JIS Z 3070:1998 鋼溶接部の超音波自動探傷方法

JIS Z 3070:1998 規格概要

この規格 Z3070は、厚さ6mm以上のフェライト系鋼の安全溶込み溶接部の,一探蝕子法又は二探蝕子法のパルス反射法による超音波斜角探傷試験において試験を自動で行う場合の装置,探傷方法及び探傷画像の表示方法について規定。鋼管の製造工程中の継手溶接部及び原子力プラントの溶接部には適用しない。

JISZ3070 規格全文情報

規格番号
JIS Z3070 
規格名称
鋼溶接部の超音波自動探傷方法
規格名称英語訳
Methods for automatic ultrasonic testing for welds of ferritic steel
制定年月日
1998年5月20日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

25.160.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
溶接 I(基本) 2021, 溶接 II(製品) 2021, 非破壊検査 2020
改訂:履歴
1998-05-20 制定日, 2004-03-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS Z 3070:1998 PDF [23]
Z 3070 : 1998

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。これによって,JIS Z 3070 : 1998は,新しく制定される。
この規格に対応する国際規格は存在しない。制定に当たっては,手で行われる超音波探傷試験の規格で
あるJIS Z 3060“鋼溶接部の超音波探傷試験方法”との整合性を考慮した。
この規格の一部が,技術的特性をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案,又は出願公開後の実用新案登録
出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS Z 3070には,次に示す附属書がある。
附属書(規定) エコー収録ゲート及び収録する事項の性能測定方法

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 3070 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 3070 : 1998

鋼溶接部の超音波自動探傷方法

Methods for automatic ultrasonic testing for welds of ferritic steel

序文 この規格は,1998年に新しく制定された規格である。制定に当たっては,手で行われる超音波探傷
試験の規格であるJIS Z 3060“鋼容接部の超音波探傷試験方法”との整合性を考慮した。
なお,この規格に対応する国際規格は存在しない。
1. 適用範囲 この規格は,厚さ6mm以上のフェライト系鋼の完全溶込み溶接部の,一探触子法又は二
探触子法のパルス反射法による超音波斜角探傷試験において試験を自動を行う場合の装置,探傷方法及び
探傷画像の表示方法について規定する。ただし,鋼管の製造工程中の継手溶接部及び原子力プラントの溶
接部には適用しない。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS Z 2300 非破壊試験用語
JIS Z 2345 超音波探傷試験用標準試験片
JIS Z 2352 超音波探傷装置の性能測定方法
JIS Z 3060 鋼溶接部の超音波探傷試験方法
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 2300及びJIS Z 3060によるほかは,次による。
a) 超音波自動探傷装置 超音波自動探傷器,探触子,走査装置及び画像表示装置の構成からなる探傷装
置。
b) 超音波自動探傷器 走査される探触子の各々の位置において,探触子の音響結合の状態,所定の条件
を満たすエコーのビーム路程及びエコー高さを自動で収録でき,かつ,距離振幅の補正を行える探傷
器。
c) 探傷画像 任意に設定できる表示の下限値を超えるエコー高さが得られる反射源の位置を,ビーム路
程及び屈折角を用いて評価し,その有無,位置及びエコー高さ又は領域を座標上に表示させた画像。
d) エコー収録ゲート 時間軸上及びエコー高さ軸上に設定するエコーを収録する範囲。
e) カップリングチェック 探触子と試験体との音響結合が,確実に行われているか否かチェックする。
f) 画像表示装置 カップリングチェック画像及び探傷画像を表示又は出力する装置。
g) 走査装置 1個又は複数個,送受1組又は複数組の探触子を自動で走査できる装置。
h) 一次探傷 評価の対象とするきずの有無を確認するために,試験体の試験対象範囲に対して行う探傷

――――― [JIS Z 3070 pdf 2] ―――――

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Z 3070 : 1998
方法。
4. 技術者 溶接部の超音波自動探傷試験に従事する技術者は,探傷の原理及びフェライト系鋼の溶接部
に関する知識,並びにその探傷についての十分な知識と経験をもち,かつ,超音波自動探傷装置の使用に
関する教育及び訓練を受けた者とする。
5. 超音波自動探傷装置の構成
5.1 装置の基本構成
5.1.1 超音波自動探傷の定義 超音波自動探傷装置は,超音波自動探傷器,探触子,走査装置及び画像表
示装置の構成からなり,それらは次に示す機能をもっているものとする。
a) 超音波自動探傷器は,所定のデータを自動で収録できるもの。
b) 走査装置は,自動で探触子を走査できるもの。
c) 画像表示装置は,収録データを探傷画像として表示できるもの。
5.1.2 装置の基本構成 超音波自動探傷装置の基本的な構成を,図1に示す。
図1 超音波自動探傷装置の構成
5.2 超音波自動探傷器 超音波自動探傷器は,一般的な探傷器に要求される機能とともに,付加機能と
してエコー収録ゲートを用いて所定の条件を満たすエコーのビーム路程及びエコー高さを探触子の位置に
応じて収録する機能,距離振幅の補正を自動的に行う機能並びに探触子と試験体との音響結合が確実に行
われているか否かを収録する機能をもつものとする。
5.2.1 エコー収録ゲート

――――― [JIS Z 3070 pdf 3] ―――――

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Z 3070 : 1998
a) 用語 エコー収録ゲートは,図2に示すように,次の事項を規定する。
1) エコー収録ゲートの起点 エコー収録範囲の時間軸上の開始点。
2) エコー収録ゲートの範囲 エコー収録範囲の時間軸上の開始点からの幅。
3) エコー収録ゲートのしきい値 エコー収録範囲のエコー高さ軸上の開始点。
4) エコー収録ゲートの有効しきい幅 エコー収録範囲のエコー高さ軸上のしきい値からの幅。
5) エコー高さ軸 エコー高さを表示する軸。
6) しきい値位置 エコーがしきい値を超える時間軸上の位置。
7) エコー高さ位置 エコーの最大の高さを示す時間軸上の位置。
8) エコーのビーム路程 当該エコーの立ち上がり位置,又はしきい値位置,若しくはエコー高さ位置
のいずれかの位置。
9) 収録対象エコー 表示器上のエコーのうち,エコー収録ゲートの範囲内にビーム路程があり,かつ,
エコー高さがしきい値を超えるエコー。
10) 収録事項 収録するエコーとみなしたものにあっては,ビーム路程とエコー高さを収録する。ただ
し,エコー高さが有効しきい幅を超えるものは,そのエコー高さが有効しきい幅を超えたことを収
録できればよい。
図2 エコー収録ゲート
b) エコー収録ゲート内エコーの収録方式 エコー収録ゲート内のエコーの収録は,次の3方式とする。
1) ゲート内1エコー方式 図3に示すように,収録対象エコーのうち一つのエコーだけ収録する。
2) ゲート内2エコー方式 図4に示すように,収録対象エコーのうち最大で二つのエコーまでを収録
する。
なお,3個以上のエコーが収録対象となった場合は,適宜そのうちの二つまでのエコーを選択し
て収録する。
3) ゲート内全エコー方式 図5に示すように,収録対象エコーすべてを収録する。

――――― [JIS Z 3070 pdf 4] ―――――

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Z 3070 : 1998
図3 ゲート内1エコー方式 図4 ゲート内2エコー方式
図5 ゲート内全エコー方式
5.2.2 距離振幅の補正
a) 距離振幅の補正の方式 距離振幅の補正は,次の三つの方式によって,エコー収録を行う前又は後,
若しくは前後に自動的に行う。
1) 距離振幅補償方式 図6に示すように,DAC回路を用いて電子的に距離振幅の補正をエコーの収録
前に行う方式。

――――― [JIS Z 3070 pdf 5] ―――――

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