JIS K 1402:1992 規格概要
この規格 K1402は、工業用の三酸化クロムについて規定。
JISK1402 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K1402
- 規格名称
- 三酸化クロム
- 規格名称英語訳
- Chromium trioxide
- 制定年月日
- 1950年3月31日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 71.060.30
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1950-03-31 制定日, 1953-03-31 確認日, 1956-03-28 確認日, 1957-03-29 改正日, 1959-12-15 確認日, 1963-04-01 確認日, 1966-04-01 確認日, 1969-05-01 改正日, 1972-06-01 確認日, 1975-08-01 確認日, 1978-08-01 確認日, 1984-02-01 確認日, 1989-06-01 確認日, 1992-07-01 改正日, 2002-06-20 確認日, 2006-03-25 改正日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS K 1402:1992 PDF [9]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 1402-1992
三酸化クロム
Chromium trioxide
CrO3 FW : 99.99
1. 適用範囲 この規格は,工業用の三酸化クロムについて規定する。
備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 品質 三酸化クロムの品質は,4.によって試験したとき,表1のとおりとする。
表1 品質
単位 %
項目 品質
三酸化クロム(CrO3として) 99.5 以上
硫酸塩(SO4として) 0.1 以下
3. 試料採取方法 試料採取方法は,次のとおりとする。
(1) 試料採取の時期は,包装の直前又は開封の直後とする。
(2) 同じ条件下で製造され,同一品質とみなされる連続24時間を超えない生産量を1ロットとし,製品
3tごとに1インクリメントを採取する。1インクリメントは,100gとする。
(3) (2)によって採取したすべてのインクリメントを一つにまとめ,十分に混合した後,縮分を行って約
100gの分析用試料とする。
(4) 分析用試料は,共栓付広口ガラス瓶に移し入れ,密封して保存する。
(5) (2)以外のロットの場合は,当事者間で採取試料が全体を代表するように定めた方法によって採取した
後,(3)によって試料を調製し,共栓付広口ガラス瓶又はポリエチレン製容器に移し入れ,密封して保
存する。
備考 三酸化クロムは,湿気を吸収しやすいから,試料採取及び試料調製の場合は,十分注意するこ
とが必要である。
4. 試験方法
4.1 一般事項 一般事項は,次のとおりとする。
試験において共通する一般事項は,JIS K 0050による。
数値の丸め方は,JIS Z 8401による。
4.2 三酸化クロム 三酸化クロムの定量は,次のいずれかによる。
(1) 指示薬滴定法
――――― [JIS K 1402 pdf 1] ―――――
2
K 1402-1992
(2) 電位差滴定法
4.2.1 指示薬滴定法
(1) 要旨 試料を水に溶かし,硫酸を加え,指示薬としてフェロイン溶液を加えて硫酸アンモニウム鉄 (II)
溶液で滴定し,三酸化クロムを求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 硫酸 (1+1) IS K 8951に規定する硫酸を用いて調製したもの。
(b) フェロイン溶液 JIS K 8978に規定する硫酸第一鉄0.695gを水に溶かし,これにJIS K 8789に規定
する1,10−フェナントロリン一水和物1.49g又はJIS K 8202に規定する塩化1,10−フェナントロ
リニウム一水和物1.76gを加えて溶かし,水を加えて100mlとしたもの。
(c) 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液 JIS K 8979に規定する硫酸第一鉄アンモニウム80gを水
900mlに溶かし,硫酸 (1+1) 100mlを加えたもの。
標定 使用の都度,二クロム酸カリウム標準液の一定量を取り,(4)によって標定する。
(d) 二クロム酸カリウム標準液 JIS K 8005に規定する二クロム酸カリウムをめのう乳鉢中で砕き,
150℃に調節した恒温乾燥器中で1時間乾燥し,シリカゲルデシケーター中で放冷する。その約16g
を0.1mgのけたまで量り取り,水に溶かして全量フラスコ1 000mlに入れ,水を標線まで加えて調
製したもの。このときの標準液の温度t1℃(1)を測る。
注(1) 温度は,1℃単位で測る。
(3) 器具 平形はかり瓶 50×30mm
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料約3gを質量既知の平形はかり瓶に素早く取り,直ちに栓をして0.1mgのけたまで量る。
(b) 水に溶かして全量フラスコ250mlに移し入れ,水を標線まで加える。
(c) この中から,全量ピペットを用いて25mlをビーカー500mlに分取し,水を加えて約400mlとし,硫
酸 (1+1) 40mlを加える。
(d) 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液で滴定し,クロム酸の黄色がほとんど消えてから,フェロイ
ン溶液3滴を加え,更にできるだけ少量ずつ滴定を続け,溶液が青から赤褐色に変わり,約30秒間
消えない点を終点とする。
(e) 二クロム酸カリウム標準液の温度t2℃(1)を測り,全量ピペットを用いて,その25mlを別のビーカー
500mlに分取し,水を加えて約400mlとし,硫酸 (1+1) 40mlを加えて,(d)を行う。
(5) 計算 三酸化クロムは,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。
f1 25 .0679 79
1000
f1 d2
f2
a d1
f2 B
A 100
25
S
250
ここに, f1 : 温度t1℃のときの二クロム酸カリウム標準液25ml[(4)(e)にお
ける分取量]中に含まれる三酸化クロムの質量 (g)
K : 量り取った二クロム酸カリウムの100%換算量 (g)
0.679 79 : 二クロム酸カリウムから三酸化クロムへの換算係数
f2 : 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液1mlの三酸化クロム相
――――― [JIS K 1402 pdf 2] ―――――
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K 1402-1992
当量 (g)
a : 温度t2℃における二クロム酸カリウム標準液25mlに相当する
0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液の量 (ml)
d1 : 二クロム酸カリウム標準液調製時 (t1℃) の水の密度 (g/ml)
(表2によって求める。)
d2 : 二クロム酸カリウム標準液使用時 (t2℃) の水の密度 (g/ml)
(表2によって求める。)
A : 三酸化クロム (%)
B : 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液の使用量 (ml)
S : 試料の質量 (g)
表2 水の密度
温度 d 温度 d
℃ g/ml ℃ g/ml
5 0.999 96 19 0.998 40
6 0.999 94 20 0.998 20
7 0.999 90 21 0.997 99
8 0.999 85 22 0.997 77
9 0.999 78 23 0.997 54
10 0.999 70 24 0.997 30
11 0.999 60 25 0.997 04
12 0.999 50 26 0996 78
13 0.999 38 27 0.996 51
14 0.999 24 28 0.996 23
15 0.999 10 29 0.995 94
16 0.998 94 30 0.995 65
17 0.998 77 31 0.995 34
18 0.998 60 32 0.995 03
4.2.2 電位差滴定法
(1) 要旨 試料を水に溶かして硫酸を加え,硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液で滴定して電極電位差を測り,
三酸化クロムを求める。
(2) 一般事項 この試験方法において共通する一般事項は,JIS K 0113による。
(3) 試薬 4.2.1(2)の(a),(c)及び(d)による。
(4) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 平形はかり瓶 50×30mm
(b) 電位差計 目盛範囲は,5001 100mVとする。
(c) 指示電極 白金電極
(d) 参照電極 カロメル電極
(e) マグネチック・スターラー
(5) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 4.2.1(4)の(a)(c)を行う。
(b) ビーカーをマグネチック・スターラーに設置する。
(c) 電位差計の白金電極及びカロメル電極を挿入し,かき混ぜる。
(d) 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液で滴定し,クロム酸の黄色が消えてからは,できるだけ少量
ずつ滴定を続ける。電位差測定は,常に一定のかき混ぜ条件下で行うか,又は一時かき混ぜをやめ
て行う。
――――― [JIS K 1402 pdf 3] ―――――
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K 1402-1992
(e) 0.2mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液の滴下によって,電位の変化率が最大となる点を終点とする。
(f) 二クロム酸カリウム標準液の温度t2℃(1)を測り,全量ピペットを用いて,その25mlを別にビーカー
500mlに分取し,水を加えて約400mlとし,硫酸 (1+1) 40mlを加え,(b)(e)を行う。
(6) 計算 4.2.1(5)による。
4.3 硫酸塩 硫酸塩の定量は,次のいずれかによる。
(1) 重量法
(2) イオンクロマトグラフ法
(3) 赤外線吸収法
4.3.1 重量法
(1) 要旨 試料を水に溶かした後,塩酸を加えて加熱し,エタノールを加えてクロム酸を還元してろ過す
る。ろ液に硫酸塩標準液を加え,次に,塩化バリウム溶液を加えて硫酸バリウムの沈殿を作り,沈殿
を強熱して量り,硫酸塩を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(a) 塩酸 (3+7) IS K 8180に規定する塩酸を用いて調製したもの。
(b) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
(c) 酢酸 (1+1) IS K 8355に規定する酢酸を用いて調製したもの。
(d) 塩化バリウム溶液 (100g/l) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物を用いて調製したもの。
(e) エタノール (99.5) JIS K 8101に規定するもの。
(f) 硫酸塩標準液 (0.2mgSO4/ml) JIS K 8962に規定する硫酸カリウムを粉砕し,約750℃強熱後,3.62g
を水に溶かして,全量フラスコ1 000mlに入れ,水を標線まで加えて調製したもの。全量ピペット
を用いて,使用時この原液100mlを全量フラスコ1 000mlに取り,水を標線まで加える。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(a) 磁器るつぼ
(b) 電気炉 約700℃に保持できるもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料約10gを10mgのけたまで量り取り,ビーカー500mlに移し入れる。
(b) 水約100mlを加えて溶かし,硫酸塩標準液 (0.2mgSO4/ml) 50mlを,全量ピペットを用いて加える。
(c) 塩酸 (3+7) 約100mlを加えて加熱し,次に,エタノール (99.5) 約20mlを加えて約30分間加熱し,
クロム酸を完全に還元した後,ろ過して温水で洗う。
(d) ろ液及び洗液は,ビーカー500mlに受け,温水を加えて液量を約300mlとし,煮沸するまで加熱す
る。
(e) かき混ぜながら加熱した塩化バリウム溶液 (100g/l) 約50mlを徐々に加える。これに酢酸 (1+1) 約
20mlを加えた後,少量のろ紙パルプを加え,約2分間十分にかき混ぜ,硫酸バリウムの沈殿を作り,
水浴上で約30分間加熱した後,室温で一夜放置,熟成する。
(f) 沈殿をろ紙6種Cを用いてろ過する。ろ液に塩化物イオンの反応を認めなくなるまで,温水で洗浄
を続ける。
(g) 沈殿は,ろ紙と共に,あらかじめ空焼きされた質量既知の磁器るつぼに移し入れ,るつぼを傾けて
空気を十分に流通させながら,始めは徐々に加熱してろ紙を焼いた後,温度約700℃で約30分間強
熱する。
(h) 冷却後,硫酸1滴を加えて沈殿を潤し,再び徐々に加熱し,最後に約700℃で約30分間強熱し,デ
――――― [JIS K 1402 pdf 4] ―――――
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K 1402-1992
シケーター中で放冷した後,0.1mgのけたまで質量を量る。
(i) (a)において試料を加えない以外は,同一条件で(a)(h)によって操作し,添加した標準液に対する
沈殿の質量を量り,補正する。
(5) 計算 硫酸塩は,次の式によって算出し,小数点以下2けたに丸める。
(G T G)' .04116
W 100
S
ここに, W : 硫酸塩 (%)
G : (4)(h)で量った質量 (g)
T : (4)(g),(h)で用いたるつぼの質量 (g)
G' : 添加した硫酸塩標準液に相当する沈殿の質量 (g)
0.411 6 : 硫酸バリウムから硫酸塩への換算係数
S : 試料の質量 (g)
4.3.2 イオンクロマトグラフ法
(1) 要旨 試料を水に溶かし,イオンクロマトグラフに導入する。電解質溶離液を移動相として用い,陰
イオン交換体を固定相とした分離カラムで,陰イオンを展開溶離させ,それに続く除去カラムにおい
て溶出液中の陽イオンを交換して,移動相の電気伝導率を低減した後,電気伝導度検出器を用いて硫
酸塩を求める。
(2) 一般事項 この試験方法において共通する一般事項は,JIS K 0127及びJIS K 0124による。
(3) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(3.1) 溶離液(2)
(a) 液 JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム(無水)0.848gと,JIS K 8622に規定する炭酸水素ナ
トリウム0.672gとを水に溶かして2 000mlとしたもの。
(b) 液 JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム(無水)0.424gと,JIS K 8576に規定する水酸化ナト
リウム1.6gとを,水に溶かして2 000mlとしたもの。
注(2) 種類及び濃度の異なる他の溶離液でも,同等又はそれ以上の機能のあることが確かめられ
ているときは,それを用いてもよい。
(3.2) 除去液(3)
(a) 液 n-ドデシルベンゼンスルホン酸32.65gに水約500mlを加えて,加熱して溶かし,放冷後,水
を加えて2 000mlとしたもの。
(b) 液 水1 500mlにJIS K 8951に規定する硫酸を1ml加えて,かき混ぜたもの。
注(3) 種類及び濃度の異なる他の除去液でも,同等又はそれ以上の機能のあることが確かめられ
ているときは,それを用いてもよい。
(3.3) 硫酸塩希釈標準液 (0.01mgSO4/ml) 全量ピペットを用いて,4.3.1(2)(f)の硫酸塩標準液
(0.2mgSO4/ml) 50mlを全量フラスコ1 000mlに取り,水を標線まで加える。
(4) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(4.1) イオンクロマトグラフ 装置は,JIS K 0127の4.(装置の構成)によるもののうち,次の条件を満
たすもので,塩化物,硫酸塩などを検出できるもの。装置の構成の一例を図1に示す。
(a) 分離カラム ステンレス鋼製又は合成樹脂製の管に,充てん剤を充てんした陰イオン分離カラム。
カラムの寸法と充てん剤の種類は,JIS K 0127の4.4(1)(カラム)及び(2)(充てん剤)によるも
の,又はそれと同等以上のもの。
(b) サプレッサー 溶離液中の陽イオンを交換して,溶離液の電気伝導率を低減するのに十分なイオン
――――― [JIS K 1402 pdf 5] ―――――
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JIS K 1402:1992の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 1402:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0124:2011
- 高速液体クロマトグラフィー通則
- JISK0127:2013
- イオンクロマトグラフィー通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8101:2006
- エタノール(99.5)(試薬)
- JISK8155:2017
- 塩化バリウム二水和物(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8202:2019
- 1,10-フェナントロリン塩酸塩一水和物(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8622:2007
- 炭酸水素ナトリウム(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8789:1995
- 1,10-フェナントロリン一水和物(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8962:2008
- 硫酸カリウム(試薬)
- JISK8978:2008
- 硫酸鉄(II)七水和物(試薬)
- JISK8979:2008
- 硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物(試薬)
- JISZ2616:2015
- 金属材料の硫黄定量方法通則
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方