JIS H 8503:1989 めっきの耐磨耗性試験方法

JIS H 8503:1989 規格概要

この規格 H8503は、電気めっきの耐磨耗性試験方法について規定。

JISH8503 規格全文情報

規格番号
JIS H8503 
規格名称
めっきの耐磨耗性試験方法
規格名称英語訳
Methods of wear resistance test for metallic coatings
制定年月日
1983年12月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

25.220.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属表面処理 2021
改訂:履歴
1983-12-01 制定日, 1989-02-01 改正日, 1994-10-01 確認日, 2000-09-20 確認日, 2005-10-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS H 8503:1989 PDF [18]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 8503-1989

めっきの耐磨耗性試験方法

Methods of Wear Resistance Test for Metallic Coatings

1. 適用範囲 この規格は,電気めっき(以下,めっきという。)(1)の耐磨耗性試験方法について規定する。
注(1) 化学めっき(無電解めっき)に適用してもよい。
備考 この規格の中で [{}] を付けて示してある単位及び数値は,国際単位系 (SI) によるものであっ
て,参考として併記したものである。
なお,この規格の中で従来単位及び数値と,その後に [{}] を付けてSIによる単位及びそれ
に基づく換算値が示してある部分は,平成3年1月1日以降 [{}] を付けて示してある単位及
び数値に切り換える。
引用規格 :
JIS H 0400 電気めっき用語
JIS K 6301 加硫ゴム物理試験方法
JIS R 6111 人造研削材
JIS R 6252 研摩紙
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS H 0400(電気めっき用語)によるほか,次の
とおりとする。
2.1 磨耗 磨耗とは,摩擦,研磨などの機械的作用によって,材料が表面から次第に離脱していくこと
をいう。
2.2 摩擦輪 摩擦輪とは,めっきを磨耗させるために,試料と組み合わせて使用する円輪状のもので,
円周に研磨紙をはりつけたもの,又は種々の材料が用いられたりする。磨耗輪ともいう。
2.3 DS DSとはダブルストロークの略で,摩擦の1往復を1DSという。
2.4 磨耗質量 磨耗質量とは,磨耗試験によって離脱した試料の質量 (mg) をいう。
3. 試験方法の種類
(1) 砂落し磨耗試験
(2) 噴射磨耗試験
(3) 往復運動磨耗試験
(4) 平板回転磨耗試験(テーバ式磨耗試験)
(5) 両輪駆動磨耗試験(アムスラ式磨耗試験)
4. 試料

――――― [JIS H 8503 pdf 1] ―――――

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H 8503-1989
4.1 試料の採取 試料は,製品の有効面から採取するか、又は製品そのものとする。ただし,製品につ
いて試験が困難な場合は,これに代わる試験片によってもよい。この場合,試験片は製品を代表できるも
のとし,素地及びめっきの処理条件(2)が製品と同じでなければならない。
4.2 試料の形状 試料の形状は,それぞれ試験方法の項に定める。
4.3 試験前の処理 試料は,汚れに応じて適当な溶剤(3)を浸した柔らかい布などを用いて清浄にする。
注(2) 前処理及びめっきの作業条件の影響が試験片に反映するように,製品と同一の浴及び同一条件
で行わなければならない。
(3) アセトン,エチルアルコール,エチルエーテル,ベンジンなどをいい,試料を腐食したり,保
護皮膜を作るようなものを使用してはならない。
5. 試料の状態調節 試料は,特に規定がなければ試験前に表面を清浄にした後,原則として温度23±2℃,
相対湿度65%以下に保った室内又は恒温・恒湿槽内に放置し,状態調節を行う。
6. 試験の一般条件 試験を行う場所は,5.と同じく,温度23±2℃,相対湿度65%以下の室内で行うこ
とを原則とする。
磨耗試験装置は,堅固な実験台に正しく水平に据え,かつ試験に伴う振動などによる異状な動きを生じ
ないように安定させる。
7. 砂落し磨耗試験法
7.1 要旨 この試験は,図1に示すような装置を用いて,めっき面に研削材を規定の落差のもとで落下
させ,めっきの耐磨耗性を調べる試験方法である。
7.2 研削材 研削材は,JIS R 6111(人造研削材)に規定した炭化けい素質研削材Cの#80のものを用い
る(4)。
注(4) 研削材はあらかじめ加熱(約110℃)して十分に乾燥させ,デシケータ中に保持したものを使用
する。
7.3 試験装置 この試験に必要な装置は,補給タンク,漏斗,誘導管,研削材受箱などによって構成さ
れ,次の条件を満たさなければならない。
(1) 補給タンク 補給タンクは,大きさは任意でよいが,研削材の落下量を調節できるようにしなければ
ならない。
(2) 漏斗 漏斗は,開き角度が60度,頭部の内径70mm,脚部の長さ50mm,その内径5±0.1mmのガラ
ス製の漏斗で,漏斗の内側下部と脚の管の内側は滑らかなものとし,研削材の落下量の調節には,漏
斗の中央に調節棒をつるし,それを上下して行ってもよい。
(3) 誘導管 誘導管は,長さ970mm,内径20mmとし,落下口から試料面までの距離は1000mmになるよ
うにする。
7.4 試料 試料は,4.によって調製されたものを用いるが,その標準寸法は50×40mmとする。
7.5 操作
7.5.1 めっきの種類に応じて研削材のいずれかを選定し,補給タンクに入れ,開閉板を移動して,研削材
の落下量を調節する。
研削材の毎分の落下量は,#80の場合320±10gを標準とする。

――――― [JIS H 8503 pdf 2] ―――――

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7.5.2 試料の質量を化学はかりで測定(5)した後,試料表面が鉛直方向と45度になるよう試料台に固定す
る。
7.5.3 試験の開始と同時にストップウオッチを作動させて時間を測定する。
7.5.4 試験は,磨耗質量が明らかに測定できるまで,又は素地が露出するまで行う。
7.5.5 試験後の試料は,7.5.2の手順で試料の質量を求める。
また,素地の露出を終点として判定する場合は,素地露出の有無を確認する。
注(5) 素地の露出を終点として判定する場合は行わなくてよい。
7.6 判定方法
7.6.1 質量変化による判定方法 耐磨耗性は,次式によって算出する。
T
WR
w1w2
ここに, WR : 耐磨耗性 (s/mg)
w1 : 試験前の試料の質量 (mg)
w2 : 試験後の試料の質量 (mg)
T : 試験時間 (s)
7.6.2 素地の露出を終点として判定する方法 耐磨耗性は,定められた試験時間内に素地が露出したかど
うかを目視によって調べる(6)。
注(6) 鉄鋼素地において,素地露出が不明確な場合は硫酸銅溶液を滴下してみるとよい。
7.7 記録 記録は,次の項目を記録する。
(1) 試験方法 (4) 研削材の種類
(2) 試料の種類 (5) 試験時間
(3) 試料の作製条件

――――― [JIS H 8503 pdf 3] ―――――

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H 8503-1989
図1 砂落し磨耗試験装置の一例
8. 噴射磨耗試験法
8.1 要旨 この試験は,図2に示すような装置によって研削材を圧縮空気で加速して試料上に噴射し,
めっきの耐磨耗性を調べる試験方法である。
8.2 研削材 研削材は,JIS R 6111に規定した炭化けい素質研削材Cの#100のものを用いる(7)。

――――― [JIS H 8503 pdf 4] ―――――

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なお,一度使用したものは再使用しない。
注(7) 研削材はあらかじめ加熱(約110℃)して十分に乾燥させ,デシケータ中に保持したものを用い
る。
8.3 試験装置 この試験に必要な装置は,研削材用ホッパ,漏斗,試料台,水柱差圧力計,圧力調整弁,
空気圧縮機などによって構成され,表1に示す条件を満たさなければならない。
また,この装置による研削材の自然落下量 (g) は,毎分23±1gとする。落下量の調節は開閉板によっ
て行うが,ホッパの中央に調節棒をつるし,それを上下して調節してもよい。
また,落下量 (g) の測定は,510分間落下させてその値を毎分の落下量 (g) に換算する。装置の一例
を図2に示す。
表1 試験装置の条件
(平成2年12月31日まで適用)
項目 条件
空気供給 空気圧縮機1.5kW以上
圧力調整弁 2kgf/cm2 [{0.20MPa}] 以上
圧力計 2kgf/cm2 [{0.20MPa}] 以上
圧力ゴムチューブ 内径8.5mm,外径10.5mm以上
水柱差圧力計 1 000mmH2O [{9.8kPa}]
8.4 試料 試料は,4.によって調製されたものを用いるが,その標準寸法は50×40mmとする。
8.5 操作
8.5.1 ホッパに研削材を入れ開閉板を開き,研削材の自然落下量を毎分23±1gに調整する。
8.5.2 試料を鉛直線と55度(水面との角度35度)になるように試料台に固定する。
8.5.3 試料台を試料の試験面がノズルの真下約10mmになるように設置する。
8.5.4 空気圧縮機のスイッチを入れ,空気圧を圧力調整弁によってめっきの種類に応じて水柱差圧力計を
4081000mmH2Oに調整する。
8.5.5 開閉板を開き,研削材を試料に噴射させると同時にストップウオッチを作動して時間を測定する。
噴射時の空気圧力の変動は,水柱差圧力計で±5mm水柱の範囲内で適宜調整する。
なお,ホッパ内の研削材の量は,変動を極力少なくするように逐次補給する。
8.5.6 試験後,試料の表面を柔らかい布を用いて清浄にした後,判定する。
8.6 判定方法
8.6.1 素地の露出を終点として判定する方法 耐磨耗性は,定められた試験時間内に素地が露出したかど
うかを目視によって調べる(6)。
8.6.2 試験部位の磨耗深さの測定により判定する方法 耐磨耗性は,一定時間噴射後の磨耗深さの最大値
を,触針式粗さ試験機又はスプリットビーム顕微鏡(8)などによって求め,次式によって算出する。
T
WR
t
ここに, WR : 耐磨耗性 (s/
T : 試験時間 (s)
t : 磨耗の深さの最大値 (
注(8) 磨耗こん(痕)が小さくて深い場合は測定が困難である。
8.7 記緑 記録は,次の項目を記録する。
(1) 試験方法

――――― [JIS H 8503 pdf 5] ―――――

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JIS H 8503:1989の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 8503:1989の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH0400:1998
電気めっき及び関連処理用語
JISK6301:1995
加硫ゴム物理試験方法
JISR6111:2005
人造研削材
JISR6111:2020
人造研削研磨材
JISR6252:2006
研磨紙