JIS R 1690:2018 ファインセラミックス薄膜と金属薄膜との界面熱抵抗の測定方法

JIS R 1690:2018 規格概要

この規格 R1690は、基板上に形成された,主に厚さ10nm~100nmの均質なファインセラミックス薄膜と,その上下に位置するように成膜された厚さ約100nmの金属薄膜とからなる3層薄膜に対し,面積熱拡散時間法によるファインセラミックス層の膜厚方向の熱拡散率及びファインセラミックス層と金属層との間の界面熱抵抗を測定する方法について規定。

JISR1690 規格全文情報

規格番号
JIS R1690 
規格名称
ファインセラミックス薄膜と金属薄膜との界面熱抵抗の測定方法
規格名称英語訳
Determination of interfacial thermal resistance between fine ceramic film and metal film
制定年月日
2011年12月20日
最新改正日
2018年12月20日
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‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

81.060.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2011-12-20 制定日, 2016-10-20 確認日, 2018-12-20 改正
ページ
JIS R 1690:2018 PDF [16]
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pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 原理・・・・[2]
  •  5 測定装置・・・・[3]
  •  6 試料・・・・[4]
  •  7 測定手順・・・・[5]
  •  7.1 温度履歴曲線・・・・[5]
  •  7.2 膜厚・・・・[6]
  •  7.3 各層の単位体積当たりの熱容量・・・・[6]
  •  8 計算方法・・・・[6]
  •  9 報告書・・・・[7]
  •  附属書A(参考)加熱用パルス光のパルス幅の選択の目安・・・・[8]
  •  附属書B(参考)装置の仕様・・・・[9]
  •  附属書C(参考)3層薄膜における膜厚と面積熱拡散時間との関係・・・・[10]
  •  附属書D(規定)温度履歴曲線の負の傾きの補正法・・・・[13]

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――――― [JIS R 1690 pdf 1] ―――――

R 1690 : 2018

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
ファインセラミックス協会(JFCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して
日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した
日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS R 1690:2011は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。
− 氏名 : 国立研究開発法人産業技術総合研究所
− 住所 : 東京都千代田区霞が関1丁目3番1号
1) 特許 第3430258号 “熱拡散率と界面熱抵抗の測定方法”
2) 特許 第4817328号 “熱物性値測定方法”
上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施
の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対
しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。
この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ
る。
この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本工業標
準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。
なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS R 1690 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 1690 : 2018

ファインセラミックス薄膜と金属薄膜との界面熱抵抗の測定方法

Determination of interfacial thermal resistance between fine ceramic film and metal film

1 適用範囲

  この規格は,基板上に形成された,主に厚さ10 nm100 nmの均質なファインセラミックス薄膜と,そ
の上下に位置するように成膜された厚さ約100 nmの金属薄膜とからなる3層薄膜に対し,面積熱拡散時
間法によるファインセラミックス層の膜厚方向の熱拡散率及びファインセラミックス層と金属層との間の
界面熱抵抗を測定する方法について規定する。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0601 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状 : 輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ
ータ
JIS B 0651 製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状 : 輪郭曲線方式−触針式表面粗さ測定機の特性
JIS C 1602 熱電対
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
JIS R 1636 ファインセラミックス薄膜の膜厚試験方法−触針式表面粗さ計による測定方法
JIS R 1689 ファインセラミックス薄膜の熱拡散率の測定方法−パルス光加熱サーモリフレクタンス

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS R 1600及びJIS B 0601によるほか,次による。
3.1
薄膜の裏面
加熱用パルス光の波長に対し透明な基板上に作製された薄膜が基板と接する面。
3.2
薄膜の表面
薄膜が空気と接する面。
3.3
温度履歴曲線
薄膜の裏面をパルス加熱したときの薄膜の表面における温度変化の時間依存を示した曲線。サーモリフ

――――― [JIS R 1690 pdf 3] ―――――

2
R 1690 : 2018
レクタンス(3.13参照)の効果は物質によって異なるため,温度は任意単位として用いる。
3.4
規格化された温度履歴曲線
温度履歴曲線の最小値を0,最大値を1となるように規格化した曲線。
3.5
環境温度
ファインセラミックス薄膜又はその近傍の温度。
3.6
パルス幅(τp)
レーザパルス光の出力の時間変化曲線において,最大値の半値以上の出力が保持される時間。
3.7
照射直径
試料へ照射する加熱用パルス光及び測温用パルス光の直径。光強度がガウス分布をもつ場合,最大強度
の1/e2となる位置の包絡線で表される円の直径。
3.8
パルス照射時刻原点(t0)
温度履歴曲線において時刻0(t0=0)の点。加熱用パルス光が試料に照射された時刻に対応する。
3.9
熱拡散の特性時間(τ)(s)
厚さdで熱拡散率αの薄膜の裏面から表面まで熱が拡散するときτ=d 2/αによって定義する時間。
3.10
単位体積当たりの熱容量(C)(Jm−3K−1)
1 m3の体積をもつ物体の温度を1 K上昇させるのに必要な熱量。
3.11
面積熱拡散時間(A)(s)
図2の網掛け部で示す,規格化された温度履歴曲線,縦軸が1の水平線及び時間t0での垂直線で囲まれ
る面積。
3.12
界面熱抵抗(Rmf)(m2KW−1)
重なり合う薄膜mと薄膜fとの界面に熱流束j(Wm−2)が流れ,界面に温度差ΔT(K)が生じたとき
Rmf=ΔT/jによって定義する係数。
3.13
サーモリフレクタンス
物質の反射率が温度とともに変化する効果。対象物に照射した光の反射強度によって対象物の温度変化
を観察するために利用することができる。特に,熱電対,放射温度計などの通常の温度測定装置では測定
することができない高速な温度変化を測定するために有効である。

4 原理

  ファインセラミックス薄膜の上下層に金属薄膜を配置した3層膜を用意し,3層膜の下面に膜厚に比べ
て十分に広い面積の加熱用パルス光を照射しパルス加熱を行う(図1参照)。その結果,瞬間的に昇温し

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R 1690 : 2018
た下面から温度の低い上面に向かって一次元的に熱が拡散し,最終的に3層膜の厚さ方向の温度分布は均
一となる。パルス加熱後の熱の拡散に伴う3層膜の上面の温度の変化を,温度履歴曲線として測定する。
ここで,金属薄膜の反射率は,サーモリフレクタンスによって温度の変化に従い変化する。したがって,3
層膜の上面に照射された測温用パルス光の反射後の光強度を測定することによって,測温用パルス光が照
射された時刻における上面の温度を検知することができる。このとき,薄膜の上面側を加熱し,下面側を
測温してもよい。
測温用パルス光を照射する時刻を調整することによってパルス加熱後の上面における温度履歴曲線を得
る。測定された温度履歴曲線について,縦軸の最小値が0,最大値が1となるように規格化したものを,
図2に示す。また,図2の網掛け部で定義される面積を面積熱拡散時間と呼び,面積熱拡散時間は3層膜
を構成する各層の熱物性値,膜厚及びファインセラミックス薄膜と金属薄膜との界面熱抵抗によって記述
される。界面熱抵抗の算出には,金属薄膜の膜厚を同一とし,ファインセラミックス薄膜の膜厚が異なる
複数個の試料を用意して,それぞれの面積熱拡散時間を測定する。得られた面積熱拡散時間を用いて金属
薄膜とファインセラミックス薄膜との界面熱抵抗及びファインセラミックス薄膜の熱拡散率を算出する。
図1−3層膜及びパルス加熱
注記 この図は,図1の3層膜の両面で断熱境界条件が成り立つ場合を示しており,網掛け部が面積熱拡散時間を表
す。また,横軸においてt0=0であることに注意する。
図2−規格化された温度履歴曲線及び面積熱拡散時間

5 測定装置

  測定装置は,次の要素をもつものとし,その基本構成は,図3による。

――――― [JIS R 1690 pdf 5] ―――――

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