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JIS A 1412-3:1999 規格概要
この規格 A1412-3は、円筒状の熱絶縁材(保温筒)の,定常状態における熱抵抗,熱伝導率などの伝熱特性を円筒法によって測定する方法について規定。
JISA1412-3 規格全文情報
- 規格番号
- JIS A1412-3
- 規格名称
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第3部 : 円筒法
- 規格名称英語訳
- Test method for thermal resistance and related properties of thermal insulations -- Part 3:Circular pipe apparatus
- 制定年月日
- 1999年4月20日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 8497:1994(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 91.100.60
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 建築 II-1(試験) 2021, 建築 II-2(試験) 2021
- 改訂:履歴
- 1999-04-20 制定日, 2006-11-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS A 1412-3:1999 PDF [18]
A 1412-3 : 1999 (ISO 8497 : 1994)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。これによってJIS A 1412 : 1994は廃止され,JIS A 1412-1JIS A 1412-3に置き換えら
れる。
JIS A 1412-3には,附属書A(参考)文献がある。
JIS A 1412は,次に示す3部で構成される。
第1部 保護熱板法(GHP法)
第2部 熱流計法(HFM法)
第3部 円筒法
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS A 1412-3 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
A 1412-3 : 1999
(ISO 8497 : 1994)
熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第3部 : 円筒法
Test method for thermal resistance and related properties of thermal insulations−Part 3 : Circular pipe apparatus
序文 この規格は,1994年に第1版として発行されたISO 8497,Thermal insulation−Determination of
steady-state thermal transmission properties of thermal insulation for circular pipesを翻訳し,技術的内容を変更す
ることなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,円筒状の熱絶縁材(保温筒)の,定常状態における熱抵抗,熱伝導率などの
伝熱特性を円筒法によって測定する方法について規定する。
備考 この規格には,操作方法,装置特性も含まれるが,装置の形状及び寸法を標準化するものでは
ない。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には,適用しない。発効年を付記していない引用規格は,そ
の最新版を適用する。
JIS A 1412-1 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第1部 : 保護熱板法(GHP法)
JIS A 1412-2 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第2部 : 熱流計法(HFM法)
JIS C 1602 熱電対
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8704 温度測定方法−電気的方法
ISO 7345 : 1987 Termal insulation−Physical quantities and definitions
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。次に示す用語及び記号は,a)を除いて,ISO 7345
に準拠する。
備考 保温筒に対しては幾何学的な相違によって,平板状の試験体には当てはまらない特殊な用語が
必要である。“linear”といった場合は,任意の寸法の,管軸方向の単位長さ当たりの試験体の
特性を表すのに使われる。例えば,“linear thermal transference”といった具合である。このよう
な単位長さ当たりの特性には“l”という添え字が付いており,全熱損失は,管の長さと適用温
度が分かれば計算できて便利である。
――――― [JIS A 1412-3 pdf 2] ―――――
2
A 1412-3 : 1999 (ISO 8497 : 1994)
a) 線熱トランスファーレンス (linear thermal transference) 1 定常状態における単位長さ当たりの熱損
失を,管表面温度と外気温度の差で除した値。保温筒の寸法に関係する。
Φ/ L
K1 (1)
T0 Ta
b) 線熱抵抗 (linear thermal resistance) 1 定常状態における管表面と保温筒外表面の温度差を,単位長さ
当たりの熱損失で除した値。保温筒の寸法に関係する。線熱コンダクタンス 源 数。
T0 T2 1
R1 (2)
Φ/ L Λ1
c) 線熱コンダクタンス (linear thermal conductance) 表面から保温筒外表面の線熱抵抗R1の逆数。
保温筒の寸法に関係する。
1 Φ/ L
Λ1 (3)
R1 T0 T2
d) 表面熱伝達率 (surface coefficient of heat transfer) 2 定常状態における保温筒表面の熱流密度を,表面
温度と外気温度との差で除した値。保温筒の寸法に対して,次のような関係が成立つ。
Φ
h2 (4)
T
D2 L(2 Ta )
e) 熱伝導率 (thermal conductivity) 温筒に対しては,次のような関係式が成立する。この式は,定常
状態における均質な材料に適用される。
Φln(D2 / D0 )
1
(pdf 一覧ページ番号 )
2 L(T0 T2 )
参考1. ISO 7345では,熱伝導率を更に一般的な式q=− 最愀 している。
2. 管表面温度T0を使用した場合は,熱伝導率は管表面と保温筒内面の間のすき間の影響を含ん
だものになる(6.1参照)。
f) 源
熱伝導比抵抗(1) (thermal resistivity) 熱伝導率 数。均質な物質の定常状態における値。
2 L(T0 T2 ) 1
r (6)
Φln(D2 / D0 )
注(1) 熱比抵抗ともいう。
g) 熱抵抗 (areal thermal resistance) 定常状態における管表面と保温筒外表面との温度差を,熱流密度で
除した値。熱コンダクタンス 源 数。
T0 T2 1
R (7)
Φ/ A Λ
ここに,伝熱面積Aの面(通常は管表面,ときには保温筒外表面その他が用いられる。)(2)を明示
する。
備考 更に一般的な“単位面積当たり”を表す“areal”を保温筒に使用することは,しばしば混乱を
招く。この場合,管の表面から保温筒の外表面までの間のどこかの面を指定する必要があるか
らである。もし,単位面積当たりの特性を表す場合は,計算に使用した面積とその位置も併記
する。
h) 熱コンダクタンス (areal thermal conductance) 抵抗Rの逆数。
1 Φ/ A
Λ (8)
R T0 T2
――――― [JIS A 1412-3 pdf 3] ―――――
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A 1412-3 : 1999 (ISO 8497 : 1994)
ここに,伝熱面積Aの面(通常は管表面,ときには保温筒外表面その他が用いられる。)(2)を明示
する。
注(2) Aをどこに選ぶかによって決まる。均一な材料で,熱伝導率がe)で表されるようなも
のに対しては,次の式によって求める。
2 L
Λ (9)
Aln(D2D/ 0)
もし,この伝熱面積として,特に管表面と保温材外表面の対数平均値 D2−D0) /ln (D2/D0)
をとるなら, 2 D2−D0) となる。この場合, (D2−D0) /2は保温材の厚さに等しいから,
平板における熱コンダクタンスと熱伝導率の関係と同じ形である。3.7の熱抵抗Rについても同
様である。これらの面を基準にした係数は任意であり,また,伝熱面積が表示されていない場
合が多く,混乱を招く場合が多いので,特別な場合を除いて使用しない。
i) 熱絶縁材 (thermal insulation)常温においてほぼ0.15W/ (m・K) 以下の熱伝導率を持つ材料で,保温
材,保冷材,断熱材などの総称。
j) 配管の熱絶縁用に,同心円筒状に成形された熱絶縁材。
保温筒 (pipe covering insulation)
4. 記号及び単位 この規格で用いる記号及び単位は,次のとおりである(3.参照)。
記号 単位
熱流(熱流量) Φ W
線熱流密度(配管単位長さ当たりの熱流量) Φ/L W/m
熱流密度(単位伝熱面積当たりの熱流量) Φ/A W/m2
管表面温度 T0 K
保温筒外表面温度 T2 K
周囲の空気又はガス温度 Ta K
加熱管外径 D0 m
保温筒外径 D2 m
試験区間の長さ(管軸方向) L m
伝熱面積 A m2
線熱コンダクタンス W/ (m・K)
線熱抵抗 R1 m/K/W
線熱トランスファーレンス K1 W/ (m・K)
熱伝導率 W/ (m・K)
熱伝導比抵抗(熱比抵抗) r m・K/W
保温筒外表面の熱伝達率 h2 W/ (m2・K)
熱コンダクタンス W/ (m2・K)
熱抵抗 R m2・K/W
加熱管端部保温材の厚さ S m
抜山方式の加熱管長さ補正係数 n −
備考1. 添え字“l”は,配管軸に沿って単位長さ当たりの量を表すのに用いる。
2. 添え字“cyl”は,円筒法で測定した結果から導かれた値であることを特筆したい場合に付け
る。
3. “l”と“cyl”と両方を付ける場合は,“l,cyl”とする。
参考 温度差を除いて温度は,セルシウス単位 (℃) を使用してもよい。その場合は,記号 罵 す
る。
――――― [JIS A 1412-3 pdf 4] ―――――
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A 1412-3 : 1999 (ISO 8497 : 1994)
5. 必要条件
5.1 試験体 試験体は,硬質,半硬質,軟質(ブランケット状)又は充てんしたもので,均一性及び方
向性は問わず,切れ目,継ぎ目,金属の部分,外装,その他の被覆があってもよい。寸法形状は長手方向
に一様(測定区間内に入り込んだ,意識的に付けた変則部分は除く。)であって,試験装置と同じサイズの
配管に使用するように作られたものとする。通常試験体は同心円筒状である。そうでないものについては,
線熱トランスファーレンスだけが測定可能である。
5.2 試験温度 試験温度の上限は,試料又は試験装置構成材料の最高使用温度とする。下限は,測定精
度上十分な表面温度が得られる点が限界となる。通常測定装置は,温度1535℃のほとんど静止した空気
中で行われるが,それ以外の温度,気体又は気流の中で行ってもよい。また,試験体外表面温度は,加熱
又は冷却された被覆又は外とうを使用したり,若しくは更にその外側に断熱材を巻いて,一定に保っても
よい。低温の被覆又は外とうを用いた場合は,低温での測定で温度差がつけやすくなる。
5.3 管の形状 この規格は,円管に適用する。
5.4 管の置き方 この規格は,通常,水平に置かれた管に適用する。その他の置き方でも測定できるが,
加熱管と試験体との間の対流の影響が考えられるため,特別な考察が必要になる。
5.5 試験方式 この規格では二つの異なる試験方式を規定している。一つは端部保護方式,もう一つは
端部補正又は計算方式であって,両者は,加熱管端部に生じる軸方向熱流の取扱い方が異なる。軸方向に
熱が流れやすい金属被覆保温材のようなものは,端部保護方式だけが適用可能である。
5.6 試験可能な特性 線熱トランスファーレンス[3.a)参照]は,すべての試験体に適用可能であって,
保温筒の熱計算には最も有用な特性である。これが分かれば,配管の温度と周囲の気温から,保温された
配管長さに対する熱損失が直接計算できる。熱伝導率[3.e)参照]は,仕様書等に記載されることが多い
が,原理的には,加熱管にすき間なく取り付けられる同心円状の均一な試験体に対して適用される。しか
し,実際は,このような理想的状態はなかなか得られるものではない。熱伝導率は,測定時と違う寸法の
保温材に対して,線熱トランスファーレンスその他の特性を導き出すのに有効である(6.2参照)。3.で規
定したこれ以外の特性は,限定された適切な条件下でだけ使用可能である。
6. 一般的要件
6.1 目的 明らかに異なる二つの目的が考えられる。両者は試験体の前処理及び取付け方も異なる。ど
ちらを目的とするかは,使用者の選択に任されるが,やり方はすべて公表する必要がある。詳細は,6.1.1
及び6.1.2に述べる。
6.1.1 最終用途的な特性 もし,設計値データを希望するなら,試験体は手を加えずそのまま,普段施工
するのと同じやり方で取り付ける。この場合は,継ぎ目及びすき間込みの特性が得られ,管に密着してい
ない場所では,すき間の熱抵抗も含まれる。
6.1.2 材質の物性値 物性値を知りたい場合は,試験体を選び,すべての試験片がすき間なく密着するよ
うに加工し,加熱管との間にもすき間が生じないようにする。
6.2 他の寸法への適用 製造されている保温筒すべての寸法の試験装置を用意することは現実的ではな
い。したがって,限られた寸法の試験装置によって得られた同じ材質の保温筒のデータから,別の寸法の
保温筒の特性を計算で求めるという必要が生じる。この場合,試験体及び試験条件が理想的であったか否
かによって,やり方も違ってくる。
何らかのすき間又は取付けの不具合を含めた最終用途的な物性が得られても,それを他のサイズの管の
計算に利用してはならない。
――――― [JIS A 1412-3 pdf 5] ―――――
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JIS A 1412-3:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8497:1994(MOD)
JIS A 1412-3:1999の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 1412-3:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1412-1:2016
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第1部:保護熱板法(GHP法)
- JISA1412-2:1999
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第2部:熱流計法(HFM法)
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法