JIS K 2207:1996 規格概要
この規格 K2207は、道路舗装,水利構造物,防水,電気絶縁及び一般工業に用いる石油アスファルトについて規定。
JISK2207 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K2207
- 規格名称
- 石油アスファルト
- 規格名称英語訳
- Petroleum asphalts
- 制定年月日
- 1956年7月17日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 75.140
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 石油 2020
- 改訂:履歴
- 1956-07-17 制定日, 1959-07-17 確認日, 1960-04-01 改正日, 1963-07-01 確認日, 1966-11-01 確認日, 1969-03-01 改正日, 1972-03-01 確認日, 1975-03-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1980-01-01 改正日, 1985-03-01 確認日, 1990-08-01 改正日, 1996-11-20 改正日, 2003-05-20 確認日, 2006-03-25 改正日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS K 2207:1996 PDF [51]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 2207-1996
石油アスファルト
Petroleum asphalts
1. 適用範囲 この規格は,道路舗装,水利構造物,防水,電気絶縁及び一般工業に用いる石油アスファ
ルト(以下,アスファルトという。)について規定する。
備考1. この規格は,安全な使用方法をすべてにわたって規定しているわけではないので,危険な試
薬,操作及び装置を使う場合は,適切な安全及び健康上の禁止事項をあらかじめ定めておく
とよい。
2. この規格の引用規格を,付表1に示す。
3. この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考値である。
2. 一般事項 数値の丸め方は,JIS Z 8401に,検査の適用方法は,JIS Z 8402による。
3. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。
(1) ストレートアスファルト 原油を常圧蒸留装置,減圧蒸留装置などにかけて得られる残留れき(瀝)
青物質。
備考 原油の種類によっては,少量の空気を吹き込んだり,針入度の異なるアスファルトを混合する
こともある。
針入度40以下のストレートアスファルトは主に工業用などに,針入度40を超えるものは主
に道路舗装用及び水利構造物用として用いる。
(2) ブローンアスファルト ストレートアスファルトを加熱し,十分に空気を吹き込んで酸化重合したも
の。
備考 ブローンアスファルトは軟化点が高く,感温性が小さいため,防水用,電気絶縁用などに用い
る。
(3) 防水工事用アスファルト 防水層として必要な性能に改善したアスファルト。
備考 主に鉄筋コンクリート構造物,鉄骨構造物及びその他これに準じる構造物の防水工事に用いる。
(4) 針入度 アスファルトの硬さの尺度。試験条件の下で,規定の針が試料中に垂直に進入した長さの
0.1mmを1として表す。
なお,針入度は,温度によって変化するので,針入度にはその試験温度を表示しなければならない。
この規格における針入度は,25℃で測定するものとし,その表し方は針入度 (25℃) とする。
(5) 軟化点 アスファルトの軟化する温度。試料を試験条件の下で加熱したとき,試料が規定距離までた
れ下がるときの温度。
(6) 伸度 アスファルトの延性の尺度。規定の形状にした試料の両端を,試験温度(15℃又は25℃)及び
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K 2207-1996
試験速度で引っ張ったとき,試料が切れるまでに伸びた距離で,cmで表す。
なお,伸度は温度によって変化するので,伸度にはその試験温度を表示しなければならない。
(7) トルエン可溶分 アスファルトの純度を表す尺度。試料をトルエンに溶かし,フィルタでろ過して不
溶分を取り除いたもの。百分率で表す。
(8) 引火点 試験条件で試料を加熱して小さな炎を油面に近づけたとき,油蒸気と空気の混合気体に引火
する最低の試料温度。
(9) 薄膜加熱質量変化率及び薄膜加熱後の針入度残留率 アスファルトの薄膜状での加熱による劣化傾
向を評価する尺度。試料を試験条件の下で加熱し,加熱前後の質量の変化及び針入度を求め,加熱前
の値に対する百分率で表す。
(10) 蒸発質量変化率 アスファルトの加熱貯蔵における安定性を評価する尺度。試料を試験条件の下で加
熱し,加熱前後の質量の変化を百分率で表す。
(11) 蒸発後の針入度比 加熱貯蔵中の軽質分と重質分の分離の傾向を評価する尺度。試験条件の下で加熱
した試料についてかき混ぜないものと,かき混ぜたものの針入度の比を求め,百分率で表す。
(12) 針入度指数 感温性を表す指数。試料の針入度と軟化点の関係から求める[6.11(針入度指数算出方
法)参照]。
(13) 感温性 温度の高低によってアスファルトの硬さ,粘度などが変化する性質。
(14) 密度 アスファルトの単位体積当たりの質量。g/cm3で表す。
なお,密度は温度によって変化するので,密度にはその試験温度を表示しなければならない。
この規格における密度は,15℃で測定するものとし,その表し方は,密度 (15℃) とする。
(15) セイボルトフロール秒 アスファルトの規定の各温度における相対的な粘性の尺度。規定量の試料が,
試験器の細孔を流下するのに要する時間。秒で表す。
(16) 動粘度 粘度をその液体の同一状態(温度,圧力)における密度で除した商。cm2/s [{St}] 又はmm2/s [{cSt}]
で表す。この規格では,試験温度にした一定容量の試料が毛管内を流れる時間に動粘度定数を乗じて
求める。
(17) フラースぜい化点 アスファルトの低温における可とう性の尺度。鋼板上のアスファルトの薄膜が規
定の条件で冷やされ,かつ,曲げられたとき,アスファルトの薄膜がぜい化してき裂を生じる最初の
温度。
(18) だれ長さ アスファルトの高温流動抵抗性の尺度。規定の形状の型枠に流し込んだ試料を試験条件の
下で垂直に懸垂したとき試料がだれる長さ。mmで表す。
(19) 加熱安定性 アスファルトの加熱溶融時における熱安定性の尺度。試料を規定の条件で加熱し,その
加熱前後のフラースぜい化点の差で表す。
4. 種類 アスファルトの種類は,ストレートアスファルト,ブローンアスファルト及び防水工事用アス
ファルトの3種類とする。
なお,ストレートアスファルト及びブローンアスファルトは25℃における針入度で分類し,表1のとお
りとする。
また,防水工事用アスファルトは用途によって分類し,表2のとおりとする。
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K 2207-1996
表1 ストレートアスファルト・ブローンアスファルトの分類
種類 針入度 (25℃)
010 0以上 10以下
ス 1020 10を超え 20以下
ト 2040 20を超え 40以下
レ
ー 4060 40を超え 60以下
ト 6080 60を超え 80以下
ア
ス 80100 80を超え100以下
フ 100120 100を超え120以下
ァ
ル 120150 120を超え150以下
ト 150200 150を超え200以下
200300 200を超え300以下
ブア 05 0以上 5以下
ス
ロフ 510 5を超え10以下
1020 10を超え20以下
ーァ
ル 2030 20を超え30以下
ント 3040 30を超え40以下
表2 防水工事用アスファルトの分類
種類 用途
防 1種 工期中及びその後にわたって適度な温度条件における室内及び地
水 下構造部分に用いるもの。感温性は普通で,比較的軟質のもの。
工
事 2種 一般地域の緩いこう配の歩行用屋根に用いるもの。感温性が
用 比較的小さいもの。
ア
ス 3種 一般地域の露出屋根又は気温の比較的高い地域の屋根に用い
フ るもの。感温性が小さいもの。
ァ
ル 4種 一般地域のほか,寒冷地域における屋根その他の部分に用い
ト るもの。感温性が特に小さく,比較的軟質のもの。
5. 品質及び性能 アスファルトは,均質で水分をほとんど含まず,180℃まで加熱しても著しく泡立たな
いものであって,6.の試験方法で,試験を行ったとき,ストレートアスファルト及びブローンアスファル
トは表3の規定に,防水工事用アスファルトは表4の規定に,それぞれ適合しなければならない。
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K 2207-1996
表3 ストレートアスファルト・ブローンアスファルトの品質
種類 針入度 軟化点 伸度 トルエン引火点 薄膜加熱 蒸発 針入度 密度
(25℃) ℃ (15℃)(25℃)可溶分 ℃ 質量 針入度 質量 後の針 指数 (15℃)
cm cm 質量% 変化率残留率変化率 入度比 g/cm3
質量% % 質量% %
010 0以上 55.0以上 − − 99.0以上 260以上− − 0.3以下 − − 1.000以上
10以下
1020 10を超え − 5以上 − − − −
20以下
2040 20を超え 50.065.0 − 50以上 − − − −
40以下
ス
4060 40を超え 47.055.0 10以上 − 0.6以下 58以上− 110以下 −
ト 60以下
レ
ー 6080 60を超え 44.052.0 100以上 − 55以上 − −
ト 80以下
ア
ス 80100 80を超え42.050.0 − 50以上 − −
フ
ァ 100以下
ル 100120 100を超え
40.050.0 − − −
ト
120以下
38.048.0
120150 120を超え − 240以上 − − 0.5以下 − −
150以下
30.045.0
150200 150を超え − − − 1.0以下 − −
200以下
200300 200を超え − 210以上 − − − −
300以下
05 0以上 130.0以上 − −
0以上 98.5以上 210以上 − 0.5以下 − 3.0以上 −
5以下
ブ
ロ 510 5を超え 110.0以上 − − − − 3.5以上 −
ー 10以下
ン
ア 1020 10を超え 90.0以上 − 1以上 − − − 2.5以上 −
ス
フ 20以下
ァ 2030 20を超え 80.0以上 − 2以上 − − − −
ル
ト 30以下
3040 30を超え 65.0以上 − 3以上 − − − 1.0以上 −
40以下
備考 ストレートアスファルトの種類4060,6080,80100及び100120については120℃,150℃,180℃の
それぞれにおける動粘度を試験表に付記しなければならない。
表4 防水工事用アスファルトの品質
種類 軟化点 針入度 針入度 蒸発質量引火点 トルエン だれ長さ
フラース 加熱安定性
℃ (25℃) 指数 変化率 ℃ 可溶分 ぜい化点 mm (フラースぜい化点差)
質量% ℃ ℃
防 1種 85以上 25以上 3.5以上 1以下 250以上 98以上 −5以下 − 5以下
水 45以下
工
事 2種 90以上 20以上 4.0以上 1以下 270以上 98以上 −10以下 −
用 40以下
ア
ス 3種 100以上 20以上 5.0以上 1以下 280以上 95以上 −15以下 8以下
フ 40以下
ァ
ル 4種 95以上 30以上 6.0以上 1以下 280以上 92以上 −20以下 8以下
ト 50以下
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K 2207-1996
6. 試験方法
6.1 試料の採取方法 アスファルトの試料は,JIS K 2251に規定するアスファルトの試料採取方法によ
って採取する。
6.2 試験機器一般 試験器の絶縁性能は,電気回路が閉の状態で電源端子と外箱の絶縁抵抗を測定した
とき,5M 坎 上なければならない。ただし,電熱回路を含む場合は,0.5M 坎 上あればよい。
6.3 針入度試験方法
6.3.1 試験方法の概要 恒温水槽で一定温度に保った試料に,規定の針が一定時間内に進入する長さを測
定する。
6.3.2 針入度試験装置 針入度試験装置は,次の(1)(6)からなり,(1)(3)の組立ての一例を図1に示す。
(1) 針入度計
(a) 針 図2に示す形状・寸法のもので,ステンレス鋼(JIS G 4303に規定するSUS 440C)製又はこれ
と同等以上の硬さをもつ針を,黄銅製の柄の中心に取り付けたものとし,その質量は2.5±0.02gと
する。
なお,テーパー部の研磨表面粗さは0.20.3
(b) 落下装置 針を落下させる装置は留金具を押すことによって,針を針保持具及びおもりと共に試料
中に垂直に進入させることができ,しかも落下に対する摩擦抵抗が極めて少ない構造のもの。
(c) 針保持具 図1に示す針を保持するもので,その質量は47.5±0.02gとする。
(d) おもり 図1に示す針保持具に取り付ける黄銅製環状のおもりで,その質量は50±0.05gとする。
(e) ダイヤルゲージ 図1に示すもので,針の進入距離0.1mmを針入度1として目盛った示度を備え,
ラックは40mm以上の上下動ができるもの。
(f) 試験台及び架台 架台には,上下動可能の試験台,金属製支柱,水準器及び水平調整ねじを備え,
支柱には,ダイヤルゲージ用腕を取り付けたもので,試験の際,試料表面と針先とを接触させるの
に必要な微動調整機構を備えたもの。
(2) 試験容器 金属製又は耐熱ガラス製平底円筒容器で,針入度200未満の試料には,図3(a)に示す寸法
のものを用い,針入度200以上の試料には,図3(b)に示す寸法のものを用いる。
(3) ガラス容器及び三脚形金属台 ガラス容器の材質は,JIS R 3503に規定するほうけい酸ガラス−1製
で,寸法の一例を図4に示す。三脚形金属台は図4に示す形状及び寸法の黄銅製(又はニッケルめっ
き,クロムめっきの黄銅製)のもの。
備考 ガラス容器は,JIS K 2839に規定する図139がこれに相当する。
(4) 恒温水槽 試験容器及びガラス容器を並べて入れることができる容量10l以上の恒温水槽で,浴温を
25±0.1℃以内に調節することができるもの。
また,水面から100mm以上,底から50mm以上の位置に有孔架台を備える。
(5) 秒時計 正確度が15分当たり±0.05%で,最小目盛が0.1秒のストップウオッチ,電気式タイマーな
どを用いる。
(6) 温度計 JIS B 7410に規定する温度計番号17 (VIS) のもので,あらかじめJIS B 7410の附属書(補正
試験方法)に従って各試験温度における目盛の誤差を求め,補正しておく。
備考 自動試験器を用いてもよい。ただし,この規格によって得られた結果との間に有意差がないこ
とをJIS Z 8402によって確認して用いる。
なお,自動試験器で得られた試験結果に疑義が生じた場合には,この規格で得られた結果を
採用する。
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JIS K 2207:1996の国際規格 ICS 分類一覧
- 75 : 石油及び関連技術 > 75.140 : ワックス,瀝青物質及びその他の石油製品
JIS K 2207:1996の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0651:2001
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―触針式表面粗さ測定機の特性
- JISB1501:2009
- 転がり軸受―鋼球
- JISB7410:1997
- 石油類試験用ガラス製温度計
- JISG4303:2012
- ステンレス鋼棒
- JISG4303:2021
- ステンレス鋼棒
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISK2249:1995
- 原油及び石油製品―密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
- JISK2251:2003
- 原油及び石油製品―試料採取方法
- JISK2265:1996
- 原油及び石油製品 ― 引火点試験方法
- JISK2283:2000
- 原油及び石油製品―動粘度試験方法及び粘度指数算出方法
- JISK2839:1990
- 石油類試験用ガラス器具
- JISK8034:2006
- アセトン(試薬)
- JISK8124:2018
- 塩化カルシウム(乾燥用)(試薬)
- JISK8680:2006
- トルエン(試薬)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR6252:2006
- 研磨紙
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8402-6:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方
- JISZ8705:1992
- ガラス製温度計による温度測定方法
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい
- JISZ8809:2011
- 粘度計校正用標準液