JIS R 3105:1995 ほうけい酸ガラスの分析方法

JIS R 3105:1995 規格概要

この規格 R3105は、ほうけい酸ガラスの分析方法について規定。

JISR3105 規格全文情報

規格番号
JIS R3105 
規格名称
ほうけい酸ガラスの分析方法
規格名称英語訳
Methods for chemical analysis of borosilicate glasses
制定年月日
1981年2月15日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

81.040.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1981-02-15 制定日, 1986-03-25 確認日, 1992-03-01 確認日, 1995-05-01 改正日, 2000-06-20 確認日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS R 3105:1995 PDF [16]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 3105-1995

ほうけい酸ガラスの分析方法

Methods for chemical analysis of borosilicate glasses

1. 適用範囲 この規格は,ほうけい酸ガラスの分析方法について規定する。
備考1. この規格でいうほうけい酸ガラスとは,理化学実験用器具,調理用器具,自動車用シールド
ビーム形電球などに用いられる二酸化けい素,三酸化ほう素,酸化アルミニウム及び酸化ナ
トリウムを主成分とするガラスをいう。
2. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8885 二酸化けい素(試薬)
JIS Z 8401 数値の丸め方
2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050,JIS K 0115,JIS K 0121及びJIS K 8001によ
る。
3. 分析項目 この規格で規定する分析項目は,次のとおりとする。
(1) 二酸化けい素 (SiO2)
(2) 酸化アルミニウム (Al2O3)
(3) 全鉄分(Fe2O3として)
(4) 二酸化チタン (TiO2)
(5) 酸化ジルコニウム (ZrO2)
(6) 酸化ナトリウム (Na2O)
(7) 酸化カリウム (K2O)
(8) 三酸化ほう素 (B2O3)
(9) 塩素 (Cl)
(10) 全ひ素分(As2O3として)

――――― [JIS R 3105 pdf 1] ―――――

2
R 3105-1995
4. 試料の採り方及び取扱い方
4.1 分析試料は,分析の都度必要量を手早く粉砕し,250 下にした後,直ちにはかり取る(1)。
注(1) 正確な結果を必要とする場合には,粉砕試料と未粉砕試料の550℃における強熱減量を比較し,
補正する。
4.2 分析試料をはかり取る際は,よくかき混ぜて平均組成を表すように注意し,また,異物が混入して
いないことを確かめなければならない。
4.3 分析試料のはかり取りには化学はかりを用い,0.1mgまで正しくはかる。
5. 分析値のまとめ方
5.1 分析は,同一試料について原則として2回繰り返し,その差が表1の許容差に示す数値より大きい
ときは再分析する。
表1 分析値の許容差 (%)
SiO2 Al2O3 Fe2O3 TiO2 ZrO2 Na2O K2O B2O3 Cl As2O3
0.17 0.05 0.003 0.003 0.005 0.08 0.007(2) 0.18(4) 0.005 0.03(3)
0.030(3) 0.15(5)
注(2) 原子吸光法による場合の許容差を示す。
(3) フレーム法による場合の許容差を示す。
(4) 直接法による場合の許容差を示す。
(5) 二酸化けい素ろ液法による場合の許容差を示す。
5.2 分析に当たっては,全操作を通じて空試験を行い,含有率を補正しなければならない。
5.3 分析結果は,百分率で表し,5.1の平均値をJIS Z 8401によって次のように丸める。
(1) 二酸化けい素及び三酸化ほう素は,小数点以下1けた。
(2) 酸化アルミニウム及び酸化ナトリウムは,小数点以下2けた。
(3) 二酸化けい素,三酸化ほう素,酸化アルミニウム及び酸化ナトリウムを除く他の成分は,小数点以下
3けた。ただし,酸化カリウム及び全ひ素分は,有効数字2けた。
6. 二酸化けい素の定量方法
6.1 方法の区分 二酸化けい素の定量方法は,凝集・重量吸光光度併用法による。
6.2 凝集・重量吸光光度併用法
6.2.1 要旨 試料を炭酸ナトリウムで融解し,塩酸に溶解し,ポリエチレンオキシドを加えてけい酸を凝
集させた後,ろ過する。沈殿を強熱してはかり,次にふっ化水素酸を加えて二酸化けい素を揮発させた後,
再び強熱してはかり,その減量から二酸化けい素量を求める。ろ液を分取してモリブデン青吸光光度法で
残留二酸化けい素量を求める。両者の和を二酸化けい素全量とする。
6.2.2 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(1) 塩酸 (1+1,1+4,1+50)
(2) ふっ化水素酸 (46mass%)
(3) ふっ化水素酸 (1+9) l形強塩基性陰イオン交換カラム(プラスチック製クロマト管)を通し,けい
ふっ化水素酸を吸着除去したものを用いる。
(4) 硫酸 (1+1)
(5) ほう酸溶液 (40g/L)
(6) 炭酸ナトリウム (無水)

――――― [JIS R 3105 pdf 2] ―――――

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(7) モリブデン酸アンモニウム溶液 モリブデン酸アンモニウム(4水和物)10gを水に溶かして100ml
とする。必要ならばろ過し,ポリエチレン瓶に保存する。保存中にモリブデン酸が析出したときは新
しく調製する。
(8) 酒石酸溶液 (100g/L) ポリエチレン瓶に保存する。
(9) アスコルビン酸溶液 (50g/L)ポリエチレン瓶に入れて冷暗所に保存する。調製後1か月以上経過し
たものは使用しない。
(10) ポリエチレンオキシド溶液 水200mlをかき混ぜながら,ポリエチレンオキシド0.1gを少量ずつ加え
て溶解し,ポリエチレン瓶に保存する。調製後2週間経過したものは使用しない。
(11) 二酸化けい素標準溶液 (0.5mgSiO2/ml) JIS K 8885に規定する二酸化けい素を強熱し,デシケータ
ー中で放冷後,0.500gを白金るつぼにはかり取り,炭酸ナトリウム(無水)1.5gと混合した後,加熱
融解する。放冷後,融成物を水に溶解してメスフラスコ1 000mlに移し入れ,水で標線まで薄め,ポ
リエチレン瓶に保存する。
6.2.3 試料はかり取り量 試料は,0.50gをはかり取る。
6.2.4 操作 定量操作は,次のとおりとする。
(1) 試料を白金蒸発皿(例えば75番)にはかり取り,炭酸ナトリウム(無水)1.5gと混合した後,最初は
低温で加熱し,次第に温度を上げ,約1 000℃に強熱して融解する(6)。
(2) 時計皿で覆って放冷し,塩酸 (1+1) 20mlを加えて水浴上で加熱溶解した後,約20分間加熱を続ける。
(3) 時計皿を水洗することなく除き(7),粉末ろ紙約0.05gを加えてよくかき混ぜた後,ポリエチレンオキ
シド溶液10mlを加えてよくかき混ぜ,約5分間放置する。
(4) ろ紙(5種B)を用いてろ過し,熱塩酸 (1+50) で数回洗浄した後,熱水で十分に洗浄する。ろ液及
び洗液は,ビーカー300mlに受け,(7)以降の残留二酸化けい素の定量に用いる。
(5) 沈殿をろ紙と共に白金るつぼ(例えば30番)に入れ,硫酸 (1+1) 1滴を加え,低温で加熱してろ紙
を灰化した後,1 100±50℃で約1時間強熱する。デシケータ−中で放冷後,質量をはかり,恒量とな
るまで強熱を繰り返す。
(6) 次に,これを水で湿し,硫酸 (1+1) 3滴及びふっ化水素酸 (46mass%) 約10mlを加え,砂浴上で加熱
し,蒸発乾固する。1 100±50℃で約5分間強熱し,デシケータ−中で放冷後,質量をはかる。
(7) (4)のろ液及び洗液は,冷却後,メスフラスコ250mlに移し入れ,水で標線まで薄める。この溶液の10ml
をポリエチレンビーカー100mlに正確に分取する。残りは保存して,三酸化ほう素の定量に用いる。
(8) ふっ化水素酸(1+9)2mlを加え,約10分間放置した後,ほう酸溶液50mlを加える。
(9) モリブデン酸アンモニウム溶液2mlを加えてかき混ぜ,約10分間放置する。酒石酸溶液5mlを加え
た後,アスコルビン酸溶液2mlを加え,メスフラスコ100mlに移し入れ,水で標線まで薄め,約30
分間放置する。
(10) この溶液の一部を光度計の吸収セルに取り,波長650nm付近で吸光度を測定する。
注(6) 融成物が透明になったら加熱をやめる。融解時間が長過ぎると塩酸に溶けにくくなる。
(7) 時計皿の洗浄は,操作(4)の際に行う。
6.2.5 検量線の作り方 二酸化けい素標準溶液を水で正確に10倍に薄め,その06ml(二酸化けい素と
して00.30mg)をポリエチレンビーカー100mlに段階的に取り,塩酸 (1+4) 1mlを加え,以下6.2.4(8)
(10)に従って操作し,吸光度と二酸化けい素量との関係線を作成し,検量線とする。
6.2.6 計算 6.2.5で作成した検量線から残留二酸化けい素量を求め,試料中の二酸化けい素含有率を,
次の式によって算出する。

――――― [JIS R 3105 pdf 3] ―――――

4
R 3105-1995
250
(m1 m2 )
SiO 2 10 100
m
ここに, SiO2 : 二酸化けい素含有率 (mass%)
m1 : 6.2.4(5)の質量 (g)
m2 : 6.2.4(6)の質量 (g)
a : 6.2.4(10)の残留二酸化けい素量 (g)
m : 6.2.3の試料はかり取り量 (g)
7. 酸化アルミニウムの定量方法
7.1 方法の区分 酸化アルミニウムの定量方法は,EDTA-亜鉛逆滴定法による。
7.2 EDTA−亜鉛逆滴定法
7.2.1 要旨 試料をふっ化水素酸と硫酸で加熱分解し,蒸発乾固した後,塩酸で溶解して定容とする。こ
の一部を分取し,過剰のEDTA溶液を加え,pH5.5に調節し,煮沸してアルミニウム−EDTAキレートを
完成させる。冷却後,キシレノールオレンジを指示薬として亜鉛標準溶液で滴定する。次にふっ化ナトリ
ウムを加えて煮沸し,冷却後,遊離したアルミニウム,チタン及びジルコニウムに相当するEDTAを亜鉛
標準溶液で滴定する。二酸化チタン及び酸化ジルコニウム量を差し引いて酸化アルミニウム量を算出する。
7.2.2 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(1) 塩酸 (1+1)
(2) 硝酸 (1+1)
(3) ふっ化水素酸 (46mass%)
(4) 硫酸 (1+1)
(5) アンモニア水 (1+9)
(6) ふっ化ナトリウム
(7) 緩衝溶液 (pH5.5) 酢酸ナトリウム(3水和物)50gを水に溶かし,酢酸2.5mlを加え,水で1 000ml
に薄める。
(8) 0.01mol/L亜鉛標準溶液 JIS K 8005に規定する亜鉛0.66gを0.1mgまで正確にはかり取り,水約20ml
と硝酸 (1+1) 5mlを加え,水浴上で加熱分解する。冷却後,メスフラスコ1 000mlに移し入れ,水で
標線まで薄めてポリエチレン瓶に保存する。この溶液1ml当たりの酸化アルミニウム量は,次の式に
よって算出する。
G P
f .0000 509 8
.0653 9100
ここに, f : 0.01mol/L亜鉛標準溶液1ml当たりの酸化アルミニウム量 (g)
G : 亜鉛はかり取り量 (g)
P : 亜鉛の純度 (mass%)
(9) DTA溶液 (0.01mol/L) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(2水和物)3.73gを水に溶かして1
000mlとし,ポリエチレン瓶に保存する。
試料調整方法及び保存方法は,JIS K 8001の4.4(指示薬)表8
(10) キシレノールオレンジ溶液 (1g/L)
による。
(11) メチルオレンジ溶液 (1g/L)
7.2.3 試料はかり取り量 試料は,1.0gをはかり取る。

――――― [JIS R 3105 pdf 4] ―――――

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R 3105-1995
7.2.4 操作 定量操作は,次のとおりとする。
(1) 試料を白金蒸発皿(例えば75番)にはかり取り,水約1mlで湿し,硫酸 (1+1) 5ml及びふっ化水素
酸10mlを加え,白金線などでよくかき混ぜ,砂浴上で注意して加熱分解し,硫酸の白煙が出始める
まで加熱蒸発する。
(2) 放冷後,ふっ化水素酸5mlを加え,よくかき混ぜた後,再び砂浴上で加熱蒸発し,硫酸の白煙を約5
分間発生させる。
(3) 放冷後,少量の水で蒸発皿の内壁を洗い,再び砂浴上で加熱し,蒸発乾固する。
(4) 放冷後,塩酸 (1+1) 20ml及び水約30mlを加えてかき混ぜ,加熱して可溶性塩類を溶解する。冷却後,
メスフラスコ200mlに移し入れ,水で標線まで薄める。
この溶液を試料溶液 (A) とし,酸化アルミニウム,全鉄分,二酸化チタン及び酸化ジルコニウム並
びにフレーム法又は原子吸光法による酸化ナトリウム及び酸化カリウムの定量に用いる。
(5) 試料溶液 (A) から25mlをビーカー300mlに正確に分取し,EDTA溶液15ml,熱水100ml,メチルオ
レンジ溶液1滴を加え,アンモニア水 (1+9) を溶液がだいだい色になるまで滴加し,緩衝溶液15ml
を加えて5分間煮沸する。
(6) 冷却後,キシレノールオレンジ溶液4,5滴を加え,0.01mol/L亜鉛標準溶液で滴定し,黄色がわずか
に赤みを帯びた点を終点とする。終点付近では,よくかき混ぜながらゆっくり滴定する。
(7) ふっ化ナトリウム1.0gを加え,5分間煮沸後,冷却し,0.01mol/L亜鉛標準溶液で(6)と同様に滴定す
る。
7.2.5 計算 試料中の酸化アルミニウム含有率を,次の式によって算出する。
f v 200
Al 2 O3 100 (TiO2 .0638 ZrO2 .0413)
m 25
ここに, Al2O3 : 酸化アルミニウム含有率 (mass%)
f : 0.01mol/L亜鉛標準溶液1ml当たりの酸化アルミニウム
(g)
v : 7.2.4(7)の0.01mol/L亜鉛標準溶液使用量 (ml)
m : 7.2.3の試料はかり取り量 (g)
TiO2 : 9.2の二酸化チタン含有率 (mass%)
ZrO2 : 10.2の酸化ジルコニウム含有率 (mass%)
8. 全鉄分の定量方法
8.1 方法の区分 全鉄分の定量方法は,1,10−フェナントロリン吸光光度法による。
8.2 1,10−フェナントロリン吸光光度法
8.2.1 要旨 試料溶液 (A) を分取し,アスコルビン酸を加えて鉄を還元し,1,10フェナントロリンを
加え,酢酸アンモニウムでpHを調節して呈色させ,吸光度を測定する。
8.2.2 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(1) 硫酸 (1+1)
(2) 酢酸アンモニウム溶液 (200g/L)
(3) アスコルビン酸溶液 (50g/L) 6.2.2(9)による。
(4) 1,10-フェナントロリン溶液 1,10−フェナントロリン(1水和物)0.5gに温水500mlを加え,よくか
き混ぜて溶解する。必要があればろ過し,かっ色瓶に入れて冷暗所に保存する。保存中に着色したと
きは新しく調製する。

――――― [JIS R 3105 pdf 5] ―――――

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JIS R 3105:1995の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 3105:1995の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0115:2004
吸光光度分析通則
JISK0115:2020
吸光光度分析通則
JISK0121:2006
原子吸光分析通則
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8005:2014
容量分析用標準物質
JISK8885:2018
二酸化けい素(試薬)
JISZ8401:2019
数値の丸め方