JIS K 0090:1998 規格概要
この規格 K0090は、排ガス中のホスゲン(塩化カルボニル)を分析する方法について規定。
JISK0090 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K0090
- 規格名称
- 排ガス中のホスゲン分析方法
- 規格名称英語訳
- Method for determination of phosgene in flue gas
- 制定年月日
- 1975年8月1日
- 最新改正日
- 2017年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 13.040.40, 71.040.40
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 環境測定 I-1 2021, 環境測定 I-2 2021, 環境測定 II 2021
- 改訂:履歴
- 1975-08-01 制定日, 1978-09-01 確認日, 1983-02-01 改正日, 1988-04-01 確認日, 1994-06-01 確認日, 1998-03-20 改正日, 2003-04-20 確認日, 2008-01-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
- ページ
- JIS K 0090:1998 PDF [11]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 0090 : 1998
排ガス中のホスゲン分析方法
Method for determination of phosgene in flue gas
1. 適用範囲 この規格は,排ガス中のホスゲン(塩化カルボニル)を分析する方法について規定する。
備考1. この規格において,排ガスとは,各種化学製品の製造工程,燃焼,その他の化学反応,ホス
ゲンなどを使用する作業工程などにおいて,煙道,煙突,ダクトなどに排出されるガスをい
う。
2. この規格の引用規格及び関連規格を付表1に示す。
2. 共通事項 化学分析に共通する事項,排ガス試料採取方法及び吸光光度分析方法は,それぞれJIS K
0050, JIS K 0095及びJIS K 0115による。
3. 分析方法の種類及び概要 表1による。
表1 分析方法の種類及び概要
分析方法の種類 分析方法の概要
要旨 試料採取 定量範囲 適用範囲
vol ppm
ジフェニル尿素 試料ガス中のホスゲンを吸収液に吸収瓶法 0.15 5.1による。
紫外吸光光度法 吸収液 : アニリン
吸収させた後,生成したジフェニル (20l)
溶液 (2.5g/l)
尿素を溶媒抽出し,抽出液の吸光度
(257nm) を測定 (pH79)
液量 : 10ml×1
4. 試料ガスの採取方法 分析に用いる試料ガスの採取位置は,代表的なガスが採取できる点を選び,同
一位置において,近接した時間内で原則として2回以上採取し,それぞれ分析する。
4.1 採取方法 吸収瓶法
4.2 試薬及び試薬溶液の調製方法
(1) 試薬
(a) 水 JIS K 0557に規定する種別A2のもの。
(b) 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
(c) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。
(d) アニリン JIS K 8042に規定するもの。
(2) 試薬溶液(吸収液)の調製方法 アニリン25gを塩酸 (1mol/l) に溶解し,1lとしたもの。使用時にこ
の100mlをとり,水酸化ナトリウム (1mol/l) 溶液でpHを79に調節し,1lに薄める。
4.3 装置及び器具
――――― [JIS K 0090 pdf 1] ―――――
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K 0090 : 1998
(1) 吸収瓶 容量4050mlで図1に例示するものを1本用いる。
備考 この吸収瓶は,JIS K 0095の図3(吸収瓶の例)(d)又はこれに準じるものを用いる。吸収瓶は
ノズル付き[図3(b)]でもよいが,この場合にはノズルの内径は1mm,2個直列に接続する。
図1 吸収瓶の一例
(2) 試料ガス採取装置 装置は図2に例示する構成で,次の要件を備えること。このものはJIS K 0095の
図2(a)[吸収瓶法(試料ガス採取量をガスメーターで計測する場合)]の構成である。
(a) 試料ガス採取装置は,排ガス中の共存成分で腐食されない材質のもの。例えば,ガラス,ステンレ
ス鋼,石英ガラス,ふっ素樹脂などを用いる。
(b) 試料ガス中にダストなど混入するのを防ぐため,試料ガス採取装置の適当な箇所に無アルカリろ過
材を入れる(1)。
注(1) ホスゲンは高温で分解しやすいので加熱は極力避け,水分の凝縮が多く,やむを得ない場合で
も100℃以下にとどめる。
――――― [JIS K 0090 pdf 2] ―――――
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K 0090 : 1998
図2 試料ガス採取装置の一例
4.4 試料ガスの採取 試料ガスの採取は,次のとおりとする。
(1) 吸収瓶に吸収液を10ml入れる(2)。
注(2) 吸収瓶の内径が図1のものより大きいときには,静置時の吸収液の液面からガラスフィルターま
での距離は3cm以上とし,これ以下のときは液量を増加する。
ノズル付きの吸収瓶を使用する場合はそれぞれ静置時の吸収液の液面からノズルまでの距離
は6cm以上とし,これ以下のときは液量を増加する。
(2) 試料ガス採取装置は,なるべく採取位置の近くに置き,吸収瓶にガスを導入する前に,配管内を試料
ガスで十分置換する。
(3) 試料ガスの吸引流量は0.7l/min以下,採取量は20lとし,試料ガス中のホスゲンの濃度に応じて増減
する。試料ガス量の測定と同時に,流量計におけるガスの温度及び圧力をはかっておく。
5. 定量方法
5.1 適用条件 この方法は,試料ガス中に塩素,二酸化窒素などの酸性ガスが共存すると正の影響を受
けるので,その影響を無視又は除去できるときに適用する。
5.2 試薬及び試薬溶液の調製方法
(1) 試薬
(a) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
(b) ヘキサン JIS K 8848に規定するもの。
(c) 1−ペンタノール
(d) メタノール JIS K 8891に規定するもの。
(e) 1, 3−ジフェニル尿素(融点238239℃)
(2) 試薬溶液の調製方法
(a) 硫酸 (1+4) 硫酸を用いて調製したもの。
――――― [JIS K 0090 pdf 3] ―――――
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K 0090 : 1998
(b) 抽出溶媒 ヘキサン及び1−ペンタノールを等量ずつ混合したもの。
(c) 1, 3−ジフェニル尿素検量線用原液 1, 3−ジフェニル尿素94.9mgをメタノールに溶かして全量フ
ラスコ100mlに入れ,メタノールで100mlにしたもの。
(d) 1, 3−ジフェニル尿素検量線用溶液 1, 3−ジフェニル尿素検量線用原液1mlを全量フラスコに入れ,
水を加えて100mlにしたもの。この溶液1mlは,ホスゲン1 0℃, 101.32kPa) に相当する。
5.3 分析用試料溶液の調製 4.4の操作を終えた後,吸収瓶の吸収液の全量を分液漏斗100mlに移す。吸
収瓶を吸収液約20mlでよく洗い,その洗液を分液漏斗に加えて,これを分析用試料溶液とする(3)。
注(3) 吸収瓶を2本使用したならば両方とも同様な操作を行い,合わせて試料溶液とする。
5.4 装置及び器具
(1) 分光光度計
(2) 吸収セル(石英ガラス製)
5.5 操作
(1) 分析用試料溶液に硫酸 (1+4) 5ml及び抽出溶媒を加えて十分に振り混ぜる。
(2) 静置した後,溶媒層を全量フラスコ25mlに移す。
(3) 再び水層に抽出溶媒10mlを加えて十分に振り混ぜる。
(4) 静置した後,溶媒層を先の全量フラスコ25mlに加える。
(5) 抽出溶媒を標線まで加える。
(6) 分液漏斗100mlに吸収液40mlをとり,(1)(5)の操作を行い,空試験液とする。
(7) (5)の試料溶液及び(6)の空試験液をそれぞれ吸収セルにとり,空試験液を対照として,分光光度計によ
って,波長210300nmの範囲における吸収スペクトルを記録する。その例を図3に示す。
(8) 図3において極小吸光度を示すA点とB点とを結びこれを基線とする。
(9) 極大吸光度を示すP点から垂線を下ろし,基線ABとの交点をCとし,吸光度PCを求める。
(10) あらかじめ求めた検量線からホスゲン濃度を求める。
図3 紫外吸収スペクトルの一例
5.6 検量線の作成 1, 3−ジフェニル尿素検量線用溶液0,5,10,20mlをそれぞれ分液漏斗100mlにと
り,吸収液を加えて40mlとする。この溶液について4.4(1)(9)の操作を行い,ホスゲン濃度 ( 一 ‰桔
光度の関係線を作成する。
5.7 計算 試料気体中のホスゲン濃度を次の式によって計算し,有効数字2けたに丸める。
――――― [JIS K 0090 pdf 4] ―――――
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K 0090 : 1998
Ch=A×25/VS
ここに, Ch : 排ガス中のホスゲンの濃度 (vol ppm)
A : 検量線から求めた分析用試料溶液中のホスゲン濃度 ( 一
Vs : JIS K 0095の5.1.7(試料ガス採取量)で求めた試料ガス採取
量 (l)
6. 分析結果の記録
6.1 記録項目 分析結果として記録する項目は,次のとおりとする。
(1) 分析値
(2) 分析方法の種類
(3) 試料ガスの採取日時
(4) その他必要と認められる事項
6.2 排ガス分析値の求め方 定量は,試料採取ごとに同一分析試料溶液について2回行い,それらの平
均値を求め,有効数字2けたに丸める。
――――― [JIS K 0090 pdf 5] ―――――
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JIS K 0090:1998の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.40 : 固定施設からの発生ガス