧子の接触から試験力に到達
するまでの時間(負荷所要時間)は,15秒が望ましい。試験力を保持する時間は,15秒とする。除荷後,
すみやかに対角線長さの測定を行う。
4.6.8 試験中,試験機に衝撃や振動を与えてはならない。
4.6.9 くぼみ間距離及びくぼみと試料の縁との距離 付図3にくぼみの間隔,及びくぼみと試料の縁との
距離について示す。くぼみの中心は試料の縁から,くぼみの対角線長さの平均値の2.5倍以上離れていな
ければならない。さらに,付図3に示すき裂長さcの平均値の5倍以上離れていなければならない。それ
ぞれのくぼみ同士は,その中心がくぼみの対角線長さの平均値の4倍以上離れていなければならない。さ
らに,付図3に示すき裂長さcの平均値の5倍以上離れていなければならない。もし,隣り合うくぼみが
異なる試験力で形成されたものであれば,大きい方の試験力で形成させたくぼみの大きさをもとにこれら
の距離を計算し,適正な距離が保たれているかを判断する。
4.6.10 圧子の状態の確認 圧子の状態の確認は十分頻繁に行う。もし,くぼみに圧子の破損を想定できる
形状異常がみられた場合は,そのくぼみを測定から除外し,圧子を交換する。
4.6.11 測定から除外するくぼみ くぼみの周囲から,くぼみの対角線長さの測定を妨げるほど大きなき裂
が発生した場合は,そのくぼみを測定から除外する。くぼみの角のいずれかが試料の空孔の位置に当たり,
対角線長さが読みとれない場合,そのくぼみを測定から除外する。くぼみ自身が大きな空孔と重なって形
成されている場合も,そのくぼみを測定から除外する。付図4に例を示す。

――――― [JIS R 1610 pdf 5] ―――――

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JIS R 1610:2003の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 14705:2000(MOD)

JIS R 1610:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 1610:2003の関連規格と引用規格一覧