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JIS H 8603:1999 規格概要
この規格 H8603は、アルミニウム及びアルミニウム合金の展伸材,鋳造材などの素地に耐摩耗性などの目的で施した硬質陽極酸化皮膜の有効面について規定。
JISH8603 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H8603
- 規格名称
- アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化皮膜
- 規格名称英語訳
- Hard anodic oxide coatings on aluminium and its alloys
- 制定年月日
- 1995年2月1日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 10074:1994(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 25.220.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 金属表面処理 2021
- 改訂:履歴
- 1995-02-01 制定日, 1999-08-20 改正日, 2004-01-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS H 8603:1999 PDF [10]
H 8603 : 1999
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって,JIS H 8603 : 1995は改正され,この規格に置き換えられる。
JIS H 8603には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) 耐摩耗性基準試験片仕様(硬質皮膜用)
附属書2(規定) 平板回転摩耗試験
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS H 8603 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 8603 : 1999
アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化皮膜
Hard anodic oxide coatings on aluminium and its alloys
序文 この規格は,1994年に第1版として発行された,ISO 10074,Specification for hard anodic oxidation
coatings on aluminium and its alloysを元に技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,
対応国際規格には規定されていない規定項目(表示)を日本工業規格(日本産業規格)として追加した。
なお、側線又は点線の下線を施してある箇所は対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金の展伸材,鋳造材などの素地に耐摩耗性
などの目的で施した主として硬質陽極酸化皮膜(以下,皮膜という。)の有効面について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 10074 : 1994 Specification for hard anodic oxidation coatings on aluminium and its alloys
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版を適用する。
JIS H 0201 アルミニウム表面処理用語
JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H 4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H 4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材
JIS H 4140 アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品
JIS H 5202 アルミニウム合金鋳物
JIS H 5302 アルミニウム合金ダイカスト
JIS H 8503 めっきの耐磨耗性試験方法
JIS H 8680-1 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法
第1部 : 顕微鏡断面測定法
JIS H 8680-2 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法
第2部 : 渦電流式測定法
JIS H 8682-1 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐摩耗性試験方法
第1部 : 往復運動平面摩耗試験
JIS H 8682-2 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐摩耗性試験方法
第2部 : 噴射摩耗試験
――――― [JIS H 8603 pdf 2] ―――――
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H 8603 : 1999
JIS H 8687 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の絶縁耐力試験方法
JIS H 8688 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の単位面積当たりの質量測定方法
JIS K 6253 加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法
JIS R 6001 研削といし用研磨材の粒度
JIS R 6111 人造研削材
JIS R 6210 ビトリファイド研削といし
JIS R 6252 研磨紙
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法
JIS Z 2371 塩水噴霧試験方法
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS H 0201によるほか,次による。
a) 硬質陽極酸化皮膜 低温の電解浴又は各種の有機酸を添加した特殊な電解浴を用いて処理されたアル
ミニウム材の陽極酸化皮膜。通常の方法で処理された皮膜に比べて硬く,かつ,耐摩耗性に優れるこ
とを特徴とする。通常,封孔処理は行わない。
なお,耐食性が要求される場合,封孔処理を行うが,この場合,耐摩耗性は低下する傾向にある。
b) 耐摩耗性基準試験片 各所で実施した耐摩耗性試験の結果に相関性をもたせるため,附属書1(規定)
に示す仕様に従って作成された試験片。
4. 種類 皮膜の種類(1)は,素地の材質によって表1による。
表1 種類
種類 材質
1種 JIS H 4000,JIS H 4040,JIS H 4080,JIS H 4100及びJIS H 4140に規定する展伸材のうち2種に属する
合金を除く展伸材
2種−(a) 2000系展伸材
2種−(b) 7000系展伸材及びマグネシウムを2%以上含む5000系展伸材
3種−(a) JIS H 5202及びJIS H 5302に規定する鋳造材のうち,銅2%未満又は,けい素8%未満の合金
3種−(b) 3種−(a)を除く他の鋳造材
注(1) 合金成分の関係で表1の適用が好ましくない場合は,受渡当事者間の協定によって対応する種類を変更しても
よい。
5. 品質
5.1 外観 皮膜の外観は,6.1によって試験を行い,表面性状均一で,スポーリング,ふくれ,粉ふきな
ど使用上有害な欠陥があってはならない。ただし,素地と皮膜の膨張係数の違いによって生じる微細な皮
膜割れは,欠陥としない。
5.2 皮膜厚さ 皮膜厚さは原則として平均皮膜厚さとする。試験は,6.2によって行い,皮膜厚さ及びそ
の均一性の程度は,受渡当事者間の協定による。
備考 平均皮膜厚さとは,JIS H 8680-1又はJIS H 8680-2によって測定した測定点皮膜厚さ数か所の
平均値をいう。
5.3 皮膜硬さ 皮膜硬さは,6.3によって試験を行い,表2に適合しなければならない。
――――― [JIS H 8603 pdf 3] ―――――
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H 8603 : 1999
表2 皮膜硬さ
種類 微小硬さ
HV0.05
1種 400以上
2種−(a) 250以上
2種−(b) 300以上
3種−(a) 250以上
3種−(b) 受渡当事者間の協定による。
5.4 耐摩耗性 皮膜の耐摩耗性は,6.4a) c)のいずれかによって試験を行い,それぞれ表3,表4又は表
5に適合しなければならない。
また,試験の選択は,受渡当事者間の協定による。
表3 往復運動平面摩耗試験での耐摩耗性
単位 %
種類 耐摩耗性基準試験片に対する比率
1種 80以上
2種−(a) 30以上
2種−(b) 55以上
3種−(a) 受渡当事者間の協定による。
3種−(b)
備考 耐摩耗性基準試験片に対する比率は,
次の式によって算出する。
WRWt
WRWC(%)= 100
WRWs
ここに, WRWC (%) : 耐摩耗性基準試験片に対する比率 (%)
WRWt : 試験片の耐摩耗性 (ds/
WRWs : 耐摩耗性基準試験片の耐摩耗性 (ds/
表4 噴射摩耗試験での耐摩耗性
単位 %
種類 耐摩耗性基準試験片に対する比率
1種 80以上
2種−(a) 30以上
2種−(b) 55以上
3種−(a) 受渡当事者間の協定による。
3種−(b)
備考 耐摩耗性基準試験片に対する比率は,
次の式によって算出する。
WRJt
WRJC(%)= 100
WRJs
ここに, WRJC (%) : 耐摩耗性基準試験片に対する耐摩耗性の比率 (%)
WRJt : 試験片の耐摩耗性 (s/
WRJs : 耐摩耗性基準試験片の耐摩耗性 (s/
――――― [JIS H 8603 pdf 4] ―――――
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H 8603 : 1999
表5 平板回転摩耗試験での耐摩耗性
単位 mg
種類 最大質量減
1種 15.0以下
2種−(a) 35.0以下
2種−(b) 25.0以下
3種−(a) 受渡当事者間の協定による。
3種−(b)
5.5 単位面積当たりの皮膜質量 単位面積当たりの皮膜質量は,6.5によって試験を行い,表6に適合し
なければならない。この試験の実施は,受渡当事者間の協定による。
表6 単位面積当たりの皮膜質量(2)
単位 mg/dm2
種類 単位面積当たりの皮膜質量
1種 1100以上
2種−(a) 950以上
2種−(b)
3種−(a)
3種−(b) 受渡当事者間の協定による。
注(2) 単位面積当たりの質量は,皮膜厚
さ50 算値である。
5.6 耐食性 封孔処理を行った皮膜の耐食性は,6.6によって試験を行い,表7に適合しなければならな
い。この試験の実施は,受渡当事者間の協定による。
表7 耐食性
種類 試験時間 耐食性
1種 336h 接点又は端部から1.5mmの範囲を除き点食があってはならない。
2種−(a) 受渡当事者間の協定による。
2種−(b)
3種−(a)
3種−(b)
5.7 絶縁耐力 皮膜の絶縁耐力は,6.7によって試験を行い,その許容値及びこの試験の実施は,受渡当
事者間の協定による。
6. 試験
6.1 外観試験 外観試験は,通常,拡散昼光(3)の下で行う。人工照明の下で行う場合の照度は600 lx以
上とする。背景は無光沢の黒,灰色など無彩色であることが望ましい。
注(3) 拡散昼光とは,日の出3時間後から,日の入り3時間前までの日光の直射を避けた北窓からの光
をいう。
6.2 皮膜厚さ試験 皮膜厚さ試験は,JIS H 8680-1に規定する顕微鏡断面測定法又はJIS H 8680-2に規
定する渦電流式測定法による。有効面における測定位置及び測定数は,受渡当事者間の協定による。
6.3 皮膜硬さ試験 皮膜硬さ試験は,マイクロビッカース試験機を用い,皮膜の断面についてJIS Z 2244
の規定に従って行う。試験荷重は0.490Nとするが,皮膜厚さの薄い場合又は比較的軟質の皮膜では,0.245N
としてもよい。
なお,皮膜の厚い場合,皮膜断面の中央又は素地側を測定する。試験値は,通常,3回以上の繰り返し
――――― [JIS H 8603 pdf 5] ―――――
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JIS H 8603:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10074:1994(MOD)
JIS H 8603:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.20 : 表面処理
JIS H 8603:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH0201:1998
- アルミニウム表面処理用語
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISH4040:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
- JISH4080:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
- JISH4100:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
- JISH4140:1988
- アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品
- JISH5202:2010
- アルミニウム合金鋳物
- JISH5302:2006
- アルミニウム合金ダイカスト
- JISH8503:1989
- めっきの耐磨耗性試験方法
- JISH8680-1:1998
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法―第1部:顕微鏡断面測定法
- JISH8680-2:1998
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法―第2部:渦電流式測定法
- JISH8682-1:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐摩耗性試験方法―第1部:往復運動平面摩耗試験
- JISH8682-2:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐摩耗性試験方法―第2部:噴射摩耗試験
- JISH8687:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の絶縁耐力試験方法
- JISH8688:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の単位面積当たりの質量測定方法
- JISK6253:2006
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―硬さの求め方
- JISR6001:1998
- 研削といし用研磨材の粒度
- JISR6111:2005
- 人造研削材
- JISR6111:2020
- 人造研削研磨材
- JISR6210:2006
- ビトリファイド研削といし
- JISR6252:2006
- 研磨紙
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ2371:2015
- 塩水噴霧試験方法